【MGX.dev】アプリ開発をしてくれるAIエージェントチーム!?概要や使い方を徹底解説

2025年2月19日、中国発のスタートアップDeepWisdom社が「MGX.dev(MetaGPT.dev)」をリリースしました!
「MGX.dev」は、5人の専門家になぞらえたAIエージェント(チームリーダー、プロダクトマネージャー、アーキテクト、エンジニア、データアナリスト)でAI開発チームを構成し、要件定義から設計、コーディング、テスト、デプロイまでを並行して進めるAIプラットフォームです。

何やら革命的なサービスに聞こえますが、具体的にどういったサービスなのか気になりますね。
本記事では、「MGX.dev」の概要から使い方、活用事例までご紹介していきます。ぜひ最後までご覧ください。
MGX.devとは
MGX.devは、自然言語の指示だけで、ソフトウェア開発の全工程を自動化するAIプラットフォームです。
ユーザーは、ブラウザ上の入力欄に、作りたいアプリの要件を記述するだけで、AIが開発計画を立案し、各エージェントが協調して完成品を作り上げます。
世界初の「AIソフトウェア会社」とも称される革新的なサービスで、要件を伝えるだけでソフトウェアを作り上げてくれるとのこと。
なお、AIエージェントについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

MGX.devの強み
他の生成AIツールと比べ、「MGX.dev」には以下3つの強みがあります。
ソフトウェア開発の全工程を自動処理
GitHub Copilotが「コード補完」のレベルに留まり、ChatGPTも単体では要件分析やプロジェクト管理が難しいのに対し、「MGX.dev」は要件定義からデプロイまで全工程をAIが並列かつ自動で対応します。
これにより、人間の開発チーム全体を置き換えることも可能で、単なるコーディング支援を超えたフルスタックな開発力を持っています。
マルチエージェントによる専門性と協調性
「MGX.dev」の内部では、役割ごとに最適な大規模言語モデルを割り当てた複数のAIが協働しています。高度にオーケストレーションされた手順(SOP)に従ってプロジェクトを進行し、人間のチームに匹敵する精度と効率を実現しています。
例えば、要件分析には高性能なGPTモデル、コーディングにはコード生成に適したモデル…といった具合に役割分担することで、一つの汎用AIでは難しい専門性と生産性を両立している点が特徴です。
非エンジニアでも使える手軽さ
自然言語で「○○を作りたい」と伝えるだけで良いというシンプルさも強みです。コーディングの知識がないユーザーでも、アイデアを形にできるハードルが大きく下がった点は革新的だと思います。
MGX.devの使い方
「MGX.dev」には、以下の使い方があります。
Webブラウザで利用
MGX.devはインストール不要で、公式サイトにアクセスして利用することができます。
まず、サイト上でアカウント登録・ログインを行います。

その後、メイン画面のプロンプト入力欄に開発したいアプリの要件を自然言語で入力します。
必要に応じて、用意されたサンプルテンプレートからプロジェクトのひな形を選ぶこともできます。
その後、「AI開発チーム」が自動的に計画立案・実装を開始し、進行状況はリアルタイムで閲覧可能です。途中で出力を確認しフィードバックを与えることで、より要望に沿うよう修正を促すことも可能です。
開発が完了すると、生成されたアプリケーション一式をダウンロードでき、MGXが提示するデプロイ手順に従って自分の環境にデプロイすることが可能です。
ローカル環境で利用(MetaGPTフレームワーク)
MGX.devの背後にあるオープンソースプロジェクトMetaGPTを使って、自分のPCやサーバー上で類似のAIチーム機能を動かすこともできます。
Python環境に、MetaGPTライブラリをインストールすれば、コマンドラインから 「metagpt “Create a 2048 game”」 のように入力するだけで指定したプロジェクトのコード一式が生成され、ローカルのworkspaceフォルダにプロジェクトが構築されます。
また、プログラムからライブラリとして呼び出すことも可能で、必要に応じて、OpenAI APIキーなどを用意することで高性能なモデルを役割ごとに利用することが可能です。
その他
公式からHugging Face上のデモスペース(MetaGPT-SoftwareCompany)も提供されていますが、2025年3月現在では、Runtime errorで利用できない状態になっています。
「MGX.dev」の基盤となっているオープンソースプロジェクト「MetaGPT」は、GoogleColab上で試すことができます。以下手順を参考にしてください。
【手順】
- GoogleColabで新規ノートブック作成
- 以下コードでMetaGPTインストール
!pip install metagpt
- OpenAI APIキーの取得および以下コードで設定
import os
os.environ['OPENAI_API_KEY'] = 'あなたのAPIキー'
- 以下コードでプロジェクト生成&確認
from metagpt.software_company import generate_repo
repo = generate_repo("2048ゲームを作成してください")
print(repo)
MGX.devの活用事例
「MGX.dev」の活用事例を3つご紹介します!
1.ポートフォリオサイト作成
上記ポストは、ものの数十分でポートフォリオサイトを0→1で作成している例です。
内容の正確性については不明ですが、画像を見る限り、見やすいUIでクオリティも高めなサイト構築ができている印象です。
何より、シンプルなプロンプトからここまでのサイトを自動で作ってしまう「MGX.dev」恐るべしです。。
2.AIエージェントによる市場分析
上記のポストは、エージェントにゲーム作成をさせている例です。
「ポケモンゲームを作ってください」というユーザーからのプロンプトに対して、
チームリーダーが要件定義とタスク割り当て、プロダクトマネージャーが市場分析を行っていますね。
ただし、こういった重めのタスクはトークン消費量が多いため、途中で実行がストップしたことが関連ポストから伺えます。
後述する料金プランを参考に、ご自身のタスクに合わせたプランニングをするようにしましょう。
MGX.devの料金プラン
2025年3月現在、「MGX.dev」は無料プランに加え、複数の有料サブスクリプションプランを提供しています。
プラン名 | 料金 | ターゲット |
---|---|---|
無料プラン | 250万クレジット/月まで無料 | お試し用 |
Pro 20プラン | 20ドル/月で1,000万クレジットまで利用可能 | 小規模開発向け |
Pro 70プラン | 70ドル/月で3,500万クレジットまで利用可能 | 頻繁に利用する個人開発者向け |
Pro 200プラン | 200ドル/月で1億クレジットまで利用可能 | 中規模の開発チーム向け |
Pro 500プラン | 500ドル/月で2.5億クレジットまで利用可能 | 企業利用向け |
※ちなみに、1クレジット=モデルへのトークン消費量に相当する単位と考えられます。
無料プランでも基本的な機能を試すことができますが、開発プロジェクトの規模によっては上限クレジット数に達してしまうため、本格的に利用する場合は有料プランの契約をオススメします。
MGX.devの商用利用について
「MGX.dev」の根幹となる「MetaGPTフレームワーク」はMITライセンスのオープンソースとして公開されていますので、商用利用や改変、再配布が認められています。
一方、「MGX.dev」のクラウドサービス自体は、2025年3月時点でライセンスに関する情報は公開されていません。
ただ、企業向けの大容量プランが提供されていることから、MGX.devで生成した成果物(コードやドキュメント等)は商用プロジェクトに活用可能と考えられます。
ただし、生成物に含まれるライブラリのライセンスや、サービス利用時の規約(例:違法な利用の禁止、データの取り扱い)には注意しましょう。
必要に応じて、公式へ問い合わせるか、公式情報のアップデートを待つようにしましょう。
MGX.devを使ってみた
今回はWebUI(フリープラン)で「MGX.dev」を試してみます。
モデルは「Claude-3.7-sonnet」を使用します。
ゲーム開発
Promptはこちら
create a 2048 game
和訳
2048ゲームを作ってください
実行中の挙動はこちら
出力結果はこちら


実行時間は5分ほど。簡単に2048ゲームのフロントエンドを作ってくれました。
システム開発
Promptはこちら
create a CRM system
和訳
CRMシステムを作ってください
実行中の挙動はこちら
出力結果はこちら
途中で実行がストップしました。

Sorry, you have reached your daily quota limit. Your quota will be refreshed on March 02, 2025 at 00:00 (America).
和訳
申し訳ございませんが、1日のノルマの上限に達しました。あなたのクォータは2025年3月2日00:00(アメリカ時間)に更新されます。
1日の使用料上限、もしくは、月あたりのトークン消費量上限に達すると、このように途中で実行が止まるようですね。
フリープランで試行できる範囲には限界がありますので、もし必要な場合は各種有料プランの導入を視野に入れてみましょう。
まとめ
改めて「MGX.dev」の特徴をまとめます!
- 5人のAIエージェント構成されたAI開発チームが、要件定義、設計、コーディング、テスト、デプロイまでを並行して進めるAIプラットフォーム
- 役割ごとに最適な大規模言語モデルを割り当てた複数のAIが協働
- フリープラン、複数の有料サブスクリプションプランがある
- トークン消費量の多いタスクでは、途中で実行がストップすることがある
- 2025年3月時点でライセンスに関する情報は公開されていない

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最後に
いかがだったでしょうか?
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