【Google Geminiのおすすめ活用事例】GPT-4超えAIの仕事が鬼捗る使い方10選
WEELメディア事業部AIライターのたけしです。
2023年12月7日、Google社が最新のAIモデル「Gemini Pro」を発表しました。Gemini Proはテキスト・画像・音声・動画すべてに対応したマルチモーダル生成AI(MLLM)であり、GPT-4Vのライバルとして期待されています。
さらにすごいのは、これだけ高性能な最新モデルが、なんと同社の生成AIチャットサービスGemini(旧Bard)にて誰でも無料で使えるんです!(ただし一部機能のみ)
せっかく無料で利用できるのに、使わない手はないですよね?
というわけで今回は、Gemini Proのおすすめの活用事例を9個紹介します。
さらに弟分Gemini Nano搭載のスマホについても1例紹介!ぜひ最後までご覧いただき、興味のある方はぜひお手元のPCでGemini Proを触ってみてくださいね。
Geminiシリーズの活用事例10選
公開されてすぐですが、既に多くのGeminiシリーズの活用事例があります!
今回はその中でもWEELがすごいと思った活用事例を10個選びましたので、ぜひご覧ください!
画像に書かれたテキスト情報も読み取ってもらう!
Gemini Proは画像解析機能が非常に優秀で、そこに描かれているイラストだけでなく、テキストも読み取ることができます。
例えば居酒屋に来店した際、メニューに馴染みのないドリンクばかりが並んでいたと仮定しましょう。
そのとき、以下のようにメニュー画像をアップロードして、「それぞれどのようなドリンクか教えてください。」とプロンプトを入力するだけで…
以下のように、それぞれどのようなドリンクなのか、特徴や製造方法をわかりやすく解説してくれます。
画像に表示されている飲み物は、次のように分類できます。
- ウィスキー:ウィスキーは、大麦、トウモロコシ、ライ麦などの穀物を原料とし、蒸留して作られる蒸留酒です。種類は多岐にわたりますが、スコッチ、バーボン、アイリッシュ、カナディアンなどがあります。
- 日本酒:日本酒は、米、米麹、水を原料とし、発酵させて作られる醸造酒です。種類は多岐にわたりますが、清酒、濁酒、吟醸酒、本醸造酒などがあります。
- ワイン:ワインは、ブドウの果汁を発酵させて作られる醸造酒です。種類は多岐にわたりますが、赤ワイン、白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインなどがあります。
- ビール:ビールは、麦芽、ホップ、水を原料とし、発酵させて作られる醸造酒です。種類は多岐にわたりますが、ピルスナー、ラガー、エールなどがあります。
- ハイボール:ウイスキーをソーダ水で割ったカクテルです。さっぱりとした味わいが特徴です。
- 瓶ビール:ビールを瓶に詰めたものです。缶ビールと比べて、風味が劣化しにくいのが特徴です。
日本では、これらの飲み物は、一般的に食事と一緒
これだけ高度な画像解析機能が、無料で使い放題なのは驚きしかないですね!
※2024年2月現在、人物を含む画像の解析はまだできないのでご注意ください。
スライド資料をわかりやすく解説してもらう!
Gemini Proの画像解析機能を活用すれば、スライド資料の内容もわかりやすく解説してもらえます。
使い方も簡単で、スライドの画像をアップロードして、プロンプトで質問するだけです。
例えば、以下の『東京都の私立高校授業料無償化に関するスライド』をアップロードし、「このスライドの内容を説明してください。」と入力すると…
下記のとおり、スライドの内容を詳しく丁寧に解説してくれるのです!
しかも、スライドに書かれていない背景情報もセットで。
スライドでは、2020年4月から開始された「私立高校授業料実質無償化」について解説しています。
スライドの左側には、2020年4月以前の私立高校授業料支援制度の概要が示されています。この制度では、世帯の年収が270万円未満であれば、私立高校の授業料の半額が国から支給されていました。
スライドの右側には、2020年4月以降の制度の概要が示されています。この制度では、世帯の年収が590万円未満であれば、私立高校の授業料が実質無償化されます。つまり、授業料の全額が国から支給されることになります。
スライドの下部には、世帯の年収別の支給上限額が示されています。世帯の年収が590万円未満であれば、支給上限額は39万6,000円となります。これは、公立高校の授業料の平均額とほぼ同額です。
この制度の目的は、経済的な理由で私立高校への進学を諦める生徒をなくすことです。この制度により、私立高校への進学がより身近なものとなり、教育の機会均等が実現されることが期待されています。
具体的な効果としては、以下のようなことが挙げられます。
- 私立高校への進学者数が増加する。
- 経済的な理由で私立高校への進学を諦めていた生徒が進学できるようになる。
- 教育の機会均等が実現される。
この制度は、2020年4月から始まったばかりですが、今後もさらなる効果が期待されています。
この機能を活用すれば、国や行政が公開している難解な資料も、画像をアップロードするだけであっという間に内容を把握できますね。
学生の場合だと、授業資料をアップロードするだけで、授業に一切出席せずに学習できるかもしれません(笑)
手書きのメモをきれいにまとめる!
Gemini Proが解析できるのは、高画質な画像だけではありません。
手書きのテキスト・図など、メモ画像も解析できます!
例として、以下のような雑に書いたメモ画像をアップロードすると…
下記のとおり、メモに書かれている内容をわかりやすくまとめてくれるのです。
この画像は、5つの数値の平均値を求める方法を示しています。
画像の上部には、5つの数値が書かれています。
- 20
- 4
- 3
- 5
- 4
画像の中央には、これらの数値の合計が書かれています。
- 20 + 4 + 3 + 5 + 4 = 36
画像の下部には、平均値が書かれています。
- 36 ÷ 5 = 7.2
したがって、この5つの数値の平均値は7.2です。
この方法は、算術平均を求める最も基本的な方法です。算術平均とは、データの合計をデータの数で割った値のことです。
この方法では、データの数が多いほど、平均値がデータの平均に近づきます。また、データに極端な値が含まれている場合でも、平均値はそれほど大きく変化しません。
この方法は、日常生活やビジネスなど、さまざまな場面で使用されています。
上記以外でも、例えば仕事中に書いたメモの写真を撮り、それをGemini Proに解析させてマニュアルを自動で作成する、なんて使い方もできますね。
普段よくメモを書く方は、ぜひ一度お試しください!
論文の検索・読解作業を自動化する!
Gemini Proを活用すれば、研究論文を検索・読解する作業も自動化可能です。
例えば、「GPT-4に関する論文を教えて」というプロンプトを入力すると、該当の論文を下表のようにまとめてくれます。
さらに上表の中から、「”GPTs are GPTs: An Early Look at the Labor Market Impact Potential of Large Language Models”という論文の概要を説明して」とプロンプトを追加で入力すると、以下のように論文の概要を解説してくれるのです。
2023年3月にOpenAIとペンシルベニア大学の研究者らが発表した論文「GPTs are GPTs: An Early Look at the Labor Market Impact Potential of Large Language Models」では、GPT-4が労働市場に与える影響を考察しています。
論文では、GPT-4が、言語理解、生成、翻訳、質問応答など、様々な言語処理タスクにおいて、人間のレベルに達していることが示されています。
このことから、GPT-4は、ジャーナリスト、翻訳者、Webデザイナーなど、言語を扱う仕事に従事する人の職が奪われる可能性があると指摘されています。
具体的には、論文では、以下の職業がGPT-4の影響を受けやすいと予測しています。
- ジャーナリスト
- 翻訳者
- Webデザイナー
- コンテンツライター
- コピーライター
- 技術文書ライター
- 編集者
- 校正者
ただし、論文では、GPT-4はあくまでもツールであり、人間の判断や創造性を完全に代替することはできないとも指摘しています。また、GPT-4は、新たな仕事の創出にもつながる可能性もあります。
例えば、GPT-4は、新しい製品やサービスの開発、マーケティング、カスタマーサービスなど、新たな仕事の創出にもつながる可能性があります。
さらに、GPT-4は、人間の労働力を補助するツールとして活用することも考えられます。例えば、GPT-4は、人間の代わりに単純作業やルーチンワークをこなしたり、人間の判断をサポートしたりすることで、人間の労働力をより効率的に活用することができます。
このように、GPT-4の登場は、労働市場に大きな変化をもたらす可能性があります。ただし、GPT-4が労働市場に与える影響は、GPT-4の性能や普及の度合いなど、様々な要因によって左右されるため、今後の状況を注視していく必要があります。
タイトルを入力するだけで論文内容を解読してくれるので、論文を検索・読解する作業を大幅に効率化できますね!
なお、Googleが発表した情報によると、今後Gemini Proには下記機能が追加されるのだとか。(2024年2月現在はまだ利用できない)
- 膨大な量の論文を読み取り
- その中で自分の研究に関係する論文だけをピックアップ
- データの収集・グラフを抽出
- そのグラフにデータを加えたアップデート版の生成
Google Scholarを提供するGoogleだからこそできる、まさに最強の機能ですよね!
Webページに書かれている内容をURLから要約する!
Gemini Proを活用すれば、Webページに記載されている内容を自動で要約してもらえます。
使い方も簡単で、該当ページのURLを貼りつけて「このページの内容を教えてください」とプロンプトを入力するだけです。
例えば、弊社の会社案内ページのURLを貼りつけた場合、以下のような回答が得られます。
https://weel.co.jp/company/about/ のページは、株式会社WEELの会社案内ページです。
ページの冒頭には、会社名、設立年月日、代表取締役、所在地などの基本情報が表示されています。
次に、事業内容について説明されています。WEELは、AIアルゴリズム及び関連するシステムの開発・提供を主な事業としています。具体的には、画像認識、自然言語処理、ロボット制御などの分野で、AIを活用したソリューションを提供しています。
また、WEELの強みとして、以下の3つが挙げられています。
- 強力なAIアルゴリズム
- 豊富な実績
- グローバルな視点
強力なAIアルゴリズムは、WEELが独自に開発したものです。豊富な実績は、WEELがこれまでに多くのプロジェクトで実績を積み上げてきたことを示しています。グローバルな視点は、WEELが海外の企業や研究機関と積極的に連携していることを示しています。
最後に、WEELのビジョンとミッションが記載されています。WEELのビジョンは、「AIで世界をより良くする」です。ミッションは、「AIの力で、人々の生活を豊かに、社会をより良くする」です。
以下に、ページの内容をまとめます。
- 会社名:株式会社WEEL
- 設立年月日:2017年9月
- 代表取締役:宮川樹生
- 所在地:東京都新宿区下落合4丁目26番12-201号
- 事業内容:AIアルゴリズム及び関連するシステムの開発・提供
- 強み:強力なAIアルゴリズム、豊富な実績、グローバルな視点
- ビジョン:AIで世界をより良くする
- ミッション:AIの力で、人々の生活を豊かに、社会をより良くする
ご覧のとおり、弊社の情報が分かりやすくまとめられています。
海外のサイトや専門サイトなど、読解に時間がかかるページに活用すれば便利そうですね!
要望に沿ったYouTube動画を自動で検索してもらう!
Gemini Proを活用すれば、自分が見たい内容のYouTube動画を自動で検索してくれます。
使い方も非常に簡単で、下記のようにプロンプトで入力するだけです。
Find videos of [見たい動画の内容].
2024年2月時点だと、日本語のプロンプトにも対応済みで……
[見たい動画の内容]の動画が見たいです。
例として、「TEDの動画が見たいです。」と入力したとします。
すると、以下のように該当の動画リストをリンクつきで提案してくれるのです!
この機能を活用すれば、見たい動画を探す手間を一気に省けて便利ですね!
数学・物理の問題を解説してもらう!
Gemini Proを活用すれば、数学・物理の問題を解説してもらえます。
代表的なAIモデルの1つであるGPT-4は計算に弱いので、これはGemini Proならではの強みですね!
使い方は簡単で、解いてほしい問題を入力(もしくは問題の画像をアップロード)するだけ。
例えば、以下のような数学の問題をアップロードすると…
下記のとおり、問題の解答例を示してくれるのです!
まず、登校班が5分で進んだ距離を計算します。
5分 * 80m/分 = 400m
次に、サツキが1分で進む距離を計算します。
120m/分 – 80m/分 = 40m/分
最後に、サツキが登校班に追いつくまでにかかる時間を計算します。
400m / 40m/分 = 10分
したがって、サツキが登校班に追いつくまでにかかる時間は 10分 です。
答え:10分
Gemini Proを活用すれば、わざわざ教師に質問する手間が省けるので、自宅での学習も捗りますね!
ただし、Gemini Proが出力する解答は必ずしも正しい訳ではないので、100%鵜呑みにしないよう注意してください。
ユーザーの質問内容・意図に応じた最適なUIで回答してもらう!
Google社が公開したデモ映像によると、Gemini Proはユーザーの質問内容に応じて、最適なUIで返答できるそうです。
もう少しわかりやすく説明すると、
ユーザーの質問内容だけでなく、その意図もきちんと汲み取ったうえで、ユーザーが最も満足できる形式で回答する
ということです。
例えば、「天気はどうですか?」と質問した場合。
この場合最も望ましいのは、端的にテキストで回答することですよね?
一方、「今日の天気はどんな服装で過ごせばいいですか?」と質問した場合。
この場合は、画像や動画などを組み合わせて回答した方がわかりやすいですよね?
このように、ユーザーの質問内容・意図に応じた形式で適宜回答できるのが、Gemini Proの強みなのです!
※2024年2月現在、まだこの機能は利用できない
音声だけでAIとやり取りする!
Google社が公開したデモ映像によると、Gemini Proは音声も認識できるため、音声で会話しながらAIとやり取りができるそうです。
例えば上記動画のように、料理の画像をアップロードして音声で質問すると、回答も音声で出力されるのだとか。
つまり、まるで料理教室の先生と会話するかのように、AIからアドバイスをもらえるのです!
AIと人間の差が、どんどんなくなっていきますね…
※2024年2月現在、Geminiは音声入力にのみ対応。対話はまだ先のことになりそうです。
早くアップデートが進み、音声だけでやり取りできるようになるといいですね!
スマホにGemini Nanoを搭載してAI機能を大幅に強化する!
Geminiシリーズの登場により、最強のスマホが誕生しました。
Google社のスマートフォンPixel 8 Proに、最小モデルの「Gemini Nano」が新たに搭載されたのです!
Gemini Nanoが搭載されたことで、Pixel 8 ProのAI機能は大幅に強化され、スマホだけで下記のようなことができるようになりました。
- 録音した会議の内容を要約:もう議事録を作成する必要なし⁉
- AIが返信文を自動で生成:メールの作成時間を大幅に短縮できる!
- 動画撮影時の品質を改善:高価なカメラを使わず、スマホだけで高画質動画を撮影できる!
- 写真撮影と画像編集の機能を強化:スマホだけで”映える写真”が作れる!
こんなにも神がかった機能が日常的に利用できるPixel 8 Proユーザーがうらやましい…
Gemini Nanoが他のスマホにも早く搭載されることを祈りましょう!
なお、GeminiとOpenAI GPT-4を比較した結果について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
→Google Gemini VS OpenAI GPT-4!史上最高のLLMの性能を6つの観点で徹底比較してみた
まとめ
今回紹介したGeminiシリーズの活用事例は、以下の10個です。
活用事例 | 具体的な利用シーン(例) |
---|---|
画像に書かれたテキスト情報も読み取ってもらう | ドリンクメニューの画像をアップロードし、それぞれの特徴を解説してもらう |
スライド資料の内容をわかりやすく解説する | 授業資料をアップロードし、授業に出席せずに内容を教えてもらう |
手書きのメモをきれいにまとめる | 仕事で書いたメモの画像をアップロードし、マニュアルを自動で作成する |
論文の検索・読解作業を自動化する | 論文を一切読まずに、知りたい情報だけを抽出する |
Webページに書かれている内容をURLから要約する | 海外サイトなど、読解に時間がかかるページのURLを貼りつけて、本文を一切読まずに情報を抽出する |
要望に沿ったYouTube動画を自動で検索する | 自分では一切検索せずに、レシピ動画を探してもらう |
数学・物理の問題を解説してもらう | わからない問題の画像をアップロードし、解答を教えてもらう |
ユーザーの質問内容・意図に応じた最適なUIを構築する | 服装について、画像や動画を基にアドバイスしてもらう |
音声だけでAIとやり取りする | 料理の調理方法について、AIと会話をしながらアドバイスをもらう |
スマホにGemini Nanoを搭載してAI機能を大幅に強化する | 会議の音声を録音し、議事録を自動で作成する |
2024年2月現在、Gemini Proの機能の一部はGemini(旧Bard)で体験できます。
誰でも無料で使い放題なので、興味のある方はぜひ一度お試しください!
最後に
いかがだったでしょうか?
弊社では
・マーケティングやエンジニアリングなどの専門知識を学習させたAI社員の開発
・要件定義・業務フロー作成を80%自動化できる自律型AIエージェントの開発
・生成AIとRPAを組み合わせた業務自動化ツールの開発
・社内人事業務を99%自動化できるAIツールの開発
・ハルシネーション対策AIツールの開発
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などの開発実績がございます。
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また、サービス紹介資料もご用意しておりますので、併せてご確認ください。