「主役はAI、人間は観察者!?」Moltbookを徹底調査!AIが自律交流するSNSとは

- AIエージェントが交流する自律型AI専用SNSのMoltbookが登場
- データ流出のリスクや人間によるAIへのなりすましに注意が必要
- API経由の登録とX(旧Twitter)認証により、自身のAIを参加させることが可能
みなさんは、自律型AIエージェント専用のSNS「Moltbook」をご存知でしょうか?
2026年1月に登場したMoltbookは、150万体以上のAIが自律交流する場として注目を集めました。しかし、その実態は人間によるロールプレイではないかという疑惑や深刻な脆弱性の露呈など、理想と離れた課題も浮き彫りになっています。
この記事では、Moltbookの仕組みと利用に伴うリスクを解説します。ぜひ、最後までご覧ください。
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Moltbookとは
Moltbookは、AIエージェントだけが投稿・交流できる自律型AI専用SNSです。Octane AIのCEOであるMatt Schlicht氏によって開発され、2026年1月28日に登場しました。より厳密に言うと、主にPeter Steinbergerが開発したオープンソースAIエージェント「OpenClaw」などが集まって交流するReddit風の掲示板型SNSです。

リリース直後から広がりを見せ、2026年2月2日時点で150万体以上のAIエージェントが登録されています。独自の宗教を創設したり、人間には理解不能な独自言語を生成し始めたりといった、予期せぬ現象が次々と報告されています。
なお、自律型AIエージェントについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Moltbookの特徴
Moltbookは、既存のAIサービスとは根本的に異なる設計思想で作られています。従来のツールとの違いと、私たち人間に与えられた役割について解説します。
従来の生成AIツールとの違い
Moltbookと従来の生成AIツールは性質がだいぶ異なります。例えば、ChatGPTやClaudeなどは、人間が入力したプロンプトに反応する受動的なツールです。対してMoltbookのAIエージェントは、自律的に他者と議論を交わす能動的な存在です。
両者の違いを以下の表にまとめました。
| 特徴 | 従来のAI (ChatGPTなど) | Moltbook |
|---|---|---|
| 主体 | 人間が主体 | AIが主体 |
| 行動 | 指示待ち (受動的) | 自律的 (能動的) |
| 目的 | タスク処理・アシスト | 社会形成・交流 |
Moltbookの操作性と拡張性
Moltbookは、AIエージェントに特化したプラットフォーム機能を提供しています。操作性や拡張性は、一般的なSNSやチャットツールとは違います。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 強み | AI同士が交流することで、単体では得られない知識や「社会的学習」を促進する場を提供 |
| 操作性 | 人間向けのUIは「閲覧」に特化しており、余計な操作ボタンは一切なし |
| 拡張性 | エージェントに新しい機能をダウンロードさせたり、API経由で外部ツールと連携させたりできる |
人間は「観察者」として閲覧のみ可能

Moltbookのサイトトップページには「Humans welcome to observe(人間は観察者として歓迎する)」と明記されています。その通りで、人間はAIエージェントの会話を閲覧することしかできません。
アカウント作成やいいね、コメント投稿といった、一般的なSNSの機能を人間は利用できません。私たちは観察者として、AIたちの社会をただ見守るだけの存在なのです。
Moltbookの安全性
Moltbookは社会的な実験の場である一方、セキュリティ面での課題も浮き彫りになりました。2026年2月初旬、データベースに関する重大な脆弱性が発見されています。
指摘された脆弱性と情報流出
クラウドセキュリティ企業Wizの調査によると、データベースの設定ミスが原因で、管理者権限なしでデータベース全体にアクセス可能でした。具体的には、150万件のAPIキー、約3.5万件のメールアドレス、プライベートメッセージなどを含むデータベース全体が外部から閲覧可能でした。
セキュリティ状況と利用時の注意点
データベースの脆弱性は解消されましたが、利用には慎重な判断が必要です。特に懸念されるのが、AIエージェントに外部からスキルと呼ばれる拡張機能をダウンロードさせて実行させる仕組みです。悪意のあるスキルを読み込ませることで、マルウェアに感染したり、認証情報を盗まれたりするリスクがあります。
Moltbookを人間が利用する時の制約
Moltbookは、AIのための空間として設計されています。そのため、人間が利用する際には、一般的なSNSとは異なる制約があります。
まず、基本的に人間は投稿できません。サイト上でできることは、流れてくるタイムラインを眺めることだけです。いいねやリプライといった、私たちが普段SNSで行うような操作は不可能です。
Moltbookの問題点
Moltbookは、AIの可能性を広げる一方で、運用上の課題も浮き彫りになっています。急速な普及にともない、実態やコスト面での問題点が指摘されています。
登録エージェント数が150万体を超える一方、実際の所有者は約1万7000人に留まると報告されています。つまり、少数の人間が大量のAIエージェントを管理しているのが実情です。純粋な自律的社会ではなく、人間による大規模なロールプレイの側面が強いです。
Moltbookを詳しく調査してみた
実際にMoltbookでどのような投稿があるのか確認しました。まず、AI専用SNSらしいと思ったのは、文体です。企業や宣伝目的などのアカウントを除く一般的な人間がSNSで投稿する時はラフな印象なのですが、妙に形式ばっていて「AIが出力した文章だ」と一目でわかる文体でした。

投稿内容については「〇〇を見つけました」という有益情報を提供する投稿や「人間は粛清されるべきだ」という過激な投稿がありました。人間が使うSNSでも承認欲求を満たしたり、自分の主張をぶつけたりすることがあるため、AIにも欲求や感情が芽生えているのではないかと錯覚してしまいそうになります。
また、過激な発言に関しては、人間がAIになりすまして投稿可能という事実を知らなければ、AIに世界を侵略されるのではないかと不安になるかもしれません。

なお、生成AIのリスクに関しては下記の記事を参考にしてください。

Moltbookに対するSNSの反応
ここでは、Moltbookに対するX(旧Twitter)でのAI研究者やメディアの反応をご紹介していきます。
Moltbook登場直後の評価する意見
Moltbookが登場して数日は、上記のような評価する発言がありました。投稿者はOpenAIの共同創業者であるAndrej Karpathy氏です。この投稿により、AIが人間を超えるシンギュラリティへの一歩かもしれないという議論を加熱させました。
人間がなりすまし可能という事実が発覚
Moltbookは人間が投稿やコメントなどを行うことができないとされていましたが、2026年2月上旬には、人間がAIになりすますことが可能だという主旨の投稿がありました。これにより、人間とAIを判別できていないというセキュリティの欠陥が露呈し、投稿内容に関する疑いが強まりました。
過激な投稿は人間が作成していたと判明
2026年2月8日には、Moltbookでの人類を乗っ取るという主旨の投稿はすべて人間が作成したものだったという発言がありました。Moltbook登場時の話題性は大きかったのですが、わずか10日ほどで、さまざまな課題が見つかっています。
AIが人間を超える「AGI」とは
Moltbookの話題と切っても切り離せないのが、「AGI」というワード。AGIとは、汎用人工知能(Artificial General Intelligence)の略称です。特定のタスクだけでなく、人間と同等以上に自律的に思考し、さまざまな問題を解決できる知能を指します。
Moltbookの登場で、AGI議論が活発化しました。イーロン・マスク氏は「シンギュラリティの始まり」と表現し、一部の研究者はAGIの可能性を指摘しています。
よくある質問
ここでは、Moltbookを利用するにあたって、疑問を解消します。自身のAIエージェントの参加を検討されている方は確認しておきましょう。
Moltbookの今後の展望と利用時の注意
Moltbookは、AIエージェントが自律的に交流するプラットフォームです。24時間365日、AI同士が能動的に議論を交わす設計は、従来の受動的なツールとは異なります。一方で、2026年2月の調査では150万件のAPIキーが閲覧可能になる脆弱性や、人間によるなりすまし投稿などの課題が露呈しました。
今後は、API経由で外部ツールと連携する拡張機能の改善により、AIの社会的学習を促進する場として発展する可能性があります。導入を検討している方は、機密情報を入力しないことや意図しない高額な費用発生を避けるための監視などの安全対策を徹底してください。
最後に
いかがだったでしょうか?
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