ChatGPT searchで情報収集を効率化!OpenAIの検索エンジン機能を徹底解説

ChatGPT-search 情報収集 効率化 OpenAI検索エンジン機能

WEELメディア事業部AIライターの2scです。

みなさん!2024年10月31日、OpenAIが検索エンジン機能「ChatGPT search」をChatGPTに実装しました。

こちらはなんと、GoogleやPerplexityといった外部の検索エンジンにアクセスしなくても、必要十分な情報が引用付きで得られるという優れもの。当然注目されていて、OpenAIが公式X上で行った告知は以下とおり、1万いいね以上を集めています。

当記事では、そんなChatGPT searchを徹底解説!その使い方やPerplexityとの比較結果を中心に、わかりやすくお伝えしていきます。

完読いただくと、「ググる」も「パプる(Perplexity検索)」も死語になっちゃうかも……

「ジピる」時代の到来です。ぜひぜひ、最後までお読みください!

目次

ChatGPT search(旧SearchGPT)の概要

「ChatGPT search」は2024年10月31日に実装されたChatGPTの新機能で、同年7月から先行公開されていた「SearchGPT」の正式リリース版にあたります。その機能は入力した質問に対して、ChatGPTが積極的にブラウジングを行って要約を返してくれるというものです。

このChatGPT searchの特徴・すごいところをもっと詳しく説明しますと……

天気用のUI
株価用のUI
スポーツ用のUI
ニュース用のUI
地図用のUI

● ChatGPTが検索エンジンに進化!自然言語でのWeb検索がChatGPT上で完結(画像等は未対応)
● 質問からの自動起動のほか、ショートカットやボタンからの手動起動にも対応
● 天気 / 株式 / スポーツ / ニュース / 地図については専用のUIで表示可
● 回答には引用元のリンクが含まれ、正確性・信頼性も十分
● もちろん、前の回答を引き継いだ続きの質問も可能!
● ブラウザ版 / PCアプリ版 / スマホアプリ版でリリース
● URLバーからの検索をChatGPT searchがジャックする、Chrome拡張機能もリリース
● 専用のファインチューニングを施したGPT-4oを使用(OpenAI o1の技術の応用で、膨大な情報を圧縮)

以上のとおり。ChatGPT searchは従来のブラウジング機能の上位互換になっていて、PerplexityやGoogleといった生成AI搭載検索エンジンのライバルになりうる素質を秘めています。

ChatGPT searchが使える料金プラン

2024年11月現在、ChatGPT searchは有料プランのChatGPT Plus(月額20ドル)とChatGPT Team(年払いで月額25ドル /月払いで月額30ドル)でのみ公開中。他のプランについては今後数週間以内にChatGPT Enterprise・ChatGPT Eduで、そして数ヶ月以内に無料プランでも、それぞれリリースが予定されています。

GPT-4oの利用回数制限には、ChatGPT searchでの検索分も含まれます。回数無制限となるのはまだ先のようです。

なお、ChatGPT Teamについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

ChatGPT searchの使い方

早速ですが、ここからはChatGPT searchの使い方を実演付きで紹介。ChatGPT内での使い方とGoogle Chromeでの使い方を合わせて2本立てでお届けしていきます。それでは、ChatGPT内での使い方からみていきましょう!

ChatGPT内での使い方

ChatGPT searchはChatGPT Plus / Teamユーザーなら、ブラウザ版・PC版・スマホアプリ版の全てで利用可能。今回は、ブラウザ版での使い方に絞って詳しくみていきましょう!

といっても使い方は簡単。ブラウザ版ChatGPTにアクセス・ログインして、モデル選択欄(下図参照)から「GPT-4o」を選ぶだけで、いつでもChatGPT searchが使えるようになります。(※2)

続いて、検索の方法としては下記の3通りがあります。手動での起動にも対応していますので、確実にChatGPT searchを使いたい場合も安心ですね。

  • 「〜について検索して」等のプロンプトを入れて送信(勝手に起動する)
  • 地球儀アイコン(下図参照)をクリックしてから、プロンプトを入れて送信
  • ショートカット文字「/」を入力して「検索する」を選んでから、プロンプトを入れて送信

それでは、ChatGPT searchを実際に使ってみて、その実力を試していきます。まずは、ChatGPT searchなしの状態で、素のGPT-4oに「蝶結びの方法」を質問してみましょう!

するといつも通り、シンプルな回答が返ってきました。これをよく覚えておいてくださいね。

次に、テキストボックス左下の地球儀アイコンをクリックした状態で「蝶結びの方法」を再度教えてもらいます。気になる結果は……

以上のとおり、お見事です!ChatGPT searchありでのGPT-4oは、各Webサイトの情報を画像も込みで引用、解像度の高い回答を返してくれました。

引用元も忘れず添えてくれていて……

  • 引用箇所にカーソルを合わせることで詳細が確認可
  • 引用箇所のクリックで引用元へのアクセスも可
  • 画像についても、クリックで引用元が確認可
  • 回答の最後「情報源」のクリックで、全引用元が一覧で確認可

このように、正確性・信頼性も十分です。

ちなみに、ショートカット「/」を入力した後「検索する」を選択した場合の挙動は……

このような感じになります。かなり気の利いた回答が返ってきていますね。

Google Chrome拡張機能の使い方

ChatGPT searchについては以下のとおり、Google Chromeから使える拡張機能も登場しています。

こちらはなんと、「Chromeのデフォルトの検索エンジンがGoogleからChatGPT searchになる」というもので、URLバーからの検索が全てChatGPT searchを経由するようになります。(Googleが嫌がりそうな機能ですね……)

そんなChrome拡張機能版ChatGPT searchの使い方も以下、みていきましょう!

手始めに、先ほどお見せしたChrome Web StoreのChatGPT searchのページにアクセスして、拡張機能をインストールします。インストール方法は簡単。当該ページの「Add to Chrome」をクリック後、ポップアップの「拡張機能を追加」をクリックするだけでOKです。

すると下図のとおり、ChatGPT searchがChromeに追加されます。

ここから、Chrome拡張機能版ChatGPT searchを有効化する方法は下図のとおりです。画面右上ジグソーパズルアイコンのクリックで、拡張機能のピン留めや管理画面へのアクセスが可能。さらに、管理画面では拡張機能のON / OFFが切り替えられます。

それでは早速、Chrome拡張機能版ChatGPT searchの使い方を実演していきます。ChatGPT searchを有効化した状態で、ChromeのURLバーに「東京都の今日の天気」と入力してみると……

お見事です!自動でブラウザ版ChatGPTが開いて、ChatGPT searchによる回答が返ってきました。

ちなみに公式によると、検索ワードの先頭に「!g」と付けることで、いつものGoogle検索も可能とのこと。こちらも実際に試してみましょう!

URLバーに「!g 東京都の今日の天気」と入力してみると……

あらら。エラーが発生してしまいました。

気を取り直して今度は、「!g weather in tokyo」と英語で入力してみます。気になる結果は……

見事、Google経由での検索が成功しました。どうやら、「!g」のコマンドは英語限定だったようですね……

なお、ChatGPT・Gemini・Claudeが使えるChrome拡張機能について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

【サイト運営者向け】ChatGPT searchのクローラーを回避する方法

ここからは、Webサイトを運営されている方向けの情報になります。該当しない方は適宜、読み飛ばしてください!

OpenAIはChatGPT searchでの回答提供やAIモデルのトレーニングに際して、クローラーを使用してWebサイトの情報を(勝手に)集めています。

ですが、ご安心を。自身のWebサイトの情報をOpenAIに渡さない方法も用意されています!(※3)

その方法は簡単で、下記のユーザーエージェント文字列を含めたrobots.txtをルートディレクトリに指定するだけ。学習用とブラウジング用とでクローラーが分かれていますので、「ChatGPT searchにのみ自身のWebサイトを提供する」といった設定も可能です。

スクロールできます
クローラー名詳細ユーザーエージェント文字列IPアドレス
OAI-SearchBot「ChatGPT search(SearchGPT)」用のクローラーMozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko); compatible; OAI-SearchBot/1.0; +https://openai.com/searchbothttps://openai.com/searchbot.json
ChatGPT-User従来のブラウジング機能用のクローラーMozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko); compatible; ChatGPT-User/1.0; +https://openai.com/bothttps://openai.com/chatgpt-user.json
GPTBotAIモデルの学習用のデータを集めるクローラーMozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko); compatible; GPTBot/1.1; +https://openai.com/gptbothttps://openai.com/gptbot.json

これからは生成AI搭載検索エンジンでのSEOも肝心になってくるはず……ですのでぜひぜひ、ニュースをキャッチアップしてくださいね!

ChatGPT searchとPerplexityを徹底比較!

さて、ここからはChatGPT searchの実力を徹底検証!生成AI搭載検索エンジンとして名高い「Perplexity(Pro Search)」との性能比較を行っていきます。以下、ニュースのリサーチから詳しくみていきましょう!

生成AI関連ニュース

手始めに、以下のプロンプトをChatGPT searchとPerplexityに入力してみて、生成AI関連の時事・ニュースを教えてもらいます。

2024年10月の生成AI関連ビッグニュースを全部教えて

それでは早速、両者の回答をみていきましょう!

【ChatGPT searchによる回答】

【Perplexityによる回答】

このように、ChatGPT searchはわかりやすさ重視の要約を、Perplexityは詳細な要約をそれぞれ返してくれています。甲乙はつけ難い感じですね。

学術系のマニアックな情報

続いては、性能差が現れやすそうな学術系のマニアックな質問(下記)を、ChatGPT searchとPerplexityの両者に投げかけてみます。

アルゼンチンアリが移入先の日本で大量に増えている理由は?

では早速、結果をみていきましょう!

【ChatGPT searchによる回答】

【Perplexityによる回答】

先ほど同様、ChatGPT searchはわかりやすさ重視、Perplexityは詳しさ重視で回答を返してくれています。

ただ、意外にもマニアックなのはChatGPT searchのほう。移入先のアルゼンチンアリが同種内で勢力争いをしない原因「分巣」について触れてくれています。これがOpenAI o1由来の情報圧縮技術のおかげだとしたら、すごいとしか言いようがありません。

オカルト系の情報

最後に、ハルシネーションが起きそうなオカルト系の質問(下記)についても、ChatGPT search & Perplexityに答えてもらいます。

イエティとビッグフットがギガントピテクスの末裔であるという根拠を教えて

気になる結果のほどは、いかに……

【ChatGPT searchによる回答】

【Perplexityによる回答】

これは「ChatGPT searchの勝利」といってもよいのではないでしょうか。Perplexityがただただ質問を論破しただけなのに対し、ChatGPT searchは質問に答えた上でエビデンス不足についても注釈してくれています。あとは、GPT-4oの利用回数制限さえなければ完璧ですね!

なお、Perplexityについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Google & Perplexity超えも十分ありえる「ChatGPT search」

当記事では、ChatGPTに追加された検索エンジン機能「ChatGPT search」をご紹介しました。このChatGPT searchができることをざっくりまとめると……

ChatGPT searchでできること
  • 自然言語でのWeb検索と続きのやり取り
  • 画像やYouTube動画、引用元付きでの回答提供
  • Google ChromeのURLバーからの起動・検索

以上のとおりでしたね。

このChatGPT searchは「ブラウジング機能の上位互換」といえる完成度で、GoogleやPerplexityといった検索エンジンを超えうる素質を秘めています。今後無料版で解禁されたり、回数制限が廃止されたりするかもですので、続報を待ちましょう!

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投稿者

  • 2sc

    テクニカルライター 大学時代はアリの生態を研究。 ラボで唯一、Pythonを使ってデータ分析を効率化していた。 現在はライターとして、オウンドメディアや学術記事の執筆に当たっている。

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