【DeepSeek-R1】GPT-o1に匹敵する最新AIモデルとは?概要から比較検証まで徹底解説!

DeepSeek-R1 GPT-o1 匹敵
この記事のポイント
  • 2025年1月20日に公開された推論型大規模言語モデル
  • 数学、コーディング、推論タスクにおいてOpenAIのo1と同等の性能
  • OpenAIのo1と比較して、API料金が約96%安価

2025年1月20日、DeepSeekは推論型大規模言語モデル「DeepSeek-R1」をオープンソースで公開しました!

DeepSeek-R1は、数学、コーディング、推論タスクにおいてOpenAIのo1に匹敵する性能を示し、APIアクセス料金も非常に手頃に設定されています。

今回はDeepSeek-R1の概要や使い方、OpenAI-o1との比較検証までお伝えします。

ぜひ最後までご覧ください!

目次

DeepSeek-R1とは

DeepSeek-R1は、2024年12月にリリースされた「DeepSeek-V3」(※)を基盤としており、強化学習(RL)と教師あり学習を組み合わせた多段階アプローチで開発されています。

初期モデル「DeepSeek-R1-Zero」は、自己進化プロセスを通じ、推論能力は格段にパワーアップしましたが、可読性の低さや言語の混在といった課題があったようです。これを改善するため、教師あり学習と強化学習(RL)を組み合わせて開発されたのが「DeepSeek-R1」です。

※DeepSeek-V3については以下の記事を参考にしてみてください。

研究コミュニティを支援するため、「DeepSeek-R1-Zero」、「DeepSeek-R1」、および「Llama」と「Qwen」に基づいて、「DeepSeek-R1」から抽出された6つの高密度モデルがオープンソース化されています。

「DeepSeek-R1-Distill-Qwen-32B」は、様々なベンチマークでOpenAI-o1-miniを上回る性能を叩き出したようです。

参考:https://github.com/deepseek-ai/DeepSeek-R1

また、「DeepSeek-R1」は各種タスクのベンチマークテストにおいて高い性能を発揮しています。

英語タスクにおいては、MMLUスコアが90.8%MMLU-Reduxスコアが92.9%MMLU-Proスコアは84.0%を記録しており、いずれもGPT-4oやClaude 3.5 Sonnet以上の性能を示しています。

スクロールできます
モデル名パラメータ数MMLUMMLU-ReduxMMLU-Pro特徴
DeepSeek-R16,710億90.892.984.0・数学、コーディング、推論タスクが高性能・APIアクセス料金がお手頃・パラメータ1.5億〜70億の蒸留モデルも公開
Claude-3.5-Sonnet-1022約4,000億88.388.978.0・高度な文脈理解と会話能力
GPT-4o 0513約1.75兆89.588.072.6・高度な自然言語処理能力
DeepSeek V36,710億86.889.175.9・生成速度が高速(60トークン/秒)
OpenAI o1-mini非公開81.286.780.3・推論能力を強化した小型モデル
OpenAI o1-1217非公開87.0非公開非公開・複雑な問題解決能力を持つ

また、数学タスクの性能は特に優れており、MATH-500スコアが97.3%AIME 2024スコアは79.8%を達成し、最高水準の結果を記録しています。

蒸留モデルは、1.5B、7B、8B、14B、32B、70Bと豊富なサイズバリエーションを有しており、32BモデルがOpenAI o1-miniと同等の性能になっているので、一般的な個人PCでも動かすことが可能です。

DeepSeek-R1 ライセンス

DeepSeek-R1はMITライセンスでリリースされており、詳細については以下の通りです。

利用用途可否
商用利用⭕️
改変⭕️
配布⭕️
特許使用不明(明記なし)
私的利用⭕️

商用利用や改変等、問題なく利用できますね。

これだけコストパフォーマンスの高いモデルを、自由に商用利用・改変等できてしまうのは驚きですね。

ただし、ライセンスについては変更となる可能性もありますので、利用する際は最新情報をチェックするようにしましょう!

DeepSeek-R1 料金

「DeepSeek-R1」はAPIを提供しており、アクセス料金は以下の表の通りです。

スクロールできます
MODELCONTEXT LENGTHMAX COT TOKENSMAX OUTPUT TOKENS1M TOKENS INPUT PRICE
(CACHE HIT)
1M TOKENS INPUT PRICE
(CACHE MISS)
1M TOKENS OUTPUT PRICE
deepseek-chat64K8K$0.07
$0.014
$0.27
$0.14
$1.10
$0.28
deepseek-reasoner64K32K8K$0.14$0.55$2.19

入力100万トークンあたり0.55ドル出力100万トークンあたり2.19ドルに設定されていますね。

OpenAI o1の料金が入力100万トークンあたり15ドル、出力100トークンあたり60ドル(※)なので、単純計算で入出力ともに約96%引きの料金設定(2025年1月21日時点)になっています。

これだけ低コストで高性能な「DeepSeek-R1」。使わずにはいられないですね。

DeepSeekの注意点

現在、DeepSeekにはオプトアウト(自分のデータが学習に使われないようにする)設定がないため、API経由で入力したデータが学習データとして使用される可能性があります。そのため、機密情報については入力しないようにするのが理想的です。

もし機密情報を扱う必要がある場合は、HuggingFaceからモデルをダウンロードし、ローカル環境で利用する方法をおすすめします。

DeepSeek-R1 使い方

実際に「DeepSeek-R1」を使っていきましょう!

2025年1月21日時点では、以下4つの利用方法があります。

  1. WebUI(無料)
  2. スマホアプリ(無料)
  3. DeepSeek API(有料)
  4. ローカル環境(無料)

各利用方法の設定フローを1つずつまとめていきます。

1.WebUI

  1. 公式サイト(https://www.deepseek.com/)にアクセスし、「Start Now」をクリック
  1. メールアドレスとパスワードを登録するかGoogleでログイン
  1. ログインするとWebUIが表示されるのでこれで利用可能になりました。

かなりChatGPTChatbot-UIに似たインターフェースで使いやすそうですね。

簡単に設定できるのも非常にポイントが高いです。

Chatbot-UIについて気になる方は、以下の記事も参考にしてみてください。

2.スマホアプリ

DeepSeekスマホアプリ版は、App StoreやGoogle Play Storeから無料でダウンロード可能です。

ストアで「DeepSeek」と検索すれば上位に出てくると思います。

  1. アプリダウンロード
  1. メールアドレスとパスワードを登録するかGoogleでログイン
  1. ログインするとチャット画面が表示されます。

赤枠の「DeepThink」モード「DeepSeek-R1」モデルが利用できます。ちなみに、「Search」モードでは「DeepSeek V3モデル」が利用されます。

アプリ版もWeb版と同様に、ChatGPT等のインターフェースに似ていますね。

3.API

DeepSeek-R1はAPIを発行することで、さまざまな方法で利用することができるようになります。

今回はAPIを使ってGoogle Colab上でDeepSeek-R1を使う方法をご紹介します。

  1. DeepSeek APIプラットフォームにアクセス
  1. 「Top up」タブからクレジットカードもしくはPayPalで料金をチャージ、使用料に応じてチャージ残高が使われます。

今回はミニマム価格の$2.12チャージして試してみます。

  1. 「API keys」タブ → 「Create new API key」をクリックしてAPIを作成

作成するとAPI keyをコピーできるのでクリップボードにコピーしておきましょう。

  1. Google Colabにアクセスして新しいノートブックで以下コードを実行
import requests
import json

# DeepSeek APIの設定
API_URL = "https://api.deepseek.com/v1/chat/completions"  # エンドポイント
API_KEY = ""  # 手順3で取得したご自身のAPIキーを設定してください

headers = {
    "Authorization": f"Bearer {API_KEY}",
    "Content-Type": "application/json"
}

user_input = "DeepSeek-R1の特徴を教えてください" # 入力プロンプト

data = {
    "model": "deepseek-reasoner", # DeepSeek-R1モデル 
    "messages": [
        {"role": "system", "content": "You are a helpful assistant."},
        {"role": "user", "content": user_input}
    ],
    "max_tokens": 300,
    "temperature": 0.7
}

response = requests.post(API_URL, headers=headers, data=json.dumps(data))

if response.status_code == 200:
    result = response.json()
    print("AIの応答:", result['choices'][0]['message']['content'])
else:
    print("エラー:", response.status_code, response.text)

出力結果は以下の通りです。

AIの応答: DeepSeek-R1は、中国のAI企業DeepSeekが開発した高度なAIモデルで、以下の特徴を持っています。

### 1. **高度なアーキテクチャ**
   - **大規模言語モデル(LLM)**: Transformerベースの設計で、数千億規模のパラメータを活用し、複雑なタスクを処理します。
   - **効率最適化**: 計算リソースを抑えるため、スパースアテンションやモデル蒸留などの技術を採用し、推論速度とコスト効率を向上。

### 2. **多様なタスク対応**
   - **マルチタスク学習**: 文章生成、要約、翻訳(中英を中心に多言語対応)、コード生成、数学的推論などを統合的に処理。
   - **長文コンテキスト理解**: 長いテキストの文脈を保持し、一貫性のある応答を生成(例:数万トークンの入力対応)。

### 3. **産業向けカスタマイズ**
   - **垂直領域特化**: 金融、医療、法律など専門分野のデータでファインチューニング可能。企業向けにAPIやSDKを提供し、業務システムへの統合を支援。
   - **リアルタイム処理

回答精度はイマイチですが、APIを用いてDeepSeek-R1モデルが使えることは確認できました。

4.ローカル環境

ローカル環境で使ってみたい方は、こちらを参考にしてみてください。

検証 DeepSeek-R1とChatGPT-o1を比較してみた

DeepSeek-R1とOpenAI o1(ChatGPT-o1モデル)の性能比較をしていきます。

DeepSeek-R1はWebUIを使用します。

英語タスク

Prompt
ビジネスメールの英語版を作成してください。宛先は海外の取引先です。

GPT o1の回答

GPT o1の回答全文はこちら

以下に、海外の取引先に送ることを想定したビジネスメールの英文例を示します。社名・担当者名・用件などは必要に応じて書き換えてご使用ください。

Subject: Inquiry Regarding Our Ongoing Project and Future Collaboration

Dear Mr./Ms./Dr. [Recipient’s Last Name],

I hope this email finds you well. My name is [Your Name], and I am the [Your Position] at [Your Company Name]. I would like to express my gratitude for the continued cooperation between our companies.

I am reaching out to discuss the progress of our ongoing project and explore potential opportunities for further collaboration. We greatly value our partnership with you and believe that maintaining open communication is essential to ensuring our mutual success.

Here are the key points we would like to address:

Project Update: We would appreciate any updates on the current project status, including any challenges or additional requirements you may have identified.
Next Steps: We would also like to propose scheduling a video conference call to discuss the project timeline and upcoming milestones in more detail.
Future Collaboration: Additionally, we are interested in learning more about your company’s plans for the next quarter and exploring new areas where we might collaborate.
If you have any questions or concerns before the call, please feel free to let me know. I will be happy to address them or provide any further information you may need.

Thank you for your time and consideration. We look forward to hearing from you and continuing our successful partnership.

Sincerely,

[Your Name]
[Your Title]
[Your Company Name]
[Your Company Address]
[Your Phone Number]
[Your Email Address]

上記のテンプレートを参考に、用件に合わせて日程調整や詳細説明を加えるなど、内容を自由にカスタマイズしてください。丁寧な挨拶や感謝の言葉を入れると、よりスムーズなやり取りが期待できます。

DeepSeek-R1の回答

DeepSeek-R1の回答全文はこちら

わかりました。ユーザーがビジネスメールの英語版を作成したいとのことです。宛先は海外の取引先なので、フォーマルで礼儀正しい表現が必要ですね。まず、件名は内容を簡潔にまとめる必要があります。本文の構成は、挨拶、本題、結びの順になるでしょう。

具体的な内容が明示されていないので、一般的なビジネスメールのパターンを想定します。例えば、打ち合わせのリクエストや商品の問い合わせ、請求書の送付などが考えられますが、ユーザーから詳細がなければ汎用的な例文を作成する必要があります。

また、ユーザーが日本語で依頼しているので、英語メールのフォーマットや表現に慣れていない可能性があります。適切な敬語や丁寧な言い回しを選ぶことが大切です。例えば、「Dear Mr./Ms. Last Name」で始め、「I hope this email finds you well.」などの定型句を使うと良いでしょう。

さらに、本文では用件を明確にし、具体的なアクションや期限があればそれを記載します。結びの部分では、質問や問い合わせがあれば遠慮なく連絡するよう促し、「Best regards」や「Sincerely」で締めくくります。

署名には、ユーザーの名前、役職、会社名、連絡先を含めます。必要に応じて、CCやBCCの記載も考慮しますが、今回は特に指定がないので省略します。

ユーザーが具体的な内容を想定しているかどうか分からないので、汎用性のあるテンプレートを提供し、必要に応じてカスタマイズできるようにアドバイスを添えると親切かもしれません。例えば、[ ]内に具体的な情報を入れるよう指示したり、状況に応じて段落を追加・削除する提案をしたりします。

また、英語のビジネスメールでよく使われるフレーズをいくつか紹介することで、ユーザーが応用しやすくなるでしょう。例えば、「I am writing to inquire about…」や「Please find attached…」などです。

ユーザーの意図を正確に汲み取るため、追加で質問する必要があるかもしれませんが、現時点で提供できる情報が限られているので、汎用的なテンプレートを作成し、必要なら詳細を尋ねるフォローアップも考えられます。しかし、最初の回答でできるだけ役立つ内容を提供するため、典型的なシナリオを想定してサンプルを作成します。

最後に、メールのトーンはプロフェッショナルでありつつ友好的であることが重要です。取引先との良好な関係を維持するため、感謝の気持ちを表す表現も入れます。例えば、「Thank you for your continued partnership.」や「We appreciate your prompt attention to this matter.」などです。

以上を踏まえて、英語のビジネスメールのサンプルを作成します。

以下は、汎用的な英語ビジネスメールのテンプレートです。必要に応じて内容をカスタマイズしてください。

Subject: [Meeting Request / Inquiry About… / Follow-Up on…]

Dear [Mr./Ms. Last Name],

I hope this email finds you well.

[Main Content – 用件を簡潔に説明]
例:

I am writing to discuss the upcoming project timeline.

We would like toconfirm the delivery details for order #12345.

Attached is the revised contract for your review.

[Additional Details – 必要なら具体的な情報を追加]
例:

Please let us know your availability foracallnext week.

Kindly respond by [date] to ensure smooth processing.

[Closing – 礼儀と感謝の表現]
例:

Thank you for your prompt attention to this matter.

Should you have any questions, feel free to contact me directly.

We appreciate your continued partnership.

Best regards,
[Your Full Name]
[Your Job Title]
[Company Name]
[Email Address] | [Phone Number]
[Website URL (optional)]

カスタマイズ例
打ち合わせ依頼:
Main Content: “I would like to schedule a meeting to align on Q3 marketing strategies. Could you suggest a convenient time between [date] and [date]?”

請求書送付:
Main Content: “Please find attached the invoice (Ref: INV-2023-456) for your recent purchase. Payment is due by [due date].”

問い合わせ:
Main Content: “Could you provide an update on the shipment status of [product name]? We aim to finalize our inventory planning by [date].”

必要に応じて CC/BCC や 「Enc.」(添付書類あり)を追加してください。具体的な内容があれば、詳細をお知らせいただければ調整します!

数学タスク

Prompt
以下の数列の規則を見つけて、次の数を予測してください:2,、6、12、20、?

GPT o1の回答

数列 2,6,12,20 は、それぞれ2=1×2, 6=2×3, 12=3×4, 20=4×5,のように「𝑛×(𝑛+1)」で表せるので、次の項は5×6=30となります。よって、次の数は 30 です。

DeepSeek-R1の回答

まず、与えられた数列を確認します。2、6、12、20、?という並びです。

それぞれの項の差を計算してみます。6-2=4、12-6=6、20-12=8。差は4、6、8と増えています。ここで差が2ずつ増加しているように見えます。すると次の差は10になるはずです。したがって、20に10を足して30が次の数だと予想できます。

次に、別の視点から規則性を探ります。各項を因数分解してみると、2=1×2、6=2×3、12=3×4、20=4×5となります。このパターンから、n番目の項はn×(n+1)で表せることがわかります。5番目の項は5×6=30となります。

さらに、多項式フィッティングを試みることもできます。数列が2、6、12、20の場合、二次関数の形を仮定して解くと、一般項がn² + nとなることが確認できます。これにn=5を代入すると25+5=30となります。

これらの異なるアプローチが全て30を示しているため、次の数は30と結論付けられます。

数列:2, 6, 12, 20, ? の規則性を分析します。

ステップ1:差分の分析

第1階差:6 – 2 = 4

第2階差:12 – 6 = 6

第3階差:20 – 12 = 8
差が +2 ずつ増加 → 次の差は 10
⇒ 20 + 10 = 30

ステップ2:因数分解によるパターン

2 = 1×2

6 = 2×3

12 = 3×4

20 = 4×5
⇒ 第n項 = n(n+1)
第5項 = 5×6 = 30

ステップ3:二次関数での一般項

一般項を
an=an二乗+bn+cと仮定し、連立方程式を解くと:a=1,  b=1,  c=0
an=n二乗+n=n(n+1)
⇒ 第5項 = 5の二乗+5=30

結論
全てのアプローチから次の数は 30 です。

コーディングタスク

Prompt
クイックソートアルゴリズムをPythonで実装し、100万件のデータをソートするコードを書いてください。

GPT o1の回答

以下のコード例では、Python でクイックソートを実装し、100 万件のデータをソートします。クイックソートは再帰が深くなる可能性があるため、再帰制限を拡大している点に注意してください。実行環境やメモリ状況、Python のバージョンによってはスタックオーバーフローやパフォーマンスの問題が発生する可能性があります。

特に 100 万件など大きいサイズのデータをソートする場合、Python 組み込みの sorted() やリストの sort() (Timsort) の利用が推奨されることも多いです。あくまでクイックソートの実装例として参考にしてください。

コード
import sys
import random

# 再帰呼び出しの上限を引き上げる(必要に応じて値を調整)
sys.setrecursionlimit(10**7)

def quicksort(arr, left, right):
    """
    arr の区間 [left, right] をクイックソートでソートする
    """
    if left < right:
        # パーティション分割
        pivot_index = partition(arr, left, right)
        # 左右の部分を再帰的にソート
        quicksort(arr, left, pivot_index - 1)
        quicksort(arr, pivot_index + 1, right)

def partition(arr, left, right):
    """
    ピボットをランダムに選択し、arr を [left, right] の範囲で分割する
    パーティション後のピボットの最終インデックスを返す
    """
    # ピボットをランダムに選択し、区間の末尾 (right) と入れ替え
    pivot_index = random.randint(left, right)
    pivot_value = arr[pivot_index]
    arr[pivot_index], arr[right] = arr[right], arr[pivot_index]

    store_index = left
    for i in range(left, right):
        if arr[i] < pivot_value:
            arr[i], arr[store_index] = arr[store_index], arr[i]
            store_index += 1

    # ピボットを正しい位置に移動
    arr[store_index], arr[right] = arr[right], arr[store_index]
    return store_index

def main():
    # 100万件のランダムな整数リストを生成
    n = 10**6
    data = [random.randint(0, 10**6) for _ in range(n)]
   
    # クイックソート実行
    quicksort(data, 0, len(data) - 1)
   
    # ソート後の先頭100要素を確認(必要に応じてコメントアウト)
    print(data[:100])

if __name__ == "__main__":
    main()
コードの特徴

ポイント
再帰制限

デフォルトの再帰制限は 1000 程度のため、深い再帰呼び出しが発生しやすいクイックソートではスタックオーバーフローを引き起こす可能性があります。
sys.setrecursionlimit(10**7) のように大幅に上げることで対処は可能ですが、環境によってはメモリ不足やパフォーマンス低下を招くおそれがあります。
ピボットの選択

コード例ではランダムピボットを採用しています。ランダムにすることで、最悪の場合(偏ったデータ)に対してもある程度分割が偏りにくくなる可能性がありますが、完全な保証はありません。
ほかに「三点中央値(median of three)」を取るなどの工夫もよく使われます。
大規模データのソート

Python の組み込みソート (list.sort() や sorted()) は Timsort というアルゴリズムで実装されており、大規模データに対しても高速かつ安定で、かつスタックオーバーフローの心配もありません。
学習目的でクイックソートを実装する場合は上記の問題点を踏まえて使用してください。
実行時間・メモリ

100 万件のソートでは、マシンスペックによっては数秒から数十秒、あるいはそれ以上かかる場合があります。
また大量の再帰呼び出しによるメモリ使用量も考慮が必要です。
上記の注意点を踏まえつつ、クイックソートを学習する際の参考コードとして活用してください。

DeepSeek-R1の回答

以下は、Pythonでクイックソートアルゴリズムを実装し、100万件のデータをソートするコードです。再帰深度の問題を回避するためにランダムピボット選択を用い、インプレースソートでメモリ効率を最適化しています。

コード
import random

def quicksort(arr):
    def _quicksort(arr, low, high):
        while low < high:
            # ランダムなピボットを選択し、末尾と交換
            pivot_idx = random.randint(low, high)
            arr[pivot_idx], arr[high] = arr[high], arr[pivot_idx]
            pivot = arr[high]
           
            # パーティション処理
            i = low - 1
            for j in range(low, high):
                if arr[j] <= pivot:
                    i += 1
                    arr[i], arr[j] = arr[j], arr[i]
                   
            # ピボットを正しい位置に配置
            arr[i+1], arr[high] = arr[high], arr[i+1]
            pivot_pos = i + 1
           
            # 小さい部分を再帰的に処理し、大きい部分はループで処理(末尾再帰最適化)
            if pivot_pos - low < high - pivot_pos:
                _quicksort(arr, low, pivot_pos - 1)
                low = pivot_pos + 1
            else:
                _quicksort(arr, pivot_pos + 1, high)
                high = pivot_pos - 1
               
    _quicksort(arr, 0, len(arr)-1)
    return arr

# テスト用データ生成(100万件のランダム整数)
if __name__ == "__main__":
    data = [random.randint(0, 10**6) for _ in range(1000000)]
    quicksort(data)
    # ソート結果の簡易チェック
    print("Sorted elements sample:")
    print("First 10:", data[:10])
    print("Last 10:", data[-10:])
コードの特徴

ランダムピボット選択:最悪ケースのO(n²)を回避するため、ランダムなピボット選択を採用

インプレースソート:メモリ使用量をO(log n)に抑える

末尾再帰最適化:再帰深度を最小限にするため、小さい部分配列を優先的に処理

安定性:等しい要素の順序は保存されない(クイックソートの特性)

注意点
再帰深度は平均O(log n)となり、100万要素の場合約20回程度の再帰で処理可能

Pythonの再帰制限(デフォルト1000)を超える心配がない設計

純粋なPython実装のため、組み込みのlist.sort()より低速(約5-10倍)

実行方法
このコードを実行すると、以下の処理が行われます:

0から1,000,000の範囲で100万個の乱数を生成

クイックソートで昇順にソート

先頭10要素と末尾10要素を表示して簡易検証

大規模データ対応のため、メモリ効率と再帰深度に配慮した実装となっています。

検証結果

全体的に前提情報の整理、論理的思考プロセスなどの観点でDeepSeek-R1のほうが回答精度が高くみえます。

特に数学タスクにおいては、より論理的な回答が返ってきたのはDeepSeek-R1のように感じました。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

改めて「DeepSeek-R1」の特徴をまとめると以下のようになります。

  • 「DeepSeek-V3」を基盤としており、強化学習(RL)と教師あり学習を組み合わせた多段階アプローチで開発
  • 各種タスクのベンチマークテストにおいて高い性能を発揮
  • OpenAIのo1に匹敵する性能を示し、APIアクセス料金も非常に手頃
  • DeepSeek-R1はMITライセンスでリリースされており、商用利用OK
  • 2025年1月21日時点では、4つの利用方法がある

また、「DeepSeek-R1」を使ってコーディングできる「DeepSeek R1 Code Generator」が、Hugging Face内のAIチャット「anychat」に実装されています。

無料で使えるようなので、気になる方はぜひ覗いてみてください。

最後に

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