AIコードレビューとは?メリットやおすすめツール、企業の活用事例を徹底解説

- 人手不足が深刻な開発現場で、AIによるコードレビュー自動化が実用フェーズに到達
- 静的解析やLLM活用により、レビュー時間短縮と品質の画一化・属人化解消を両立
- AIは一次レビューを担い、最終判断は人が行う役割分担が成功の鍵
みなさん!人手が回せない「コードレビュー」はAIに任せる時代が到来しています!
生成AIの発展・普及にともない、ソースコードの作成や解説が一部自動化できるようになった昨今。コードレビューを自動化してくれるツールも次々と登場していて、すでに国内のIT企業でもその導入・活用が進んでいるんです!
当記事では、そんなAIによるコードレビューを徹底解説。そのメリット・デメリットから、具体的なツールや企業導入事例までを余すところなくお伝えしていきます。
完読いただくと、国内企業共通のお悩み「IT人材不足」について、解決の糸口が見つかる……かもです。
ぜひぜひ、最後までお読みくださいね!
\生成AIを活用して業務プロセスを自動化/
AIコードレビューの概要
作成者以外のスタッフにソースコードを検証・フィードバックしてもらう作業「コードレビュー」に、新たな手法が登場しています。それがAI(人工知能)を活用した「AIコードレビュー」です。
このAIコードレビューは、生成AI(なかでも、LLM / 大規模言語モデル)や従来型の機械学習などなど、各種AI技術を使ってコードレビューを自動化するソリューションの総称。より具体的には、以下の手法を含んでいます。
静的解析
lint や型チェック、SAST(セキュリティ静的解析)などの仕組みを使い、コードを実行せずに構文エラー、型の不整合、危険なAPIの利用、コーディング規約違反といった問題を機械的に洗い出します。従来の静的解析ツールを、AIコードレビューの土台として組み込んでいるイメージです。
コードグラフ解析
リポジトリ全体を読み込み、ファイル間やモジュール間の依存関係、クラスや関数同士のつながりを「グラフ構造」として捉えます。これにより、あるPRの差分だけでなく、関連する周辺コードも含めて「この変更がどこに影響するか」をAIが把握しやすくなります。特に大規模なコードベースでは、このコードグラフがレビュー精度を大きく左右します。
LLMの自然言語処理
GPT-4クラス以降のモデルや、コード向けに最適化されたモデルを用いて、静的解析やコードグラフの結果を踏まえたうえで、自然言語でのコメント生成や改善提案を行います。「この関数は役割が多すぎるので分割した方がよい」「この変数名は意図が伝わりづらい」といった、人間のレビュアーに近い粒度のフィードバックができる点が、従来のルールベースなツールとの大きな違いです。
GitHub / GitLab 等との連携
PR(Pull Request)やMerge Requestが作成されたタイミングで、AIコードレビューが自動的に走り、結果がそのままコメントとして投稿されるように設定できます。CI/CDパイプラインと組み合わせれば、「本番デプロイ前に必ずAIレビューを通す」といったゲートも簡単に構築可能です。
人は「ゼロからコード全体を読む」のではなく、「AIが挙げた指摘が妥当かどうかを判断し、設計やビジネスロジックの観点を補う」という役割に集中できます。AIコードレビューは、あくまで人間を置き換えるものではなく、「レビューの一次スクリーニングとたたき台作り」を自動化することで、レビュー全体の質とスピードを引き上げるための仕組みと言えます。
このAIコードレビューなら、人間ですら見逃す問題を一瞬で検出したり、初級エンジニアの補佐・教育を自動化したりといったことが可能。生成AIの台頭以降、国内外問わず企業での導入が進んでいます。
従来手法比でのAIコードレビューのメリット
まずは、従来の人力で行うコードレビューと比べたときの、AIコードレビューのメリットについて5点ご紹介します。以下、詳しくみていきましょう!
人手不足・負担の軽減
AIを使った自動コードレビューは、ITの開発現場における人手不足・負担を軽減してくれます。具体的にAIコードレビューなら、基本のエラーチェックからコード改善案の生成、レビュー内容の説明までコードレビューの作業全般を代行・自動化可能。加えて、24時間体制で稼働できるため「ひとり情シス」等、IT人材不足が慢性化している一般企業に大きな恩恵をもたらしてくれそうです。
作業時間の短縮
人の手でソースコードのエラーチェック・改善を行う場合、数時間〜数日単位の作業時間が必要でした。
対して、AIコードレビューなら、同様の作業内容がものの数分程度で完了してしまいます。人間によるダブルチェックは必要ですが、それでもコードレビューにかかる作業時間を大幅に短縮できるでしょう。
加えて、LLMによるAIコードレビューの場合は、ソースコードの変更点を自然言語で説明・要約して作成者や他のスタッフに引き継ぐところまで自動化が可能。そして、余剰分の人手はより高度な業務に回せるため、開発にかかるトータルの作業時間まで短縮が目指せます。
レビューの属人化解消・画一化
AIとくにLLMによるコードレビューの場合、高いITスキルを持った人材に依存(属人化)することなく、ソースコードの検証が可能となります。さらにRAGを使えば、企業内のレギュレーション / ベストプラクティス / 過去のソースコード…etc.を参照した上での自動コードレビューが実現。各人のスキル・ノウハウを問わず、画一的なコードレビューが行えるでしょう。
初歩的なミス・ケアレスミスの軽減
膨大なソースコードを学習したLLMによるAIコードレビューの場合、初歩的な記述ミスや見落としがちな問題も高精度で検出可能。たとえ膨大なソースコードであっても、集中力を切らさずに、以下のような初歩的なミス・ケアレスミスを発見してくれます。
- 変数の宣言忘れ
- 関数の細かな記述ミス
- 無限ループ
- 例外処理漏れ
…etc.
AIコードレビューのあとに、人間によるダブルチェックも行うことで、確実にソースコードのエラーをなくすことができそうです。
エンジニアのスキル向上
LLMによるAIコードレビューなら、エラー検出にとどまらず、チャット形式でのコードの提案・解説・フィードバックも行えます。初級エンジニアは自身が書いたコードについて、即時でフィードバックが受けられるため、効率的にITスキルが磨けるでしょう。また、LLMならではの他人視点かつ多角的なフィードバックは、上級エンジニアのさらなるスキルアップにも貢献してくれそうです。
なお、コード生成AIについて詳しく知りたい方は下記の記事も合わせてご確認ください。

従来手法比でのAIコードレビューのデメリット
続いては、従来の人力で行うコードレビューと比べたときの、AIコードレビューのデメリットについても2点だけお伝えします。以下、LLMならではの「ハルシネーション」から詳細をどうぞ!
ハルシネーションのリスク
AIとくにLLMによるコードレビューには、抜け漏れや誤ったフィードバック(ハルシネーション)が含まれることもあります。なかでもメジャーではない言語やニッチな要件、複雑な処理を含むソースコードの場合は、一層の注意が必要です。適宜、「AIコードレビュー後のダブルチェック」など、人力での対策を徹底しましょう。
利用時の制限やコスト
LLMを使ったAIコードレビューの場合、検証・添削するソースコードの長さ(=トークン数)に応じて、制限や従量課金があります。要件・目的に応じて、コンテキストウィンドウ(=入力できるトークン数)が大きいモデルや無料で使えるオープンソースモデル等、LLMを使い分けるとよいでしょう。
なお、生成AI全般のリスクについて詳しく知りたい方は下記の記事も合わせてご確認ください。

AIコードレビューツール比較10選
ここからは、AIコードレビュー機能を備えたツールについて、比較しながら10選ご紹介します。以下、オープンソースのものから詳細をみていきましょう!
Qodo Merge(旧PR-Agent)

Qodo Mergeは、PR(Pull Request)中心のワークフローに最適化されたAIコードレビュープラットフォームです。PR作成時に自動で差分を解析し、静的解析・依存関係解析・LLMによる自然言語コメントを組み合わせて、改善ポイントを高精度に提示します。対応プラットフォームはGitHub・GitLabを中心に、複数のGitホスティングサービスで利用でき、LLMはGPT-5系・Claude系など主要モデルに対応しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴(3つ) | ・GitHub/GitLabと強力に連携するPRベースのレビュー特化 ・GPT-5系/Claude系など複数LLMに対応(環境に応じて選択可) ・ベストプラクティス提案や自然言語での改善コメントが高精度 |
| 向いているチーム像 | ・PR中心の開発フローが定着しているWeb系 ・レビュー一次スクリーニングを効率化したい小〜中規模チーム ・GitHub/GitLabを標準利用するスタートアップ〜企業 |
| 料金 | Developer:無料 Teams:月$19〜(※変動リスクがあるため公式参照) Enterprise:要問い合わせ |
| 公式サイト | https://www.qodo.ai/ |
GitHub Copilot Code Review

GitHub Copilot Code Reviewは、GitHubリポジトリに完全統合されたレビュー支援機能です。
PR画面からAIレビューを直接呼び出せるため導入が容易で、GitHub ActionsやIDE(VS Code)とも連携します。最新LLM(GPT-4.1/GPT-5系/Claude Sonnet 4.5/Gemini 2.5 Pro など)を自動利用できる点も特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | ・GitHub/VS Codeと完全統合され導入が最も容易 ・GPT-4.1/GPT-5系/Claude Sonnet 4.5/Gemini 2.5 Pro など最新LLMを自動利用 ・PR差分レビュー/コード説明/改善案提案が高速 |
| 向いているチーム像 | ・GitHubリポジトリを中心に開発している組織 ・IDEとPRレビューを一元化したいチーム ・AI補完〜レビューまで統合した開発体験を求める企業 |
| 料金 | Free:無料(AIレビューはPro以上) Pro:$10/月Pro+:$39/月 ※法人向け(Business/Enterprise)は別途見積り |
| 公式サイト | https://github.com/features/copilot |
なお、GitHub Copilotについて詳しく知りたい方は下記の記事も合わせてご確認ください。

Code Rabbit

CodeRabbitは、PRレビュー・IDEレビューの両方に対応した高精度AIレビューツールです。
SAST、リント、依存関係解析、PRサマリ、シーケンス図生成など、多機能で品質管理を重視する組織に向いています。OpenAIモデルが標準ですが、セルフホスト環境ではBedrock/Vertex AIなど他LLMとの統合も可能です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | ・PR/IDE両対応でレビュー品質が高い ・SAST+リント+コードグラフ解析で深い理解が可能 ・PRサマリ/シーケンス図生成などドキュメント化も自動 |
| 向いているチーム像 | ・品質保証/セキュリティ基準が厳しい企業 ・大規模コードベースを扱うチーム ・PR主導の開発を高度に自動化したい組織 |
| 料金 | Free:無料 Pro:月$24〜 (※契約形態により変動) |
| 公式サイト | https://www.coderabbit.ai/ja |
Amazon CodeGuru Reviewer

Amazon CodeGuru Reviewerは、Java/Python向けの機械学習ベースコードレビューサービスです。ただし2025年時点で新規リポジトリの受付が停止されており、既存ユーザーのみ利用できます。AWS環境と親和性が高く、セキュリティリスク検出が強みです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | ・Java/Python向けのMLレビューに特化 ・AWS CodeCommit/GitHub/Bitbucketと連携 ・パフォーマンス分析機能も一部提供 |
| 向いているチーム像 | ・すでにCodeGuru Reviewerを利用しているAWSユーザー ・Java/Python中心のレガシー環境を継続したい企業 ※新規導入には非推奨 |
| 料金 | 月額ティア制+フルスキャン2回まで込み 追加スキャンは10万行ごと課金 (※公式参照) |
| 公式サイト | https://aws.amazon.com/jp/codeguru/reviewer/ |
Qodo Gen(旧CodiumAI)

Qodo GenはVS Code/JetBrains内で完結するテスト生成・コードレビュー支援ツールです。
独自モデル「TestGPT」がテストケースの提案・生成を行い、LLMによる改善提案も可能。ローカルでコード解析できるため、セキュリティポリシーが厳しい企業でも導入しやすいのが強みです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | ・IDE内完結のレビュー+テスト生成 ・TestGPTが高品質テストを自動提案 ・10言語以上に対応した幅広いサポート |
| 向いているチーム像 | ・テスト作成工数を減らしたい開発チーム ・ローカル完結の解析が必要な組織 ・JetBrains/VS Codeユーザー |
| 料金 | 個人:無料 Teams:月$19〜 (※公式参照) |
| 公式サイト | https://www.qodo.ai/products/coding-agent/ |
Greptile

Greptileは、PR差分だけでなくリポジトリ全体を解析できる全体文脈型レビューAIです。
依存関係・周辺コードの影響を理解したうえで指摘を行えるため、大規模リポジトリやモノレポで特に強力です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | ・コードベース全体を解析し文脈保持が強い ・影響範囲を自動把握し高精度レビュー ・GitHub/GitLabと自動連携 |
| 向いているチーム像 | ・モノレポ/大規模リポジトリの企業 ・影響範囲の見落としを減らしたい組織 ・複雑な依存関係を扱う開発チーム |
| 料金 | Cloud :$30 ENTERPRISE:Custom |
| 公式サイト | https://www.greptile.com/?utm_source=chatgpt.com |
Claude Code+PRエージェント
Claude Sonnet 4.5やOpus 系を利用したレビューは、大規模コンテキストに強く設計レベルの改善提案ができる点で注目されています。
PRエージェント化することで、設計意図に踏み込んだレビューコメントを自動生成でき、LLMの深い理解力を活かせる構成です。
| 項目 | 内容(2025年11月時点) |
|---|---|
| 特徴 | ・大規模コンテキストの理解が非常に強い・設計レベルの深いレビューに対応・PR向けのエージェント構成が容易 |
| 向いているチーム像 | ・設計レビューの属人化で困っている企業・複雑な業務ドメインを扱うプロダクト開発・Claude中心のAI基盤を持つ組織 |
| 料金 | Claude API利用料に依存(※モデル・使用量により変動) |
GitHub Actions系AIレビュー
GitHub ActionsにOpenAIやAzure OpenAI、Bedrockなどを組み込み、自前のAIレビューBotを構築する方式です。SaaSにコードを送らず、VPC内で完結できるため、コンプライアンス要件が強い企業に人気があります。
| 項目 | 内容(2025年11月時点) |
|---|---|
| 特徴 | ・自社規約に合わせレビュー内容を細かくカスタム可能 ・VPC内/オンプレでも構築できる柔軟性 ・各社LLM(GPT-5/Claude/Geminiなど)を選択できる |
| 向いているチーム像 | ・SaaSにコードを送れない企業(金融・医療など) ・CI/CDと深く統合したい組織 ・自社ポリシーに合わせた厳密な自動レビューが必要なチーム |
| 料金 | GitHub Actionsの実行コスト+使用LLMのAPI料金 |
GitLab Duo(Code Suggestions & Review)
GitLab DuoはGitLabに完全統合された開発AIで、MR(Merge Request)レビューをAIが補助します。
GitLab CI/CDとの一体運用に優れ、オンプレミス環境にも対応しているため、エンタープライズ用途で導入が進んでいます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | ・GitLabとネイティブに統合されたレビュー機能 ・CI/CDと連携し運用フェーズまでカバー ・オンプレ/VPCにも対応し大企業向け |
| 向いているチーム像 | ・GitLabを主要基盤とする企業 ・DevSecOpsを一気通貫で運用したい組織 ・厳しいガバナンス要件がある企業 |
| 料金 | GitLabの有料プランに準拠(※詳細は公式参照) |
社内LLM+自作PRボット
ChatGPT Enterprise、Azure OpenAI、Bedrock、Vertex AIなど、企業が保有するLLM基盤を使い、PRレビューBotを構築する方式です。
ソースコードを外部に出さずに運用でき、モデル選択自由度の高さが最大のメリットといえます。
| 項目 | 内容(2025年11月時点) |
|---|---|
| 特徴 | ・ソースコードを外部に出さない運用が可能 ・GPT-5/Claude 4系/Gemini 2.5 Proなど最適モデルを自由に選択 ・既存社内システムと柔軟に統合できる |
| 向いているチーム像 | ・金融・行政などセキュリティ要件が厳しい企業 ・すでに社内LLM基盤を保有している大企業 ・完全カスタムのレビューBotを構築したい組織 |
| 料金 | 使用LLMのAPI料金 or 社内基盤の運用コストに依存 |
ツール比較表
AIコードレビューは用途や開発環境によって「どのツールが最適か」が大きく変わります。
そこで、主要10ツールを 提供形態/対応プラットフォーム/利用LLM/セルフホスト可否/無料プラン/得意領域 の6軸で比較できるよう一覧表にまとめました。
PRレビュー中心のチーム、IDE内で完結したい個人開発者、大規模リポジトリ運用の企業など、自社の状況に合うツールを選ぶ際の判断材料として活用できます。
| ツール名 | 提供形態 | 対応プラットフォーム | 利用LLM(例) | セルフホスト | 無料プラン | 得意領域 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Qodo Merge(旧PR-Agent) | SaaS/一部OSS | GitHub・GitLab | GPT-5系/Claude系 など | △(一部構成で可) | ○ | PRベースの高精度レビュー/ベストプラクティス提案 |
| GitHub Copilot Code Review | SaaS | GitHub/VS Code | GPT-4.1/GPT-5系/Claude Sonnet 4.5/Gemini 2.5 Pro | × | △(Pro以上でレビュー可) | GitHub一体型レビュー/差分理解/改善提案 |
| CodeRabbit | SaaS/セルフホスト | GitHub・GitLab・Azure DevOps | OpenAI系(GPT-5系)/Bedrock/Vertex AI | ○ | ○ | SAST/リント/深いコード理解(コードグラフ) |
| Amazon CodeGuru Reviewer(停止中) | SaaS | GitHub・Bitbucket・CodeCommit | 独自MLモデル | × | × | Java/Python特化レビュー(※新規受付停止) |
| Qodo Gen(旧CodiumAI) | IDE拡張 | VS Code・JetBrains | TestGPT+外部LLM | ○(ローカル完結) | ○ | テスト生成/IDE内レビュー |
| Greptile | SaaS | GitHub・GitLab | GPT-5系/Claude 4系 | × | ○ | コードベース全体理解/大規模リポジトリ向け |
| Claude Code+PRエージェント | SaaS/自社構築可 | GitHub・GitLab(構成による) | Claude Sonnet 4.5/Opus 4.5 | ○(API構築で対応) | × | 設計レベルの深いレビュー/長文コンテキスト |
| GitHub Actions+AIモデル | 自社構築 | GitHub | GPT-5系/Claude 4系/Gemini系 など | ○ | ○(Actionsコストのみ) | 自社ポリシー準拠のレビュー/VPC内運用 |
| GitLab Duo | SaaS/オンプレ可 | GitLab | 各種クラウドLLM(構成による) | ○ | × | GitLabネイティブのCI/CD連携レビュー |
| 社内LLM+自作PRボット | 自社構築 | GitHub/GitLab/社内Git | GPT-5/Claude 4系/Gemini 2.5 など | ○(社内VPC内完結) | × | セキュリティ最優先/完全カスタムのレビュー運用 |
AIコードレビュー導入の流れ
AIコードレビューを効果的に活用するためには、ツールを導入するだけでなく、開発フローに適切に組み込むことが重要です。以下のステップを踏むことで、スムーズな導入と運用が可能になります。
現状分析
AIコードレビューを導入する際に最初に行うべき作業が、チームの現在地を正確に把握する「現状分析」です。
どのツールを選ぶか、どこにAIを組み込むと最も効果が出るかは、いま抱えている課題を定量的に知るところから始まります。
具体的には、次のような指標を現状値として整理します。
| 指標 | 内容 | 目的(何がわかるか) |
|---|---|---|
| PR(Pull Request)本数 | 月間PR数、1人あたりPR数を確認し、レビュー依頼の偏りや負荷を可視化する | レビュー負荷の集中箇所を把握し、AI導入で軽減すべきポイントを特定できる |
| レビューリードタイム (PR作成→レビュー開始までの待ち時間) | PRが作成されてからレビューが付くまでの時間を計測する | レビュー滞留の有無や、開発スピードを阻害しているボトルネックを特定できる |
| リリース後のバグ件数・再オープン率 | リリース後に発生したバグ数、PRの再オープン状況を記録する | レビュー品質の課題や、AI導入後の品質改善を定量で評価できる |
| レビュアー1人あたりの負荷 | 特定のレビュアーに依頼が集中していないか、属人化の度合いを確認する | AIが一次レビューを担うことで分散すべき“負荷の偏り”を把握できる |
こうした指標を現状のベースラインとして数値化しておくと、PoC(試験導入)時に「レビュー時間がどれだけ短縮されたか」「見落としが減ったか」を定量で比較でき、導入判断が格段にしやすくなります。現状分析は、ただの事前作業ではなく、AIコードレビュー導入の成功可否を左右する重要ステップと位置づけるのがポイントです。
ツール選定(既存の開発環境との相性を見る)
次に、チームの開発環境に合ったAIコードレビューツールを選定します。
サポートしているプログラミング言語や、GitHub・GitLabなどのリポジトリとの連携可否を確認することが大切です。すでに利用しているCI/CDパイプラインに組み込めるかどうかもチェックポイントとなります。
導入準備(リポジトリやCI/CD連携設定)
ツールを選んだら、リポジトリやCI/CD環境と接続し、レビューが自動で走るように設定します。プルリクエスト時にAIレビューが実行されるようにすれば、開発者は即座にフィードバックを受け取ることが可能です。
実運用(レビュー指摘と人間レビューの組み合わせ)
実際の運用では、AIが指摘した内容を人間のレビューと組み合わせることが重要です。AIが検出したバグや冗長なコードの改善提案を参考にしつつ、設計意図やビジネスロジックの確認は人間が担当することで、バランスの取れたレビュー体制を構築できます。
定期的な改善(AIモデルのアップデートを反映)
AIコードレビューの精度は、モデルのアップデートや設定調整によって向上していきます。定期的に利用状況を振り返り、誤検知や不足があればツールの設定を改善しましょう。
クラウド型サービスの場合、AIモデルの更新が自動で行われるため、常に最新の精度で利用できるのもメリットです。
AIコードレビュー導入時のセキュリティ・法務チェックリスト
AIコードレビューを導入する際には、精度や機能だけでなく、「ソースコードをどこに送信するのか」「どのようにログが扱われるのか」といったセキュリティ・法務面の確認が欠かせません。特に、自社が扱うコードに機密情報が含まれる場合、クラウドAIを利用するリスクは軽視できません。
以下に、導入前に必ず確認すべき10のチェックポイントをまとめました。社内セキュリティ基準や法務要件と照らし合わせながら、運用可能なツールかどうかを判断するための実務的な指標になります。
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 送信先のリージョン・クラウドプロバイダ | ソースコードがどの国・どのクラウドに送信されるか(US/EU/Japanなど)。データ越境のルールに抵触しないか確認する。 |
| AIモデルへの“学習利用”オプトアウト設定 | GitHub Copilot、Qodo、CodeRabbitなど、コードがAIモデルの学習に使われない設定があるかどうかを確認する。 |
| プロンプト・ログの保存期間 | 入力データやレビュー結果がどのくらい保存され、誰がアクセスできるか(ツール側・自社側)を明確にする。 |
| アクセス権限の管理 | ツール管理者・外部ベンダー・クラウド運営側に、ソースコードを閲覧可能な権限がないかチェックする。 |
| OSSライセンス由来コードの混入防止(Public Code Filter) | Copilotなどが提供する「public code filter」など、OSSライセンスコードを提案しないための機能の有無と設定方法を確認する。 |
| 通信の暗号化・ネットワーク経路 | データ送信時のTLS暗号化や、VPC/Private Link 経由で利用できるかをチェックする。 |
| オンプレ・VPC内で完結できるか | 機密性が高い場合は、APIを社内VPC内で閉じられる構成(自社LLM・Bedrock・Azure OpenAIなど)が必要。 |
| 契約書上の責任範囲(IP補償等) | 著作権侵害・コード生成ミスなどに対して、ツール提供側がどこまで責任を負うか明記されているかを確認する。 |
| ログの取り扱いと削除依頼の可否 | ログ削除依頼が可能か、またどの期間保存されるかを事前に把握する。 |
| 社内ポリシーとの整合性 | 情シス部門や法務部門のポリシー(情報分類、データ持ち出し禁止、自社コードの外部送信制限など)に準拠できる構成かを判断する。 |
企業の開発フローにAIを組み込む場合、こうしたセキュリティ・法務面のチェックは必須です。
AIコードレビューの企業活用事例3選
最後に、国内企業におけるAIコードレビューツールの活用事例を3つお届けします。まずは、DMM.com Groupでの事例から詳しくみていきましょう!
DMM.com Group
「DMM.com Group」のプラットフォーム開発本部では、複数サービスのソースコードを単一のGitHub Repositoryで管理するにあたってPR-Agentを導入。(※9)初回のコードレビューをPR-Agentに任せることで、「凡ミス・ケアレスミスの検出率UP」「Pull Request上でのレビュー内容の共有を自動化」などの成果を挙げています。
株式会社キカガク
「株式会社キカガク」は、Code RabbitによるAIコードレビューを活用しています。(※10)こちらも初回のコードレビューをAIに任せており、わずかながらも業務効率化が実感できているそう。玉石混交ではありますが、実用的なコードレビューが得られたとのことです。
株式会社リセ
契約書AIレビューツール等を手がける「株式会社リセ」も、初回のコードレビューにCode Rabbitを活用しています。(※11)こちらでは当初、新人エンジニアのスキルUPを目的としてAIコードレビューを導入していたのですが、ベテランからもレビュー内に対する好評の声が上がっていたそう。結果として、3ヶ月の試験運用後もAIコードレビューが社内に定着しています。
なお、システム開発全般での生成AI活用事例について詳しく知りたい方は下記の記事も合わせてご確認ください。

AIコードレビューよくある質問
「AIコードレビュー」で効率化とスキルUPを両立!
当記事では、注目を集める「AIコードレビュー」について、そのメリット・具体的なツール・企業活用事例をお届けしました。以下にてもう一度、AIコードレビューのメリットを振り返っていきましょう!
- 人手不足・負担の軽減
- 作業時間の短縮
- レビューの属人化解消・画一化
- 凡ミス・ケアレスミスの軽減
- エンジニアのスキル向上
生成AIの進歩にともない、AIコードレビューでも人力でのコードレビューに近いフィードバックが得られるようになってきています。その証左として、すでに国内でも実際の業務にAIコードレビューを活用している企業が続々登場中。今後、AIコードレビューは「IT人材不足の救世主」となってくれるかもしれません。

最後に
いかがだったでしょうか?
AIコードレビューの導入が、IT人材不足や属人化の課題解消をどのようにサポートできるのか…さらに深く知りたい方は次の一歩を踏み出してみてください。
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【監修者】田村 洋樹
株式会社WEELの代表取締役として、AI導入支援や生成AIを活用した業務改革を中心に、アドバイザリー・プロジェクトマネジメント・講演活動など多面的な立場で企業を支援している。
これまでに累計25社以上のAIアドバイザリーを担当し、企業向けセミナーや大学講義を通じて、のべ10,000人を超える受講者に対して実践的な知見を提供。上場企業や国立大学などでの登壇実績も多く、日本HP主催「HP Future Ready AI Conference 2024」や、インテル主催「Intel Connection Japan 2024」など、業界を代表するカンファレンスにも登壇している。
