AI教育推進機構、共創人材育成で社会変革を目指す

生成AIの注目度が高まる中、AI教育推進機構が2024年4月に設立されました。

同機構は大学教授らを中心に構成されるNPO法人で、AI教育の質を保証し、社会全体でAIを活用できる市民を育成することを目的としています。

機構の活動は、教育と学習のイノベーションを推進し、高品質な学習リソースの共有を通じてAI教育を普及させることです。

AI教育推進機構の代表理事・上林憲行氏は、「AIと共創できる人材の育成が今後の社会にとって重要だ」と述べ、AIの正しい理解を基にした教育の必要性を強調しました。

また、同機構は教育プログラムの提供だけでなく、学習者の能力を認定する仕組みも構築中で、社会で活躍できる人材を増やすことを目指しています。

さらに、上林氏はAIと共創できる能力が産業全体で求められる時代が到来するとし、教育コンテンツの充実や人材育成の重要性を訴えました。

「AIは計算機としてだけでなく、メタメディアとしての能力を持ち、社会のさまざまな面で変革を起こす可能性がある」と述べ、従来のプログラミング手法に加えて、機械学習による新しいプログラマブルなアプローチの重要性を指摘しています。

また、機構の副代表理事である申吉浩氏は、AIの活用が進む一方で、教育不足によるリスクや依存への懸念も示しました。

特に若年層がAIに依存しすぎることによる学習能力の低下について警鐘を鳴らし、AI教育のバランスが重要であると語ります。

日本がAIの単なるユーザーでなく、提供者としての地位を確立するためには、体系的な教育と教員の理解が不可欠です。

AI教育推進機構は、今後も教育現場との連携を深め、AI時代に対応した教育プログラムの普及と質の向上に尽力するとしています。

参考記事：PC Watch