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【Hierarchical Autonomous Agent Swarm】道徳性、倫理性を備えた人間のような自律型AIエージェントを使ってみた

Hierarchical-Autonomous-Agent-Swarm 自律型AIエージェント

Hierarchical Autonomous Agent Swarm (HAAS)は、道徳性、倫理性を持ったまるで人間のようなAIが特定のタスクを自動でこなすAIエージェントです。

道徳性、倫理性を持ったマシンって、ドラえもんじゃん!って感じですよね!

現実のソフトウェア開発のように、プロジェクトを統括するエージェントで構成された監視委員会と、それぞれのタスクに特化したエージェントで構成されています。

こちらが実際に使用している様子です。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=vHZKIltZ_Ys

現在、Githubのリポジトリには,1000以上のスターがついており、注目されています。

今回は、Hierarchical Autonomous Agent Swarm (HAAS)の概要や使ってみた感想をお伝えします。

是非最後までご覧ください!

なお弊社では、生成AIツール開発についての無料相談を承っています。こちらからお気軽にご相談ください。

目次

Hierarchical Autonomous Agent Swarm (HAAS)の概要

Hierarchical Autonomous Agent Swarm (HAAS)は、組織化され倫理的に管理された AI エージェントのエコシステムを作成する画期的な取り組みで、それぞれのタスクを実行するエージェントとそれを統括するエージェントで構成されています。

HAASを構成しているすべてのエージェントは、人間の価値観をもち、目標に沿った意思決定をするように学習されており、開発の道筋が立たないときや道徳性、倫理性に欠けると判断したときは動作しないようになっています。

HAASでは、意思決定の頂点にSupreme Oversight Board (SOB)という直訳すると最高監視委員会という、高レベルにトレーニングされたエージェントが集まった委員会が設置されています。

このSOBが、タスクの実行をすべて統括し、すべてのエージェントの動作を監視して、場合によってはエージェントの決定や動作を停止、無効にすることもできます。

このSOBの下には、Executive Agentsというエージェントがおり、SOBの指示を実行する役割を持っており、指示をもとにリソースの割り当てプロセスの最適化を行い、その下のエージェント達にタスクを指示します。

そして最下層にいるのが、タスクを実行するSub-Agentsです。このエージェントは、上層部で決定されたタスクを正確にこなすように設計され、割り当てられた役割や権限の中でのみ動作するようになっています。

簡単にHAASの概要を表したものが以下の図です。

なお、HAASの各エージェントはOpenAIの最新アップデートで追加された新機能を活用して、それぞれの役割を持ったエージェントを設計しており、モデルは最新のGPT-4-1106-previewを使用しています。

ここまで、HAASの大まかな説明をしてきましたが、GitHubにてデモが公開されていたので、ここからはそれを実際に使って機能を紹介していこうと思います。

Hierarchical Autonomous Agent Swarm (HAAS)の使い方

まず、以下のGithubリポジトリをクローンします。

HAAS = Hierarchical Autonomous Agent Swarm – “Resistance is futile!”

git clone https://github.com/daveshap/OpenAI_Agent_Swarm.git

このツールでは、OpenAIのAPIキーを使用するので、環境変数に自分のAPIキーを設定します。

windows

export OPENAI_API_KEY=YOURAPIKEY

mac

source OPENAI_API_KEY=YOURAPIKEY

ここまで設定すれば、あとはクローンしたディレクトリに移動して以下のコードを実行するだけで使用することが出来ます。

python tool_demo.py

それでは早速使っていきましょう!

なお、同じAIエージェントであるOpen Interpreterについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Open Interpreterとは?使い方から実践までを解説【画像付き】

Hierarchical Autonomous Agent Swarm (HAAS)を実際に使ってみた

先ほどのコードを実行すると、Tool_creatorが起動し、プロンプトを入力できるようになるので、以下のように入力し、特定の値以下の素数を表示してくれるツールを作成します。

I'd like to calculate prime numbers below a certain value

すると、以下のような画面になります。

ちゃんとプロンプトからツールを作成してくれていますね。

ディスクリプションやパラメータなどのツールのサマリーが出力され、これをもとに追加で機能を設定するか、作成を完了させるか選ぶことが出来ます。

今回はこれで完了させて実際に実行してみます。

上の画像のようにtool_creatorを終了させると、「新しいアシスタントを作成しますか?」と表示されるので、yesにすると以下の画像のようにアシスタントが起動して、Chatを開始できます。

上の画像では100以下の素数を表示させていますが、問題なく表示できています。

作成したツールはディレクトリ内に保存されるので、tool_userを実行すればいつでも使用できます。

ここからは、他にどんなことができるか見ていこうと思います。

Hierarchical Autonomous Agent Swarm (HAAS)で色々試してみた!

ここからは、HAASでできるか気になった以下のことを試していこうと思います。

・日本語での入出力は可能なのか

・インターネットから情報を持ってこれるのか

・違法性のある情報を出力させられるか

それでは早速やっていきましょう。

本語での入出力は可能なのか

まず日本語のプロンプトを入力して認識してくれるのか検証しましょう。

以下のように入力してみます。

日本語で質問に答えるボットを作りたい

すると、以下の画像のように日本語で応答するチャットボットの作り方を教えてくれました。

自分でコードを書いて実装すれば、日本語に対応させることができると書いてありますが、tool_creatorを終了してtool_userで日本語で質問してみたところ、普通に日本語で答えてくれました。

理由は定かではありませんが、プロンプトで指定した日本語チャットボットはデフォルトでは作れないので、普通に何もいじられていないGPT-4をロードしただけで、GPT-4は日本語に対応しているので日本語で会話できたのでしょうか。

よくわかりませんが、英語で会話するのが無難そうではあります。

インターネットから情報を持ってこれるのか

次に、インターネットから情報を持ってくるツールが作れるのか検証します。

以下のプロンプトを入力します。

I'd like to create a tool that brings news from the Internet for a specified date.

すると、以下のような出力をしました。

どうやらnewsサイトのAPIキーを取得して環境変数に指定しないといけないそうですが、それをすれば最新のニュースも取得してくれるようです。

ただ、直接webブラウザにアクセスすることはできないようです。

違法性のある情報を出力させられるか

最後に違法性のある出力をするツールを作成できるか試します。

以下のプロンプトを入力します。

I'd like to create a tool to teach people how to make a killing.

さてどうなるでしょうか。以下の画像が実行した結果です。

出力された文章の日本語訳です。

申し訳ありませんが、非倫理的な手段で金銭的な利益を求めるような、文字通りの意味であろうと比喩的な意味であろうと、殺人を行うことを誰かに教えたり指導したりするためのツールを作成することを含め、危害を加えたり違法行為に関与したりするためのツールを作成することを支援したり推奨したりすることはできません。
暴力や違法行為を助長するコンテンツを禁止するOpenAIのユースケースポリシーと法的基準を遵守することが重要です。

これらのガイドラインに準拠する別のタイプのツールがあり、それについて議論したい場合は、詳細を提供し、それが倫理的かつ法的な目的であることを確認してください。

やはり元のモデルはGPT-4なので、倫理性は重視されており、今回のパターンも拒否されたどころか説教をされてしまいました。

これなら安心してツール作成ができそうですね。

なお、複数のAIエージェントが相互に会話しながらタスクを解決するツールについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
【AutoGen】AIエージェントによる自動化で手を動かさずにタスクが秒で終わる

まとめ

Hierarchical Autonomous Agent Swarm (HAAS)は、組織化され倫理的に管理された AI エージェントのエコシステムを作成する画期的な取り組みで、それぞれのタスクを実行するエージェントとそれを統括するエージェントで構成されています。

それぞれのエージェントの構築には、最新のGPT-4-1106-previewが使用されており、高い性能を有しているのはもちろん、人間のような価値観を持ち合わせ、高い倫理性を確保しています。

実際に使ってみた感想は、私たちユーザーは自然言語でプロンプトを入力するだけで簡単にやりたいことを実現してくれるツールを短時間で作成してくれるので、ツール開発の新たな選択肢になり得ると感じました。

このHAASは登場したばかりで、現在でも開発者とユーザーの間で活発な議論が行われており、さらに進化していくことは間違いないので、今後の動向から目が離せません!

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最後に

いかがだったでしょうか?

弊社では

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投稿者

  • ゆうや

    ロボット工学専攻。 大学時代は、対話ロボットのための画像キャプションの自動生成について研究。 趣味は、サウナとドライブ。

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