【Project Genie】Googleの世界生成AIとは?仕組み・料金・使い方をわかりやすく解説

Project Genie Google 世界生成AI 仕組み 料金 使い方 わかりやすく 解説
押さえておきたいポイント
  • Google DeepMindの世界生成AI「Project Genie」は、テキストや画像から探索可能な3D仮想世界を生成する実験サービス
  • ユーザーの操作に応じてリアルタイムに世界が拡張されるインタラクティブ生成技術が特徴
  • Google AI Ultraの加入者を対象に、18歳以上へ順次グローバル展開中

AIが世界を作ると聞くと、それはまだ先の事!と思う方が多いでしょう。しかし2026年1月29日(米国時間)「GoogleはProject Genie(プロジェクト・ジーニー)」という、文章を入力するだけで3次元の仮想世界をつくれるAIサービスの提供を開始しました。

さらに2026年5月のGoogle I/O 2026では、実在の場所を起点に世界を生成できるStreet View連携が追加され、対象もGoogle AI Ultra加入者向けに順次グローバル展開が始まっています。

この記事では、Project Genieでできることや仕組み・制約・料金・活用シーンまでをわかりやすく解説します。ぜひ、最後までご覧ください。

\生成AIを活用して業務プロセスを自動化/

目次

Project Genieの概要

Project Genieで生成された動画の切り抜き
参考:https://labs.google/projectgenie?utm_source=deepmind.google&utm_medium=referral&utm_campaign=gdm&utm_content=

Project Genie(プロジェクト・ジーニー)とは、GoogleのAI研究開発部門であるGoogle DeepMindが2026年1月29日(米国時間)に提供を開始した3次元の仮想世界を生成する実験的サービスです。

Project Genieが登場した背景には、ユーザーの移動や視点変更などの操作に合わせて、その場で3次元世界を生成したいというニーズがありました。

従来の3Dシミュレーションやゲームでは、開発者が事前に地形や構造物を作成しユーザーは完成している世界を移動しています。コストがかかる上、人が事前に想定していない環境は作れないのが現状です。

しかし、リアルタイム生成の実現により、ついにユーザーは未完成な世界を歩きながら、移動に合わせて世界が広がっていく体験が可能になりました。

3Dを生成するAIについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Project GenieとGenie 3の違い

Project Genieについて調べると「Genie 3」という名前も頻繁に登場し、両者を同じものと混同しやすいですが、役割はまったく異なります。両者の違いについて理解しておくことで、このサービスの位置づけがよりクリアになります。

Genie 3は基盤モデルでProject Genieは体験版プロトタイプ

Genie 3は、Google DeepMindが開発した汎用世界モデルです。テキストや画像から、リアルタイムに探索できるフォトリアルな3次元環境を生成する「エンジン」にあたります。AGI研究の基盤技術として開発されており、ロボット工学・アニメーション・シミュレーションなど幅広い応用を想定。

一方Project Genieは、そのGenie 3を一般ユーザーが実際に体験できるよう、Google DeepMindの技術をGoogle Labsが実験的なWebアプリとして提供したプロトタイプです。公式ブログでも「an experimental research prototype」と明記されており、製品ではなく研究プロトタイプという位置づけです。

さらにGenie 3は毎秒20〜24フレームのリアルタイム生成を実現しており、ユーザーの行動に対してなめらかに世界が応答します。一度訪れた場所の景観を記憶し、再訪時に再現する「世界の一貫性」もGenie 3の特徴です。

Project Genieの仕組み

Project Genieは3つのAIモデルを組み合わせたWebアプリとして提供されています。世界生成AI「Genie 3(ジーニー・スリー)」を中核に、高精細画像生成AI「Nano Banana Pro」そして大規模言語モデル「Gemini」の技術を統合して実現されています。

Project Genieの動作原理

ユーザーが入力したプロンプトに対してGeminiが意図を解釈し、Nano Banana Proが下地画像を生成し、Genie 3が3次元世界を生成します。

Geminiがプロンプトの意図を解釈

Project Genieの入口を担うのがGeminiです。ユーザーが入力したテキストプロンプトを受け取り、その意図・文脈・世界観を解釈します。

Geminiが担うのは「言語理解」。単語の表面的な意味を拾うだけでなく、どんな雰囲気・環境・視点で世界を構築すべきかを読み解き、後続モデルへの指示情報として渡します。

ユーザーが自由に書いたプロンプトを、世界生成に使える形へ変換する「翻訳役」と捉えると理解しやすいでしょう。

Nano Banana Proは下地画像を生成

Geminiが解釈した内容をもとに、視覚的な下地画像を生成するのがGoogleの画像生成AIのNano Banana Pro

この段階では、これから入り込む3次元世界の「見た目のイメージ」を先に確定させます。

公式ではWorld Sketchingと呼ばれる工程で、生成した下地画像をユーザーが事前にプレビューし、細部を微調整することも可能。自前の画像をアップロードして使うこともできます。また、このタイミングで一人称視点か三人称視点かといったカメラ視点の設定も行えます。

Genie 3は3次元の世界を構築

Nano Banana Proが生成した下地画像を受け取り、そこからインタラクティブな3次元世界をリアルタイムに構築するのが、Genie 3です。

Genie 3の最大の特徴は、世界をあらかじめ作り込むのではなく、ユーザーが進む方向に合わせてその都度生成する点にあります。毎秒20〜24フレームのリアルタイム処理で、移動・ジャンプ・カメラ操作などの行動に即座に応答。また、一度訪れた場所の情報を記憶し再訪時に再現する世界の一貫性機能により、探索しても世界が崩れない体験を実現しています。

Project Genieの特徴

Project Genieの特徴はインタラクティブで一貫性のある3D世界をリアルタイムに生成できる点です。中核となるGenie 3は前世代のGenie 2に比べて操作時間が数十秒から数分へ長くなり、解像度は2倍になりました。

以下はGoogle公式で公開している、Genie 3とGienie 2の性能を比較した動画です。

参考:https://deepmind.google/blog/genie-3-a-new-frontier-for-world-models/

シンプルな動き(前に進む、視点を動かす)から複雑な動き(自由なジャンプなど)も可能になり、事前に作り込む方式から、リアルタイム生成へと比重が移っています。

操作に応じてリアルタイムに世界が広がる

従来の3Dゲームや仮想空間は、開発者が事前に地形や建物をすべて作り込むことで成り立っています。ユーザーはあくまで完成済みの世界を移動しているにすぎません。

一方でProject Genieはこの発想を根本から覆します。

Genie 3は世界を事前に用意するのではなく、ユーザーが進む方向・取る行動に合わせて、その場でリアルタイムに世界を生成

歩けば道が生まれ、振り返れば背景が広がる、まるで世界が自分の動きに呼応するように展開されていきます。

この処理は毎秒20〜24フレームで行われており、行動への応答が途切れることなく続きます。テキストで描いた世界観を、探索可能なリアリティへとリアルタイムに変換するという点で、既存の動画生成AIや3Dツールとは一線を画す技術と言えるでしょう。

視点や動きを保った一貫性のある世界

リアルタイム生成の技術的に難しいのは、生成された世界がその場しのぎにならないこと。進むたびに風景がバラバラに変わっていては、没入体験が成り立ちません。

Genie 3はこの課題に世界の一貫性と安定性という仕組みで対応。

一度訪れた場所の景観・配置・雰囲気を記憶し、再び戻ったときに同じ状態で再現します。また、継続的な操作・インタラクションを行っても環境が劣化・崩壊しないよう設計されています。

具体的には、1分前に通り過ぎた場所に戻る場合、Genie 3は1分前の状態を参照し、毎秒複数回のリアルタイム処理の中でその記憶を反映。視点を変えても、移動しても、世界が一本の線としてつながっている体験を実現しているのです。

create・explore・remixの3つの操作体験

Googleは公式ブログでProject Genieの体験を「create・explore・remix」という3つの軸で説明しています。

スクロールできます
機能概要できること
Createテキストプロンプトや画像をもとに、自分だけの世界とキャラクターを設計するフェーズ移動方法(歩く・乗る・飛ぶ・運転する)を自由に設定
Explore生成した世界を実際に歩き回るフェーズ進むにつれてリアルタイムに道が広がる/カメラ視点を自在に切り替え
Remix既存の世界やギャラリーに公開されているキュレーション済みの世界を土台にして、新たな解釈の世界を作り直す機能探索後に世界の動画をダウンロード
Project Genieの操作体験一覧表

この3軸こそが、Project Genieを単なる「画像・動画生成ツール」と区別する最大の特徴です。

Street View連携で実在の場所から世界を生成

Street View連携で実在の場所から世界を生成
参考:https://x.com/Google/status/2056850758029464009?s=20

2026年5月20日、GoogleはProject GenieにGoogleストリートビューとの連携機能を追加しました。これまでは、テキストや自前の画像から想像上の世界を生成していましたが、アップデートにより、実在の場所を起点とした世界生成が可能になりました。

使い方はシンプルです。地図上のピンから場所を選び、必要に応じて「Ocean World」「Desert Sands」「Stone Age」などのスタイルを指定します。

Street View連携で実在の場所から世界を生成
参考:https://x.com/Google/status/2056850758029464009?s=20

さらに、動かしたいキャラクターを言葉で説明すると、ストリートビューの実画像をもとにした世界が立ち上がります。たとえばサンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを、水中のスキューバ世界へ作り変えることもできます。基盤となるストリートビューの画像は、110カ国・全7大陸で撮影された2,800億枚以上にのぼり、現実の風景に根ざした没入体験を実現します。

なお、場所の選択は当初アメリカ国内が対象で、対応エリアは順次拡大される予定です。

Project Genieでできること・できないこと

Project Genieは革新的な技術である一方、現時点では研究プロトタイプという段階。できることへの期待と、まだ難しいことへの正確な理解、両方を持っておくことが大切です。

Project Genieでできること

Project Genieでは、短いテキストプロンプトや自前の画像をもとに探索可能な3次元世界をゼロから生成でき、地形や雰囲気、キャラクターの移動方法まで細かく指定できます

生成した世界にはリアルタイムで入り込むことができ、進む方向に合わせて環境が広がっていく没入感のある探索体験が可能。

視点も一人称・三人称で自由に切り替えられます。また、ギャラリーに公開されている他のユーザーの世界をベースに、プロンプトを上書きして新たな解釈の世界へremixすることもでき、探索の記録は動画として書き出し、保存・共有することができます。

Project Genieでできないこと

Project Genieは現時点では研究プロトタイプであり、Googleも公式に複数の限界を認めています。

まず、1回の探索セッションは最大60秒に制限されており、The Vergeは「入力遅延と60秒制限がインタラクティブ体験としての質を大きく下げている」と報告しています。

機能面での制約も残っており、複数キャラクターの同時制御や、世界内へのクリアなテキスト描画は現時点では対応していません。なお実在地点については、2026年5月に追加されたStreet View連携で実在の場所を起点とした生成が可能になりましたが、これは創造的に作り変えられた世界であり、現実そっくりの忠実な再現ではない点に注意が必要です。

またGamesRadarが引用したTake-Two幹部の「Genie is not a game engine」という言葉が象徴するように、UnrealやUnityのような本格的なゲーム制作ツールとは根本的に異なるものであることも押さえておく必要があります。

他の生成AIとの違い

Project Genieが登場した際、「Veo・Soraのような動画生成AIと何が違うの?」「UnityやUnrealを使えばいいのでは?」という疑問がありました。この違いを正確に理解しておくことで、Project Genieがどんな用途に向いているかがより明確になります。

動画生成AI(Veo・Sora)との違い

VeoやSoraに代表される動画生成AIは、テキストや画像から高品質な映像クリップを生成することに特化しています。

生成されたコンテンツは「一本の動画」として完結しており、一度レンダリングされたら固定されます。視聴者は映像を受け取るだけで、「もし左に曲がったら?」「今すぐ雨を降らせたら?」といった問いに応える手段はありません。

一方でProject Genieが搭載するGenie 3は、動画ではなくインタラクティブな3次元世界を生成します。

ユーザーが移動すれば道が広がり、プロンプトで環境を変えれば世界がリアルタイムに応答します。本質的な違いは「見るコンテンツか、入り込める世界か」という点です。

スクロールできます
動画生成AI
(Veo・Sora)
Project Genie
(Genie 3)
出力形式固定された動画クリップインタラクティブな3次元世界
ユーザーの関与受動的に視聴リアルタイムに操作・探索
生成後の変更不可プロンプトで随時変更可能
主な用途映像制作・コンテンツ生成世界探索・AI研究・シミュレーション
動画生成AIとの比較表

動画生成AIは下記でも解説

既存ゲームエンジンとの違い

UnityやUnrealに代表される既存のゲームエンジンは、物理演算・当たり判定・スクリプティング・マルチプラットフォーム出力など、ゲームとして成立させるための精緻な制御環境を提供しています。

変数単位で挙動を調整でき、再現性と安定性が担保されている点が最大の強みです。

一方Project Genieは、プロンプトや画像から3次元世界の雰囲気・感触を素早く生成することに特化しており、アイデアの初期探索や体験プロトタイプの即席生成を得意とします。

ジャンプの挙動を細かく調整したり、複数プレイヤーの同期を実装したりといった精密な制御が求められる本格開発には、現時点では対応していません。

ゲーム業界における生成AI活用は下記で解説

他の世界モデル(World Labs・Odysseyなど)との違い

世界モデルの開発はGoogleだけでなく、複数の企業が競い合っています。代表的なのが、スタンフォード大学のフェイ・フェイ・リー氏が設立したWorld Labsと、自動運転出身者が立ち上げたOdysseyです。

World Labsの「Marble」は、その場で生成し続けるProject Genieと異なり、編集・ダウンロードができる永続的な3D空間を作れる点が特徴です。

一方Odysseyの「Agora-1」は、複数人が同じ生成空間に同時に入って行動できるマルチエージェント型の世界モデルとして注目されています。Project Genie(Genie 3)は、テキストや実在の場所から探索可能な世界をリアルタイムに生成する点に強みがあり、各社はそれぞれ異なるアプローチで世界モデルの実用化を進めています。

Project Genieの制約・安全面の配慮

Project Genieは研究プロトタイプ(研究開発の初期段階において性能を検証するための試作品)であるため、まだまだ制約も多いです。Project Genieの提供が開始された時点でわかっている制約についてご紹介します。

  • 3D世界の品質の限界
  • キャラクター制御の限界
  • 生成時間の制限
  • 未実装の機能

まず生成品質の限界として、物理法則などが現実世界のようにはならなかったりプロンプトや画像内容が意図通りに反映されないことがあります。また、キャラクターの挙動に遅延が発生することもあります。1回の体験セッションは60秒であり、プロンプト可能イベント(探索中にイベントを発生させ環境を変化させる)など一部の機能が未実装です。

安全面には配慮されていますが、Project Genieは、リアルタイムに生成が続くオープンエンド型のサービスです。想定外の表現が出る可能性や悪用の予測が立てにくいため、いきなり一般公開せず限定的に試したり年齢制限を設けて対応しているようです。

Project Genieの利用条件・対象地域・年齢制限

Project Genieは2026年5月のアップデートで対象が大きく広がりました。2026年5月時点での利用条件は以下の通りです。

スクロールできます
条件内容
対象プランGoogle AI Ultra
(20x/月額32,000円・個人アカウントのみ)
対象地域Google AI Ultra(20x)加入者向けに順次グローバル展開
(米国先行、世界へ拡大中)
年齢制限18歳以上
事業者向けプラン対象外(Google AI Ultra for Business は利用不可)
AIクレジットの消費不要(早期アクセス研究プロトタイプのため)
Project Genieの利用条件一覧表

2026年5月のアップデートで、Project GenieはGoogle AI Ultra(20x)加入者向けに順次グローバル展開が始まりました。米国のユーザーから提供が始まり、その他の国のユーザーにも数週間かけて順次拡大される予定です。ただし、ストリートビューによる実在の場所の選択は、当初アメリカ国内が対象となっています。

Project Genieの料金

2026年5月時点でProject Genieを利用できるのは、Google Oneの有料プラン「Google AI Ultra」の加入者で、18歳以上が対象です。同月のGoogle I/O 2026でAI Ultraの料金体系が改定され、Project Genieは上位の20xプランのみで利用できます。

スクロールできます
プランProject Genie月額料金提供されている国、年齢
Google AI Ultra(20x)$200 / 32,000円18歳以上、順次グローバル展開
Google AI Ultra(5x)×$100 / 16,000円2026年5月新設、Project Genieは対象外
Google AI Pro×$19.99 / 2,900円
Google AI Plus×$7.99 / 1,200円
Google OneのAIサブスクプラン種類

2026年5月のGoogle I/O 2026で、最上位のGoogle AI Ultraは20x(月額32,000円)へ値下げされ、新たに5x(月額16,000円)が追加されました。Project Genieが使えるのは20xプランのみです。

なお、Project Genieを操作できる公式APIは案内されておらず、商用利用についてのライセンス区分も発表されていません。

Project Genieのライセンス

Project GenieはGoogleのクラウド上で提供されており、Googleが管理・運営をしています。そのため、利用にあたってはGoogle Labsの利用規約やプライバシーポリシー等Googleが定める規定に従う必要があります。

生成された映像や画像の権利について、Project Genieの公式ページで明記されていませんが、一般的にGoogleはユーザーが生成した物を自由に利用して良いとしています。明記がないため、利用前に規約の確認が必要です。

ただし生成物の限界についてGoogleが明記しているため、利用には十分注意する必要があります。

Project Genieの利用方法

Project Genieを利用する4つのステップをご紹介します。

前提として米国在住の18歳以上が条件です。

STEP
Google AI Ultraプランに加入する
STEP
Google Labs公式サイトのProject Genieのページにアクセスする
Google Labs公式サイトのProject Genieのページ
参考:https://labs.google/projectgenie?_gl=1zexbx0_upMQ.._gaMzU1NTg2NjgzLjE3Njk3NTkzOTg._ga_X5V89YHGSH*czE3Njk3NTkzOTckbzEkZzAkdDE3Njk3NTkzOTckajYwJGwwJGg
STEP
プロンプト入力

プロンプトに生成したい世界の情景を入力する。参考にしたい画像をアップロードする。これにより、下地になる画像が生成されます。

STEP
詳細設定を行っていく

下地画像の微調整やオプション設定をし、仮想世界の生成がスタートします。

※現状は試験段階であり、UI操作方法や機能は変更されていく見通しです。

生成AIを導入する方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Project Genieのプロンプトの書き方・コツ

Project Genieの完成度は、プロンプトの書き方ひとつで大きく変わります。Googleは公式ブログとDeepMindのプロンプトガイドページで、より良い世界を生成するための実践的なコツを公開しています。

環境描写は具体的に書く

「森」「都市」「月面」といった大まかな場所だけでなく、より細かい情報を加えるほど世界の精度が上がります。特に地形・地面の質感、スタイル、構造物・オブジェクト、環境の動きを記載することで、意図した内容を生成可能です。

例えば「森」と書くだけでなく、「冬の針葉樹林。霧が漂い、地面は雪に覆われている。遠くに崩れかけた石造りの小屋が見える」のように描写することで、理想的な内容が出力されやすいです。

キャラクター設定を加える

キャラクターはただの「移動手段」ではなく、世界の見え方と操作感そのものを決定づける要素です。公式ガイドでは見た目・アイデンティティ、動き・能力、世界への影響を設定するよう推奨

「何でもよい」とプロンプトを省略するより、キャラクターの動きや世界との相互作用まで明記することで、より意図に沿った操作体験が得られます。

自分の画像をアップロードする

テキストだけでなく、手持ちの画像をベースに世界を生成することも可能。写真・イラスト・スケッチなど、自分のイメージに近いビジュアルをそのまま入力として使えます。

また、アップロード後に「暗くしてほしい」「ぬめっとした質感にしてほしい」などの追加テキスト指示を組み合わせることで、より細かいスタイル調整ができます。

短く・直接的なプロンプトにする

長文や複雑な説明よりも、短く・直接的な文が最もよく機能します。公式は「Short, declarative statements work best(短い断定文が最も効果的)」と明言しています。

例えば、環境は「サンゴが豊富な水中シーン」、キャラクターは「金魚」のようにシンプルに組み合わせるだけでも十分です。

プロンプトに行き詰まったときは、Geminiにプロンプトのリライトやブラッシュアップを依頼するという方法もあります。

なお、世界生成前にはNano Banana Proによるプレビュー画像が表示されるため、実際に入り込む前に見た目の確認・微調整ができます。

Project Genieの活用シーン

Project Genieはそのすばらしい機能により様々な領域での活用が期待されています。想定される活用シーンを4つ紹介します。

教育訓練

災害現場を想定した防災訓練や歴史的な街並みの再現を安全に疑似体験できます。消防や医療など、危険を伴う専門職の訓練環境として有効です。

AI研究・ロボット開発

Project Genieが生成する世界内で試行錯誤を重ねることで、現実では収集が難しいデータを得られ性能評価やアルゴリズム改善に役立つと考えられます。

ロボット開発と関連度が高いフィジカルAIは下記で解説しています。

クリエイティブ制作

ゲームや映像制作の初期段階でアイデアを素早く可視化できるため、コンセプトアートやシーン設計のたたき台として活用できます。

生成AIを用いたクリエイティブ作成については下記でも解説しています。

マーケティング・エンターテインメント

Project Genieを活用すれば、将来的にユーザー参加型のプロモーション(仮想空間での展示会など)や体験型コンテンツへの応用が期待できるかもしれません。

生成AIのマーケティング活用は下記で解説

エンタメ業界での生成AIの使い方は下記で解説

Project Genieの活用事例

Project Genieはまだ研究段階のプロトタイプですが、すでに研究機関やクリエイターによる活用が始まっています。ここからは、実際の取り組みやX(旧Twitter)で話題になった事例をご紹介します。

今回解説する事例において、弊社がX(旧Twitter)で発見した参考となるツイートを紹介させていただいております。取り下げなどのご連絡は、contact@weel.co.jp からご連絡ください。

自動運転車の訓練シミュレーション(Waymo)

自動運転車を開発するWaymoは、Project Genieの基盤モデルであるGenie 3を自社シミュレーターに活用しているとTechCrunchの記事で紹介されています。

竜巻や、道路に突然現れる象との遭遇といった現実ではめったに起きないシーンをAIに生成させ、自動運転車を訓練しているとされています。事故につながりかねない危険な状況を、現実で再現せずに安全に学習できる点は、世界モデルならではの強みです。

今回のStreet View連携で実在の道路を起点にできるようになれば、各都市での走行準備への応用も広がると見られています。

動画とテキストから一貫した世界を生成(Google DeepMind CEOによるデモ)

Google DeepMindのCEOデミス・ハサビス氏は、Genie 3の「インセプション(夢の中の夢)のような」能力を紹介しています。上記の投稿では、ユーザーが自分の動画をアップロードしながら「ジャングルにティラノサウルスを」と指示すると、室内のモニターやノートPCの画面にまず恐竜が映り、窓の外へ視点を移すと景色そのものがジャングルへ変化していく様子が示されています。

動画と言葉を組み合わせるだけで、つじつまの合った世界を生成し続けられる点が、従来の動画生成AIとの大きな違いです。

クリエイターによる実プレイレポート

テクノロジー系クリエイターのDavid Hendrickson氏は、Project Genieを実際に試したレポートを投稿しています。

「Gemini UltraプランでAIが生成するオープンワールドを60秒間運転できる」「あらゆる角度の、すべてのフレームがAI生成されている」と驚きを伝えており、世界の生成にかかる時間はおよそ30秒だと伝えています。実際にユーザーが動かして遊べる体験として受け止めている様子がうかがえますね。

よくある質問

ここではProject Genieについてよくある質問について回答をしていきます。

Project Genieは日本でも使えますか?

Project Genieは、2026年5月のアップデート以降、Google AI Ultra(20x/月額32,000円)の加入者を対象に、18歳以上へ順次グローバル展開されています。米国のユーザーから提供が始まり、日本を含む各国のUltraユーザーにも数週間かけて広がっています。ただし、ストリートビューによる実在の場所の選択は、当初アメリカ国内が対象です。最新の対応状況はGoogle Labsの公式ページでご確認ください。

Genie 3とProject Genieの違いは何ですか?

Genie 3は「基盤モデル(技術の本体)」、Project Genieは「その体験版プロトタイプ」です。Genie 3はGoogle DeepMindが開発した汎用世界モデルで、AGI研究の基盤技術として位置づけられています。Project GenieはそのGenie 3をGoogle Labsが一般ユーザー向けに体験できるようWebアプリとして提供した、実験的なプロトタイプ。

1回のセッションで何秒遊べますか?

1セッションあたり60秒です。画面上部にプログレスバーが表示され、残り時間を確認しながら探索できます。60秒が経過した後は、同じプロンプトで世界を再生成する・別のプロンプトで新しい世界を作る・探索動画をダウンロードするといった操作が可能です。

商用利用はできますか?

現時点では明確に確認できておらず、利用規約の確認が必須です。Project Genieで生成した世界・動画の商用利用については、Google公式による包括的な権利付与の明示が確認できていません。

ゲームエンジンの代わりに使えますか?

現時点では代替になりません。目的・用途が根本的に異なります。Take-Twoの幹部が述べた「Genie is not a game engine」という言葉が端的に表しているように、Project GenieはUnrealやUnityのような本格ゲーム開発ツールとは別物です。

実在の場所を再現できますか?

2026年5月に追加されたStreet View連携を使えば、実在の場所を起点にした世界を生成できます。地図上のピンで場所を選び、スタイルやキャラクターを指定すると、ストリートビューの実画像をもとにした世界が作られます。ただし、これは現実そっくりの忠実な再現ではなく、創造的に作り変えられた世界である点に注意が必要です。

Project Genieは可能性に満ち溢れている

Project Genieはユーザーの操作に応じて三次元の仮想世界をリアルタイムに生成する、Google DeepMind発のAIサービスです。従来の3Dシミュレーションとは異なり、未完成な世界が行動に合わせて広がる点が大きな特徴です。

一方で試作段階であるため、品質や利用時間に制約があり、利用できる人もかなり限られています。今後はモデルの進化や機能拡張により、教育・開発・クリエイティブ等の分野での活用が広がる可能性があります。利用を検討する方は、日本でのサービス公開後、検証やアイデア創出から試すと良いでしょう。

最後に

いかがだったでしょうか?

弊社ではProject Genieの活用可否判定から、PoC設計(教育・訓練/研究・ロボ開発/制作)まで、貴社の目的に合わせて検証シナリオと必要な体制・コストを整理し、次の打ち手を最短で具体化をサポートできます。

株式会社WEELは、自社・業務特化の効果が出るAIプロダクト開発が強みです!

開発実績として、

・新規事業室での「リサーチ」「分析」「事業計画検討」を70%自動化するAIエージェント
・社内お問い合わせの1次回答を自動化するRAG型のチャットボット
・過去事例や最新情報を加味して、10秒で記事のたたき台を作成できるAIプロダクト
・お客様からのメール対応の工数を80%削減したAIメール
・サーバーやAI PCを活用したオンプレでの生成AI活用
・生徒の感情や学習状況を踏まえ、勉強をアシストするAIアシスタント

などの開発実績がございます。

生成AIを活用したプロダクト開発の支援内容は、以下のページでも詳しくご覧いただけます。
➡︎株式会社WEELのサービスを詳しく見る。

まずは、「無料相談」にてご相談を承っておりますので、ご興味がある方はぜひご連絡ください。
➡︎生成AIを使った業務効率化、生成AIツールの開発について相談をしてみる。

生成AIを社内で活用していきたい方へ
メルマガ登録

「生成AIを社内で活用したい」「生成AIの事業をやっていきたい」という方に向けて、通勤時間に読めるメルマガを配信しています。

最新のAI情報を日本最速で受け取りたい方は、以下からご登録ください。

また、弊社紹介資料もご用意しておりますので、併せてご確認ください。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次