DeepTutorとは?公開5日でGitHub1.4K超え!超優秀な学習AIを徹底解説

- 香港大学Data Intelligence Lab発の完全オープンソースAI学習アシスタント
- RAGとKnowledge Graphの組み合わせにより、学習セッションを跨いだ進捗の記憶が可能
- Python(FastAPI)+ React/Next.jsで構築、AGPL-3.0ライセンスで商用利用OK
2025年12月29日、香港大学のData Intelligence Labから新しいAI学習支援ツールであるDeepTutorが登場しました。
驚くことに、公開からわずか5日でGitHubスター数が1,400を突破。現在は5,800スターを超えています。2026年1月3日にはv0.3.0もリリースされ、開発もかなり活発なのがわかります。※1
従来のAI学習ツールは、「話した文脈を忘れる」「毎回、同じ説明をされる」という不満がありました。DeepTutorはRAGとKnowledge Graphを組み合わせて学習履歴を記憶してくれるので、この悩みを解決することができます。
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DeepTutorの概要

DeepTutorは香港大学のData Intelligence Labが作ったオープンソースのAI学習アシスタントです。バックエンドはPython(FastAPI)、フロントはReact・Next.js・TailwindCSSで、最近のトレンドを押さえた構成になっています。
公式サイトでは、統合されたマルチエージェント構成として、答えるだけではなく学習の道筋までガイドする学習支援ツールとして紹介しています。
| 機能カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| ドキュメントQ&A | 教科書・論文・マニュアルをアップロードしてAIに質問(PDF/TXT/MD対応) |
| 可視化学習 | 複雑な概念をステップバイステップで図解 |
| 問題解決 | RAG・Web検索・論文検索・コード実行を組み合わせた段階的解法 |
| 練習問題生成 | 過去問のスタイルを模倣したクイズ・演習を自動作成 |
| Deep Research | 文献レビューを含む体系的なトピック探索 |
| アイデア創出 | 自動生成・インタラクティブ両モードで新規概念を開発(ポッドキャスト生成機能付き) |
なお、RAGを活用してドキュメントとチャットでやりとりができるツールもあります。下記の記事を合わせてご確認ください。

DeepTutorの仕組み

DeepTutorは4層構造のアーキテクチャで設計されています。
各層が連携することで、Q&Aよりも一歩先に進んだ学習を実現します。以下に各層の役割を解説します。
User Interface Layer(ユーザーインターフェース層)
User Interface Layer(ユーザーインターフェース層)は、ユーザーとの双方向のやり取りを担当する層です。
複雑な情報を構造化された出力として整理し、次のアクションにつなげやすい形で出力します。
Intelligent Agent Modules(知的エージェント層)
Intelligent Agent Modules(知的エージェント層)は、複数の専門エージェントが協調動作する層です。
問題解決やカスタム演習生成、Deep Research、ガイド付き学習、アイデア生成……など、タスクに応じたエージェントが動的に処理をします。
Tool Integration Layer(ツール統合層)
Tool Integration Layer(ツール統合層)は、外部ツールへの統合アクセスを提供する層です。
RAGハイブリッド検索やリアルタイムWeb検索、学術論文データベース、Pythonコード実行、PDF解析など、数多くの機能を利用できます。
Knowledge & Memory Foundation(知識・記憶基盤)
Knowledge & Memory Foundation(知識・記憶基盤)は、DeepTutorの中心となる層です。Knowledge Graphによるエンティティ関係のマッピングと、Vector Storeによる意味検索を組み合わせています。
セッション状態管理と引用の追跡をすることにより、学習した文脈をつないで記憶することができます。
DeepTutorの特徴
DeepTutorには、他のAI学習ツールにはない独自の特徴があります。特に注目すべき、3つのポイントを紹介します。
パーソナライズされた記憶システム
最大の特徴は、Knowledge Graphで学習履歴を永続的に保存できることです。
ChatGPTやClaudeも会話履歴から回答をしてくれます。しかし、DeepTutorは「前回はここで間違えた」「ユーザーはこの問題を理解している」といった情報を構造化された知識として保存できるのです。
セッションを超えても学習したことを記憶しているため、AIから同じ説明を繰り返されることがありません。ここがDeepTutorが話題を集めている強みです。
マルチエージェント協調
1つのAIがすべて処理するのではなく、各層が役割分担して複数のエージェントが連携して動作しています。より特化したAI処理が可能になっています。
問題解決や調査、学習ガイドなど、それぞれ専門のエージェントが担当し、タスクに応じて動的に切り替えて動作しています。
完全オープンソース
AGPL-3.0ライセンスなので、コードの閲覧も改変も自由です。企業や研究機関でカスタマイズして使えるのは大きな利点ですね。
DiscordやGitHub Discussionsで情報交換も盛んなので、困ったときに相談できる環境があるのも安心です。
DeepTutorの安全性・制約
DeepTutorは有用なツールですが、導入前に把握しておくべき制約事項がいくつかあります。以下、セキュリティやコスト面での注意点を解説します。
外部通信に関する考慮
Web検索や論文検索、コード実行などの機能があるので、外部への通信が発生します。
機密情報を扱う環境では、ネットワークポリシーの確認が必須です。
LLM APIの依存
DeepTutorはオープンソースですが、動作にはOpenAIなどのLLM APIが必須となります。
そのため、APIキーの管理については事前に考えておく必要があります。
DeepTutorの料金
DeepTutor自体はオープンソースのため無料で利用できます。ただし、運用には以下のコストがかかります。
公式READMEではOpenAIのgpt-4oやtext-embedding-3-largeを使う例が載っているので参考にしてください。※2
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| DeepTutor本体 | 無料(オープンソース) |
| LLM API(OpenAI等) | 従量課金(モデル・トークン数による) |
| Embedding API | 従量課金 |
| インフラ(サーバー/GPU) | 構成による |
DeepTutorのライセンス
DeepTutorはAGPL-3.0ライセンスで公開されています。
AGPLはGPLの派生ライセンスで、ネットワーク経由でサービス提供する場合はソースコード公開義務が発生します。
| 利用用途 | 可否 |
|---|---|
| 商用利用 | OK |
| 改変 | OK |
| 配布 | OK |
| 私的使用 | OK |
| ※ ネットワーク提供時のソース公開義務 | あり |
DeepTutorの実装方法
Dockerまたはローカル環境で実行できます。
ここでは、公式READMEで推奨されているDockerを用いたセットアップ手順を紹介します。
前提条件
- Docker & Docker Compose
- OpenAI APIキー(または互換API)
- Embedding用APIキー
インストール手順
# リポジトリをクローン
git clone https://github.com/HKUDS/DeepTutor.git
cd DeepTutor
# 環境変数ファイルを作成
cp .env.example .envDockerを起動する際は、自分のPC環境に合わせてコマンドを選択してください。
# Dockerで起動
## Pull and run pre-built image (Linux/macOS)
docker run -d --name deeptutor \
-p 8001:8001 -p 3782:3782 \
-e LLM_MODEL=gpt-4o \
-e LLM_BINDING_API_KEY=your-api-key \
-e LLM_BINDING_HOST=https://api.openai.com/v1 \
-e EMBEDDING_MODEL=text-embedding-3-large \
-e EMBEDDING_BINDING_API_KEY=your-api-key \
-e EMBEDDING_BINDING_HOST=https://api.openai.com/v1 \
-v $(pwd)/data:/app/data \
-v $(pwd)/config:/app/config:ro \
ghcr.io/hkuds/deeptutor:latest
## Windows PowerShell: use ${PWD} instead of $(pwd)
docker run -d --name deeptutor `
-p 8001:8001 -p 3782:3782 `
-e LLM_MODEL=gpt-4o `
-e LLM_BINDING_API_KEY=your-api-key `
-e LLM_BINDING_HOST=https://api.openai.com/v1 `
-e EMBEDDING_MODEL=text-embedding-3-large `
-e EMBEDDING_BINDING_API_KEY=your-api-key `
-e EMBEDDING_BINDING_HOST=https://api.openai.com/v1 `
-v ${PWD}/data:/app/data `
-v ${PWD}/config:/app/config:ro `
ghcr.io/hkuds/deeptutor:latest起動したら http://localhost:3782 でWeb画面が開きます。APIのドキュメントは http://localhost:8001/docsで確認できます。

DeepTutorの活用事例
DeepTutorは幅広い学習シーンで活用できます。代表的な活用例を紹介します。
学生の自習サポート
講義資料や教科書をアップロードすることで、不明点をすぐに質問できます。
練習問題生成機能を活用すれば、試験対策用のクイズを自動作成できるため、効率的な学習が可能です。
研究者の文献調査
Deep Research機能により、特定トピックの文献を体系的に整理できます。
複数の論文を横断した知見の集約作業を効率化し、研究活動をサポートします。
企業の社内教育
社内ドキュメントをKnowledge Baseとして活用することで、新人研修や技術研修に対応できます。
オープンソースのため、自社の要件に合わせたカスタマイズが可能です。
なお、企業向けのAI活用としてChatBot UIもおすすめです。詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

DeepTutorを実際に使ってみた
実際の動作環境で機能を検証しました。なお、私はMac上で実行していますが、Dockerで動作するため、どんな環境でも実行することができます。
Knowledge Baseの作成

http://localhost:3782/knowledge にアクセスし、「New Knowledge Base」からPDFをアップロードすると、自動でテキスト抽出とベクトル化が実行されます。
処理はスムーズに完了し、即座に利用可能な状態になります。
ドキュメントへの質問

Knowledge Baseを作成したあと、チャットインターフェースから質問が可能です。RAG検索とKnowledge Graphの文脈理解を組み合わせた回答が提供されます。
引用元が明示されるため、情報源の確認をしながら学習を進められます。
練習問題の生成

Question Generator機能により、アップロードした資料をもとに問題を自動生成できます。
過去問のスタイルを指定することで、類似形式の問題を作成することも可能です。試験対策に有効な機能といえます。
全体的に、ただQ&Aをするだけじゃなく学習プロセス全体を支援する設計になっているのが、他のAIツールと違う点だとわかります。
まとめ
公開から短期間でGitHubスター5,800を超える注目度は、学習履歴を保持するAIへのニーズの高さを示しています。
AGPL-3.0ライセンスのオープンソースプロジェクトのため、個人・企業問わず導入検証が可能です。API利用料とライセンス条項を確認の上、まずは小規模環境での検証をおすすめします。
最後に
いかがだったでしょうか?
RAGとKnowledge Graphを活用した学習AIを、社内教育や研究支援にどう組み込むか。DeepTutorを軸に、設計・運用・ライセンスまで含めた実装の考え方を整理できます。
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