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日本のChatGPT規制を決める”AI戦略会議”とは?+各業界規制動向をまとめてみた

ai戦略会議

皆さん、“AI戦略会議”ってご存知ですか?

日本政府が開催する、AIの利活用方向性を見据えた重要な会議です。
第1回目が5/11、2回目は5/26に開催されました。
第1回目はなんと岸田総理も出席され、検討を重ねられたようです!
肝いりな感じが伝わってきてイイですね!

そこで今回は、AI戦略会議の論点と、各業界の規制動向をまとめました。

興味のある方は、ぜひ最後までお読みください!

また、お時間がない方は、目次からまとめをクリック!
ぱっと概要を理解できるようにしています!

なお弊社では、生成AIツール開発についての無料相談を承っています。こちらからお気軽にご相談ください。

目次

AI戦略会議とは

1回目、2回目の会議では、それぞれ以下の内容で議論されたみたいです。
会議資料をChatGPTに要約してもらった結果をご覧くださいっ!

1回目の議題

次の3つが論点になっていました。

  1. AIの利用
    • 日本のAI利用の遅れを確認し、戦略策定、障壁の解消、教育の推進を目指すこと。
  2. AIの懸念・リスク:
    • プライバシー、誤情報、知的財産権侵害といったリスク対策、AIの透明性と利用責任の確保、国際的な規律・標準の検討が重要。
  3. AIの開発
    • 日本のAI開発力の遅れと強化策、大規模化の影響、必要な資源の確保、国内外との連携を議論すること。

詳しくは表にもまとめているのでご確認ください!
2回目の議題が気になる方は飛ばしてもらって構いません!

論点サブ論点詳細
AIの利用利用の遅れ日本のAI利用が遅れていないかを確認
利用戦略人手不足解消、国民の安全性・利便性の向上、産業競争力強化などを目指した利用戦略の策定
法制度・商慣行の障壁AI導入の障壁となっている法制度・商慣行の見直し、新たな基準・規則の必要性についての検討
AI教育AIに関する能力を養う教育の重要性とガイドラインの必要性についての議論
AIの懸念・リスクプライバシー等のリスクプライバシー侵害、犯罪への使用、情報セキュリティリスクなどに対する対策
誤情報・虚偽情報の拡散誤情報、虚偽情報、偏向情報等が蔓延する問題に対する対策
知的財産権の侵害AIが知的財産権を脅かしていないかの確認
透明性と利用責任AIの透明性の確保と利用に当たっての責任についての考え方
国際的規律・標準諸外国におけるルール形成、国際的な規律・標準の検討に対する対応
AIの開発開発の遅れ日本のAI開発力の遅れと強化の方法についての議論
大規模化の影響資金力によるAIの大規模化とその影響についての考察
必要な資源の確保AI開発に必要な人材、計算資源、データの確保の議論
海外・産学官との連携研究開発、人材育成における海外との連携、産学官の連携についての議論
出典:https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_senryaku/1kai/shiryo2.pdf

2回目の議題

次の3つが論点になっていました。
1回目から引き続きという感じですね。

  1. リスクへの対応
    • AIリスクには全体的協力、透明性と信頼性の確保、具体的対策の必要性を認識すること。
  2. AIの利用
    • AIは社会課題解決に役立つツールであり、その利用促進とともに利益とリスクのバランスを保つことが重要。
  3. AI開発力
    • AI開発には計算資源とデータの整備、柔軟で集約的な開発方針、そして技術の公開を通じたイノベーションの創出が必要。

こちらも、詳しくは表にもまとめているのでご確認ください!

論点サブ論点詳細
リスクへの対応リスク対応の基本的方針AIリスク対応には全体的な協力、国際協調、既存規制の遵守、新たな枠組みの探求が必要。
透明性と信頼性AIの信頼性確保には、以下が求められる。法規範の遵守情報開示ガイドライン改訂第三者認証監査制度リスク軽減技術の研究と普及
懸念されるリスクの具体例と対応様々なリスク(機密漏洩、犯罪容易化、社会混乱、サイバー攻撃、教育問題、著作権侵害、失業等)に対する具体的な対策が必要。
AIの利用デジタル社会実現に向けたAI利用の意義AIは社会課題解決・生産性向上に役立ち、その推進は官民共同で進めるべき。
AI利用を加速するための取組データ連携基盤構築、デジタル人材育成・確保、事業環境整備、スタートアップ環境整備が重要。
政府機関における生成AIの利用情報漏洩リスクと効率化・サービス改善のバランスを取り、全省庁で意思統一・知見集積を行う。
幅広い世代における生成AIの扱い全国民がAI利益を享受し、それにはリテラシー習得が必要。全年齢層向けのリテラシーコンテンツ開発が求められる。
AI 開発力開発力強化に向けた基本的考え方AI開発は予見難く、他分野への影響大。研究力・開発力育成、計算資源・データ整備、民間活力活用が重要。
計算資源生成AI開発には高性能計算資源が必要。供給量不足解消と電力調達(再生エネルギー、地方データセンター活用等)が求められる。
データ大量高品質データが必要。公的データ開放と、特定分野データ整備を推進すべき。
従来型ではない開発促進策AIの革新速度と予見難さから、従来手法では対応困難。迅速・柔軟・集約的開発、技術公開を通じた新革新創出、基盤技術提供環境整備が必要。
出典:https://www8.cao.go.jp/cstp/ai/ai_senryaku/2kai/ronten.pdf

以上を踏まえた上で 、各分野の動向を見ていきましょう!

政治分野

日本では、他の多くの国々と比較して著作権の法規制が比較的緩やかです。
そのため、ChatGPTを始めとするジェネレーティブAIの活用を推進する環境を醸成しています。
実際に、政府の一部では既にジェネレーティブAIの次のような活用が進んでいます。

  • 農林水産省での行政文書の作成
  • 国会答弁書の作成

もちろん、ジェネレーティブAIの活用には課題やリスクもありますが、日本の政府と行政はジェネレーティブAIを積極的に活用していることは明らかです。
適切にリスクと向き合って、活用していきましょう。

参考資料: 生成AI “リスク対応し利用可能性追求を” 戦略会議が論点整理

参考資料: 生成AI、政府業務利用へ検討 省庁チームが初会合

教育分野

教育分野は、その重要性と影響力から常に社会の注目を集めています。
そして、ジェネレーティブAIの導入も例外ではありません。
日本では、東京大学や京都大学、上智大学などが、ChatGPTの使用に関するガイドラインや見解を示し、使用に関する注意喚起を行っています。
ジェネレーティブAIの教育への導入は、教育現場の労働負担の軽減や学習補助の強化といった利点をもたらします。
しかし、一方で学生が宿題や課題をAIに代行させるといった不正行為への懸念もあるのです。
これらの懸念や活用の方針について、文部科学省は専門家による議論を始め、以下についてガイドライン作成を目指しています。

  • 使用に適切な年齢
  • 禁止すべき行為
  • AIの仕組みや活用方法を学ぶ授業の提案、
  • 教員の業務負担の軽減

この取り組みは、今後の夏頃までに完了予定とのこと。
教育分野におけるジェネレーティブAIの利用とその規制の方向性を明確にするものと期待されています。
個人的に、教育とジェネレーティブAIの親和性は高いと思っています。
学びたい人たちのチャンスを奪うことのないように業界全体が良い方向に進んでほしいです。

参考資料: ChatGPTなど生成AI 学校現場でのガイドライン作りへ議論始まる

クリエイター分野

デザインやイラストの分野では、「画像生成AI」への関心が急速に増しています。
画像生成AIは、テキストから自動的に絵やイラストを作成する技術です。
この技術の発展と普及に伴い、その適正利用と法的枠組みへの需要が増大しています。
2023年4月27日には、「クリエイターとAIの未来を考える会」という団体が記者会見を開き、画像生成AIの適切な使用や法整備を求める声明を出しました。
この団体は、イラストレーターや漫画家など約30人のクリエイターで構成されています。
彼らは、多くの画像生成AIがインターネット上の画像を無断で収集・複製し、機械学習に用いるため、クリエイターの著作権が脅かされていると主張しています。
対策として、イラスト投稿サイト「pixiv」を運営するピクシブ社は、利用規約を改訂。
AIによって生成された作品にはその旨を明記するよう要請しています。
しかし、現状では、ジェネレーティブAIがデータを学習する行為は日本の著作権法では原則として侵害には当たりません。
そのため、この問題に対する規制についての議論は、今後も続きそうです。
クリエイターと画像生成AIの利用者が共存する方策を見つけられるよう、業界全体の理解と協力が求められます。

参考記事: pixiv、AI巡る規約改定 「作品をAIに学習させた」&「投稿者の不利益になる」満たす行為を禁止

ビジネス分野

ビジネス領域でのジェネレーティブAIの利用は早い段階から注目されていました。
しかし、虚偽情報の拡散、情報漏洩、著作権侵害など、ビジネスにおける利用には、さまざまなリスクが伴います。
そのため、企業はジェネレーティブAIを使う際の規制やルールを自主的に定める必要が大半です。

こういった課題に対処するため、一般社団法人日本ディープラーニング協会はジェネレーティブAIの利用ガイドラインを公開しています。
このガイドラインは「データ入力時の注意点」と「生成物の利用に関する注意点」の2パートからなり、ジェネレーティブAIの安全な利用に必要な知識と手法を提供しています。
ガイドラインを参考にしつつ、企業自身が独自のポリシーを策定することで、新たな価値創造とリスク管理のバランスを達成することが可能となります。
これらの取り組みを通じて、より多くの企業がジェネレーティブAIを安全かつ効果的に利用し、その可能性を引き出すことを期待します。

参考記事: 生成AIの利用ガイドライン

まとめ

おさらいとして、本記事のポイントをまとめしました。

AI戦略会議1回目の論点

  1. AIの利用
    • 日本のAI利用の遅れを確認し、戦略策定、障壁の解消、教育の推進を目指すこと。
  2. AIの懸念・リスク
    • プライバシー、誤情報、知的財産権侵害といったリスク対策、AIの透明性と利用責任の確保、国際的な規律・標準の検討が重要。
  3. AIの開発
    • 日本のAI開発力の遅れと強化策、大規模化の影響、必要な資源の確保、国内外との連携を議論すること。

AI戦略会議2回目の論点

  1. リスクへの対応
    • AIリスクには全体的協力、透明性と信頼性の確保、具体的対策の必要性を認識すること。
  2. AIの利用
    • AIは社会課題解決に役立つツールであり、その利用促進とともに利益とリスクのバランスを保つことが重要。
  3. AI開発力
    • AI開発には計算資源とデータの整備、柔軟で集約的な開発方針、そして技術の公開を通じたイノベーションの創出が必要。

各分野の現状と取るべきアクション

分野現状行動
政治日本政府はジェネレーティブAIを積極的に活用し、生産性向上や社会課題の解決に貢献自身の活動やビジネスにおけるAIの可能性を理解し、最新の法規制の動向に注意を払う。
教育東京大学、京都大学など、一部の大学がChatGPTの使用ガイドラインを作成
文部科学省が教育現場でのジェネレーティブAIの利用ガイドライン作成中
学ぶまたは教育を担当する者として、ガイドラインを参考にAIの適切な利用方法を理解し、不適切な使用を防ぐ。
クリエイター画像生成AIの利用が増え、その適切な使用や法的枠組みへの需要が増大クリエイターとして、またはクリエイティブ作品を利用する者として、著作権法や最新の利用規約を理解し、適切な利用を心掛ける。
ビジネスリスクも伴うが、ビジネス領域でジェネレーティブAIを利用する企業が増加ジェネレーティブAIを導入する際は、まずはリスクを理解
日本ディープラーニング協会が出すガイドラインなどを参照する

最後に

いかがだったでしょうか?

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投稿者

  • Leon Kobayashi

    必ずフォローすべきAIエバンジェリスト(自称) => 元東証一部上場ITコンサル (拙者、早口オタク過ぎて性に合わず退社)<-イマココ 【好きなもの】リコリコ・しゃぶ葉 宜しくおねがいします。

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