【FLUX.2 [klein]】1秒未満で画像生成できる高速AIモデルの使い方を解説

FLUX.2 [klein] 1秒 未満 画像生成 高速 AIモデル 使い方 解説
押さえておきたいポイント
  • Black Forest Labs発の1秒未満で画像生成できる高速な画像生成AI
  • 4Bモデルは商用利用可能なApache 2.0ライセンス
  • テキストから画像生成や画像編集など、マルチな編集を1つのモデルに統合

2026年1月15日、Black Forest Labsから新しい画像生成モデルであるFLUX.2 [klein]が発表されました。

注目すべきは、1秒未満という推論の速度です。他の画像生成AIでは数秒〜数十秒かかるところを、1秒未満で高品質な画像を出力します。しかも4Bモデルは商用利用可能なApache 2.0ライセンスで公開されているのです。

「リアルタイムに画像生成がしたい」「個人PCのGPUで動かしたい」というニーズに応えた注目のモデルです。

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目次

FLUX.2 [klein] の概要

FLUX.2 [klein]はBlack Forest Labsが開発した高速画像生成AIです。「klein」はドイツ語で「小さい」という意味で、名前のとおりコンパクトなモデルであることを表しています。

Black Forest LabsはStable Diffusionの開発者が設立した企業で、FLUXシリーズは業界トップクラスの品質として知られています。2025年にはシリーズBで3億ドルを調達し、開発を加速させています。(出典:https://bfl.ai/blog/our-300m-series-b)

FLUX.2 [klein]の仕様は以下の通りです。

スクロールできます
項目FLUX.2 [klein] 4BFLUX.2 [klein] 9B
パラメータ数40億90億
推論時間1秒未満0.5秒未満
必要VRAM約13GB約29GB
ライセンスApache 2.0(商用可)FLUX Non-Commercial
推論ステップ4ステップ4ステップ
FLUX.2 [klein]モデル仕様比較

なお、FLUXをベースにしつつ、画像の内容理解もできる視覚言語モデルを組み込んで、テキスト+画像の入力を強化したQwen2vl-Fluxも使いやすくおすすめです。詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

FLUX.2 [klein] の仕組み

FLUX.2 [klein]で生成した画像サンプル
参考:https://bfl.ai/blog/flux2-klein-towards-interactive-visual-intelligence

FLUX.2 [klein]は、Rectified Flow Transformerをベースにしたアーキテクチャを採用しています。過去の拡散モデルとは違ったアプローチで、高速かつ高品質な生成を実現しています。

Rectified Flow Transformer

今までの拡散モデルは、ノイズから画像へ変換する過程が複雑になりやすく、曲がりくねった経路のようになっていました。そのため、少しずつ段階を踏む必要があり、多くの実行ステップが必要でした。

一方で、Rectified Flow Transformerはノイズから画像への変換をできるだけ直線的な経路で学習するアーキテクチャです。

変換経路を直線的に学習して整えることで、少ないステップでも最終的な画像に到達しやすくなり、結果として高品質な出力を効率よく実現できます。

Step Distillation(ステップ蒸留)

FLUX.2 [klein]はStep Distillation(ステップ蒸留)という手法で、推論ステップを大幅に削減しています。

通常のモデルは20〜50ステップ必要なところを、わずか4ステップで同等の品質を出力できるようにトレーニングされています。これが1秒未満という高速推論の秘密です。

テキストエンベッダー

9Bモデルには、Alibabaが開発したQwen3テキストエンベッダーが搭載されています。

このエンベッダーでテキストをベクトル化することで、モデルが「この文章は何を意図しているか」をより正確に理解できるようになりました。プロンプトのニュアンスや条件が画像生成に反映され、指示どおりの画像が出やすくなったのです。

さらに、Qwen3テキストエンベッダーは日本語を含む多言語に対応しているため、英語以外のプロンプトでも意図の取り違えが起きにくい、というメリットがあります。

FLUX.2 [klein] の特徴

FLUX.2 [klein]のパフォーマンス
参考:https://bfl.ai/blog/flux2-klein-towards-interactive-visual-intelligence

FLUX.2 [klein]には、他の画像生成AIにはない独自の特徴があります。

競合モデルと比較して30%以上の高速な推論速度を実現しています。また、Text-to-ImageとImage-to-Imageなど複数の機能を単一モデルに統合しています。

さらに、コンシューマー向けGPUでも動作可能なため、クラウドに依存しないローカル環境での運用が可能です。

特に注目すべき3つのポイントを詳しく紹介します。

競合比30%以上の高速推論

最大の特徴は圧倒的な推論速度です。公式によると、競合モデルと比較して30%以上高速とのこと。

1秒未満という速度が出せるため、リアルタイムで動作するアプリケーションへの組み込みも可能です。例えば、デザインツールでの即時プレビューやAIエージェントの視覚出力など、新しいユースケースが広がります。

生成と編集の統合

FLUX.2 [klein]はText-to-ImageとImage-to-Imageを統合し、画像編集を1つのモデルで実行できます。

通常は用途ごとに別モデルを使い分ける必要がありますが、FLUX.2 [klein]なら1つで完結します。モデルの切り替えが不要なため、開発や運用の手間を削減できます。

コンシューマーGPUで動作

4Bモデルは約13GBのVRAMで動作します。

NVIDIA RTX 3090やRTX 4070といった個人向けGPUで実行可能なため、クラウドに依存せずローカル環境で画像生成を行えます。個人利用や企業のオンプレミス環境にも適しています。

klein(小さい)という名前のとおり、誰でも扱いやすいモデルになっているのです。

FLUX.2 [klein] の安全性・制約


FLUX.2 [klein]は便利なツールですが、導入前に把握しておくべき制約事項があります。不適切なコンテンツ生成を防止するNSFWフィルターが組み込まれており、API経由の画像にはAI生成を示すC2PAメタデータが付与されます。

また、テキストレンダリングの不正確さや学習データのバイアス反映など、生成精度の限界も存在します。安全かつ適切な利用のため、これらの制約を理解しておきましょう。

コンテンツフィルタリング

FLUX.2 [klein]にはNSFWフィルターと保護コンテンツフィルターが組み込まれています。

入力プロンプトと出力画像の両方をチェックし、不適切なコンテンツの生成を防止します。9Bモデルではライセンス条項としてフィルター使用が必須となっています。

C2PAメタデータ


API経由で生成した画像にはC2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)メタデータが付与されます。これにより、画像がAI生成であることを示す電子署名が埋め込まれ、コンテンツの来歴を追跡できます。

生成精度の限界

公式ドキュメントには以下の制限事項が明記されています。

  • 事実情報の提供は想定されていない
  • テキストレンダリングは不正確になる場合がある
  • 学習データのバイアスを反映する可能性がある
  • プロンプトに一致しない出力が発生する場合がある

制限事項については、Hugging FaceのFLUX.2-klein-9Bページに詳しく書かれているのでご確認ください。

なお、生成AIモデルの中には検閲を回避できるモデルも存在します。さらに知りたい方は、PerplexityのR1-1776の記事をご覧ください。

FLUX.2 [klein] の料金


FLUX.2 [klein]はローカル実行なら無料、API経由なら従量課金です。FLUXシリーズの中で最も低コストなモデルとなっています。

スクロールできます
モデル1MP(1024×1024)料金追加MP料金
FLUX.2 [klein] 4B$0.014$0.001
FLUX.2 [klein] 9B$0.015$0.002
FLUX.2 [pro]$0.030$0.015
FLUX.2 [max]$0.070$0.030
FLUX.2シリーズAPI料金比較

1024×1024の画像1枚あたり約$0.014〜$0.015で生成できるため、大量の画像生成にもコスト面で優位です。

ローカル実行の場合は、モデルのダウンロードと実行環境の構築のみで無料で利用できます。

FLUX.2 [klein] のライセンス


ライセンスはモデルによって異なるため、注意して利用しましょう。

スクロールできます
モデルライセンス商用利用ソースコード公開義務
FLUX.2 [klein] 4BApache 2.0なし(非商用)
FLUX.2 [klein] 4B BaseApache 2.0なし(非商用)
FLUX.2 [klein] 9BFLUX Non-Commercial対象外(非商用)
FLUX.2 [klein] 9B BaseFLUX Non-Commercial対象外(非商用)
FLUX.2 [klein]ライセンス比較

商用利用を検討する場合は、4Bモデル一択となります。9Bモデルを商用利用したい場合は、Black Forest Labsに問い合わせて商用ライセンスを取得する必要があります。

FLUX.2 [klein] の使い方

FLUX.2 [klein]は、ブラウザやローカル環境、APIと複数の実行方法から用途に応じて選択できます。

まずブラウザで手軽に試したい場合は公式Playgroundが最適です。一方、ローカル環境で実行する場合は、Hugging FaceのDiffusersライブラリやComfyUIといったツールを使用しましょう。

企業のシステムに組み込む場合は、BFL公式APIを利用することで、インフラ管理なしで高速な画像生成機能を実装できます。ここでは、最も手軽なPlaygroundの操作を中心に紹介します。

Playgroundでの実行方法

FLUX.2 [klein]のPlayground画面
参考:https://playground.bfl.ai/

公式サイトにアクセスして登録をすれば即座に試すことができます。

画面上部のテキストボックスにプロンプトを入力するだけで、数秒で画像が生成されます。

FLUX.2 [klein]のPlayground画面

プロンプトは具体的に記述することで精度が高まります。日本語にも対応しているため、自分の作りたいイメージを簡潔にわかりやすくAIに伝えましょう。

FLUX.2 [klein]を試したい場合は、テキストボックスの下部にあるドロップダウンメニューから、FLUX.2 [klein] 4BまたはFLUX.2 [klein] 9Bを選択しましょう。4Bモデルは高速で手軽、9Bモデルはより高品質な出力が特徴です。

FLUX.2 [klein] の活用シーン

FLUX.2 [klein]は1秒未満という圧倒的な高速性を活かした様々なシーンで活用できます。

従来の画像生成AIでは実現困難だったリアルタイム処理や、AIエージェントへの組み込み、オンプレミス環境でのデプロイなど、新しい使い方が次々と広がっています。

特に、ユーザーとの対話が重視される場面や、クラウド接続が制限される環境において、FLUX.2 [klein]の高速性とコンパクトさは大きな特徴となります。

ここでは、代表的な3つの活用シーンを紹介します。

リアルタイムデザインツール

0.3〜0.5秒で画像が生成されるため、ユーザー入力に即座に反応する必要があるデザインツールに最適です。アイデア出しやコンセプト検証をスムーズに進められるでしょう。

例えば、デザインアプリでテキストを入力した瞬間にプレビュー画像を表示したり、複数のモックを並べて比較したりするなどの用途に向いています。

これまでの画像生成AIでは待ち時間がストレスになる人もいたかもしれません。しかし、FLUX.2 [klein]なら体感的にほぼ遅延なく操作できるため、ユーザーの発想を止めることなく、作業を進めることが可能になりました。

AIエージェントの視覚出力

AIエージェントが画像生成を行う場合、レスポンス速度が重要です。FLUX.2 [klein]なら、エージェントの思考フローを止めることなく視覚コンテンツを生成できます。

企業のQ&Aチャットボットに質問したときに、「このようなイメージです」と視覚的な説明をすぐに表示したり、AIがレポートを作成するときに文章と同時に図表を作成したりすることが可能です。

推論ステップが少ないため、タスク全体における画像生成の比重が小さくなり、よりスムーズなワークフローを組むことができるでしょう。

エッジデプロイメント

4Bモデルは13GB VRAMで動作するため、クラウドに依存しないオンプレミス環境での運用が可能です。

機密性の高いコンテンツを扱う企業や通信環境が限られる現場での活用に向いており、データをクラウドに送信できない場面でも導入できます。

また、RTX 3090やRTX 4070といった比較的入手しやすいGPUで動作するため、初期投資を抑えながら高速な画像生成環境を構築できる点も魅力的です。

なお、FLUX.2 [klein]以外にも様々な軽量モデルが開発されており、Alibabaが開発したZ-Image-Turboもその中の一つです。下記の記事を合わせてご確認ください。

FLUX.2 [klein] を実際に使ってみた

公式Playgroundで実際に画像生成を試してみました。

ここでは、テキストから画像を生成する基本機能、既存画像を編集する機能を紹介します。

GPU非搭載のPCでも、ブラウザから無料で高速な画像生成を試せる点が魅力です。プロンプトの工夫次第で、驚くほど高品質な画像が1秒未満で出力されるので、ぜひお試しください。

テキストから画像生成

「A cat holding a sign that says hello world」で出力した画像

「A futuristic Tokyo street at night with neon lights」というプロンプトで生成したところ、約1秒で高品質な画像が出力されました。しかも、1枚ではなく4枚すべてが一瞬で。

本物の猫がしっかり描写されていて、背景のディテールまできれいに再現されています。このスピードでこの品質は驚きです。

画像編集

「change the sky to sunset」で出力した画像

先ほど生成した猫の画像をアップロードして、「change the sky to sunset」と指示すると、元画像の構図を維持したまま空の部分だけが夕焼けに変更されました。

また、マルチリファレンス編集では、複数の画像から要素を組み合わせた新しい画像も生成できます。

他モデルとの比較

同じプロンプトでFLUX.2 [klein]とFLUX.2 [pro]を比較したところ、速度は3〜4倍高速でした。スピードは圧倒的です。

品質はFLUX.2 [pro]の方が高いかもしれませんが、簡単な画像を作成するのであれば、FLUX.2 [klein] B4でまったく問題ありません。

用途に応じて使い分けるのがベストですが、スピードが求められる場面ではFLUX.2 [klein]を使う方が良さそうでした。

まとめ

FLUX.2 [klein]は、1秒未満の高速推論と商用利用可能なライセンスを兼ね備えた画像生成AIです。

4BモデルはApache 2.0ライセンスで、RTX 3090/4070といったコンシューマーGPUでも動作します。リアルタイムアプリケーションやAIエージェントへの組み込み、エッジデプロイメントなど、これまで難しかったユースケースに対応できます。

まずは公式Playgroundで試してみて、用途に合うかどうか確認してみてください。

最後に

いかがだったでしょうか?

リアルタイム画像生成の要件整理から、ライセンス確認、オンプレ運用可否、APIコスト試算、PoC設計まで。FLUX.2 [klein]を業務に落とす判断材料を短時間で整理できます。

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投稿者

  • WEEL Media部

    株式会社WEELが運営する生成系AI関連メディア「生成AI Media」は、AIの専門家によるWebメディアです。 AIに特化した編集部がAIの活用方法、導入事例、ニュース、トレンド情報を発信しています。

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