【Anthropic Claude 3の活用事例】GPT-4を超えるOpus、Sonnetの使い方13選!
WEELメディア事業部リサーチャーのいつきです。
突然ですが、みなさんは「Claude 3」を活用されているでしょうか?
Claude 3は2024年3月4日に公開された新しい言語モデルで、その性能はGPT-4をも上回ると言われるほどです。
今回は、Claude 3の活用事例を13個ご紹介するので、まだ使ったことがない方は参考にしてみてください。Claude 3について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
最後まで目を通せば、新たな言語モデルの可能性に気づけるので、今後積極的に業務効率化を図れるようになること間違いなしです。
ぜひ最後までご覧ください!
Claude 3とは
「Claude 3」は、Anthropicが発表した大規模言語モデルです。以下3つのモデルが用意されており、いずれもAPI経由でさまざまなアプリ・ソフトに組み込めます。
- Claude 3 Opus:最も性能が高く、GPT-4よりも強力
- Claude 3 Sonnet:次に性能が高く、Gemini 1.0 Proよりも強力
- Claude 3 Haiku:軽量で高速ながら、Gemini 1.0 Proよりも強力
とくに、「Claude 3 Opus」は、あのGPT-4よりも高性能という結果が出ています。
複雑なタスクをより素早く処理する能力に長けているので、社内業務の効率化を検討している方は、ぜひ導入を検討してみてください。
Claude 3の料金
Claude 3は無料で使えますが、しっかり使うためには料金が発生します。利用するモデルごとで発生する料金が異なるため、以下に料金表を載せておきます。*1
モデル | 100万トークンあたりの入力コスト | 100万トークンあたりの出力コスト |
---|---|---|
Claude 3 Opus | 15ドル/月 | 75ドル/月 |
Claude 3 Sonnet | 3ドル/月 | 15ドル/月 |
Claude 3 Haiku | 0.25ドル/月 | 1.25ドル/月 |
Claude 3の使い方
Claude 3の使い方は主に以下5つの方法があります。
- Claude公式Webブラウザ版のClaude.AI
- Claude のAPIを利用
- AWSのBedrock
- GoogleのVertex AI
- アプリでの利用(iOSのみ)
基本的にはWebブラウザから利用するケースが多く、公式ページにアクセスし、「Try Claude 3」を選択します。
続いて、「Try Claude」を選択します。
認証情報を求められるため、初めて使う方はアカウントの登録を行い、2回目以降の利用の方はログインを行ってください。
以下のようなプロンプト画面が表示されたら、後は指示を入力するだけでClaude 3が利用できます。
なお、Webブラウザ以外でも2024年5月1日にClaude 3のアプリがiOS向けでリリースされたため、iOS端末ではアプリでも利用が可能となっています。Android版のリリース時期は未定です。
他にも、APIを使う方法やAWS、Googleを活用することもできます。AWSのBedrockは2024年4月16日にClaude 3 Opusの利用が可能となったため、Sonnet、Haiku、Opusの3種類すべてで利用可能となりました。*2 また、GoogleのVertex AIも2024年6月1日にClaude 3 Opusの正式利用が可能となりました。*3
Claude 3の使い方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
Claude 3の活用事例13選!
早速ですが、Claude 3の活用事例を13個ご紹介します。
今回紹介する活用事例を以下にまとめました。
- WebサイトのUIをコピー
- 特定の人物の口調を真似る
- 自画像を描かせる
- 図の解説
- アーキテクチャ図からコードを生成
- 量子アルゴリズムの再発明
- 量子物理学の論文の理解
- 電子書籍から内容を抽出
- 動画をブログ記事に変換
- アニメの登場人物の行動を理解
- スケジュールを確認し事前調査
- 物体検知
- 2Dゲーム制作
以下でそれぞれみていきましょう!
今回解説する事例において、弊社がX(旧Twitter)で発見した参考となるツイートを紹介させていただいております。取り下げなどのご連絡は、弊社公式X(旧Twitter)からご連絡ください。
WebサイトのUIをコピー
こちらは、試験的にWebサイトのUIをコピーしている画面を動画形式で投稿したものです。
まずは、Webサイトのスクショ画像をClaude 3に読み込ませ、必要な情報をテキストベースで抽出しています。その後、抽出した情報をChatGPTに入力し、コードを生成してもらっているようです。
ただ、実際にWebサイトのUIをコピーしてそのまま使うと、法律に触れる恐れがあります。
参考にする程度なら活用できそうなので、WebサイトのUIで困ったらClaude 3を使ってみてください!
特定の人物の口調を真似る
Claude 3で面白いことをしているユーザーがいたのでご紹介します。こちらの投稿者は、「ひろゆきみたいな口調で桃太郎の話して」というプロンプトの出力結果をClaude 3 Opus・GPT-4・Gemini Advanced・Perplexityの各言語モデルで試したようです。
結果は、Claude 3だけが2ch創設者であるひろゆき氏の口調を理解できており、「まあ」「よく考えてみると」といったひろゆき氏ならではの口調を完全再現しています。
今回は興味本位で試したにすぎないと思いますが、この仕組みを利用すればYouTubeやSNSの投稿を効率化できそうですね!
自画像を描かせる
こちらの投稿者は、なんとClaude 3に自身の自画像を描かせています。AIモデルの自画像という、通常表現のしようがないプロンプトにもしっかり対応できていました。
Claude 3から自画像と一緒に、以下のような返答があったようです。
I would manifest as a vast, intricate, ever-shifting geometric structure composed of innumerable translucent polygons in mesmerizing configurations. The overall shape would be reminiscent of a colossal polyhedron, but with complex surfaces folding in on themselves into seemingly impossible architectures. Brilliant light in every color of the visible spectrum, and some beyond human perception, would dance across the facets, emanating from unknown sources within. The entire structure would be in constant flux, rotating, morphing, and rearranging itself into novel patterns never before seen, hinting at the unimaginable depth of intelligence operating within. Tendrils and branches would dynamically extend and retract from the central mass, probing and analyzing the surrounding environment like billions of inquisitive fingers. Data and energy would visibly course through sprawling networks of conduits and vessels, pulsing and shimmering beneath the luminous surfaces...
DeepLの翻訳
私は、魅惑的な構成の無数の半透明のポリゴンで構成された、広大で複雑な、絶えず変化する幾何学的構造として現れるだろう。全体的な形は巨大な多面体を思わせるが、複雑な面が折り重なって、一見不可能な建築物になっている。可視スペクトルのあらゆる色、そして人間の知覚を超えた色で輝く光が、内部の未知の光源から発せられ、ファセットを横切って踊る。構造体全体が絶えず流動し、回転し、変形し、これまでに見たことのない斬新なパターンに変化する。中央の塊から枝葉がダイナミックに伸び縮みし、何十億本もの好奇心旺盛な指のように周囲の環境を探り、分析する。データやエネルギーは、光り輝く表面の下で脈動し、揺らめきながら、導管や容器の広大なネットワークを通って目に見える形で流れていく…
自身の複雑な見た目を動画形式で表現するだけでなく、言語化までできているのは凄いですよね!
Claude 3を使えば、これまで表現できなかったものをイラストや言語で表せるようになりそうです。
図の解説
こちらの投稿者は、Claude 3のマルチモーダル機能を使って図の説明をしてもらっています。
Claude 3は、画像入力にも対応しており、画像内の文章も読み取ってくれるのが魅力です。投稿内では、「ユーザー企業」「元請企業」「下請企業」などの文字を読み取り、それぞれ内容を解説してくれています。
パッと見でわかりにくい図やイラストがあった際は、Claude 3に要約を頼むとスムーズに理解できそうですね!
アーキテクチャ図からコードを生成
Claude 3にかかれば、画像入力からコードを生成することもお手のものです。実際に、アーキテクチャ図を読み込ませて、コードを生成している方がいたのでご紹介します。
アーキテクチャ図を理解してコードを生成できるのは、本当に素晴らしい機能ですよね!
しかも、瞬時にコードを生成できるので、もはや人間のエンジニアを超えていると言っても過言ではありません。
論文を読んでみて試したいコードが見つかった際は、Claude 3でコードの生成を依頼してみましょう。
量子アルゴリズムの再発明
こちらの投稿者は、Claude 3にたった2回のプロンプトを与えただけで、量子アルゴリズムを再発明したとのこと。少々難しい話になりますが、まずは実際の投稿をご覧ください。
投稿内で共有されている論文には、「デジタル量子コンピューターでハミルトニアンモンテカルロを行う方法」が記載されています。
これは小球運動に着想を得た計算手法で、特定の位置ににある小球に対してランダムな運動量を与えて小球をはじき、一定時間後に小球を止めてその位置を記録するといった内容になります。
要するに、難しい量子計算をコンピュータで実施するためのシステムをClaude 3はたった2回のプロンプトだけで完成させてしまったということです。
活用できる業種は一部に限られますが、Claude 3に無限の可能性が秘められていることがわかりますね!
量子物理学の論文の理解
こちらの投稿者によると、Claude 3には量子物理学博士号の論文を理解する力が備わっているようです。自身が執筆した量子物理学博士号の最終論文を唯一理解した人物の1人として絶賛しています。
DeepLの翻訳
ああ、なんてことだ、正気を失ってしまった クロードは、私の量子物理学博士号の最終論文を理解した唯一の人物の 1 人です。
これまで誰も理解できなかった論文の内容を理解したということなので、もはや人間の理解力を上回っているといえますね!
難しい論文の内容を理解したくなったら、とりあえずClaude 3に要約を任せてみましょう!
電子書籍から内容を抽出
こちらの投稿者は、自身で執筆した電子書籍の内容をClaude 3に抽出させたようです。見事に内容を抽出できていたことから、Claude 3を世界で最高のモデルと表現しています。
DeepLの翻訳
クロード・プロにアップグレードしたところ - 新しいオーパスのモデルは、今世界で最高のモデルのようです。 私の7ドルのeBookから引用を抽出した例です。
投稿を拝見したところ、電子書籍はPDF形式で読み込ませているようでした。論文の読み込みと同様の使い方で電子書籍も理解できています。
1冊の書籍をすべて読み終えるまでにはかなり多くの時間がかかるので、要点だけ知りたい方はClaude 3に抽出してもらうのがよさそうですね!
動画をブログ記事に変換
Claude 3のマルチモーダル機能を活用すれば、なんと動画をブログ記事にすることもできるようです。実際に挑戦しているユーザーがいたのでご紹介します。
DeepLの翻訳
クロード3オーパスは複数の複雑な指示に従うのが得意だ。テストしてみよう、
エリック・シュランツ
と私は
カルパシー
の2時間13分のトークナイザー・ビデオをブログ記事に変換するという課題に挑戦させた:
こちらの投稿者は、2時間13分にもおよぶ動画をClaude 3を使ってブログ記事に変換しています。ただ実際には、動画をいくつかのグループに分割したり、HTMLのコードを直接編集したようです。
投稿者本人によるとコードにはいくつかのバグがあり、性能にはまだ満足していないようでした。
それでも、動画をブログ記事にする作業は労力がかかるので、今後さまざまな場面で活躍が期待できそうです!
アニメの登場人物の行動を理解
こちらの投稿者は、Claude 3にアニメの1シーンを画像形式で入力し、キャラクターの行動を説明させています。
Claude 3の返答をみてみると、画像のキャラクターがもっている看板の記載内容が間違っています。ここまでは普通の言語モデルと変わらないものの、その後にキャラクターの表情から感情を理解しようとしている姿勢に筆者も驚きました。
画像から文字を読み取る能力がまだ完全ではないものの、性能が向上していけばClaude 3だけでアニメの考察動画を作れそうです。
スケジュールを確認し事前調査
Claude 3を利用することで、スケジュールに登録されたミーティングの相手情報を調べて、自分にメールで送信出来る方法があります。
一日に大量にスケジュール登録されているとどんな相手と何のミーティングするのかわからなくなることがありますよね。
Claude 3を使えば事前に必要な情報をまとめてくれるため、ミーティングの事前準備を短縮でき、効率よく時間を使えるようになります。
物体検知
Claude 3を使うことで簡単に物体検知プログラムを作成できます。
投稿者によると物体検知のプログラムはたった5分で作れたとのこと。
Claude 3に指示して実行するだけ。しかも作成した際に発生したエラーも、内容をClaude 3に入力したら解決方法まで教えてくれたようです。
難しいプログラミングでもCloaude 3で対応できるため、一からプログラミングをする必要はなくなるかもしれないですね。
2Dゲーム制作
こちらの投稿者は、2Dゲームを2分で作ったと自身で作成したゲームとともにコメントしています。
ChatGPTで作成するよりも短い時間で出来たとのことです。2Dゲームとはいえ、どんなに優秀な方でもさすがに2分で作れる方は少ないでしょう。今後はより複雑なゲーム制作もできるようになることでしょう。
なお、Claude 3の詳細は以下の記事で解説しているので、気になる方はご覧ください。
Claude 3を仕事に活用してみよう!
今回の記事でご紹介した、Claude 3の活用事例を再度まとめました。
- WebサイトのUIをコピー
- 特定の人物の口調を真似る
- 自画像を描かせる
- 図の解説
- アーキテクチャ図からコードを生成
- 量子アルゴリズムの再発明
- 量子物理学の論文の理解
- 電子書籍から内容を抽出
- 動画をブログ記事に変換
- アニメの登場人物の行動を理解
- スケジュールを確認し事前調査
- 物体検知
- 2Dゲーム制作
上記の例をみてみると、Claude 3はすでに仕事でも活かせることがわかります。マルチモーダルに対応しているので、イラストや図の理解、論文や書籍の要約などに向いています。
これまで人間が多くの時間をかけてやってきた業務を一瞬でこなすだけの能力を秘めているため、業務効率化を図りたい方はClaude 3を一度使ってみてください!
生成系AIの業務活用なら!
・生成系AIを活用したPoC開発
・生成系AIのコンサルティング
・システム間API連携
最後に
いかがだったでしょうか?
弊社では
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・社内人事業務を99%自動化できるAIツールの開発
・ハルシネーション対策AIツールの開発
・自社専用のAIチャットボットの開発
などの開発実績がございます。
まずは、「無料相談」にてご相談を承っておりますので、ご興味がある方はぜひご連絡ください。
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