【Agent2Agent(A2A)】AIエージェント同士をつなぐオープンプロトコルとは?仕組みを解説

- A2Aは、異なるベンダー・フレームワークのAIエージェント同士をつなぐ通信規格
- Linux Foundationがホストするプロジェクトとして運営され、2026年4月時点で150を超える組織がA2Aを支援
- A2Aは、エージェント間連携、MCPはツール・データ接続を担い、併用も可能
A2A(Agent2Agent Protocol)は、異なるベンダーやフレームワークのAIエージェント同士をつなぐ通信規格です。Googleが2025年4月に公開した後、同年6月にLinux Foundationへ移管されました。2026年4月時点で150以上の組織が支援しています。
この記事では、A2Aの仕組み・MCPとの違い・活用事例・動向を解説します。AIエージェント連携を検討している方はぜひ参考にしてください。
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Agent2Agent(A2A)とは

Agent2Agent(以下、A2A)は、異なるベンダーやフレームワークで構築されたAIエージェント同士が、同じルールに基づいて通信・協調するための、仕様が公開された通信規格です。Googleが2025年4月に公開し、同年6月に仕様・SDK・開発ツールをLinux Foundationへ移管しました。
2026年3月に安定仕様v1.0が公開され、4月時点で150以上の組織が支援しています。Microsoft FoundryとAmazon Bedrock AgentCoreがA2Aに対応したほか、Google CloudのGemini Enterpriseでも外部のA2Aエージェントを登録できます。
AIエージェントについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

A2AとMCPの違い
| 比較項目 | A2A | MCP |
|---|---|---|
| 主な接続先 | AIエージェント同士 | AIエージェントとツール・API・データ |
| 主な役割 | エージェントの発見・タスク委任・通信・結果共有 | 外部ツールやデータソースへの標準化されたアクセス |
| 向いている場面 | 複数エージェントで業務を分担・協調する | 1つのエージェントに外部機能や情報を与える |
| 併用例 | A2Aで複数エージェントを連携 | 各エージェントがMCPで必要なツールを利用 |
A2AとMCPは競合する規格ではなく、接続する相手が異なる補完関係です。MCPはAIエージェントとツール・API・データソースの接続を標準化する一方、A2Aは独立したAIエージェント同士の通信・タスク委任・結果共有を担います。
例えば、調査エージェントがMCP経由でデータベースを参照し、その結果をA2A経由で執筆エージェントへ渡す使い方が可能です。複雑なマルチエージェント環境では、A2Aでエージェント同士をつなぎ、各エージェントがMCPで必要なツールへ接続する構成がよく使われます。
オープンプロトコルについて
オープンプロトコルとは、仕様が公開されている通信規格のこと。簡単に言えば「どのメーカーでも利用できる通信規格や仕様」のことです。オープンプロトコルを活用すれば様々なデバイス、アプリケーション、プラットフォームが制限や制約なく、通信が可能となります。
ライセンス料が不要で制限もなく、自由にアクセスできるオープンプロトコルは、様々なサービスを多くのユーザーがシームレスに利用できるため、新しい技術の開発が進んだり生産性が上がったりと、利用することで様々な恩恵を得られるのが強みです。
また、AIエージェントにおけるオープンプロトコルに関しては、AIエージェントと外部のシステムを連携する時などに使われます。例えば、AIエージェントに、リマインダーやメール、SNSなどの外部サービスを連携しようとした場合、従来ではそれぞれのAPIに対して連携コードを書く必要がありました。
しかし、オープンプロトコルを活用すれば、一度オープンプロトコルのクライアント実装を行うだけで、対応している全てのサービスと簡単に連携できるようになります。
A2Aの仕組み
A2Aは、異なるベンダーやフレームワークで構成されたAIエージェント同士をシームレスに連携するオープンプロトコルで、クライアントエージェントとリモートエージェントの通信を簡単に行うことができます。

クライアントエージェントはタスクの策定と伝達を担当、リモートエージェントはそれらのタスクにもとづいて行動するため、情報提供やアクションの実行が可能です。これらの連携を行うためには重要な4つの機能が関係しているので、ここではA2Aの仕組みについて解説します。
機能の検出
JSON形式でエージェントの能力やスキル、認証要件が記述されているデータファイルである「Agent Card」を使用して、クライアントエージェントは実行するタスクに最適なリモートエージェントを選定します。この機能によって様々なタスクに適したリモートエージェントを簡単に探せるため、複雑なタスクでも処理できるようになります。
タスク管理
A2Aは柔軟性が高く、エージェントはユーザーの要件を満たしタスクを完了させることに重点をおいているため、短時間で完了するタスクから数時間〜数日かかる詳細調査など、あらゆるタスクに対応可能です。長時間実行されるタスクの場合は、ステータスの更新や中間結果の処理など、各エージェント同士でコミュニケーションを取りながらタスクの進捗情報を共有し、タスク管理を行います。
エージェント同士の連携
タスクの実行に必要な情報や、中間成果物や最終成果物であるアーティファクト、ユーザーからの指示などを考慮し、エージェント同士でメッセージを通じて連携を行います。これにより、一つのエージェントではできなかったタスクも、複数のエージェントで協力しながら作業を進行できるようになります。
ユーザーエクスペリエンスのネゴシエーション
エージェント同士でタスクを実行した結果、最終的にはユーザーに成果物を提示しますが、最終的にタスクの結果をどのような形式で表示するかをエージェントの能力に合わせて相談し、決定します。例えば、ユーザーにテキストで回答するか、グラフで提示するかなど、出力形式についてエージェント同士が相談し決定します。
A2Aのメリット
このように、A2AはAIエージェント同士を連携してタスクを処理できるオープンプロトコルですが、A2Aを活用するとどのようなメリットを得られるのでしょうか。A2Aを活用するメリットについてご紹介します。
生産性の向上
これまでご紹介してきた通り、A2AはAIエージェント同士をシームレスに連携することが可能なため、今まで別々で処理しないといけなかった作業も、一括して処理できるようになります。そのため、作業効率を向上させることができ、空いた時間で別の作業を行えるため、生産性を高められます。
新しいアイディアの創出
AIエージェントを利用する際には、それぞれの得意分野が異なり、場合によっては出力される結果に満足できないこともあるでしょう。しかし、A2Aを活用して様々なAIエージェントを連携させることで、各々の強みを生かしながらタスクをこなせるので、今まで出力されなかった新しい回答を得ることができたり、新しいサービスを開発する際のヒントなども得られたりするでしょう。
様々なエージェントとの連携が可能
A2Aは、異なるベンダーやプラットフォームのAIエージェントでも連携可能なため、柔軟に利用したいAIエージェントを組み合わせられます。例えば、元々導入していたAIエージェントと異なるベンダーのAIエージェントを導入したい場合でも、A2Aを活用すれば統合できるため、コスト効率や機能を向上させられるでしょう。
A2Aの活用事例
A2Aは、複数のAIエージェントが役割を分担し、ひとつの業務を協力して進める場面で力を発揮します。ここでは、Google・Elasticが公開している例と、Linux Foundationが示す本番利用の広がりを紹介します。
採用候補者の抽出から面接調整まで連携
GoogleはA2Aの活用例として、ソフトウェアエンジニアの採用業務を紹介しています。採用マネージャーが条件に合う候補者探しを依頼すると、担当エージェントが別の専門エージェントと連携して候補者を抽出します。さらに、面接日程の調整や、面接後の身元確認を別のエージェントへ引き継ぐ流れです※1。
採用候補者の探索・日程調整・確認作業をそれぞれ得意なエージェントへ任せられるため、複数システムをまたぐ採用プロセスを一連の流れとして扱えるイメージをつかめます。
ニュース記事の調査・執筆・編集・公開を分担
Elasticは、専門エージェントが協力してニュース記事を作る実装例を公開しています。ニュース責任者が記事テーマを割り振り、記者エージェントが調査エージェントへ情報収集を依頼し、編集・公開を担当するエージェントへ作業を引き継ぐ構成です※2。
この例では、エージェント間の作業依頼や結果共有にA2A、各エージェントが検索や外部ツールへアクセスする部分にMCPを利用しています。A2AとMCPを併用する具体像を理解しやすい事例です。
金融・保険・IT運用などで本番利用が進む
Linux Foundationによると、A2Aは2026年4月時点でサプライチェーン・金融サービス・保険・IT運用などの分野で本番利用が始まっています※3。
特定のクラウドやベンダーに閉じず複数エージェントを協調させられるため、部門やシステムをまたぐ業務との相性がよいのが特徴です。日本企業に置き換えると、問い合わせ対応・社内申請・在庫確認など、複数システムを横断する業務での活用をイメージできます。
よくある質問
A2Aの今後に注目!

A2Aは、異なるベンダーやフレームワークのAIエージェント同士を連携させる通信規格です。MCPと組み合わせれば、エージェント同士の協調と外部ツール・データへの接続を役割分担できます。
2026年3月にはv1.0が公開され、企業での本番利用も広がりつつあります。特定ベンダーに閉じない連携基盤としても、注目を集める存在です。今後、複数のAIエージェントを活用した業務自動化を進めるうえで、A2Aは重要な選択肢の一つとなるでしょう。

最後に
異なるエージェント同士が連携し、業務を横断的に自動化できる時代が到来しました。自社の業務に最適なAIエージェントの導入や連携設計にお悩みの方は、具体的な業務課題やユースケースをもとに、実現可能性を一緒に検討してみませんか?
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