【Data Agent in ChatGPT Work】SQLなしで社内データを分析!OpenAIの新エージェントの使い方・料金・活用シーンを徹底解説

- Data Agent in ChatGPT Workは、社内データを自然言語で分析してダッシュボードまで自動生成できるOpenAIの新プラグイン
- SnowflakeやBigQueryなど主要データ基盤に対応し、TableauやPower BIとの連携も可能
- ChatGPT WorkのBusinessプラン(月額20ドル/ユーザー〜)およびEnterpriseプランで利用可能
Data Agent in ChatGPT Workは、OpenAIが2026年9月11日に公開した社内データ分析に特化した新しいAIエージェントです。SQLやBIツールの操作スキルがなくても、チャットで質問するだけで社内データの分析やインタラクティブなダッシュボードの作成が行えます。とはいえ、「具体的にどんなデータソースに対応しているの?」「料金はいくら?」「どう使えばいいの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、Data Agent in ChatGPT Workの概要や仕組み、対応するデータソース、料金体系、使い方から業界別の活用シーンまで徹底的に解説します。最後まで読むことで、自社のデータ分析フローにData Agentをどう組み込むかが見えてくるはずです。
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Data Agent in ChatGPT Workとは?

Data Agent in ChatGPT Workは、OpenAIがChatGPT Workのプラグインとして提供する企業向けデータ分析エージェントです。
2026年7月にリリースされたChatGPT Workは、Slack・Gmail・Google Driveなどの業務アプリと連携しながらマルチステップのタスクを実行できるエージェントモードとして注目を集めていました。今回のData Agentはその延長線上にあり、企業が保有するデータウェアハウスやBIツールのデータに直接アクセスして分析を行うことに特化した機能です。
例えば、「先週のアクティブユーザー数が減少した原因を調べてほしい」とチャットで尋ねるだけで、Data Agentが社内の承認済みデータソースに接続し、期間比較やセグメント別の分析を実行して、考えられる要因とエビデンスを提示してくれます。分析結果をそのままインタラクティブなダッシュボードに変換し、チーム内で共有・更新することも可能です。

Data Agent in ChatGPT Workの仕組み

Data Agent in ChatGPT Workのアーキテクチャは、データソース接続レイヤー、セマンティックレイヤー、分析・生成エンジン、出力・連携レイヤーの4層で構成されています。
まず、データソース接続レイヤーでは、Amazon Redshift・Google BigQuery・ClickHouse・Databricks・MongoDB・Snowflakeなどの主要データウェアハウスに接続します。GoogleドライブやSharePointのファイルも分析対象として取り込めるため、構造化データだけでなくドキュメントも横断的に扱える仕組みです。
次に、セマンティックレイヤーが重要な役割を担います。組織が使っているビジネス用語やメトリクスの定義、カスタム計算式、データ間のリレーションといった「業務コンテキスト」を、Databricks Genie Ontology・dbt・GitHub・Snowflake Horizon・既存のBIダッシュボードなどの信頼できるソースから読み込みます。これによりData Agentは「売上」や「アクティブユーザー」といった言葉が自社内でどう定義されているかを正確に理解した上で分析を実行できるのです。
分析エンジンにはGPT-5.6が使用されており、ユーザーの自然言語による質問を解釈してクエリを生成・実行し、結果を可視化します。分析が完了すると、Omni・Oracle BI・Power BI・Sigma・Tableau・ThoughtSpotといったBIツール上にダッシュボードを構築でき、SlackやメールでNextステップを共有することも可能です。
Data Agent in ChatGPT Workの特徴

Data Agent in ChatGPT Workの最大の特徴は、データ分析の「民主化」を徹底的に追求している点にあります。
従来のBIツールやデータ分析では、SQLの記述スキルやツール固有の操作方法の習得が前提でした。分析結果を得るまでに、データチームへの依頼→クエリ作成→レビュー→可視化という複数ステップが必要で、回答を得るまでに数日を要することも珍しくありませんでした。Data Agentでは、このプロセスを「チャットで質問する」という1ステップに集約しています。
もう一つの大きな特徴は、分析の「追跡可能性」です。Data Agentが提示する結果に対して、ユーザーはフォローアップの質問を重ねながら根拠を掘り下げることができます。「なぜそう判断したのか」「別の切り口ではどうなるか」と対話的に分析を深掘りできるため、ブラックボックスになりがちなAI分析の透明性が確保されています。
Data Agent in ChatGPT Workの安全性・制約
Data Agent in ChatGPT Workは、エンタープライズ向けのセキュリティ設計が施されています。
管理者がワークスペース設定からデータ接続の可否や利用可能なロールを制御でき、クエリは接続されたアカウントの既存の権限(テーブル・行・列レベルの制限を含む)を継承して実行されます。つまり、ユーザーがData Agentを通じてアクセスできるデータの範囲は、もともとそのユーザーに付与されているデータベース側の権限と同一です。
ただし、2026年9月時点ではData AgentがChatGPT Workのプラグインとして提供されている性質上、ChatGPT Workが利用可能なプランを契約している必要があります。また、接続するデータソース側のプラグイン(Databricks、Snowflakeなど)の設定や認証も管理者による事前準備が必要です。
Data Agent in ChatGPT Workの料金
Data Agent in ChatGPT Workは独立した有料プロダクトではなく、ChatGPT WorkのBusinessプランまたはEnterpriseプランに含まれるプラグインとして提供されています。つまり、ChatGPT Workが利用できるプランに加入していれば、追加料金なしでData Agentを利用開始できます。
| プラン | 料金 | Data Agent利用 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT Business(Standard) | 月額20ドル/ユーザー(年払い)、月額25ドル/ユーザー(月払い) | ⭕️ | 2名以上、SSO対応、SOC 2 Type 2、データをモデル学習に不使用 |
| ChatGPT Business(Premium) | 月額100ドル/ユーザー(年払い)、月額125ドル/ユーザー(月払い) | ⭕️ | Standardの5倍の利用枠 |
| ChatGPT Enterprise | 要問い合わせ(カスタム価格) | ⭕️ | データレジデンシー(10リージョン)、SLA、専用キャパシティ、SCIM対応 |
Data Agent in ChatGPT Workのライセンス
Data Agent in ChatGPT Workは、オープンソースソフトウェアではなく、OpenAIが提供するクローズドなSaaSサービスとして提供されています。モデルの重みやソースコードの公開はされておらず、利用はOpenAIの利用規約(Terms of Use)に基づきます。
| 利用用途 | 可否 | 備考 |
|---|---|---|
| 商用利用 | ⭕️ | ChatGPT BusinessまたはEnterpriseプランの契約範囲内で商用利用可能 |
| 改変 | ❌ | ソースコードやモデルの重みは非公開のため改変は不可 |
| 再配布 | ❌ | Data Agentの機能そのものを再配布することは不可 |
| 特許利用 | – | OpenAIは特許ライセンスを別途付与していない |
| 私的利用 | ⭕️ | 利用規約の範囲内で自由に利用可能 |
Data Agent in ChatGPT Workの使い方
Data Agent in ChatGPT Workは、ChatGPT Workの中で「Data」プラグインとして利用します。ここからは導入から実際に分析を行うまでのステップを順番に解説していきます。
Data Agentをインストールする
まず、Data Agentをチームに展開する手順です。
ChatGPT Workにログインし、左下の「Workspace settings」を開きます。次に「Plugins」タブに移動し、Dataプラグインを検索してください。

「接続する」を選択すると、チーム全体もしくは特定のロールに対してData Agentが有効化されます。

同じ設定画面で、Databricks・Snowflake・BigQueryなど、接続したいデータソース側のプラグインも有効化し、認証情報の設定を行います。どのロールがどのデータソースにアクセスできるかもここで管理できます。
ユーザーがData Agentで分析を実行する
管理者による設定が完了すると、ユーザーはChatGPT Workのチャット画面から@Data Analyticsと入力するだけでData Agentとの対話を開始できます。
例えば、以下のようなプロンプトを入力してみましょう。
@Data Analytics 先週のウィークリーアクティブユーザー数が変動した原因を調べてください。考えられる要因を特定し、前期間と比較して、次に確認すべきポイントを推奨してください。Data Agentは接続されたデータソースからデータを取得し、組織のメトリクス定義に基づいて分析を実行します。結果に対してフォローアップの質問を重ねることで、分析をさらに深掘りできます。
ダッシュボードを作成・共有する
分析結果を可視化したい場合は、チャットの中で「この分析をダッシュボードにしてほしい」と依頼するだけです。Data Agentがインタラクティブなダッシュボードを自動で構築し、チームメンバーが編集・共有・データの更新を行えるようになります。
Tableau・Power BI・ThoughtSpotなど既存のBIツール上にダッシュボードを作成することも可能です。「Power BIにダッシュボードを作成して」のように指示すれば、対応するツール上にアウトプットが生成されます。
また、分析結果や推奨アクションをSlackやメールでチームメンバーにシェアするよう指示することもできます。
【業界別】Data Agent in ChatGPT Workの活用シーン
Data Agent in ChatGPT Workは、データを扱うあらゆる業界で幅広い活用が期待されます。ここからは業界ごとの代表的なユースケースを紹介します。
小売・EC業界
小売やEC事業者にとって、売上の変動要因を即座に特定することは極めて重要です。Data Agentを使えば、「先月のコンバージョン率が下がった原因を商品カテゴリ別に分析して」と質問するだけで、流入経路やデバイス、地域ごとの内訳まで掘り下げた分析結果を得られます。
実際にαプログラムに参加しているCookUnityでは、Growthチームが高需要期のコンバージョンダッシュボードをData Agentで構築し、社内レポートとの照合を行った上で、シーズン向けの広告予算配分の意思決定時間を短縮した事例が報告されています。
小売業における生成AI活用について、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

金融・コンサルティング業界
金融やコンサルティング業界では、KPIフレームワークの設計や月次の経営レポート作成にData Agentが役立ちます。「今月の実績を前月・前年同月と比較して、変動要因・注意点・推奨アクション付きのリーダーシップ向けレポートにまとめて」と依頼すれば、経営層がそのまま使えるレベルのアップデート資料が生成されます。
会計事務所のDoeren Mayhewでは、2日間でマーケティングと財務の複数チームがそれぞれのオフィスに合わせたカスタムダッシュボードを構築し、経営層向けのレポーティング品質を大幅に向上させたとのことです。
金融業界における生成AI活用について、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

SaaS・テクノロジー業界
SaaS企業にとって、プロダクトの利用状況やリテンション分析は事業の根幹です。ServiceTitanの事例では、AI機能「Atlas」のユーザーがキャンペーン開始率で非ユーザーの約3倍というインサイトをData Agentで可視化し、オンボーディング設計の改善に活用しています。
インストールから初回利用、継続活用、離脱ポイントまでの「プロダクト採用ファネル」を自然言語だけで分析・ダッシュボード化できる点は、プロダクトマネージャーやカスタマーサクセスチームにとって非常に魅力的でしょう。
生成AIを搭載したSaaSについて、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

【課題別】Data Agent in ChatGPT Workが解決できること
続いて、Data Agentが特に力を発揮する業務課題をピックアップして紹介します。
データ分析のボトルネック解消
これまで多くの企業で、データの分析依頼はデータチームに集中し、レポート完成まで数日〜数週間を要するケースが少なくありませんでした。Data Agentを導入すれば、営業やマーケティングなど非技術部門のメンバーが自力でデータにアクセスして分析を完結させられるため、データチームの負荷軽減とビジネスのスピード向上を同時に実現できます。
異常値の早期発見とレポートエラーの検出
「普段と違う動き」に気づくには、定常的なモニタリングと比較分析が不可欠です。Data Agentは過去データとの自動比較やトレンド分析を行うため、売上の急落やコストの異常増加といった予兆を早い段階で検知して担当者にアラートを出せます。Piston社の事例では、経営層がData Agentで構築したダッシュボードを通じて、Brexカードの支出やセールスファネルの異常を迅速に特定しているとのことです。
BI導入コストと学習コストの削減
TableauやPower BIなどのBIツールは強力ですが、導入と運用には相応のライセンスコストと専門スキルが必要です。NTTデータのGlobal AI Office責任者であるYuji Shono氏は、「ライセンスコスト・工数・技術的な専門知識がネックで、組織全体にダッシュボードを展開することが難しかった」と述べた上で、Data Agentによって非エンジニアが自然言語でダッシュボードを構築・更新できるようになった成果を報告しています。
Data Agent in ChatGPT Workを使ってみた
それでは、Data Agent in ChatGPT Workの実力を検証していきます。今回は外部サービスの連携も手元のデータも一切なしの状態で、Data Agentにどこまでやらせられるか試してみました。
サンプルデータをチャットに直接貼り付けて分析→ダッシュボード化させてみた
「データウェアハウスの接続設定はまだだし、分析用のファイルも持っていない」という方でもすぐに試せる方法があります。ChatGPT Workのチャット画面にサンプルデータをそのままテキストとして貼り付けて、@Dataに分析させるやり方です。
今回は以下のように、架空のECサイトの月別売上データをチャットに直接入力して検証しました。
プロンプトはこちら
@Data Analytics 以下の売上データを分析して、地域別・カテゴリ別の売上推移をインタラクティブなダッシュボードにまとめてください。前月比で大きく変動しているセグメントがあれば原因の仮説も添えてください。
月,地域,カテゴリ,売上(万円),注文件数
2026-03,関東,家電,1200,320
2026-03,関西,家電,890,245
2026-03,九州,家電,420,115
2026-04,関東,家電,1180,310
2026-04,関西,家電,910,250
2026-04,九州,家電,430,118
2026-05,関東,家電,580,140
2026-05,関西,家電,870,238
2026-05,九州,家電,410,112
2026-03,関東,食品,950,780
2026-04,関東,食品,980,810
2026-05,関東,食品,1020,850
(以下、同様に数カ月分のデータを記載)出力結果(一部抜粋)はこちら



わずか数行のテーブルデータを貼っただけですが、Data Agentはカラムの構造を自動で解釈し、数分後には地域別・カテゴリ別の売上推移チャート、注文件数・平均注文単価の推移、前月比のハイライトを含むインタラクティブなダッシュボードを生成してくれました。
たった12行のCSVから、フィルタリング付きダッシュボードと変動要因の仮説まで自動生成される体験はかなり衝撃的です。
最大の変動として検出されたのは5月の「関東・家電」セグメントで、売上が前月比−50.8%、注文件数が−54.8%と急落しています。一方で平均注文単価は+8.8%と上昇しており、Data Agentは「注文件数の減少が売上減の主要因であり、単価の問題ではない」と的確に構造を切り分けていました。
さらに驚いたのは、原因の仮説まで自動で提示してくれた点です。「欠品・販売停止・取扱店の休業」「集客低下・販促終了・大口受注の反動」「集計漏れ・計上時期や地域分類の変更」といった未検証の仮説を3パターン挙げた上で、それぞれの整合性と確認すべきデータまで一覧化していました。
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Data Agent in ChatGPT Workは、SQL不要で社内データの分析からダッシュボード構築、ネクストアクションの提案まで一気通貫で対応できる画期的なエージェントです。Snowflake・BigQuery・Databricksなどの主要データ基盤に加え、Tableau・Power BIといったBIツールとの連携にも対応しており、既存の業務フローを壊さずに導入できる点が強みと言えるでしょう。
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