生成AIの未来はどう変わる？ ソフトバンクとOpenAIが仕掛けるStargate Projectとは？
WEELメディアリサーチャーのいつきです。
2024年1月、日本の通信大手ソフトバンクとChatGPTで有名なOpenAIがタッグを組み、新会社「Stargate Project」の設立を発表しました。
米国内でOpenAIのための新しいAIインフラストラクチャを構築するため、今後4年間で5000億ドル（約78兆円）もの投資を計画しているとのことなので、かなり大規模な計画であることがわかります。
今回は、ソフトバンクグループとOpenAIが共同で設立したStargate Projectについて、詳しく解説していきます。
最後までお読みいただくと、AI業界で起きている最新情報を理解できるほか、今後の動きもある程度予測して柔軟に対応できるようになるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
Stargate Projectとは
Stargate Projectとは、ソフトバンクグループとOpenAIが新たに創設した新会社です。
投資総額はなんと5000億ドル（約78兆円）にもおよぶので、かなり大規模な事業だとわかると思います。
以下では、Stargate Projectの事業内容や今後のビジョンなどを詳しくみていきましょう。
ソフトバンクグループとOpenAIが創設した新会社
Stargate Projectは、ソフトバンクグループとOpenAIが共同で創設した新会社です。米国にOpenAIのために新たなAIインフラストラクチャを構築することを目的としています。
ちなみに、AIインフラストラクチャの構築とは、以下のような状態を指しています。
- AIにおけるリーダー人材の確保
- 数十万人の米国人の雇用を創出
なお、Stargate Projectでは、ソフトバンクが財務責任を、OpenAIが運営責任を負うとのこと。会長はソフトバンクグループの孫正義氏が務めます。
投資総額はなんと5000億ドル（約78兆円）
Stargate Projectは、OpenAIのための新しいAIインフラストラクチャを構築するために、今後4年間で5000億ドル（約78兆円）の投資を計画しています。
まずは、初期段階としてすぐに1000億ドルの投資を予定しているとのことです。
莫大な金額を投資したこのプロジェクトは、最終的に米国の再産業化を支援するだけでなく、米国とその同盟国の国家安全保障を保護することにも繋がると公表しています。
なお、OpenAIが科学分野に参入したことについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
Stargate Projectの主要テクノロジーパートナー
Stargate Projectには、以下の主要テクノロジーパートナーが存在します。
- Arm
- Microsoft
- NVIDIA
- Oracle
- OpenAI
それぞれの企業の概要や役割を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
Arm
Armは、英国ケンブリッジに本社を置いているソフトバンクグループ傘下の半導体設計会社です。従業員のおよそ80％が研究・設計・技術革新に取り組むなど、技術者の多さに特徴があります。
AI技術を搭載したCPUを開発しているのも特徴的です。
Microsoft
Microsoftは、米国のワシントン州に本社を置く、ソフトウェアの開発・販売会社です。多くの方が利用しているパソコン用OSのWindowsを提供していることでも広く知られています。
なお、Stargate Projectとのテクノロジーパートナーは、OpenAIとMicrosoftの既存のパートナーシップにも基づいています。
NVIDIA
NVIDIAは、米国の半導体メーカーです。ゲーミングPC向けのGPUを提供していることで有名ですが、人工知能チップも開発するなど、AI時代のパイオニアとしても知られています。
なお、Stargate Projectとのテクノロジーパートナーは、2016年からNVIDIAとOpenAIが緊密な協力関係を築いていることが基になっています。
Oracle
Oracleは、米国に本社を置いているIT企業です。データベース管理システム（RDBMS）やERP・CRM・SCMなどのソフトウェアを開発しています。
OracleはOpenAIと新しくパートナーシップを結んだことに基づき、Stargate Projectのテクノロジーパートナーも務めています。
OpenAI
OpenAIは、人工知能（AI）の開発や普及を目的に設立された非営利の研究機関です。ChatGPTをはじめ、多くの生成AIを世に送り出しています。
Stargate Projectにおいても、OpenAIは運営責任という重要な役割を担っています。
生成AIの未来予測
Stargate Projectの事業は、AIにおけるリーダー人材の確保や雇用の創出を目的を推進しますが、これはきっかけに過ぎません。
今後はこのような動きが世界的に広がり、AIを使いこなせる人材やそれらをまとめる人材が増えていくと考えられます。
現状は多くの生成AIツールが登場しているものの、使いこなせていない方が多いですが、今後はリーダー人材を筆頭に多くの方が当たり前に生成AIを使いこなす時代が来るでしょう。
仕事やプライベートでスマートフォンやパソコンを使うのが当たり前の世の中になったように、今後は仕事でもプライベートでも生成AIを当たり前に使いこなす未来が来るはずです。
なお、OpenAIが開発した最新のAIエージェントについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
Stargate Projectの動向に注目しよう
Stargate Projectは、今後パートナー企業の協力や巨額の投資を経て、AIインフラの整備を着々と進めていきます。今回の動きをきっかけに、今後は世界的にますます生成AIの開発や普及が進んでいくことでしょう。
時代の変化に対応するためにも、こうした動きや変化を見逃さずに、自社に取り入れられるところは取り入れていく柔軟さが求められます。
今後もStargate Projectの動向に注目して、今後ますます変化するAIの時代についていきましょう！
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