「余計なコストはかけない!」生成AIチャットボットの自作方法!失敗しない作り方と無料ツールを紹介

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押さえておきたいポイント
  • 生成AIチャットボットは自作も可能だが、目的に合わせてツールの活用も検討すべき
  • 生成AIチャットボットを本番運用するなら、作成後の継続的なアップデートが重要
  • 無料プランや無料トライアルは機能制限に注意が必要

チャットボットとは、ロボットとまるで人間同士のような会話ができる技術のことです。

生成AI(LLM)などのAIを活用すると、定型文だけでは拾いにくい言い回しにも対応しやすくなり、より自然な受け答えが可能になります。

ただし、AIチャットボットは会話しただけで自動的に賢くなるわけではありません。精度を上げるには、プロンプトの見直し、ナレッジの更新、ログをもとにした評価と改善といった運用が重要です。この記事では、AIチャットボットの作り方自社で開発する場合ツールを活用する場合に分けて解説します。
おすすめのAIチャットボットツールもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!

\生成AIを活用して業務プロセスを自動化/

目次

AIチャットボットとチャットボットの違い

チャットボットとは、質問に対して決められた回答を返すツールです。AI(人工知能)との対比で「人工無能」とも呼ばれています。対して、「AIチャットボット」は自然言語処理や機械学習などの機能を備えた、ワンランク上のチャットボットとなります。

ただし、チャットボットは一括りにできず、実際には仕組みによっていくつかのタイプに分かれます。

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タイプ仕組みの概要向いている用途
シナリオ型選択肢や分岐に沿って案内する申込・予約・問い合わせ分類、社内申請の案内
FAQ検索型FAQやマニュアルから近い文章を検索して提示する社内規程・手順書QA、製品マニュアルQA
AIチャットボットLLMが自然文を解釈し、回答文を生成する(必要に応じて外部ツールや検索と連携)ナレッジQA、一次回答、文章作成支援
ハイブリッド型シナリオ+検索+生成AI+有人引継ぎ等を組み合わせる顧客対応、社内ヘルプデスク、コール削減
チャットボットの種類

AIチャットボットは、ユーザーの質問に答えるだけでなく学習もしていくため、キーワードの調整やメンテナンスの手間が軽減される点がポイントです! さらに、システム連携やIoT連携も可能で、多くの企業や自治体で導入されており、高いユーザー利用満足度を誇っています。

しかし、多くの企業でAIを活用したチャットボットが導入されているものの、実際にどの部分でAIが活用されているのかは不明確な状態です。

なお、AIチャットボットについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

AIチャットボットの作り方の分類3選

AIチャットボットを作る方法は、大きく分けて3つあります。ここでは、それぞれの方法を詳しく解説します。

自社で開発する

AIチャットボットを自社で開発する場合は、自社でプログラミングしてチャットボットを作成・運用します。この場合、プログラミングに関する知識が必要になるため、通常の職場では難易度が高くなってしまいます。

しかし、自社で開発するため、細かい設定の調整が可能であり、ツールの利用料金も発生しません。チャットボットの作成費用自体は抑えられるので、非常にコストパフォーマンスが高い方法といえるでしょう。

ただし、運用にはサーバー費用やAPI利用料、保守の工数などがかかります。

ツールを活用する

専門的なITスキルがなくても、ツールを活用することでAIチャットボットを作ることができます!

ツールの利用には費用がかかりますが、教育コストを考慮するとコストパフォーマンスが高いといえます。また、迅速な導入が可能な点も大きなメリットです!

AIチャットボットを作るためのツールには多くの種類があり、それぞれ異なるサービスや機能が備わっています。

ツールを選ぶ際には、必要な機能が含まれているか料金などと照らし合わせて検討する必要があります。また、ツールを活用すれば、コーディングなどの高度なITスキルがなくても始められますが、目的設計やナレッジ整備などに対する知識や技術は必要です。

チャットボット開発を依頼する

AIチャットボットの開発を自社内でせず、外部に依頼する方法もあります。外部に開発を委託するため、開発費用は他の方法に比べると高額です。

しかし、社内でリソースを割かずに作れるため、AIチャットボットの開発に割く時間がとれないという場合にはおすすめです!また、AIチャットボットを早く開発したい場合にも良いでしょう。

開発を依頼する際には、自社の課題ユーザーニーズを明確にしておくことが必要です。

弊社では、AIチャットボットの開発を承っております。
興味がある方には、まずは1時間の無料相談を実施しています。こちらからお気軽にご連絡ください。

具体的なAIチャットボットの作り方おすすめ6選

AIチャットボットのおすすめの作り方を6つご紹介します。

  1. エクセルを使った作り方
  2. Pythonを使った作り方
  3. Googleチャットを使った作り方
  4. javascriptを使った作り方
  5. Teamsを使った作り方
  6. LINEを使った作り方

それぞれ1つずつ簡単な形でご紹介していきます。

エクセルを使った作り方

エクセルを使ったAIチャットボットの作り方は、以下の手順を踏むと実装できます。

  1. 対話データを準備する
  2. ユーザー入力用のセルを設定する
  3. VLOOKUP関数を使用して応答を検索する
  4. VBAを使用してインタラクティブにする

エクセルを活用したチャットボットの利点は、利用している企業は多く使い慣れているユーザーも多いため、新しいツールを導入するよりも導入ハードルが低いことにあります。

そのため、エクセルを使ったチャットボットの作り方をマスターすれば、社内の業務改善に貢献できるだけではなく、多くの企業で通用する技術を持っていることをアピールできるので、転職する際にも有利に進められるでしょう。

Pythonを使った作り方

Pythonは、生成AIのAPI連携に加えて、社内システムとの連携を組み込みやすく、社内向けの問い合わせ対応ボットや業務アシスタントを自作したい場合に相性がよい選択肢です。

とはいえ、APIを呼んで返すだけだと動くデモで止まりやすいため、運用まで見据えた設計にしておくと失敗しにくくなります。

  1. 必要なものを準備する(Python環境、APIキー、実行環境)
  2. チャットUIを用意する(Webフォーム社内ツールSlackなど)
  3. ユーザー入力を受け取り、生成AIへリクエストする
  4. 生成AIの応答を返す
  5. エラー処理とタイムアウト処理を入れる
  6. テストして公開する

生成AIチャットボットで最低限やるべきは、まず改善できる状態を作ることです。具体的には、質問・回答・エラー・評価をログに残し、プロンプトは役割や禁止事項などのルールとして明文化してブレを抑えます。

社内文書を使うならRAG等で根拠を添える設計と更新運用を用意し、外部処理や機密・個人情報への対策、有人引継ぎまで含めてガードレールを整えましょう。

Googleチャットを使った作り方

  1. Googleチャットボットが作れる条件を満たす
  2. プロジェクトの作成とAPIを有効化する
  3. OAuth同意画面の設定をする
  4. Apps Scriptでプロジェクトを作成する
  5. デプロイIDを取得してプロジェクトの紐づけをする
  6. チャットボットを公開する

Googleチャットを使ったチャットボットは、Google Workspaceと連携することでタスク管理やプロジェクト管理が行いやすくなったり、ドキュメントや情報検索が容易になったりと、作業効率を上げるのに最適です。

なお、GoogleのLLM「Gemini」で独自のチャットボットを作れるサービス「Gem」について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

javascriptを使った作り方

JavaScriptは、Webサイトに埋め込むチャットUIや、社内Webアプリと一体で作りやすく、問い合わせ導線の改善やサイト内サポートを自作したい場合に向いています。

  1. 必要なものを準備する(Node.js環境、APIキー、ホスティング先)
  2. チャットUIを作る
  3. サーバー側にAPIエンドポイントを作る(フロント→サーバー→生成AI)
  4. 生成AIの応答を画面に表示する
  5. 入力バリデーションとレート制限を入れる(連投・悪用防止)
  6. テストして公開する

実運用で詰まりやすいのは「見た目は動くが品質を上げられない」状態なので、まず会話ログを保存し、改善できる材料を集めます。導入しただけで勝手に精度が上がるわけではないため、「ログ分析→原因分類→プロンプトやルールの修正→再テスト」の改善サイクルを前提に運用しましょう。

Teamsを使った作り方

Microsoft Teamsで生成AIチャットボットを作る場合、現在の推奨はTeams SDK(旧称Teams AI Library)を利用する方法です。Teams SDKは、生成AIを活用したTeams向けエージェント・ボット開発を支援するSDKで、会話の状態管理や関数呼び出しなど、AIチャットボットに必要な実装をまとめて扱いやすくしています。

  1. 必要なツールとアカウントの準備をする(Microsoft 365や開発環境など)
  2. Microsoft 365 Agents ToolkitやTeams SDKでボット雛形を作成する
  3. ボットのホスティング先を用意し、デプロイ設定を行う
  4. ボットの実装を行う
  5. ローカル・テスト環境で動作確認する
  6. Teamsアプリとしてパッケージ化し、Teamsにインストールして検証する
  7. 配布方法を選んで公開する(組織内配布・Teams Store申請など)

Teamsを使ったチャットボットは、簡単に動作するものから、音声や自然言語の解釈ができる高度なものも作成できます。作り方によってはさまざまな機能を追加できるので、Teamsをよく利用する方にはおすすめです。

LINEを使った作り方

LINEボットは、最初から「生成AIで賢い本番ボット」を目指すと、認証・運用・安全対策で詰まりがちです。そこで、まずは動作確認できる最小構成から作り、段階的に機能を積み上げるのがおすすめです。

  1. LINEDevelopersアカウントの作成する
  2. プロバイダーとチャンネル(Messaging API)を作成する
  3. チャンネル基本情報の設定する
  4. WebhookURLの設定する
  5. ボットのロジック開発をする(オウム返し→LLM連携→会話履歴の保持→安全対策)
  6. サーバーにボットをデプロイする(最小構成で疎通→段階ごとに更新)
  7. ボットのテストを公開する

LINEを使ったチャットボットは、上記のようにプログラミング知識が必要な方法以外にも、LINEの応答メッセージを使って簡単に作成する方法もあります。

ただし、企業で使うチャットボットとして様々な機能を持たせる場合は、Messaging APIを使って開発するのがおすすめです。

なお、LINEチャットボットについては下記の記事でも解説しています。

目的別におすすめのAIチャットボットの作り方

「自作」と「ツール活用」のどちらでAIチャットボットを作るべきかは、用途や社内の体制で変わってきます。まずは用途別に、最短で成果が出やすいルートを選びましょう。

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目的・用途おすすめルート理由(選ぶポイント)
社内ナレッジQ&A(規程・手順書・FAQ)ツール活用+RAG文書整備と更新運用が勝ち筋。まずは素早く立ち上げ、改善サイクルを回しやすい
顧客対応(問い合わせ一次回答)ハイブリッド(シナリオ+RAG+生成AI)+有人引継ぎ誤回答のリスクが高いので、分岐・根拠提示・エスカレーションを前提に設計する
PoC、社内検証(まず試したい)ツール活用最短で動かし、ログを見て課題を洗い出すのに向く
既存システム連携が必須(CRM/DB/予約/在庫)自作(Python/JS) or ツール+カスタム開発外部処理・権限・監査が絡むため、柔軟に実装できる構成が必要
業務プロセスの自動化(社内アシスタント)自作(Python)+ツール呼び出し定型作業の実行や社内API連携が中心になりやすく、自由度が効く
多チャネル運用(Web/LINE/Teamsなど)ツール活用+必要部分のみ自作配布・運用・分析が楽。足りない部分だけ拡張するとコスト効率が良い
AIチャットボットの作り方と用途一覧

迷ったら、まずは目的に合うルートで小さく始め、ログを見ながら「プロンプト・ナレッジ・運用ルール」を整えて段階的に広げていくのが失敗しにくい進め方です。

無料で作れる生成AIチャットボットツールおすすめ11選を比較

ここでは、無料で作れるAIチャットボットツールのおすすめを11個ご紹介します。気になるツールがありましたらぜひお試しください!

本記事での「無料」は、無料プラン・無料クレジット・月額無料トライアルのいずれかで費用をかけずに試せる状態を指しています。

Dify

参考:https://dify.ai/

Difyは、生成AIに資料を読み込ませて特定の知識を持ったチャットボットを簡単に作成できるノーコードAIチャットボットツールです。

ローカルホスティングに対応しており、生成AIにアップロードした情報が外部に漏洩するリスクを低減します。

複数のLLMモデルを使い分けることも可能で、異なるタスクや質問に対して最適なモデルを選択し、より精度の高い回答を提供できます。

無料プランの場合は一部機能に制限がありますが、コストを抑えつつ必要に応じてプランをアップグレードする柔軟な運用が可能です。

Difyの導入支援でお悩みの方は、ぜひ下記の記事もご覧ください。

IBM Watsonx

参考:https://www.ibm.com/watson

IBMが提供するチャットボット開発サービスは、現在はIBM watsonx Assistantが中心です。

watsonx Assistantは、会話フローを設計してアシスタントを構築し、Webなどのチャネルに公開・運用しながら改善していけます。さらに、既存のサポート用ドキュメントや社内ナレッジと連携する機能なども用意されており、問い合わせ対応やヘルプデスク用途に合わせて拡張できます。

利用できる機能に限りはありますが、無料評価版でAIチャットボットをお試し作成できるので、ぜひ利用してみてください。

Copilot Studio

Copilot Studioは、ノーコードやローコードでAIチャットボットを構築できる開発ツールです。TeamsなどMicrosoft 365の業務環境と連携した社内向けボットを作る際に適しています。

なお、Copilot Studioには30日間の無料トライアルが用意されており、期間中に30日間の延長も可能なため、合計60日は無料でお試し利用できます。

ただし、AIチャットボットの作成やテストは可能ですが、公開ができない点には注意が必要です。もし、作成したAIチャットボットを公開して本番運用する場合は、月額プランの利用を検討しましょう。

Amazon Lex

参考:https://aws.amazon.com/lex/

Amazon LexにはAlexaと同じ技術が使用されています。

音声認識言語理解に長けているのが特徴です!Amazon Lexを利用することで、専門的なコーディングスキルがなくてもチャットボットを構築できます。新規登録で100ドル相当の無料クレジットが付与されるので、AIチャットボットのお試し作成も可能です。

なお、下記の記事でもAmazonのチャットボットについて解説しています。

Hubot

参考:https://hubot.github.com/

HubotはJavaScriptで実装された開発フレームワークです。本体のコード変更なしで複数のチャットツールに対応可能。カスタマイズ性が高い点が特徴です!

Hubot自体はオープンソースで提供されているため、無料でAIチャットボットを開発できます。

HubSpot

参考:https://www.hubspot.jp/

HubSpotは、マーケティングの一元管理や営業活動の支援ツールとしてビジネスの後押しをしてくれるツールです。HubSpotの機能としては、広告運用やSNS運用、商談の進捗管理などさまざまな機能がありますが、チャットボットを作ることができるチャットボット作成ツールも搭載しています。

テンプレートが用意されておりノーコードでもチャットボットを作ることもできますが、より細かい設定をしたい場合は1から独自のチャットボットを作成することもできます

無料版は追加できるユーザーが2名までで利用できる機能に制限がありますが、クレジット情報なしで利用できるのが魅力です。

IZANAI

参考:https://izanai.cloudcircus.jp/

IZANAIは、クラウドサーカス株式会社が提供するチャットボットを作れるツールです。用意されたテンプレートを選ぶだけで簡単にチャットボットを作ることができるので、コーディングスキルがなくても簡単にチャットボットを作ることができます。また、どんな問い合わせが多かったのかなども自動でレポートやグラフにまとめてくれるため、分析も簡単にできます。

フリープランは広告表示や機能制限があるものの、まずは機能をお試し利用したい場合におすすめです。

AI Engine(WordPress)

参考:https://ja.wordpress.org/plugins/ai-engine/

AI Engineは、自動応答や音声認識などの機能を備えたWordPressのプラグインです。SEO対策にも強く、他のWordPressプラグインとの連携も容易です。

基本的な機能は無料かつ制限なしで使えますが、ChatGPT連携などAPIを利用する場合は使用量に応じて料金が発生します。

Coze

参考:https://www.coze.com/

Cozeは、ノーコードでAIチャットボットを簡単に開発できるプラットフォームです。ボットに必要な機能を簡潔に入力するだけで、最適なプロンプトをCozeが自動で生成してくれるため、プロンプト作成の手間が省け、プロンプトの知識がなくても扱えます。

また、チャットボットとの視覚的なインタラクションを可能にする画像生成機能や、チャットボットの機能を拡張する豊富なプラグインも用意されています。CozeにはFreeプランがあり、AIチャットボットの作成・テスト自体は無料で始められます。

ただし、メッセージリクエストの上限が設定されているため、多くのリクエストを送るのであれば上位プランも検討しましょう。

Azure AI Bot Service

参考:https://azure.microsoft.com/products/ai-services/ai-bot-service

Azure AI Bot Serviceは、Microsoftが提供するAIチャットボットサービスです。

Azure OpenAIの機能を利用して生成AIによる自動回答だけでなく、外部サイトやアプリとの連携も容易に行えます。他にも、用途に応じた高機能ボットの開発も可能です。

料金は「Azure AI Bot Serviceのチャネル課金」と「ボットを動かすための周辺リソース課金」を分けて理解するのがポイントです。Standardチャネルは無料かつメッセージ無制限ですが、Premiumチャネルは従量課金が発生します。さらに、ボット作成プランではボットはAzure App Service上でホストされるため、ホスティング費用は別料金です。

なお、Azure AIについては下記のようなサービスもあります。併せてご覧ください。

RICOH Chatbot Service

参考:https://promo.digital.ricoh.com/chatbot/

RICOH Chatbot Serviceは、株式会社リコーが提供するチャット作成ツールです。エクセルデータを読み込みWebサイトに埋め込むだけで利用できるため、専門知識なしで簡単にチャットボットを開発できます。

LINEやMicrosoft Teamsなど多くのツールと連携可能です。

無料で利用できるのは30日間のトライアル期間のみですが、トライアル時からサポートセンターの支援を受けられます。トライアル期間も長めなので、トライアル中にしっかりと検討することができます。

【ステップ別】AIチャットボットを開発する8ステップ

AIチャットボットを開発するステップは全部で8つです。

  1. 開発する目的を明確にする
  2. チャットボットを利用するユーザー像を明確にする
  3. 社内のニーズをヒアリングする
  4. チャットボットの運用責任者を決める
  5. Q&Aを作成して設定する
  6. チャットボットの動作を確認する
  7. チャットボットを公開する
  8. フィードバックを元にアップデートを繰り返す

ここでは、AIチャットボットの開発ステップについて1つずつ詳しく解説します。

STEP

開発する目的を明確にする

まずはAIチャットボットの開発目的を明確にしましょう。たとえば、「24時間の顧客対応を可能にしたい」「業務効率の改善を図りたい」という明確な内容です。

何も目的を決めずにチャットボットを導入しても、望んでいた結果が得られないこともあります。必ず開発目的は明確にしておきましょう。

STEP

チャットボットを利用するユーザー像を明確にする

開発が決まったら、チャットボットを利用するユーザー像を作り上げていきましょう。ユーザー像を作るには「ペルソナ」というマーケティングで使われる手法を用います。

ペルソナとは、手元にある資料や顧客データから「架空の顧客を作り出す方法」です。氏名、年齢だけではなく、居住地域、ライフスタイル、価値観、日常の行動を設定します。

ペルソナを設定する理由は、チャットボットを導入した結果、ユーザーに納得した答えを返せないと業務負担が増加するからです。チャットボットを導入したのに、電話の問い合わせが増えしまっては意味がありません。

また、ペルソナを設定する際に合わせてユーザーの行動情報も収集しておくと、正確なチャットボットが作れるでしょう。

STEP

社内のニーズをヒアリングする

次は社内のニーズをヒアリングしてください。ここでは社内業務の何が負担となっているかユーザーから問い合わせが多い質問は何か定型文で返すだけで十分な内容などのリストアップを行いましょう。

社内のニーズをヒアリングした時、最初の開発目的と別の目的が見つかる時があります。

その際は、再びステップ1の開発目的に戻ったり、ステップ2のユーザー像を作るペルソナに戻ったりしましょう。社内ニーズのヒアリング後は、開発を続けていくことになるため修正が不可能になるからです。

STEP

チャットボットの運用責任者を決める

ステップ3まで終えたら、いよいよチャットボットの開発と共に運用責任者を決める段階です。

最初から決まっていた場合は問題ありませんが、業務を分散していたならリーダーを一人選出しましょう。運用責任者のステップまで来ている場合は、開発に取り掛かる直前です。

チャットボットは運用開始して放置できるシステムではありません。寄せられた質問に対する的確な返答ができているかデータ解析をしたり、新しい質問に対する回答例を増やしたりする必要があるからです。

また、トラブル対応のマニュアルも作り込まなければなりません。システムの運用に精通している人を中心に置きつつ、周囲にはサポートできる人材を配置しておきましょう。

生成AIの導入体勢については、下記の記事でより詳しく解説しています。

STEP

ナレッジと回答ルールを整備して設定する

生成AIチャットボットでは、Q&Aだけでなく、参照させるナレッジ文書と回答ルールをセットで整備します。ナレッジは、規程・手順書・製品資料・過去の問い合わせ対応などを集め、最新版が参照されるように更新方法を決めましょう。

あわせて、以下のようなルールを決めて、回答ポリシーを明文化することも大切です。

  • AIチャットボットが答えてよい範囲
  • 個人情報・機密情報の取り扱い
  • 推測で断定しない・根拠がない場合は回答を控える

また、誤回答や対応不可を前提に、有人対応へ切り替える条件も設計しておくと運用が安定します。

RAGを入れるときの設計ポイント

RAG(検索拡張生成)は、社内規程や手順書などを検索して回答に根拠を添える仕組みですが、精度は「文書の整形」と「分割(チャンク設計)」で大きく変わります。

まず見出しや用語を揃えて検索しやすい文章に整え、長すぎず短すぎない粒度で分割したうえで、更新運用まで決めて古い情報が残らないようにしましょう。

誤答が出たら原因を切り分け、文書の追記・差し替えや分割・検索条件・プロンプトを直して同じ質問セットで再テストすると改善が回ります。

STEP

安全対策を組み込む

生成AIチャットボットは、入力内容や指示によって情報漏えい・誤案内につながるため、公開前に安全対策を実装します。

以下は安全対策の具体例です。

上記とあわせて「答えない条件」を決めることも有効です。本人確認が必要な手続きや高リスク対応、根拠が確認できない推測回答などは断って、有人窓口へエスカレーションする導線を用意すると、公開後のトラブルを減らせます。

STEP

チャットボットの動作を確認する

チャットボットの開発が一通り済んだら、テスト環境で実装してみましょう。テストは、AIチャットボットが単に「動くか」だけでなく、以下の4項目をそれぞれ確認するのが重要です。

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確認項目チェック方法
想定される質問に安定して答えられるかFAQ上位・問い合わせ上位・社内でよく聞かれる質問を30〜100件程度用意し、回答の品質を確認
典型的な失敗を起こさないか誤った情報や禁止されている使い方を意図的に混ぜて試す
回答に根拠が添えられるかRAGや文書参照を使う場合、参照文書名・該当箇所が出るか、参照がないときに「分からない」と言えるかを確認。
失敗時に改善できる設計になっているかログに質問・回答・参照元・エラーが残るか/原因が「プロンプト」「ナレッジ」「検索」「権限」などに切り分けられ、修正→再テストが回るか
AIチャットボットのテスト項目

バグが1つあるだけでユーザーは不信感を持ち、サービスを使わなくなります。必ずチャットボットの開発が完了したら、しつこいくらいデバッグを行いましょう。

STEP

チャットボットを公開する

デバッグ作業で問題が確認されない場合、チャットボットを公開することができます。

ただし、公開後も引き続き運営責任者やチームメンバーは、日々のデータ管理や負荷のモニタリングを行いましょう。

エラーが発生したり、何らかの問題が生じたりした場合は、チャットボットを一時的に非公開にするなどの迅速な対応が求められるからです。

運営責任者が他の業務で忙しい場合は、報連相に問題がなければサポート役の方でも問題ありません。

STEP

フィードバックを元にアップデートを繰り返す

チャットボットは公開後も継続的なメンテナンスとアップデートをしましょう

新しい質問への回答の追加や、データ解析を通じて得られた情報の更新が必要だからです。

以下は、公開後にアップデートする流れの一例です。

  1. ログ分析(会話ログ、ユーザー評価、エスカレーション履歴から失敗した会話を抽出する)
  2. 失敗原因の分類(原因を「プロンプト」「ナレッジ」「検索」「権限・ツール連携」「ルール不足」に分ける)
  3. 打ち手の実施(分類に応じて、適切な修正を実施する)
  4. 再テスト(想定される質問で再実行し、改善できたことを確認してから反映する)

トラブルを解決したあとは解決策をマニュアルに記録し、今後の障害対応で参照できるようにしておきましょう。マニュアルが整備されていれば、担当者が変わった場合でも、問題が再発しても迅速に対処できます。

チャットボットは自社でも自力で導入することは可能ですが、手間と労力、コストがかかりがち。トラブルが起きるリスクもあります。知識がない、失敗を避けたい場合は専門家に相談する方が効率的であるという考え方もできます。

\弊社WEELではチャットボットの/
無料相談も承っています

AIチャットボット導入事例

ここでは、実際にAIチャットボットを導入している事例を紹介します。

チャットボットを導入している企業は、どのような目的で活用しているのでしょうか?以下の活用事例を参考に、自社に活用できる方法がないか探してみてください。

ベネッセホールディングス

ベネッセホールディングスは、社内チャットサービス「Benesse GPT」を約15,000人のグループ社員に向けて提供を開始しました。

Microsoft Azure上で提供されるAzure OpenAI Serviceを応用したこのサービスは、業務生産性を向上させ新商品やサービスの検討を行うための環境を社員に提供します。

そんな「Benesse GPT」は、Microsoft Azure上にて開発されており、セキュリティ対策が万全です。。そのため社員はインターネット上でAIチャットサービスが使用可能。セキュアな環境下で、業務効率化や商品開発の技術検証が進められます

また、入力された情報の2次利用をせず、クローズドな環境で外部に情報が漏洩しないよう配慮されています。

ユニクロ

ユニクロは、2018年7月11日にAIを活用したチャット自動応答システム「UNIQLO IQ」をユニクロアプリ上で全てのお客様に向けて本格展開しました。

このサービスは、商品情報の検索や店舗在庫状況の確認、オンラインストアでの購入支援、よくある質問への返答、カスタマーセンターへの相談などショッピングの一連の流れをスムーズにサポートします。

また、人気ランキングの紹介やシーンに合わせた着こなし提案、商品カテゴリに特化した検索機能など新機能が追加されています。さらに、Googleアシスタント上でもよくある質問に対応するサービスを提供しており、音声やテキストでの問い合わせに対応しています。

ライフネット生命

ライフネット生命保険は、LINEやFacebook Messengerを介したチャットボットによる自動応答機能を運用開始しました。

このサービスは、顧客が簡単に保険診断を受けたり保険料の見積もりを取得できたりすることで、保険選びの利便性を向上させることを目的としています。

ライフネット生命保険は、このようなデジタルツールを活用することで顧客サービスの質を高め、より迅速な対応を実現しています。また、必要に応じてチャットボットから人間の保険プランナーへと切り替えることができ、顧客は専門家による直接のサポートを受けることが可能です。

日本年金機構

日本年金機構では、年金に関する相談や問い合わせに対応するねんきんチャットボットを2020年から運用しており、年間約60万人が利用しています。

しかし、年金制度改正などに伴うQ&Aの更新作業が課題となっていたため、富士通の協力を得て、Q&Aデータの素案作成に生成AIを導入する新サービスの構築を2025年11月から進めています。

さらに、日本語に加えて英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・ベトナム語・タガログ語の多言語対応も同時期に適用し、2026年4月の運用開始を目指しているとのこと。

利便性と品質の向上、満足度向上と職員の作業負荷軽減の実現が期待されています。 

LINEヤフー

LINEヤフーは、法人向けサービス「LINE公式アカウント」の有料オプション「チャットProオプション」に、生成AIを活用した新機能「AIチャットボット(β)」を追加しました。

生成AIがユーザーのチャット内容を判別し、事前に設定したQ&Aリストの中から最適な回答を自動で返信するほか、PDFや画像データからQ&Aを自動生成して登録・編集できる点が特徴です。

営業時間外を含む即時対応がしやすくなり、企業の対応工数削減とユーザーの利便性向上が期待されています。

生成AIチャットボットの成功事例を知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

AIチャットボット開発の費用相場

ここでは、弊社WEELでAIチャットボットを開発する際の費用相場をご紹介します。

弊社では以下の2つのプランをご用意しております。

プロトタイプ開発は、「こういうAIチャットボットを作りたいけど実際に作れるのかわからない」「AIチャットボットがどれくらい社内の業務を効率化してくれるかが知りたい」などのニーズに対応した開発を行っております。
プロトタイプ開発の場合は、360万円からご依頼いただけます。

AIソリューション開発では、AIチャットボットの開発から社内への導入までを承っております。
ご依頼内容に応じて金額は変動しますが、目安としてAIチャットボットを社内システムと連携する場合は720万円から。社外にチャットボットを公開する場合は1,320万円からご依頼いただいております。

ご興味がある方は、まずは1時間の無料相談から承っております。
こちらからご連絡ください。

弊社WEELのAIチャットボット開発の料金体系の詳細

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SaaS利用(2ヶ月~)OpenAI社内利用(2.5ヶ月~)OpenAI社外利用(4ヶ月~)
費用¥2,400,000 ~¥8,400,000 ~¥13,200,000 ~
要件定義 / 設計
学習データ変換
チャットボット構築
Fine-tuningによるプロンプト最適化
Embeddingによる専門情報の付与
LangChainによるビジネスロジック構築
プロンプトインジェクション対策
WEELのAIチャットボット開発の料金体系

なお、チャットボットの費用と導入効果について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

AIチャットボットの自作に関するよくある質問(FAQ)

生成AIチャットボットを自作するには何が必要ですか?

最低限、開発環境(PC+Python/Nodeなど)・生成AIのAPIキー・入出力する画面(Webサイトなど)が必要です。初心者がまずテスト程度に自作するなら、APIを呼んで返答を表示するだけの最小構成から動かしてみましょう。

生成AIチャットボットは無料でどこまで作れますか?

多くの場合、生成AIチャットボットの作成とテストは無料でもできます。ただし、公開は不可なケースが多く、メッセージ数や機能、期間などにも上限があるので、本番運用には不向きです。

生成AIチャットボットを安全に運用するには何をすべきですか?

個人情報や機密情報を漏らさないようにする対策と、プロンプトインジェクション対策をすべきです。個人情報・機密は入力しない注意表示を出し、ログはマスキングや保持期間・閲覧権限まで含めて設計します。さらに、守るべきルールを固定し、プロンプトインジェクションを前提に権限や外部連携を最小化するのが基本です。

AIチャットボットを開発しよう!

AIチャットボットは、ログを分析しながらプロンプト・ナレッジ・運用ルールを更新することで、より適切な回答を提供できるようになります。従来のチャットボット以上に、設計と運用がうまく回れば、、顧客満足度を大きく向上させられるでしょう。

AIチャットボットの作り方もさまざまで、チャットボット作成ツールを利用すれば個人でも無料プランや無料トライアルの範囲内でチャットボットを作成可能です。さらに、Pythonなどのプログラミング技術がある人は、オープンソースを活用してより高度な自作チャットボットを作ることもできるでしょう。

実際に多くの企業がAIチャットボットを導入し、業務の効率化や顧客サービス向上に成功しています。この成功例を参考に、自社の目的とユーザーのニーズをしっかりと把握し、最適なAIチャットボットを開発・導入をぜひ、目指してくださいね。

WEELが“失敗しないAI導入”を伴走します。

最後に

いかがだったでしょうか?

生成AIの活用を検討している企業様にとって、最適なAIチャットボットツールを選ぶことは重要なステップです。どのツールが自社のニーズに合うのか、導入後の運用方法についても悩みがつきません。

株式会社WEELは、自社・業務特化の効果が出るAIプロダクト開発が強みです!

開発実績として、

・新規事業室での「リサーチ」「分析」「事業計画検討」を70%自動化するAIエージェント
・社内お問い合わせの1次回答を自動化するRAG型のチャットボット
・過去事例や最新情報を加味して、10秒で記事のたたき台を作成できるAIプロダクト
・お客様からのメール対応の工数を80%削減したAIメール
・サーバーやAI PCを活用したオンプレでの生成AI活用
・生徒の感情や学習状況を踏まえ、勉強をアシストするAIアシスタント

などの開発実績がございます。

生成AIを活用したプロダクト開発の支援内容は、以下のページでも詳しくご覧いただけます。
➡︎株式会社WEELのサービスを詳しく見る。

まずは、「無料相談」にてご相談を承っておりますので、ご興味がある方はぜひご連絡ください。
➡︎生成AIを使った業務効率化、生成AIツールの開発について相談をしてみる。

生成AIを社内で活用していきたい方へ
無料相談

「生成AIを社内で活用したい」「生成AIの事業をやっていきたい」という方に向けて、生成AI社内セミナー・勉強会をさせていただいております。

セミナー内容や料金については、ご相談ください。

また、サービス紹介資料もご用意しておりますので、併せてご確認ください。

tamura

監修者田村 洋樹

株式会社WEELの代表取締役として、AI導入支援や生成AIを活用した業務改革を中心に、アドバイザリー・プロジェクトマネジメント・講演活動など多面的な立場で企業を支援している。

これまでに累計25社以上のAIアドバイザリーを担当し、企業向けセミナーや大学講義を通じて、のべ10,000人を超える受講者に対して実践的な知見を提供。上場企業や国立大学などでの登壇実績も多く、日本HP主催「HP Future Ready AI Conference 2024」や、インテル主催「Intel Connection Japan 2024」など、業界を代表するカンファレンスにも登壇している。

投稿者

  • WEEL Media部

    株式会社WEELが運営する生成系AI関連メディア「生成AI Media」は、AIの専門家によるWebメディアです。 AIに特化した編集部がAIの活用方法、導入事例、ニュース、トレンド情報を発信しています。

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