【Imagen2】Googleの画像生成AI!ImagenやImagen3と比較しながら解説
2024年2月2日にGoogleから発表された「Imagen2」は、今までの「Imagen」より画質が大幅に向上したなど、さまざまな部分で進化した新しいモデルです。2025年1月地点では、「Imagen3」が発表されています。
この記事では歴代のImagenと比較しながらImagen2を解説しますので、最後までお楽しみください。
「Imagen2」とは?
「Imagen2」は2024年2月2日にGoogleが発表した画像生成AIです。先代モデルの「Imagen」から進化したモデルとなっています。
最大の特徴は、高解像度でリアルな画像生成が可能な点です。特に光の反射や質感、細部の表現が大幅に向上しており、商業利用ができるような画像を作成できます。
2024年10月には次世代モデルの「Imagen3」が発表されています。
なお、Imagen3について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
ImagenとImagen2の違い
Imagenは2022年5月に発表されました。当時発表されていた画像生成AIに対してImagenは、自然でテキスト通りの画像を出力できると評価を得ました。
そんなImagenの新モデルがImagen2です。ImagenとImagen2の違いを4つ解説します。
画質が大幅に向上
Imagenでは主に単一のDiffusionモデルを使用して1024×1024ピクセルの画像を生成していましたが、Imagen 2は階層的Diffusionモデルを採用し、解像度が2048×2048ピクセルまで向上しました。
特に光の反射や質感の表現がリアルになり、アート作品や商品イメージなど商業利用レベルの高品質な画像を作れるようになっています。
指定した物にテキストを貼り付けた画像の生成が可能に
Imagenでは文字を画像に自然に組み込むことができませんでしたが、Imagen2では、テキストをポスターや看板、Tシャツなどに正しく配置して自然に見せる画像が生成可能になりました。テキストの形や角度、光の反射もリアルに調整され、使いやすさが向上しています。
企業ロゴの作成
Imagenでは企業ロゴの生成が不安定で、文字やシンボルが崩れることがありました。Imagen2は、ロゴマークやブランドのシンボルの生成精度が向上し、クリアで洗練されたロゴを作成できます。これにより、企業の広告やブランディングにも活用しやすくなりました。
SynthIDの導入
SynthIDとは、GoogleがAIで作られた画像を判別するための技術です。Imagen2にはこの技術が導入されており、AIで生成された画像に見えないウォーターマークを埋め込みます。これにより、画像がAIで作られたものかどうかを識別でき、偽造画像対策や著作権管理が可能になりました。
Imagen2とImagen3の違い
Imagen3は2024年10月に発表されました。Imagen2とImagen3の違いを4つ解説します。
プロンプトの理解力向上
Imagen2では、複雑な指示に対して一部の要素が抜け落ちたり、曖昧な表現を誤解することがありましたが、Imagen 3は言葉のニュアンスや細かな指定をより正確に反映します。
これにより複雑なプロンプト・エンジニアリングを行わなくても、必要な出力を簡単に得ることができるようになりました。
画像の品質と精度の向上
Imagen2でも高画質な画像を生成できましたが、Imagen3はディテールの細かさや質感の表現が強化されました。特に光の反射、影の付き方、質感がよりリアルになっています。
また、不要なノイズやアーティファクトが減り、自然な背景や小物の配置が可能になりました。
編集機能の追加
Imagen3では、生成した画像の一部を選択して編集する機能が新たに追加されました。
これにより、ユーザーは特定の部分を変更したり、背景の差し替えや色の調整などが簡単に行えます。
「人物の服の色を青から赤に変える」といった具体的な編集が可能で、カスタマイズ性が大幅に向上しています。
まざまなスタイルや芸術的表現にも対応
Imagen2は主にリアルな写真風の画像生成が得意でした。Imagen3ではプロンプトに応じて絵画風、漫画風、油絵風、手描き風などのさまざまな表現スタイルを使い分けることができます。これにより、ユーザーが求めるクリエイティブなビジュアルを幅広く作成することが可能になりました。
Imagen2(Gemini)を使ってみた!
Geminiを使う場合は、チャット内にプロンプトを入力するだけで画像生成が可能です。
まずは、Geminiにログインします。
「テーブルの上でジャンプする猫を生成してください。」とプロンプトを入力しましたが、Geminiでは生成されませんでした。日本語で回答できないものもあるようですね。
英語に直してプロンプトを入力してみましょう。
「create a photo of a cat jumping at the table」
画像が4枚生成されました。
Geminiでは日本語に対応していないものもあるようです。正しく回答が返ってこない場合は、英語に翻訳してからプロンプト入力するのがおすすめです。
Imagen2(ImageFX)を使ってみた!
まず、ログインするとこのような画面に入ります。
今回は、人間の顔や手などをリアルに表現できるというImagen2の特徴を検証するために、「A man operating a smartphone at home.」(自宅でスマートフォンを操作する男性)というプロンプトを入力してみました。
すると確かに、写真のようなリアルな男性の画像を生成することができました。
また、上記画像のようにImageFXの特徴であるexpressive chipを使えば、テキストプロンプトがプルダウンになっている部分の変更を簡単に加えることが可能です。
今回は赤枠の通り、「スマートフォン」から「ラップトップ」に変更して出力したところ、画像右側の4種類の画像が簡単に生成できました。
その他にも「自宅」から「オフィス」に場所を変更できたり、「操作している」から「見ている」に変更したりと簡単にさまざまなバリエーションの画像を生成できます。
Imagen2の商用利用について
「Gemini」で生成された画像は商用利用できるため、Imagen2で生成された画像も商用利用可能です。さらに、Imagen2で生成された画像には「SynthID(デジタル透かしを埋め込まれている)」が付与されているため安全性が高くなっています。
しかし、企業側で画像生成AIを禁止している場合もあるため、商用利用するには注意が必要です。
\画像生成AIを商用利用する際はライセンスを確認しましょう/
Imagen2は日本語にも対応
Imagen2は多くの言語に対応しているため、日本語にも対応しています。しかし、日本語では正しく生成されない場合があるため、その際は英語で入力することで解消する可能性が高いです。
英語が苦手な方は、英語に翻訳(DeepLやGoogle翻訳など)してからプロンプトに入力するのがおすすめです。
Imagen2の注意点
2025年1月時点で、Imagen2を使えるツールはありません。
Imagen3が発表される前は「Gemini(旧GoogleBard)」「Vertex AI」「ImageFX」などから利用が可能でした。現在これらはImagen3モデルに変わっています。
なお、Geminiについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Imagenについて知って生成AIを楽しもう
Imagen2は、Googleが開発した画像生成AIです。
先代モデルのImagenと比べて画質の向上や指定物へのテキスト配置、ロゴ作成の精度向上など、実用的な機能が強化されています。
さらに、SynthIDを導入することで、AI生成画像の識別や著作権管理にも対応。商業利用を意識した高品質な画像を生成できる点が大きな進化ポイントです。
ただし、2025年1月時点では、Imagen2を直接利用できるツールはなく、最新のImagen3が主に使われています。
画像生成AIを体験すると、技術の進歩に驚かされます。歴代のImagenについて知ることで、生成できることが当たり前ではないことが分かり、さらに生成AIを楽しむことができるでしょう。
この記事を読んで生成AIに興味を持った方は、他にもさまざまな生成AIについての記事がありますので、ぜひご覧ください!
最後に
いかがだったでしょうか?
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