ChatGPTの文字数制限とは?回避テクニックとトークンについて解説

- 入力と出力の合計トークン数に上限があり、これを超えると途中で切れたり、エラーになる
- 日本語は英語よりトークン消費が多く、同じ内容でも扱える情報量が少なくなる
- 長文や複雑な処理をしたい場合は、トークン上限が大きいモデルを選ぶのが効果的
ChatGPTを使ってると、「なんか途中で切れてない?」「伝えたいことがちゃんと出てこない…」なんてこと、ありますよね?それ、“ChatGPTの文字数制限”のせいかもしれません。
この記事では、ChatGPTの文字数制限(トークン制限)について分かりやすく紹介します。ちょっとした工夫で、もっと快適に使えるようになりますよ!
ChatGPTの文字数制限とは?

ChatGPTには、やりとりで使える文字量「トークン」に上限があります。トークンとは、AIが文章を処理する際に分解・認識する小さな単位のこと。例えば「こんにちは」の場合は3〜5トークンになります。
このトークンには「入力」と「出力」の合計に上限があり、それを超えると途中で文章が切れたり、エラーが起きたりします。このトークン制限を知らずにChatGPTを使うと、「途中で止まる」「反応が返ってこない」なんてことも。
長文や複雑なやりとりをしたいときほど、この文字数制限が大きく関わってきます。ChatGPTとのやりとりをスムーズにするためには、トークン数を意識しながら、適切なプロンプトの設計や入力方法を工夫することが大切です。
なお、ChatGPTについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

日本語と英語での違い
日本語と英語は同じ文章でもトークンの使い方が違います。英語は「単語単位」で分かれるため、1単語=1トークンくらい。しかし、日本語は単語の区切りが曖昧なため、1文字ずつでカウントされることも多くて、1〜2文字で1トークンが目安になります。
例えば、「こんにちは」は3〜5トークン、「Hello」は1トークンになります。
漢字・ひらがな・カタカナの組み合わせもあって、結果的に日本語は英語よりトークン消費が多くなりやすいです。同じ内容を伝えているのに、英語の方がトークン数がお得なんてこともあります。
モデルごとに文字数制限が異なる
ChatGPTは、使うモデルによって「どれだけのトークンを扱えるか」が変わってきます。たくさんの文字をやりとりしたい場合は、トークン上限が高いモデルを選ぶ必要があります。主なモデル3つを以下の表で比較してみましょう。
モデル | トークン上限 | 利用料金(100万トークン単位) |
---|---|---|
GPT-4o | 入力: 128,000 / 出力: 16,384 | 入力:$2.5 + 出力:$15 |
OpenAI o1 | 入力: 200,000 / 出力: 100,000 | 入力:$15 + 出力:$60 |
OpenAI o3 | 入力: 200,000 / 出力: 100,000 | 入力:$10 + 出力:$40 |
安く長い文章を扱いたいなら「OpenAI o3」がおすすめ。一方、短い会話だけなら「GPT-4o」でも十分です。
どのモデルを選ぶかで、できることの幅がかなり変わってきます。長文処理やまとめ作業をしたいなら、トークン上限が高めのモデルを選びましょう。
OpenAI各モデルのトークン上限はOpenAI Platformのモデルページをご覧ください。
ChatGPTのトークン数の調べ方
ChatGPTに入力する文章のトークン数は、OpenAI社が提供する公式ツール「Tokenizer」で調べられます。調べ方は簡単で、Tokenizerにトークン数を調べたい文章を打つだけです。
以下で日本語と英語のトークン数を調べた結果をご紹介します。
■日本語の場合

■英語の場合

左下のTokensというのがトークン数です。英語の方が文字数としては多いかもしれませんが、日本語のトークン数が10、英語のトークン数が8で英語の方が2トークン分節約できてるのが分かります。
この例は短文のため、そこまで差が無いように見えますが、もっと文字数が増えると明確にトークン数の差が見えてきます。
ChatGPTの文字数制限を回避する方法
ChatGPTのトークン制限に引っかからず、スムーズに使うためにはちょっとしたコツが必要です。入力の工夫やプロンプトの調整次第で、うまくトークン消費をコントロールできます。
以下の4つの方法は、ChatGPTだけでなく他の生成AIでも使えるテクニックです!
複数回に分割する
ChatGPTに長い文章を入力しようとすると、途中で切れてしまったり、うまく処理されなかったりすることがあります。そんなときは、文章をいくつかのまとまりに分けて、順番に入力するのがポイント。人間でも一気に長い話を聞いてると困りますよね。
「まずこの部分だけ聞いて」「次に続きを」といった流れにするだけで、より正確な返答が返って来やすくなります。特に、章ごとに意味が分かれていたり、条件が複雑に絡んでいたりする内容では、この分割が有効です。複数回に分けて会話を進めることで、応答の一貫性を保ち文脈理解も向上します。
英語を活用する
英語はトークンの消費量が少ないので、長めの文章や大量の情報を扱いたいときには大きな武器になります。しかし、日本語だと同じ意味の内容でも多くのトークンを使ってしまうため、処理できる情報量が限られてしまいます。
例えば、「さようなら」を「goodbye」という感じで英語に変更すると、短いトークンで伝えられます。このテクニックを応用すれば制限をうまく回避できます。ChatGPTとのやり取りを英語にするだけでもトークン効率が良くなるはずです。
事前に要約を行う
トークン制限に引っかからずChatGPT伝えたいことを届けるには、入力前に要約するのも効果的。いきなり長文を放り込むよりも、「どの情報が必要か」「何を伝えたいか」を整理して短くまとめることで、ChatGPTも理解をしやすくなります。
ChatGPTに一度要約させて、それをベースに再度指示を出すという方法もおすすめ。これで無駄なやりとりを減らしつつ、しっかりとしたアウトプットが得られやすくなります。
出力する文字数を指定する
「〇〇文字以内で答えて」という指定は、ChatGPTの出力をコントロールするのにとても便利です。情報をコンパクトにまとめたいときや、SNSやチャットなど字数制限があるシーンでは特に役立ちます。
この指示を加えるだけで、回答が適度なボリュームに収まりやすくなり、必要な情報をすっきりまとめることができます。状況に応じて「100文字以内で」「3行以内で」など細かく指定するのも効果的です。うまく活用すれば、短く的確な応答を引き出しやすくなります!
長文処理を行う際の注意点

ChatGPTは便利ですが、長文を扱う際には注意点もあります。文章が長くなるほど文脈の維持が難しくなり、回答の精度や一貫性に影響が出ることも。
特に次の3点は要チェックです!
出力精度が落ちる可能性がある
入力する文章が長くなりすぎると、ChatGPTが全体の流れをうまく把握できなくなることがあります。その結果、少し的外れな答えが返ってきたり、話が前後で食い違ったりすることも。特に、情報が複雑だったり、条件が多めだったりする場合は要注意です。
また、ChatGPTは一度に処理できる情報に限りがあるため、長すぎると途中の情報を忘れたり、重要な要素を取りこぼしてしまうこともあります。そんなときは、文章をセクションごとに分けたり、内容を簡潔に整理してから入力するのが効果的です。分かりやすさを意識してやりとりすることが、精度の高い応答を引き出すコツです!
英語出力ではニュアンスが異なる可能性がある
英語はトークン数を節約しやすいですが、注意点もあります。それは感情表現や日本語特有の曖昧な言い回し、文化的なニュアンスは、英語にすると微妙に意味合いが変わる点。
例えば、「大丈夫です」を英語で直訳すると「I’m fine.」になります。「I’m fine.」は「体調いいよ」という意味合いです。しかし、「大丈夫です。」という日本語は「必要ない」「気にしないで」とも「OK」という意味にも取れます。
英語→日本語で意味がズレて「そういうつもりじゃなかったのに…」となることもあるので、大事な部分は最初から日本語で伝えましょう。英語はトークン節約には便利ですが、万能ではないのです。
指定した文字数を守らない場合がある
ChatGPTに、「300文字以内で」とか「100文字でまとめて」とお願いすると、それなりに意識してくれますがピッタリ守ってくれるわけではありません。少しオーバーしたり、短すぎたりということもよくあります。
文字数指定はあくまで“目安”と思っておくのが無難。調整に手間をかけたくない方は「〇〇文字以内で答えて。答え終わったら文字数カウントをして、目標の文字数に収まるまで調整して。」と指示するのもいいでしょう。
なお、ChatGPTの活用方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

制限を理解すれば、もっと使いこなせる!
ChatGPTは便利なツールですが、入力や出力に文字数制限があります。仕組みやルールを理解していれば、文字数制限とも上手く付き合っていけます。入力方法を工夫したり、やりとりのスタイルを調整することで、快適にChatGPTを活用できるようになります。
また、分割入力・英語活用・要約・文字数の指定などといったテクニックをうまく組み合わせれば、ChatGPTはもっと思い通りに動いてくれる信頼できるパートナー的な存在に。
最後に、トークンの仕組みを理解しモデルごとの特性や限界を把握しておけば、長文処理や複雑なやりとりも怖くありません。使いながらコツを掴んで、自分に合ったChatGPTの活用法を見つけていきましょう!

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