日本Microsoft、ヘルスケアDX推進を強化 クラウド・AI活用で市場拡大

日本マイクロソフト株式会社は24日、ヘルスケア分野における取り組みを発表しました。

業務執行役員の大山訓弘氏は、「直近3年間で日本のヘルスケア市場におけるDX案件が増加し、当社のクラウドビジネスも大きく成長しています」と述べました。

特にヘルスケア分野でのクラウド売上は3年間で74％増加し、クラウド売上比率は50％から75％に拡大。

AI関連売上も3倍、セキュリティ関連売上も2倍に成長していることが示されました。

同社は第一三共、小野薬品、大鵬薬品などの製薬企業やHITO病院、明石医療センターなどの医療機関でクラウドやAIの導入を進めています。

AIは診療記録補助や患者サービス、事務の効率化に利用され、当直表の作成や介護スケジュールの作成などで活用が進んでいます。

300床程度の病院でも導入が進んでおり、AIが医療業務を変革するフェーズに入っていることが示されました。

さらに、日本マイクロソフトは2024年6月に大阪急性期・総合医療センターと情報セキュリティ強化およびDX推進に関する連携協定を締結し、医療継続性の担保、業務効率化の推進に取り組んでいます。

また、ヘルスケアパートナーは2018年と比較して3倍に増加し、クラウドビジネスを展開したいパートナー企業が増加していると述べました。

同社は「Microsoft Fabric」を通じて、ヘルスケアデータ分析特化機能を提供し、画像やテキストデータ、FHIRデータ、DICOMデータなどを統合した環境で、法制度に準拠した形でデータ分析を可能にしています。

愛媛県四国中央市のHITO病院では生成AIの活用が進んでおり、228床の中規模病院でスマホを活用した連携強化と生成AIによる知能拡張を推進。

全職員がiPhoneを所持し、Microsoft Teamsやモバイル電子カルテ「NEWTONS Mobile2」を利用してコミュニケーションを活性化させ、業務効率化を図っています。

パブリックセクターでは、「誰一人取り残されないデジタル社会の実現」をミッションとし、課題に応じたDXアプローチ提案や組織文化の変革支援、最新テクノロジーの提供に取り組んでいます。

参考記事：クラウドWatch