AI導入を加速するための効果的な個別アプローチとは

SlackとSalesforceが実施した最新の調査によると、AI導入の進展に苦戦している企業は、従業員の多様なAI利用パターンに合わせた個別アプローチが有効である可能性が高いことが示されました。

この調査は、フルタイムのデスクワーカー5,000人を対象に、AIの利用状況を分析したものです。

調査結果は、従業員のAI利用に関して5つのペルソナを明らかにしました。

頻繁にAIを利用し、他の人にも積極的に話す「マキシマリスト」、AIを使うが同僚にそれを伝えることをためらう「アンダーグラウンド」、AIの使用を不公平だと感じる「反逆者」、AIに興奮しているがまだ職場では使っていない「スーパーファン」、そして慎重にAIを見守っている「オブザーバー」です。

Slackのリサーチ＆アナリティクス担当上級副社長クリスティーナ・ジャンザー氏は、「AI導入の効果を最大化するには、各従業員のペルソナを特定し、それぞれに適した方法でAIを導入することが重要です」と指摘しています。

また、AIに対する感情的な反応が、従業員のAI採用行動に大きく影響するとも述べました。

調査によると、回答者の30％が「マキシマリスト」、20％が「アンダーグラウンド」、19％が「反逆者」であり、反逆者の多くが45歳以上の女性であることが特徴的です。

AI導入が広がりを見せている一方で、依然として懸念を持つ人々も多く、EYの別調査では、71％がAIに不安を感じていると答えています。

ジャンザー氏は、企業が「マキシマリスト」の熱意を活かし、AIを積極的に活用する姿勢を広めるべきだと提案。

また、トレーニングなどのリソースを提供することで、「スーパーファン」や「オブザーバー」もAIを職場で導入しやすくなるとしています。

参考記事：Salesforce