ChatGPT・Gemini・Claudeの概要と機能まとめ!自社に合った生成AIがまるわかり!
WEELメディアリサーチャーのいつきです。
突然ですが、みなさんはChatGPT・Gemini・Claudeの違いを理解したうえで、適切な生成AIツールを使っている自信はありますか?
なんとなくChatGPTを使っているという方でも、業務内容によってはGeminiやClaudeのほうが適しているかもしれません。
そこで今回は、ChatGPT・Gemini・Claudeの概要や機能をまとめて解説します。最後まで目を通すと、自社にあったLLMが選べるようになるので、業務の効率化もより捗るでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
高性能・人気の3大LLMを一挙紹介!
まずは、高性能かつ人気の3大LLMを一挙紹介していきます。
今回紹介するLLMは、以下の3つです。
- ChatGPT
- Gemini
- Claude
まずは概要を掴んで、自社業務に適切なLLMを選ぶ足掛かりにしましょう。
ChatGPTの概要
ChatGPTは、Open AIが開発した対話型の生成AIです。マルチモーダルAIとして、テキスト・画像・音声などの入出力に対応しています。
なお、ChatGPTの最新モデルはGPT-4oです。従来のGPT-4と比較して回答速度と精度が大幅に向上していて、より自然な文章を生成できます。
制限があるものの、無料でも最新モデルを使えるので、ぜひ利用してみてください。
なお、ChatGPTについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Geminiの概要
Geminiは、Googleが開発したAIチャットサービスです。元々は「Bard」という名前で提供されていましたが、のちにGeminiに名称変更しています。
ChatGPT同様にテキスト生成やコード生成などの幅広いタスクをこなせるほか、マルチモーダルAIとしての機能も備えています。
ChatGPTにはない特徴として、GoogleカレンダーやGメールなど、各種Googleのサービスと連携できる点が魅力です。
なお、Geminiについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Claudeの概要
Claudeは、元OpenAIエンジニアが立ち上げたAIスタートアップ「Anthropic」のLLMです。最新モデルとして「Claude 3」が公開されていますが、一部の性能はChatGPTをすでに超えているとも言われています。
また、新しく画像認識にも対応したことでマルチモーダルAIとして使えるのも特徴。写真・チャート・グラフなどを読み込んで、さまざまなタスクをこなせます。
なお、Claudeについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
3大LLMの比較早見表
3大LLMの違いがわかりやすいように、比較早見表にまとめました。
手っ取り早く性能の違いを理解したい方は、以下をご覧ください。
ChatGPT | Gemini | Claude | |
---|---|---|---|
特徴・強みをひとことで | 幅広いタスクをこなせる最も有名な生成AI | Googleの各種サービスと連携する拡張機能が便利 | 一部のタスクでChatGPTを凌駕する高性能AI |
搭載LLM | GPT-4o GPT-4 Turbo GPT-4 GPT-3.5 Turbo GPT-4V DALL-E 3 | Gemini 1.5 Ultra Gemini 1.5 Pro Gemini 1.5 Flash Gemini 1.5 Nano | Claude 3 Opus Claude 3 Sonnet Claude 3 Haiku Claude 3.5 Sonnet |
コンテキストウィンドウ | 最小4,096〜最大128,000 | 最小1,000,000〜最大2,000,000 | 最小200,000〜最大200,000 |
出力トークンの限界値 | 最小4,096〜最大16,384 | 最小8,192〜最大8,192 | 最小 4096〜最大8,192 |
学習データ・知識の鮮度 | 2023年10月までのデータを学習 | 非公開 | 2024年4月までのデータを学習 |
マルチモーダル対応 | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
ファイルアップロード機能 | ⚪︎ | △ | ⚪︎ |
音声入力 | ⚪︎ | × | × |
音声読み上げ | ⚪︎ | × | × |
振る舞いのカスタマイズ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
画像生成機能 | ⚪︎ | ⚪︎ | × |
その他便利機能 | ・GPTs・Canvas・Advanced Voice | 拡張機能(Google Workspace・Googleマップ・Googleフライト・Googleホテル・YouTube・YouTube Musicとの連携) | Artifacts |
スマホアプリの有無 | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
APIの有無 | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
日本語対応 | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
料金体系 | ・無料版:無料 ・Plus:月額20ドル ・Team:月額25ドル ・Enterprise:企業規模で変動 | ・無料版:無料 ・Gemini Advanced:月額2,900円 | ・Claude 3 Opus:入力15ドル、出力75ドル ・Claude 3 Sonnet:入力3ドル、出力75ドル ・Claude 3 Haiku:入力0.25ドル、出力1.25ドル ・Claude 3.5 Sonnet:入力3ドル、出力15ドル ※すべて100万トークンあたりの料金 |
上記の比較表と見ればわかるとおり、最も多くのタスクに対応できるChatGPTが汎用性の高さで一歩秀でています。ただし、コンテキストウィンドウや出力トークンなどで比較すれば、GeminiやClaudeが一概に劣るとは言えません。
なお、料金について比較すると、Claudeだけ月額ではなく従量課金であることがわかります。使い方によっては、Claudeのほうがお得に使えるケースもありそうです。
3大LLMの機能・強みを紹介
続いて、3大LLMそれぞれの機能や強みを紹介していきます。
比較表だけではわからない詳細の部分を解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
ChatGPTの機能・強み
ChatGPTは、チャット機能を利用して、質問への回答や文章を生成するのがおもな使い方です。プランによって使えるモデルや制限が異なりますが、GPT-4oは高い回答精度と素早い応答を可能にしています。
なお、ほかのLLMにない強みとして、さまざまな形式の入出力に対応している点が挙げられます。画像はもちろん、動画・音声などを出力できるほか、ブラウジングにも対応しているので最新の情報にアクセスできるのが魅力です。
多くの方が使っているだけあって、安定した機能を備えているのがChatGPTなので、初めて生成AIを導入する方におすすめです。
ChatGPTの詳細 | |
---|---|
特徴・強みをひとことで | 幅広いタスクをこなせる最も有名な生成AI |
搭載LLM | GPT-4o GPT-4 Turbo GPT-4 GPT-3.5 Turbo GPT-4V DALL-E 3 |
コンテキストウィンドウ | 最小4,096〜最大128,000 |
出力トークンの限界値 | 最小4,096〜最大16,384 |
学習データ・知識の鮮度 | 2023年10月までのデータを学習 |
マルチモーダル対応 | ⚪︎ |
ファイルアップロード機能 | ⚪︎ |
音声入力 | ⚪︎ |
音声読み上げ | ⚪︎ |
振る舞いのカスタマイズ | ⚪︎ |
画像生成機能 | ⚪︎ |
その他便利機能 | ・GPTs・Canvas・Advanced Voice |
スマホアプリの有無 | ⚪︎ |
APIの有無 | ⚪︎ |
日本語対応 | ⚪︎ |
料金体系 | ・無料版:無料 ・Plus:月額20ドル ・Team:月額25ドル ・Enterprise:企業規模で変動 |
Geminiの機能・強み
GeminiもChatGPTと同じく、チャット機能の利用がメインです。日本語の理解力が高いのが特徴で、Google検索を通じてリアルタイムの情報も取得できます。
ほかにも、Googleの各種サービスと連携できる点はほかのLLMにはない強みといえるでしょう。Googleカレンダーと連携してスケジュールを組んだり、Gメールと連携して生成AIで作った文章をそのまま送ったりもできます。
無料でも十分使い勝手がよいので、ぜひ利用してみてください。
Geminiの詳細 | |
---|---|
特徴・強みをひとことで | Googleの各種サービスと連携する拡張機能が便利 |
搭載LLM | Gemini 1.5 Ultra Gemini 1.5 Pro Gemini 1.5 Flash Gemini 1.5 Nano |
コンテキストウィンドウ | 最小1,000,000〜最大2,000,000 |
出力トークンの限界値 | 最小8,192〜最大8,192 |
学習データ・知識の鮮度 | 非公開 |
マルチモーダル対応 | 非公開 |
ファイルアップロード機能 | △ |
音声入力 | × |
音声読み上げ | × |
振る舞いのカスタマイズ | ⚪︎ |
画像生成機能 | ⚪︎ |
その他便利機能 | 拡張機能(Google Workspace・Googleマップ・Googleフライト・Googleホテル・YouTube・YouTube Musicとの連携) |
スマホアプリの有無 | ⚪︎ |
APIの有無 | ⚪︎ |
日本語対応 | ⚪︎ |
料金体系 | ・無料版:無料 ・Gemini Advanced:月額2,900円 |
Claudeの機能・強み
Claudeも基本的にはChatGPTなどと同じく、チャット形式でプロンプトを入力して回答を生成する機能を備えています。画像認識やコーディングにも対応しているので、ChatGPTほどではないにしてもさまざまなタスクをこなせます。
最も高性能な「Claude 3 Opus」は、一部のベンチマークスコアであのGPT-4をも上回っているのが特徴。プロンプトの理解力や自然な日本語を生成する能力に長けています。
純粋にテキストメインのやり取りならChatGPTよりも使いやすい可能性があるので、用途によってはClaudeの利用がおすすめです。
Claudeの詳細 | |
---|---|
特徴・強みをひとことで | 一部のタスクでChatGPTを凌駕する高性能AI |
搭載LLM | Claude 3 Opus Claude 3 Sonnet Claude 3 Haiku Claude 3.5 Sonnet |
コンテキストウィンドウ | 最小200,000〜最大200,000 |
出力トークンの限界値 | 最小4096〜最大8,192 |
学習データ・知識の鮮度 | 2024年4月までのデータを学習 |
マルチモーダル対応 | ⚪︎ |
ファイルアップロード機能 | ⚪︎ |
音声入力 | × |
音声読み上げ | × |
振る舞いのカスタマイズ | ⚪︎ |
画像生成機能 | × |
その他便利機能 | Artifacts |
スマホアプリの有無 | ⚪︎ |
APIの有無 | ⚪︎ |
日本語対応 | ⚪︎ |
料金体系 | ・Claude 3 Opus:入力15ドル、出力75ドル ・Claude 3 Sonnet:入力3ドル、出力75ドル ・Claude 3 Haiku:入力0.25ドル、出力1.25ドル ・Claude 3.5 Sonnet:入力3ドル、出力15ドル ※すべて100万トークンあたりの料金 |
なお、ローカルLLMについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
3大LLMを使う上での注意点
3大LLMはどれも便利なツールですが、使う際は以下の2点に注意が必要です。
- ハルシネーション
- 情報漏えいリスク
以下で注意点を詳しく解説するので、利用前に確認しておきましょう。
ハルシネーション
ハルシネーションとは、まるで生成AIが幻覚を見ているかのように嘘の情報を出力する現象です。これは学習データ量の不足や最新の情報を学習できていないことが原因で起こります。
このハルシネーションは厄介なことに、回答がさも合っているかのように自信を持った口調で出力してくるので、初心者だと見分けがつきません。したがって、出力された情報を鵜呑みにするのではなく、ファクトチェックを挟んでから利用する体制を社内で整えましょう。
情報漏えいリスク
一部のLLMでは、入力した情報がモデルのトレーニングや改善目的でサービスの提供側に保存されることがあります。たとえば、ChatGPTの無料プランで何も設定を変更していない場合などです。
このようなLLMを使う際に、社外秘の情報を入力すると、モデルのトレーニングに利用されて情報が漏洩するリスクがあります。したがって、LLMを利用する際は情報の保存について事前に確認して、なるべく社外秘の情報は入力しないように注意しましょう。
なお、生成AIを法人利用するリスクについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
ChatGPT・Gemini・Claudeの違いを理解して適切なモデルを使おう
同じLLMでも、ChatGPT・Gemini・Claudeでは、それぞれ得意とするタスクやパフォーマンスが異なります。
以下にそれぞれのLLMの強みをまとめたので、比較する際の参考にしてみてください。
【それぞれのLLMでできること】
- ChatGPT・・・多くの入出力形式に対応していて幅広いタスクをこなせる
- Gemini・・・Googleの各種ツールとシームレスに連携できる
- Claude・・・日本語の自然な出力とプロンプトの理解力に長けている
タスクの種類が多く、幅広い業務を効率化したいならChatGPTがおすすめですが、1つのタスクに特化したいなら別の選択肢もあります。
LLMの特徴を見極めて、自社にとって最適なモデルを選びましょう。
生成系AIの業務活用なら!
・生成系AIを活用したPoC開発
・生成系AIのコンサルティング
・システム間API連携
最後に
いかがだったでしょうか?
業務効率の最大化には、用途に合わせた適切なLLM選択が重要です。自社に最適な生成AI活用を見つけ、他社との差別化を目指しましょう。
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