【誰でも簡単】Animate Anyoneでアニメーション制作する方法!使い方・料金・導入方法を解説

Animate Anyoneとは、AIを使って誰でも簡単にアニメーション動画を作成できるツールです。静止画像をアップロードするだけで、自然な動きのアニメーションを生成できます。
本記事では、Animate Anyoneの基本的な使い方や料金、導入方法をわかりやすく解説します。最後までお読みいただくと、専門知識がなくてもAnimate Anyoneを使ってアニメーション動画を作れるようになります。
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Animate Anyoneとは
Animate Anyoneとは、静止画像からキャラクターアニメーションビデオを作成するツールです。中国のIT大手「アリババ(Alibaba)」傘下の「Tongyi Lab」が開発しました。
このツールでは、写真やイラストのキャラクターを学習させ、その特徴を動画に反映させます。「ポーズガイダー」という機能により、キャラクターが自然に動くポーズを設定でき、「テンポラルレイヤー」が動きを滑らかにつなげることで、よりリアルなアニメーションが完成する仕組みです。※1
さらに、さまざまなキャラクターに対応でき、作成した動画は元の画像の印象を保ちながら動きをコントロール可能。初心者でも手軽にアニメーション制作を始められるので、これからのアニメ作りに役立つツールとして注目されています。
なお、同じ画像を動かせるMagicAnimateについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Animate Anyoneの使い方(導入〜実践)
Animate Anyoneは、アカウントを作成すれば、Web上で誰でも簡単に利用できます。以下では、Animate Anyoneの導入から実際の使い方まで詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
Animate Anyoneのアカウントを作成
まずは、Animate Anyoneの公式サイトにアクセスしてアカウントを作成します。

上記画面の右上に「ログイン」があるので、まずはこれをクリックします。

まだアカウントを作成していない場合は、下部の「Sign up」を選択しましょう。

メールアドレスとパスワードを入力して、アカウントを作成します。
入力したメールアドレス宛に認証コードが送られてくるので、これを入力したらアカウント作成完了です。
動かす画像を用意してアップロード
続いて、アニメーション動画の基となるキャラクターの画像を用意します。

画像を用意したら、画面左上の画像アップロードスペースに画像をドラッグ&ドロップします。
テンプレートを選択して動画生成を開始
画像のアップロード後は、キャラクターにどのような動きをしてもらうか指定します。

複数のテンプレートが最初から用意されているので、この中から動きを指定すると手っ取り早いです。自分で動きを指定したい場合は、マイテンプレートにファイルをアップロードすることで、動きを指定できます。
なお、今回実際に作成した動画がこちらです。
正直なところ、動きは自然でも表情が変わっていないので、全体としては不自然なアニメーションになってしまっています…
これは今後のアップデートに期待ですね!
動画をダウンロード
最後に、作成した動画をダウンロードすれば一連の作業は完了です。

動画をダウンロードする際は、作成した動画をクリックした後、右下にある「その他のオプション」→ダウンロードを選択してください。
Animate Anyoneの仕組み
Animate Anyoneは、画像のような仕組みになっています。

Animate Anyoneに導入されている4つの機能が組み合わさることで、静止画像から高品質な動画が生成できるのです。どのような機能が導入されているのか、参考にしてください。
拡散モデルの使用
Animate Anyoneでは、キャラクターアニメーションの生成に「Stable Diffusion」という拡散モデルが利用されています。
この拡散モデルは、ビジュアルコンテンツの生成で効果的です。これらのモデルは、画像やビデオの詳細を高い精度で再現する能力を持ち、特に複雑な画像の合成や変換において優れた結果を示します。
具体的には、拡散モデルは与えられた静止画像からキャラクターの動きや表情をリアルに再現するビデオを作成できます。そのため、アニメーション制作において、よりリアルで自然なキャラクターの動きを実現できるのです。
拡散モデルは、キャラクターアニメーションの生成において、拡散モデルの利用が重要な役割を果たしています。
ReferenceNet
Animate Anyoneでは、キャラクターアニメーションのための新しいフレームワークとして「ReferenceNet」が導入されています。
ReferenceNetの主な役割は、アニメーション化されるキャラクターの外観的な特徴を、元の参照画像に忠実に保持することです。キャラクターアニメーションでは、元の画像の詳細な特徴を正確に再現することが重要ですが、これは技術的に難しい問題です。
しかし、ReferenceNetはこの問題に対処するために設計されており、空間的注意を用いて参照画像からの詳細な特徴を統合しアニメーションビデオ全体で一貫性を保つことができます。
例えば、あるキャラクター画像が特定の服装や表情の特徴を持っている場合、ReferenceNetはこれらの特徴を捉えアニメーション化されたビデオの各フレームにわたって特徴を維持します。ReferenceNetにより、ビデオ内のキャラクターは、元の画像と同じ外見を保ちながら動くことが可能です。
ReferenceNetは、キャラクターアニメーションにおいて、元の画像の詳細な特徴を忠実に保持する上で役立ちます。
ポーズガイダー
Animate Anyoneでは、キャラクターアニメーションのビデオ生成において「ポーズガイダー」という機能が導入されています。
ポーズガイダーの役割は、キャラクターの動きを正確に制御し、自然なアニメーションを作成することです。キャラクターの動きは、ビデオ内での表現が重要であり、ポーズガイダーはこれを実現するために必要な信号を送ります。
例えば、キャラクターが走っているシーンを生成する場合、ポーズガイダーは走る動作に必要なポーズのシーケンスをエンコードし、それに基づいてビデオ内でのキャラクターが自然に動くようにします。そのため、キャラクターの動きがリアルで滑らかになり、視覚的な一貫性が保たれるのです。
したがって、ポーズガイダーはキャラクターアニメーションのビデオ生成において、キャラクターの動きを制御しリアルで自然なアニメーションを作成するための重要な役割を果たしています。
テンポラルレイヤー
Animate Anyoneは、「テンポラルレイヤー」を使用して、ビデオフレーム間の滑らかな遷移を保証しています。
テンポラルレイーの役割は、ビデオ内の連続するフレーム間での動きの自然さと一貫性を確保します。アニメーションでは、キャラクターの動きが不自然だと視聴者の没入感が損なわれるため、この一貫性は重要です。
キャラクターが歩いているシーンを考えてみましょう。
各フレームでキャラクターのポーズが急激に変わると、動きが不自然に見えてしまいます。しかし、テンポラルレイヤーを使用することで、一つのフレームから次のフレームへの遷移が滑らかになりキャラクターの動きがリアルで自然に見えるようになります。
総じて、テンポラルレイヤーは、ビデオ内でキャラクターの動きを自然で一貫したものにするための重要な要素です。
Animate Anyoneの特徴
Animate Anyoneの特徴を4つ紹介します。
Animate Anyoneは、さまざまなキャラクターに適用でき、高品質なビデオを生成できます。また、ベンチマークにて高い評価を得ています。
それぞれの特徴を詳しく解説していくので、ぜひチェックしてみてください。
高品質なビデオ生成可能
Animate Anyoneは、一貫性と制御可能な動きを持つ高品質なビデオを生成可能です。
拡散モデルと特別に設計されたReferenceNetやポーズガイダー、テンポラルレイヤーを組み合わせることで、キャラクターの細部まで忠実に再現し自然な動きを実現しています。
具体的には、あるキャラクターの画像を取り込んだ場合、このシステムはキャラクターを動かすためのビデオを生成します。このビデオでは、キャラクターの表情や衣服の細かい詳細が保持され、動きも自然でリアルタイムに制御可能です。
多様なキャラクターへの適用性がある
Animate Anyoneは、さまざまな種類のキャラクターに適用可能です。
- 人間
- アニメ・漫画
- ヒューマノイド…etc
特定のキャラクタータイプやスタイルに限定されず、幅広いキャラクターイメージに対応する柔軟性を持っています。これは、参照画像からの詳細な特徴を捉え、それをビデオ生成プロセスに統合する能力によるものです。
例えば、人間のキャラクターやアニメキャラクター、さらにはファンタジーの生物など異なる外見の特徴を持つキャラクターにこの技術を適用できます。
したがって、Animate Anyoneは多様なキャラクターに対応し、幅広いアニメーションニーズに応えられるため非常に汎用性が高いと言えます。
5,000のデータセットでトレーニングされている
Animate Anyoneは、5,000のキャラクタービデオクリップを含むデータセットでトレーニングされています。
このトレーニングは、モデルがさまざまなキャラクターの動きやポーズを正確に学習し、それをビデオに効果的に合成する能力を開発するために不可欠です。
Animate Anyoneはトレーニングにより、さまざまなキャラクターの動きやポーズを学習し、ビデオに合成する能力を向上させました。
ベンチマークで高評価を獲得

Animate Anyoneは、ファッションビデオと人間のダンスを合成するという二つの異なるタイプのキャラクターアニメーションに特化したベンチマークで評価されました。
・ファッション動画
・ダンス動画
ベンチマークとは、新しい技術や手法の性能を客観的に評価するための基準やデータセットです。ベンチマークにより、研究者はその手法がどれだけ効果的か客観的に判断できます。
このテストでは、Animate Anyoneが二つの異なるシナリオでどのように機能するかを評価しました。その結果、このプログラムはビデオの品質と制御の面で既存の方法よりも優れていることが証明されています。
これは、Animate Anyoneが高品質で制御しやすいキャラクタービデオを生成できることを意味しています。
なお、騙し絵を作る画像生成AIについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Animate Anyoneでできること
Animate Anyoneでできることは、個人のアバター制作から企業向けの広告作成に至るまで、多岐にわたります。将来的な応用例も含めて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
企業用広報動画の作成
Animate Anyoneは、企業が自社キャラクターやブランドイメージを活かした広報動画を簡単に制作するのに役立ちます。
従来の動画制作は外注コストや工数が大きな課題でしたが、このツールを使えば静止画をもとに自然な動きを加えられるため、短時間で魅力的な動画を作成可能です。
なお、企業用広報動画と一口にいっても、製品紹介・サービス説明・SNS向けのプロモーション動画など、幅広い用途に応用できます。特に、限られた予算で効果的に情報発信を行いたい中小企業におすすめの使い方です。
配信用アバターの作成
Animate Anyoneは、配信者やVTuberが使うアバター制作にも活用できます。イラストや静止画をもとに自然な動きを加えられるため、特別なモデリング技術がなくても、すぐに魅力的なアバターを用意可能です。
従来はLive2Dや3Dモデルの制作に時間やコストがかかっていましたが、Animate Anyoneを使えば手軽にキャラクターを動かせるため、配信準備のハードルが大きく下がります。
これから配信を始めたい初心者はもちろん、既存のアバターに新しい表現を加えたいVTuberにもおすすめです。
漫画・小説の紹介用PV制作
Animate Anyoneは、漫画や小説の魅力を伝えるプロモーション映像の制作にも活用できます。
作品中のイラストや表紙画像を取り込み、キャラクターを動かすことで、紙面だけでは伝わりにくい世界観や雰囲気をダイレクトに表現可能です。
SNSや動画サイトで公開する紹介PVに活用すれば、読者の関心を引きつけ、作品への理解や購買意欲の向上につながります。
従来は外注が必要だった映像制作を自分で手軽に行えるため、個人クリエイターにとっても大きな武器となるはずです。
ゲーム制作
Animate Anyoneは、ゲーム開発におけるキャラクターアニメーション制作の効率化にも役立ちます。
通常、キャラクターのモーションを作るにはモデリングやモーションキャプチャなど専門的な工程が必要なため、多くの手間や時間がかかるのは避けられません。
しかし、Animate Anyoneを使えば静止画から自然な動きを生成できるため、試作段階のプロトタイプやプロモーション映像の制作をスピーディーに行えます。
また、NPCや背景キャラクターの動きを手軽に追加できるため、開発コストを抑えながら作品全体の臨場感を高めることが可能です。
特に、小規模チームや個人開発者など、予算に限りがある方はぜひAnimate Anyoneを活用してみてください。
Animate Anyoneの料金
プラン | 料金 | 特徴 |
---|---|---|
ベーシックプラン(月額) | 月額19.9ドル | 毎月800クレジット優先顧客サポート |
プレミアムプラン(月額) | 月額39.9ドル | 毎月1600クレジット優先顧客サポート高度な機能へのアクセス |
ベーシックパッケージ(従量課金) | 9.9ドル | 400クレジットフレキシブルな使用1ヶ月有効 |
スタンダードパッケージ(従量課金) | 19.9ドル | 800クレジットフレキシブルな使用1ヶ月有効 |
プレミアムパッケージ(従量課金) | 29.9ドル | 1200クレジットフレキシブルな使用1ヶ月有効 |
Animate Anyoneの料金は、月額や年額などのサブスクリプション、都度払いの従量課金の2種類が存在します。
登録した時点で50クレジットが付与されるので無料でも利用可能ですが、1回の動画生成で30クレジットを消費するので、1回の動画生成しかできません。
そのため、Animate Anyoneを頻繁に利用するなら月額や年額のサブスクリプション、たまにAnimate Anyoneを利用する程度なら従量課金で利用しましょう。
Animate Anyoneは商用利用可能か
Animate Anyoneの商用利用可否については、利用規約に明記されていません。そのため、商用利用が可能か現時点では不明です。
ただし、Q&Aにて以下のように「保存した動画はどこにでも共有可能」と記載されているので、商用利用が許可されている可能性は高いです。

もし、Animate Anyoneを商用利用する予定の方は、一度コンタクトセンターに問い合わせてみましょう。
Animate Anyone 2がGitHubにて提供開始!

Animate Anyoneの後継モデルとして、Animate Anyone 2が2025年2月に発表されました。
Animate Anyone 2が開発された背景には、従来の拡散モデルベースのキャラクターアニメーション生成が抱える課題を解決する目的が大きく絡んでいます。※2
具体的には、キャラクターの動きは作成できるものの、背景や周囲の環境との自然な関係性が再現されにくいという問題がありました。
そこでAnimate Anyone 2では、キャラクターの動き情報だけでなく、環境情報も条件入力として取り込むように変更したとのこと。
キャラクター以外の領域を環境として認識し、その領域にキャラクターを自然に配置することで、背景との一体感を保ったアニメーション生成を実現しています。
Animate Anyone 2は公式サイトにコードが共有されているほか、GitHubからもダウンロードできるので、ぜひ使ってみてください。
Animate Anyoneに関するよくある質問
Animate Anyoneでアニメーション制作を効率化しよう
Animate Anyoneは、静止画から自然なアニメーション動画を生成できるAIツールです。
開発には「Stable Diffusion」や「ReferenceNet」などの技術が活用されています。また、キャラクターのポーズや動きをコントロールする「ポーズガイダー」、動作を滑らかにつなぐ「テンポラルレイヤー」といった仕組みを採用しているのも特徴です。
なお、動画生成回数は1回に限定されますが、無料でもお試し利用が可能。今後、企業の広告制作やゲーム開発などに応用できる可能性を秘めているので、ぜひ今のうちから活用してみてください。

最後に
いかがだったでしょうか?
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