【LibreChat】ChatGPTと互角!?AIツールの使い方や料金を徹底解説

- オープンソース & 高いカスタマイズ性
- OpenAI、Anthropic、GoogleなどのAIモデルを一つの画面で切り替えて使用できる
- Python、Node.jsなどでコード実行が可能
LibreChatはOSSでChatGPTとほぼ同様の機能を持つAIサービスです。GitHubでも、Fork 3.5k、Star 20.8kと非常に多くの注目を集めています。
OSSであるため、カスタマイズ性は非常に高く、自身のニーズに応じて機能やプラグインなどを追加することが可能。
本記事では、LibreChatの概要から使い方、ローカル環境での構築方法について解説をします。本記事を最後までお読みいただければ、LibreChatを使いこなすことができるようになるでしょう。
ぜひ最後までお読みください!
librechatとは
LibreChatはオープンソースのChatGPTというイメージです。
UIはほぼChatGPTに似ており、LibreChatが初めての方でもChatGPTを使ったことがあればすぐに使えるようになるはずです。

ChatGPTでできることはLibreChatでもほぼできます。さらに、AnthropicやGoogleのAPIを設定すれば同じ画面でClaudeやGeminiも使うことが可能です。
AIモデルはそれ以外にもAWS BedrockやOpenAI、Azure OpenAI、Vertex AI、OpenAI Assistants API (Azure を含む)が選択可能。
また、コードインタープリターAPIも提供されており、Pythonをはじめとして、Node.js (JS/TS)やGo、C/C++、Java、PHP、Rust、Fortran での安全なサンドボックス実行も可能です。
UIはChatGPTとほぼ一緒ですが、拡張性としてはLibreChatが一歩抜きん出ています。
LibreChatでできること
ChatGPTでできることはほぼできる、と前述しましたが、もう少し詳しく解説をします。
テキストベースでのチャットのほかにLibreChatでできる主な機能は次の3つです。
- コードの実行
- RAG
- エージェント機能
コードの実行
コードの実行を行うためには、LibreChatのサブスクリプションに登録する必要があります。
コードインタープリターでは、ローカル設定やサーバーの導入は必要ありません。
対応言語はPython、Node.js (JS/TS)、Go、C/C++、Java、PHP、Rust、Fortran、Rscriptの9種類。
コードインタープリターを使うには、AIエージェントの構成でコードインタープリターを有効にするか、チャットUI内で「コードを実行」ボタンを押せばOKです。

LibreChatのコードインタープリターでは、ネットワークにアクセスはできず、1回の実行で生成できるファイルは10個のみになります。
また、実行制限はサブスクリプションのプランに応じて変化します。
Hobby | Enthusiast | Pro |
---|---|---|
$9.99/month | $24.99/month | $49.99/month |
月間750リクエスト | 月間3,000リクエスト | 月間7,000リクエスト |
実行ごとに256MBのRAM | 実行ごとに512MBのRAM | 実行ごとに512MBのRAM |
アップロードファイル1つにつき25MB | アップロードファイル1つにつき50MB | アップロードファイル1つにつき150MB |
生成ファイルのダウンロード可能 | 生成ファイルのダウンロード可能 | 生成ファイルのダウンロード可能 |
RAG
RAG (Retrieval-Augmented Generation) は、大規模言語モデル によって生成される回答の品質と精度を向上させるために設計された AI フレームワーク。これは、LLM を外部の知識ソースに基盤を置き、モデルの内部情報表現を補完することで実現されます。
LibreChatでもChatGPTと同じように、ユーザーがアップロードしたファイルの内容に基づいて、ユーザーからの質問に回答をします。
LangChainやPostgresQL + PGVector、Python FastAPI を活用して関連ドキュメントをインデックス化して取得、回答することで会話の精度を高めてます。
RAG APIはOpenAI、Azure OpenAi、Anthropic、Googleで利用可能です。

エージェント機能
LibreChatのエージェントは画面右側にある「エージェントビルダー」から作成します。

エージェントビルダーでは、次の5つを設定します。
- アバター: カスタムアバターをアップロード
- 名前: エージェントの名前
- 説明: エージェントの説明
- 指示: エージェントの動作を定義するシステム指示
- モデル: 利用可能なプロバイダーとモデルから選択
既存のエージェントは、サイド パネルの上部のドロップダウンから選択できます。

エージェントでコードインタープリターを有効にすることで以下の機能を実行できます。
- LibreChatコードインタープリターAPIを介してファイルを安全に処理する
- ローカルセットアップ、構成、サンドボックス展開なしでコードを実行
- ファイルのアップロードとダウンロードをシームレスに処理
また、エージェントはファイル検索を行うこともでき、ファイル検索機能でできることは次の4つです。
- RAG機能
- アップロードされたドキュメント全体の検索
- ファイルの内容に基づいた応答
- エージェントレベルとチャットスレッドレベルの両方でファイル添付をサポート
そのほか、様々なツールを組み込むことが可能。
- DALL-E-3 : テキスト記述からの画像生成
- Tavily Search : 多様なデータソースを統合した高度な検索API
- 計算機: 数学計算
- Google 検索: ウェブ検索機能へのアクセス
- 安定拡散:テキストから画像への生成
- Azure AI Search : 情報検索
- Traversaal : LLM エージェント用の堅牢な検索 API
- Wolfram : 計算および数学的機能
Model Context Protcool(MCP)の利用も可能です。
librechat ライセンス
LibreChatのライセンスはMITライセンスです。そのため、商用利用や特許利用などが可能です。
利用用途 | 可否 |
---|---|
商用利用 | ⭕️ |
改変 | ⭕️ |
再配布 | ⭕️ |
特許利用 | ⭕️ |
私的利用 | ⭕️ |
なお、複数エージェントを管理するMulti-Agent Orchestratorについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

librechat 料金
LibreChatは基本的に無料で利用できますが、コードインタープリターを使うにはサブスクリプションの登録が必要です。
Hobby | Enthusiast | Pro |
---|---|---|
$9.99/month | $24.99/month | $49.99/month |
月間750リクエスト | 月間3,000リクエスト | 月間7,000リクエスト |
実行ごとに256MBのRAM | 実行ごとに512MBのRAM | 実行ごとに512MBのRAM |
アップロードファイル1つにつき25MB | アップロードファイル1つにつき50MB | アップロードファイル1つにつき150MB |
生成ファイルのダウンロード可能 | 生成ファイルのダウンロード可能 | 生成ファイルのダウンロード可能 |
また、AIモデルそれぞれのAPIを使用するため、各AIモデルのAPI料がかかります。
librechatの注意点
ここからはLibreChatを使う上での注意点として、次の3つがあります。
- APIキーの取扱とコスト管理
- データ管理
- LibreChatの更新と互換性
APIキーの取扱とコスト管理
まずはAPIキーの取り扱いとコスト管理です。
OpenAIやAnthropic、GoogleなどのAPIキーを利用する場合、不正利用を防ぐため、キーは安全に保管する必要があります。また、公開リポジトリや共有ドキュメントにAPIキーを記載しないように注意が必要です。
OpenAIやAnthoropicのAPI料は前払い制であり、従量課金ではないので、大幅にコストが上昇する可能性は低いですが、自動課金の設定をオンにしている場合には注意が必要です。
データ管理
次にデータ管理です。
LibreChatはデモの利用もしくはローカル環境で構築して利用可能です。
ローカル環境で構築して利用する場合には大きな問題にはならないと思いますが、デモを使って会社の機密情報をアップロードしてしまわないように注意しましょう。
アップロードしたデータがどのタイミングで各企業に送信されるのかについては、各プライバシーポリシーを確認しておくのが良いです。
LibreChatの更新と互換性
最後にLibreChatの更新と互換性です。
オープンソースプロジェクトであるLibreChatは頻繁にアップデートされる可能性があります。更新時には互換性や設定の変更に注意しましょう。変更ログを確認し、重大な変更がないか確認することをお勧めします。
librechat 使い方
デモは公式HPから利用することができます。
ローカル環境に構築してLibreChatを利用することもできるので、ローカル環境での使い方を解説します。
ローカル環境で構築する場合にはDockerが必要になるので、Dockerがまだ入っていない場合にはあらかじめ入れておきましょう。
ローカル環境でのLibreChatの使い方
まずはGitHubからZIPファイルをダウンロードします。

フォルダを解凍したら.env.exampleの中身をコピーして.envファイルを作ります。
.envにはAPIキーなどを入力します。今回はOpenAIのAPIキーだけ使えればいいので、APIキーの部分だけ書き換えます。
その後、Dockerコマンド「docker compose up -d」を入力して、以下の画像のようになったら、OKです。

あとは「 http://localhost:3080/」にアクセスすればLibreChatのログイン画面にアクセスできます。

新規登録でアカウント情報を登録すれば、OKです。
会員登録後、LibreChatのホーム画面にアクセスできます。

なお、ホーム画面からもAPIキーは登録することができます。

OpenAI、AnthropicともにAPIキーを登録すれば、一つの画面で複数のAIモデルを使うことが可能。それぞれの得意なタスクに応じて使い分けることができるので、非常に便利ですね。
なお、AIエージェント型の拡張機能「Cline」について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

まとめ
本記事ではLibreChatの概要からローカル環境での構築方法までお伝えしました。
LibreChatのUIはChatGPTとほぼ一緒なので、操作性としては問題ないと思います。また、ローカル環境の構築も非常に簡単にできるので、企業など社内で活用するのも非常に使い勝手がいいのではないでしょうか。
一つの画面で複数のAIモデルを切り替えることができるのも魅力的。これまで月額利用していたAIサービスも、もしかしたらLibreChatでAPI料を支払った方が安く済むかもしれませんね。
ぜひ本記事を参考にLibreChatを導入してみてください!

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・システム間API連携
最後に
いかがだったでしょうか?
LibreChatの高度なカスタマイズ性とOSSの柔軟性を活かせば、AIソリューションの構築も可能。業務効率化や生成AIの活用に向けた具体的な導入戦略を検討してみましょう。
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