Difyの活用事例5選!導入メリットや商用利用、注意点を徹底解説
Difyは、専門的なプログラミングスキルがなくても、誰でも簡単に生成AIアプリケーションを開発できるプラットフォームとして注目されています。ノーコードやローコードツールの一種で、直感的な操作が可能なため、ビジネスの生産性を大幅に向上させることが可能です。特に、アプリ開発の経験が少ない方でも短期間で作成できる点が大きなメリットです。
本記事では、Difyの特徴や具体的な活用事例、メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。Difyの導入を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
Difyとは
Difyは、ノーコードおよびローコードの開発プラットフォームで、プログラミングの専門知識がないユーザーでもアプリケーションの開発やデプロイを簡単に行える生成AI開発プラットフォームです。
従来のアプリ開発は、コーディングやシステム設計が必要でしたが、Difyはそれを簡略化。ビジュアルエディタやドラッグアンドドロップの操作でアプリケーションを作成できるのが大きな特徴です。
また、Difyは、クラウドベースのプラットフォームとして提供されており、インターネット接続さえあればどこからでも開発が進められます。そのため、迅速な開発サイクルを実現でき、特にスタートアップ企業や中小企業にとっては、スピーディにプロトタイプを構築できる利点があります。
なお、Difyについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
Difyを使うメリット
Difyを活用することで、アプリ開発において大きなメリットがあります。しっかりとメリットを理解することでより効率よく業務を遂行できます。ぜひ最後までご覧下さい。
専門知識がなくてもアプリ開発ができる
Difyは、ノーコードやローコードのプラットフォームであるため、プログラミングの知識がなくても、アプリケーションを開発できます。中小企業やスタートアップ企業では、開発リソースが限られているケースが多いため、Difyの導入により、開発コストや時間を大幅に削減できる可能性が高くなります。
さらに、Difyのソースコードは一般公開されているため、誰でも高度な生成AIアプリ開発ができるのも大きなメリットの1つです。
様々なツールに対応したテンプレートがある
Difyは様々なツールに対応したテンプレートがあります。さまざまな業種やニーズに合わせた豊富なテンプレートが提供されており、利用者はアプリケーションを迅速に構築できるのがメリットの1つです。
たとえば、Eコマース、顧客管理(CRM)、予約システムなどの一般的なビジネスアプリだけでなく、複雑な機能を持つアプリのテンプレートも用意されているため、既存のツールやサービスと簡単に統合できます。この機能により、より高度なアプリケーションの開発も短期間で実現可能となるのです。
直感的な操作ができる
Difyは直感的な操作が可能です。そのため、利用者は難しい設定や操作を行わずにアプリケーション開発が進められます。
画面上に表示されているものをドラッグアンドドロップ操作を用いることで、コーディングの経験がない方でも、簡単にアプリの画面や機能を設計できるのが大きなメリットです。パラメータ変更も簡単にできるため、アイデアをすぐに形にでき、より迅速な製品開発サイクルを実現できるのです。
Difyの活用事例
Difyを実際に活用した事例をいくつか紹介します。活用例を参考にすることで自社での使い方のイメージもわきやすくなり、業務効率化がしやすくなるでしょう。ぜひとも最後までご覧ください。
①医学論文検索アプリの開発
Difyの活用事例として、医学論文検索アプリの開発があります。医学論文検索アプリ「HOKUTO」や「CONSENSUS」などは、現在でもつかわれており、より実用化するためにChatGPTを駆使していますが、専門的な内容のため、ハルシネーションを起こしています。
そこでDifyを活用することで、ハルシネーションの数が減り、より正確な答えを返してくれるようになったようです。従来の検索では4時間以上調べても出てこなかったものが、Difyを使うとわずか30秒足らずで見つけてくれました。
まだ改善は必要とのことですが、検索時間を大幅に減らせられ、正確な回答が返ってくるのは非常に嬉しいですよね。Difyを活用することで業務効率化を図れた例の一つを紹介しました。
②WEBページの内容要約アプリの開発
Google Chrome上でWebページの内容を要約できるアプリ開発にDifyを使った事例を紹介します。主な機能は以下の2点です。
- URLを入力することで、Webページの内容を要約
- 要約するAIモデルが選択できる(GPT-3.5, Gemini 1.5 Pro, Command R+, Claude 3 Sonnet)
翻訳アプリやブラウザの翻訳機能を使うことで翻訳はできましたが、精度がイマイチだったり、コピーアンドペーストする手間があったりして、手間がかかっていました。そこでDifyを使い、このアプリを開発したことでその手間を大幅に減らすことに成功しています。
③CRM風のエージェントの開発
Dityを使ってCMR風のエージェント開発をした例を紹介します。主な機能は以下のとおりです。
- 名刺情報をSlackで読み込む
- 読み込んだ名刺情報をSlaclkから顧客管理DBに登録する
- 登録した顧客へメールを送信する
- 顧客がメールを開封したら、開いた通知をSlackに送る
顧客管理や顧客へのメールを送るには時間がかかってしまいますよね。それをSlackから操作できるようにこのアプリは開発されています。その結果、短時間で効率的に顧客管理からメール送信までできるようになりました。
④会社HPにDifyチャットボットを導入
株式会社Uravationでは、会社ホームページにDifyチャットボットを導入しました。会社概要や実績などホームページを見ればわかる内容ですが、どこに載っているか探すのに手間を感じる人も少なくないのではないでしょうか。
Difyチャットボットにより、この手間を少なくし、チャットボット上で必要な情報をすぐに引き出すことに成功しています。
⑤Notion自動連携情報収集botの開発
データ分析やAIを活用したコンサル業務で活躍されているSeiki Mitsumori氏が「Notion自動連携情報収集bot」を開発しました。開発内容は「処理を実行したら、csvに入力されている質問文をネット上から情報収集し、LLMで整理した情報を自動でNotionに保存してくれる」というものです。
知りたい情報を調べるだけでなく、Notionのようなドキュメントに自動でまとめてくれるのは嬉しいですよね。
Difyの商用利用について
Difyはオープンソースですが、商用利用のためには一部の条件を満たす必要があります。
- マルチテナント型SaaS
- Difyのロゴ・著作権情報を削除・変更する
これらの条件に該当する場合は、商用ライセンスが必要です。
一つ目の「マルチテナント型SaaS」は、同じDifyを複数ユーザや企業が共有して使う場合に該当します。もし、マルチテナント型SaaSでDifyを使いたい場合は、Difyのビジネスチームに問い合わせすることで利用できます。
二つ目の「Difyのロゴ・著作権情報を削除・変更する」は、記載通りDifyを使う場合、Difyのロゴや著作権情報を削除したり、変更したりする場合は商用ライセンスが必要という内容です。
Difyを使う際の注意点
Difyは非常に便利なツールですが、利用する際にはいくつかの注意点があります。特に、情報漏洩やメンテナンスの難しさなど、商用利用時にはリスク管理が非常に重要なので、必ず理解するようにしてください。
情報漏洩のリスクがある
Difyには、情報漏洩のリスクがあります。Difyはクラウドベースで運用されており、データがクラウドサーバーに保存されるため、情報漏洩のリスクが存在します。
特に、機密性の高いビジネス情報や個人データを扱う場合、セキュリティ対策が十分でないと、外部からの不正アクセスやデータ漏洩が発生する可能性があります。Difyを使う際は、データの暗号化やアクセス権限の管理を徹底するなどして情報を守ることが重要です。
メンテナンスとアップデートが大変
Difyはメンテナンスとアップデートが大変です。Difyはノーコード・ローコードプラットフォームのため、初期開発は容易ですが、長期的なメンテナンスやアップデートには注意が必要になります。
特に、アプリケーションが成長し、機能が複雑化するにつれて、Difyの提供する機能の範囲を超える場合があります。その際には、追加の開発や別のプラットフォームへの移行が必要になるケースも考えられます。Difyを利用する際には、将来のスケーラビリティや技術サポートについても検討するようにしましょう。
なお、以下の記事では、生成AIについて詳しく解説しています。企業の活用事例も載せているため、導入イメージをしやすくなるはずです、ぜひ最後までお読みください。
生成AIにはChatGPTやMidjourneyなど、多岐にわたるものがあります。
他にもどんな生成AIがあるのか、それらの仕組みも併せて知りたいという方に、おすすめの記事です。
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Difyを活用して効率的なアプリ開発を実現しよう
Difyは、プログラミングの知識がなくても誰でも簡単にアプリケーションを開発できる、非常に優れたノーコード・ローコードプラットフォームです。
主なメリットは以下のとおりです。
- 専門知識がなくてもアプリ開発ができる
- 様々なツールに対応したテンプレートがある
- 直感的な操作ができる
実際に活用された事例は以下のとおりです。
- 医学論文検索アプリの開発
- WEBページの内容要約アプリの開発
- CRM風のエージェントの開発
- 会社HPにDifyチャットボットを導入
- Notion自動連携情報収集botの開発
一方でDifyを使う際には注意点があります。
- 情報漏洩のリスクがある
- メンテナンスとアップデートが大変
Difyは非常に便利なツールです。これらの情報を参考にしながら、アプリ開発を効率化し、ビジネスの成長を加速させましょう。
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いかがだったでしょうか?
プログラミング知識が不要なDifyなら、リソースを効率化しつつすぐにアプリ開発を実現できます。迅速な市場投入を目指しつつ、業務に最適な生成AIアプリケーションを構築してみませんか。
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