ChatGPT アプリストアとは?仕組み・特徴・使い方をまとめて解説

- ChatGPT アプリストアは、会話の流れでアプリを使える公式ディレクトリ
- Apps SDKにより、対話からアクションまでを一気通貫で実行可能
- 多機能さよりも、自然なUXと安全性を重視した設計が特徴
ChatGPTを業務で活用しているものの、「結局、調べて終わりになってしまう」「別ツールとの行き来が多く、作業が分断される」と感じたことはないでしょうか。生成AIが便利なことは分かっていても、実際の業務アクションにつながらないという課題を抱える企業や担当者は少なくありません。
こうした課題に対する一つの答えとして2025年12月に登場したのが、ChatGPT アプリストアです。
ChatGPTの対話体験を起点に、検索・予約・データ取得・タスク実行までを一つの流れで完結させる仕組みとして注目されています。
この記事では、仕組みや特徴、活用例などを紹介しています。ぜひ最後までお読みいただき、ChatGPTをより活用してください!
\生成AIを活用して業務プロセスを自動化/
ChatGPT アプリストアの概要

ChatGPT アプリストアとは、OpenAIが提供する ChatGPT内のアプリディレクトリ(App Directory) のことです。これにより 第三者の開発者がChatGPT向けアプリを設計し、提出・審査・公開できる仕組みが整いました。アプリはChatGPTの「ツール」として検索・接続でき、チャットの流れで機能を呼び出せるようになっています。※1※2
このアプリストアは、従来のGPTsやプラグインをさらに発展させた形で提供されています。ユーザーは自然言語のやりとりを続けながら、会話のコンテキストの中で外部サービスや機能を直接利用する体験が可能。たとえば、チャットの文脈からそのまま予約をしたり、検索したり、タスクを実行したりできます。
アプリは、OpenAIの Apps SDK(ソフトウェア開発キット) を使って構築されます。これはChatGPTに「会話だけでなくアクションを実行させる」機能を提供するための開発ツールキットであり、SDKを用いて開発したアプリをOpenAIへ提出し、審査を通過するとアプリストアに掲載されます。
この仕組みにより、ChatGPTは単なる対話AIから、対話を起点にした「動作するプラットフォーム」へと進化しました。ユーザーはチャットの流れの中で自動的にアプリを呼び出せるため、別のツールや画面を開かずに作業を完結できる体験が実現しています。
なお、GPTsについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

ChatGPT アプリストアのシステム
ChatGPT アプリストアは、ChatGPTの対話体験にアプリを組み込むための公式基盤として設計されています。中核となるのは、OpenAIが提供する Apps SDK と App Directory(アプリディレクトリ)という2つの仕組みです。
まず、開発者はApps SDKを用いてChatGPT向けのアプリを開発します。このアプリは、単にテキストを返すものではなく、会話の文脈を受け取り、外部サービスとの連携や具体的なアクションを実行できる構造を持ちます。たとえば検索、予約、データ取得、タスク実行などが想定されています。
開発されたアプリは、OpenAIに対して提出されます。提出後は、機能の妥当性や安全性、ユーザー体験の観点から審査が行われ、承認されたアプリのみがアプリストア(App Directory)に掲載されます。このプロセスにより、ユーザーは一定の品質が担保されたアプリを利用できる仕組みとなっています。
ユーザー側の利用フローもシンプル。ChatGPTの画面上からアプリストアにアクセスし、アプリを検索・選択すると、そのアプリがツールとして接続されます。以降は、通常の会話の流れの中でアプリが呼び出され、チャットとアプリ操作が同一画面で完結する設計です。
また、「What makes a great ChatGPT app」では、アプリはユーザーが明示的に操作しなくても、会話の文脈に応じて自然に機能が呼び出されることが重要だと示されています。このため、システム設計上も「いつ・どのようにアプリが動作するか」が重視されています。
ChatGPT アプリストアの特徴

ChatGPT アプリストアの特徴は、「会話を起点にアプリが機能する設計思想」にあります。これは、OpenAI公式ブログ「What makes a great ChatGPT app」で強調されている重要なポイントです。
会話の流れでアプリが動く
第一の特徴は、会話中心のユーザー体験でしょう。ChatGPTアプリは、独立したUIを前面に出すのではなく、あくまで会話の流れを主軸として設計されます。ユーザーは「何をしたいか」を自然言語で伝えるだけでよく、アプリ側が文脈を理解して必要な処理を実行する構造です。
タスクを最後まで完結できる
第二に、タスク完結型の設計が挙げられます。優れたChatGPTアプリは、単なる情報提示に留まらず、検索・取得・更新・実行といった一連のタスクを最後まで完結させることが求められています。途中で別ツールへ移動させない点が、従来のWebサービスとの大きな違いです。
ユーザー操作を最小限に設計
第三の特徴は、最小限の入力で価値を返すことです。OpenAIは、ユーザーに過度な選択や設定を求めない設計を推奨しています。必要な情報は会話の中から補完し、追加質問も最小限に抑えることが良いアプリの条件とされています。
ChatGPT単体ではできない体験
さらに、ChatGPTの能力を拡張する存在であることも重要な要素です。単にChatGPTで代替できる機能を提供するのではなく、外部データやアクションを通じて、ChatGPT単体ではできない体験を補完する役割が期待されています。
ChatGPT アプリストアの安全性

ChatGPT アプリストアでは、安全性と信頼性を前提とした設計・審査体制が採られています。OpenAIは、アプリを「便利であること」以上に、ユーザーが安心して使えることを重視している点が特徴です。
まず、アプリを公開するにはOpenAIによる審査プロセスを通過する必要があります。この審査では、機能面だけでなく、データの取り扱い、ユーザーへの説明の分かりやすさ、誤用リスクへの配慮がされています。※3
ガイドラインに反するアプリは、提出が却下、または公開後に削除される仕組みとなっています。「What makes a great ChatGPT app」でも強調されているのが、透明性の確保です。アプリは、どの情報を利用し、何を実行するのかをユーザーが理解できる形で設計する必要があります。特に、外部サービスへの接続やデータ送信を伴う場合、その内容を曖昧にしてはいけないとされています。
また、ChatGPTアプリはユーザーの同意なしに行動を起こさない設計が前提です。勝手に操作を実行したり、意図しない情報取得を行ったりすることは許容されていません。この点は、従来の自動化ツールとの大きな違いと言えるでしょう。
ChatGPT アプリストアの料金
ChatGPT アプリストアにおいて、アプリの閲覧・検索・利用そのものに対する個別課金は設定されていません。基本的には、ChatGPTの利用プランに応じた範囲内でアプリを使用する仕組みです。ユーザー側の視点では、ChatGPTの無料プラン、Plus、Team、Enterpriseといった契約形態に応じて、利用可能な機能や制限が異なります。
ただし、OpenAIの公式情報では、アプリごとに購入する形式やダウンロード課金モデルは採用されていません。アプリは「ツール」として提供され、会話体験の一部として組み込まれています。
開発者側についても、現時点でアプリ提出やApp Directoryへの掲載に対する明確な掲載料は示されていません。OpenAIは、まず健全なエコシステム形成を優先しており、料金モデルや収益分配については段階的に検討するとしています。そのため、収益化の詳細は公式情報では明らかにされていない状況です。
なお、ChatGPTの料金について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

ChatGPT アプリストアの使い方
ChatGPT アプリストアの使い方は、会話中心の体験を前提にしたシンプルな設計となっています。ユーザーは特別な設定や事前準備を行わず、ChatGPT上からアプリを探して利用できます。
まず、ChatGPTにログインした状態で、ツールメニューや探索画面からアプリストア(App Directory)にアクセスします。ここではカテゴリ表示や検索機能が用意されており、目的に応じたアプリを探すことが可能です。アプリごとに概要や想定ユースケースが表示されているため、用途を確認したうえで選択できます。
利用したいアプリを選ぶと、そのアプリがChatGPTのツールとして接続されます。以降は、通常のチャットと同じ入力欄に指示を入力するだけで、会話の文脈に応じてアプリが動作します。アプリ専用の操作画面に切り替える必要はありません。
「What makes a great ChatGPT app」では、ユーザーがアプリの存在を意識しすぎずに使えることが重要だとされています。そのため、優れたアプリほど「アプリを操作している感覚」が薄く、やりたいことを話すだけで結果が返ってくる設計になっています。
また、複数のアプリを同時に利用することも可能です。タスク内容に応じて、ChatGPTが適切なアプリを切り替えながら処理を進めるケースも想定されています。これにより、作業の流れを中断せずに複数の機能を活用できます。
ChatGPT アプリストアの活用シーン
ChatGPT アプリストアは、「会話から行動へ」つなげる場面で力を発揮します。単なる情報取得ではなく、対話を起点として具体的なタスクを完了させたいケースに適しています。
| 活用カテゴリ | 主な利用内容 | 特徴・得られる効果 |
|---|---|---|
| 業務効率化 | 調査、情報整理、資料作成 | 会話の流れからアプリを呼び出し、そのまま処理が可能。画面遷移が不要なため、作業の中断が減り、集中力を維持しやすい |
| 外部サービス連携 | 予約、検索、データ取得、情報更新 | ChatGPT上でタスクを完結できる設計。対話から直接アクションにつながる「タスク完結型体験」を実現 |
| 専門職・チーム業務 | 営業、マーケティング、開発、教育分野での支援 | 会話を通じて状況整理から次の行動まで実行可能。判断と実行を分断しないため、業務スピード向上につながる |
| 個人利用 | タスク管理、学習支援、日常的な作業補助 | 自然言語で要望を伝えるだけで処理が進行。ツール操作が苦手なユーザーでも扱いやすい |
| 共通的な価値 | 思考・意思決定・実行の一体化 | 「考える・決める・実行する」を一つの会話で完結。ChatGPTを行動まで伴走するプラットフォームとして活用可能 |
なお、GPTsのおすすめの使い方について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

ChatGPTは「話すAI」から「動くプラットフォーム」へ
ChatGPT アプリストアは、ChatGPT内で利用できる公式のアプリディレクトリとして、対話とアクションを結びつける新しい体験を提供してくれます。Apps SDKと審査制を前提とした仕組みにより、安全性と使いやすさの両立が図られている点が特徴です。
重要なのは、アプリストアの価値が「多くのアプリがあること」ではなく、会話の延長で自然に機能が呼び出され、タスクが完結するUXにあります。従来のツール操作を前提とした業務フローを見直すきっかけとして、ChatGPT アプリストアは今後さらに重要性を増していくでしょう。
最後に
いかがだったでしょうか?
ChatGPT アプリストアを前提に、会話起点で業務を完結させるユースケース設計やApps SDK活用方針、既存システム連携まで含めた実践的な導入シナリオを整理できます。
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