【Gemini for Google Workspace】Google One AIプレミアムプランについて解説
Googleの生成AI「Bard」が「Gemini」に名前を変え、その最新AIモデル「Gemini Ultra 1.0(Gemini advanced)」が利用可能になりました。OpenAI率いるChatGPTが大きな話題を呼びましたが、それに負けないほどの期待が集まっています。
この記事では、Gemini Ultra 1.0を搭載したGemini Advancedを利用できるGoogleの最新プラン、Google One AIプレミアムをご紹介します。最後にはChatGPT Plusとの料金・機能の比較も行うので、ぜひ最後までご覧ください。
Gemini for Google Workspaceとは
Gemini for Google Workspaceは、Googleの最新AIモデル「Gemini Ultra 1.0(Gemini advanced)」を活用できる新サービスです。2024年2月22日にDuet AI for Google Workspaceから、Gemini for Google Workspaceにアップデートされました。
Gemini for Google Workspaceを利用することで、ユーザーはGeminiとチャットで対話し、Googleの各種ツールと合わせて活用できます。Gemini BusinessとGemini Enterpriseの2つのプランで提供され、あらゆる規模のチームで活用できます。
2024年6月30日時点では、Gemini for Google Workspaceは英語プロンプトにのみ対応しています。日本語対応は今後のアップデートで追加される予定です。※1
なお、Gemini 1.0 Ultraについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Gemini for Google Workspaceの活用事例
Gemini for Google Workspaceは、さまざまな業務での生産性向上に役立ちます。
ここでは、Gemini for Google Workspaceの具体的な活用事例をご紹介します。※2これらの事例を参考にすれば、あなたの仕事でGeminiを活かすヒントが見つかるかもしれません。
営業資料の作成
営業資料の作成は、営業チームにとって重要な業務の一つです。Gemini for Workspaceを活用することで、この作業を大幅に効率化できます。
Geminiはドキュメントから重要な情報を取り出し、要約を作成する能力を持っています。さらにプレゼンテーション用画像のカスタマイズも可能です。
これにより営業チームは資料作成の時間を削減でき、お客様との関係を深めるなど、事務作業ではなく営業活動により集中できるようになります。
キャンペーンブリーフの作成
キャンペーンブリーフとは、広告やマーケティングの計画書のことです。Gemini for Workspaceを使うと、この計画書作りが簡単になります。
Geminiは、市場調査の結果からお客様が何を求めているかを理解したり、過去のキャンペーンの成果を素早く確認できます。またキャンペーンの目的を伝えると、それに合ったアイデアを提案してくれるので、アイデア出しにも時間がかかりません。
対象となるお客様の特徴を入力すると、その人たちに合った提案をしてくれるので、より効果的な広告キャンペーンが可能になります。
カスタマーサポート
カスタマーサポートは、お客様とのつながりを作る重要な役割があります。Gemini for Workspaceを使うと、このサポート業務がより効果的になります。
Geminiは、たくさんの情報の中から必要なものを素早く見つけ出す能力があります。お客様からの質問に対して、過去の対応事例や製品情報をすぐに探し出せるので、的確で迅速な回答が可能です。
さらにGeminiは顧客からの問い合わせに対するパーソナライズされたメール返信を生成します。これにより、お客様一人一人に合わせた丁寧な対応が可能になり、顧客満足度の向上につながります。
人材採用
人材採用は企業の成長に欠かせない重要なプロセスですが、Gemini for Workspaceを活用することでより効率的に進めることが可能です。
Geminiは、大量の応募書類や履歴書から重要な情報を素早く探し出し、要約する能力を持っています。これにより、採用担当者は候補者の適性を迅速に評価できます。
また、Geminiは求人情報や社員トレーニング資料の作成をサポートし、優秀な人材の獲得に関する戦略立案もサポートします。
データ分析
データ分析は会社の進むべき方向を示す重要な仕事ですが、Gemini for Workspaceを使うことでより簡単で効果的になります。
Gemini in Google ドキュメントとGemini in Gmailは、多くの情報から重要なことを見つけ出し、要約できます。これにより、営業チームは売り上げに関する判断を素早く行えるようになるでしょう。
またGemini in Google スプレッドシートは、商談の進み具合やデータを整理した表を自動で作成することも可能です。報告書の正確性の向上にもつながります。
このようにGemini for Google Workspaceは、企業の生産性を大幅に向上させる便利なサービスです。Gemini for Google Workspaceを導入することで、作業時間が短縮され、よりクリエイティブな業務に時間を割くことができます。
ぜひGemini for Google Workspaceを導入して、業務を効率化させましょう。
Google One AIプレミアムプランが登場
Gemini for Google Workspaceはチーム向けのサービスですが、個人向けにはGoogle One AIプレミアムプランがリリースされています。Google One AIプレミアムプランは、Googleのクラウドサービス「Google One」というサブスクリプションサービスが進化したものです。
- Googleフォト
- Googleカレンダー
- 追加ストレージ
などの機能に加え、最新AIモデルGemini Ultra 1.0(Gemini advanced)を利用できます。
ユーザーはすでに利用しているGoogleサービス内で Geminiの機能に直接アクセスできるようになり、作業の生産性を大きく高めてくれます。
Gemini Ultra 1.0の主な特徴
Gemini Ultra 1.0は、Googleの最新かつ最も高度なAIモデルです。このAIは、仕事の仕方を大きく変える可能性を持っています。
Gemini Ultra 1.0にはたくさんの特徴がありますが、その中でも特に仕事に役立つ特徴をご紹介します。※3これらの特徴を知れば、このAIがもたらす効果、どんなふうに役立つのかお分かりいただけるでしょう。
高度な推論能力
複雑な問題解決や指示をしっかりと理解します。
例えば、声や画像、文章を同時に確認し、それらの関係を理解して新しいアイデアを考え出します。また、難しいプログラミングの問題も解くことが可能です。
数学の問題を解くのも得意で、難しい競技レベルの問題でも正解を出せます。実際、Gemini Ultraは、数学や物理、歴史、法律、医学など、たくさんの分野の問題を解く能力を試すテストで、人間の専門家よりも良い成績を取りました。
マルチモーダル対応
テキスト、画像、音声、動画を理解し生成する能力があります。
例えば、Gemini Ultraは写真を見て、その内容を詳しく説明したり、動画を見て何が起きているかを理解できます。また、音声を聞いて内容を把握し、それに対して適切な返答をすることも可能です。
このマルチモーダル対応により、私たちが日常生活で目で見たり、耳で聞いたりして情報を得るのと同じように、Gemini Ultraも様々な形の情報を組み合わせて理解できるのです。
高性能なテキスト処理
大量のデータを要約したり、簡潔なメモを詳しく説明したり、より長い文章への展開もできます。また、人間のように自然な文章を書けるので、メールや報告書、物語などの作成も可能です。
Gemini Ultraは、さまざまな分野の知識を持っており、数学や科学、歴史、文学など、幅広い話題について正確に理解し、説明できます。複数の言語の翻訳もできます。
このような高性能なテキスト処理能力により、Gemini Ultraは私たちの仕事や勉強、日常生活をサポートする強力なツールになると期待されています。
コード生成
Gemini Ultraは、人間の指示を理解し、それを実行可能なコードに変換する能力に優れています。
例えば、「ウェブサイトのログインページを作成して」という指示から、HTMLやCSSのコードを生成できます。また、既存のコードを理解し、バグを見つけたり、コードの最適化を提案したりすることも可能です。
Gemini Ultraは複数のプログラミング言語に対応しており、Python、JavaScript、Java、C++など、さまざまな言語でコードを生成できます。これにより、プログラマーは新しい言語の学習時間を短縮し、より効率的に開発を進めることができるでしょう。
多言語対応
Gemini Ultraは、35以上の言語に対応しており、グローバルな利用が可能です。
例えば、フランス語の文章を読んで、その内容を日本語で説明できます。これは、海外の情報を理解したり、異なる言語を話す人々とコミュニケーションを取ったりする際にとても役立ちます。
Gemini Ultraの多言語対応は、ビジネスや学習、旅行など、様々な場面で活躍するでしょう。
これらの特徴により、Gemini Ultra 1.0はビジネスから教育、クリエイティブなプロジェクトまで幅広い用途で活用できます。これまでの方法では難しかった課題にも新たなアプローチが可能となり、生産性の向上や新しいアイデアの発案など、さまざまな効果が期待できるでしょう。
Gemini for Google Workspaceの料金
Gemini for Google Workspaceは、Google Workspaceのアドオン(追加機能)として利用できます。Google Workspaceの月額(1 年契約の場合)料金は、以下の表のとおりです。
プラン名 | 料金 |
---|---|
Business Starter | 680円 |
Business Standard | 1,360円 |
Business Plus | 2,040円 |
Enterprise | 問い合わせ |
アドオンとして利用するためには、以下の料金がかかります。
プラン名 | 料金 |
---|---|
Gemini Business | 2,260円 |
Gemini Enterprise | 3,400円 |
Google One AIプレミアムプランの料金
Google One AIプレミアムプランは、月額2,900円で利用できます。このメンバーシップには、2TBの追加保存容量や、Googleの様々な追加特典が含まれています。2ヶ月は無料で利用できるので、気になる方は試してみると良いかもしれません。
Google Oneには現在、
- ベーシック
- プレミアム
- AIプレミアム
のプランが用意されていますが、Gemini Advancedを使えるのはAIプレミアムプランのみです。
Gemini for Google Workspaceの加入方法
Gemini for Google Workspaceを利用するには、まずGoogle Workspaceに登録する必要があります。登録が終わったら(もしくは登録済みの場合は)、無料試用を開始するためのページから青いボタンをクリックすることで、加入できます。
なお2024年6月30日時点では、Gemini for Google Workspaceは英語プロンプトにのみ対応しています。対応言語は今後拡大する予定ですが、回答は英語で提供されるのでご注意ください。
Google One AIプレミアムプランの加入方法
Google One AIプレミアムプランに加入するためには、Google One AIプレミアムのメンバーシップを購入する必要があります。Google Oneにアクセスし、画面上の指示に従いながら登録を進めましょう。
以下の画面が表示されるので「トライアルを開始」をクリックします。
利用規約が表示されるので、確認して「同意する」をクリック。
「定期購入」をクリックすれば、2ヶ月の無料トライアルが開始されます。
またすでに他のプランでGoogle Oneメンバーシップを持っている場合は、メンバーシップを変更できます。こちらもGoogle Oneのページから変更可能ですので、画面上の指示に従って進めてください。
Google One AIとChatGPT Plusを比較
最後に、Google One AIプレミアムプランとChatGPT Plusを比較してみます。どちらも優秀な生成AIですが、料金や内容にはどのような違いがあるのでしょうか?
Gemini対ChatGPTの、実際の性能比較についてはこちら
Google One AI | ChatGPT Plus | |
---|---|---|
金額 | 月額20ドル | 月額20ドル |
利用可能な言語モデル | Gemini Ultra 1.0 | GPT-4 |
無料トライアルの有無 | 2ヶ月の無料トライアルあり | なし |
その他の機能 | Google Oneサブスクリプション内の全機能を利用可 | 日本語に対応しており、GPTsやベータ版機能の先行利用などが可能 |
価格設定に関しては、完全にChatGPTの価格を意識していると言えそうです。Gemini Ulrta 1.0の能力がまだはっきりしないので、使い勝手に関しては何とも言えないところですが、今後の発展も含めて考えると大きな可能性がありそうです。
Google One AIプレミアムプランでは無料トライアルができるのも大きな魅力ですので、気になる方は1度登録して試してみると良いかもしれません。
ChatGPT Plusに関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は見てみてください。
Gemini for Google Workspaceで、生成AIをフル活用しよう
Gemini for Google Workspaceと、Google One AIプレミアムプランについて解説しました。両方ともGoogleの最新AIモデル「Gemini Ultra 1.0(Gemini advanced)」を活用できる新サービスです。
- Gemini for Google Workspace:チーム用
- 日本語対応:現在は英語のみですが、将来的に日本語対応の予定です。
- できること:メール作成、文書作成、データ分析、プレゼンテーション資料作成など。
- 料金:Gemini BusinessとGemini Enterpriseの2つのプランがあり、既存のGoogle Workspaceプランに追加で課金されます。
- Google One AIプレミアムプラン:個人用
- 機能:Googleフォト、Googleカレンダー、追加ストレージなどの機能に加え、最新AIモデルGemini Ultra 1.0(Gemini advanced)を利用可能です。
両サービスはGoogleのアドオンとして提供されており、有効化するには管理者による設定が必要です。Gemini for Google Workspaceは、エンタープライズグレードのセキュリティとプライバシー保護も備えているため、ビジネス利用にも最適です。
どちらのサービスも最先端のAI技術を活用できる魅力的なオプションです。どちらも無料トライアルができるので、最先端のAIに興味がある方は、ぜひ活用してみてください。
最後に
いかがだったでしょうか?
弊社では
・マーケティングやエンジニアリングなどの専門知識を学習させたAI社員の開発
・要件定義・業務フロー作成を80%自動化できる自律型AIエージェントの開発
・生成AIとRPAを組み合わせた業務自動化ツールの開発
・社内人事業務を99%自動化できるAIツールの開発
・ハルシネーション対策AIツールの開発
・自社専用のAIチャットボットの開発
などの開発実績がございます。
まずは、「無料相談」にてご相談を承っておりますので、ご興味がある方はぜひご連絡ください。
➡︎生成AIを使った業務効率化、生成AIツールの開発について相談をしてみる。
「生成AIを社内で活用したい」「生成AIの事業をやっていきたい」という方に向けて、生成AI社内セミナー・勉強会をさせていただいております。
セミナー内容や料金については、ご相談ください。
また、サービス紹介資料もご用意しておりますので、併せてご確認ください。