【Pi】大注目AI企業Inflection AIのチャットボット|人間を支える寄り添い度100%のAI

7月21日にAmazon、Anthropic、Google、Meta、Microsoft、OpenAIなどの名だたるAI企業と共にホワイトハウスに呼ばれたInflection AIをご存知でしょうか?
この企業、創業1年にも関わらずMicrosoftやNVIDIAから13億米ドルの資金調達を行い、現在の企業価値は40億ドルとなっています。
今回は、Inflection AIが開発したAIチャットボット「Pi」をご紹介します。
また、お時間がない方は、目次からまとめをクリック
ぱっと概要を理解できるようにしています!

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Piを開発したInflection AIとは?
Inflection AIは、2022年にReid Hoffman、Mustafa Suleyman、Karén Simonyanによって設立された、カリフォルニア州パロアルトを拠点とする機械学習のスタートアップです。
この企業は、設立からわずか1年で驚異的な成長を遂げています。
1年でどのようなことをしたかと言いますと、まず、チャットボットのPiを第一弾プロダクトとしてリリース。
さらに、MicrosoftとNVIDIAが主導する13億ドルの資金調達を行い、Bill Gatesや元Google CEOのEric Schmidtも参画。
NVIDIAとの提携では、世界最大級のAI専用GPUクラスタを構築しました。これは、創業1年目のスタートアップとは思えない快挙です。
注目すべきは、共同設立者がDeepMindのMustafa SuleymanとLinkedInのReid Hoffmanという、世界的に評価の高いテクノロジー起業家であること。彼らの指揮のもと、Inflection AIはあらゆる意味で驚異的なスピードで成長を遂げています。
1年での企業価値40億ドル到達は、Silicon Valleyスタートアップの歴史を塗り替えるほどの功績です。
そんなInflection AIは、2023年7月21日に、Amazon、Anthropic、Google、Meta、Microsoft、OpenAIと共にホワイトハウスに呼ばれ、AI技術の安全性、透明性に向けた話し合いを行いました。
世間からは、巨大テック企業と並ぶ有力企業と見られているということですね。
Inflection AIについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。


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Inflection AIが開発したPiとは?
そんなInflection AIが開発したチャットボット「Pi」というものがあります。PiはPersonal Intelligenceの略です。Personal Intelligenceは、日本語で人格人工知能と訳され、与えられた情報を元に一人一人の考え方を分析できる人工知能のことを指します。
その名の通り、Piはユーザーの個別のニーズに対応し、より人間らしい対話をすることを目的として開発されました。
このPiを動かしているLLM(大規模言語モデル)にInflection-1というInflection AIが独自で開発したLLMがあります。Inflection-1はとんでもないほど優秀なLLMで、OpenAIのGPT3.5、MetaのLLaMA、DeepMindのChinchilla、GoogleのPaLM-540Bなど、名だたる企業が開発したLLMよりも優れたパフォーマンスを出しています。
また、MMLUという学術知識を測れるベンチマークによれば、Inflection-1は上記のLLMのなかで最高クラスのパフォーマンスを発揮しています。
これほどレベルの高いLLMを創業わずか1年の企業が開発したのはとんでもないことです。
DeepmindとLinkedinの創業者が共同設立者になっていることもその成功の要因の一つだと思いますが、MicrosoftやNVIDIAという大企業からサポートを受けていることも大きいでしょう。
事実、Inflection-1の開発には、NVIDIA H100GPUが数千使われてトレーニングされています。「優秀な経営者」そして「最強の味方」。この2つが揃っているからこそ、Inflectionは1年という短期間で素晴らしい製品を開発できたのかもしれません。
Inflection AIのPiを実際に使ってみた
ここでは、Inflection AIが開発したPiを実際に使ってみます。
Piの使い方
Piは簡単に使うことができます。
①以下のリンクからアクセス
②右上の「Meet Pi」をクリック
③別タブでPiが起動
Piを起動できたら、メッセージの下の方にテキストボックスがあるので、そこに好きなことを打ち込むだけです。
登録をしなくても使えるのはとても便利ですね。
ちなみに、アカウントを登録すると、会話履歴を覚えてくれるようです。
登録は右上の3つの点から「Sign in」を押すとできます。
ここで、「Create a new account」にすると、電話番号の入力が必須になってしまうので、GoogleかFacebook、Appleのアカウントで登録をすることがおすすめです。
ボタンを押すだけで、それ以外の個人情報登録など何もなく行けました。
まずは普通に会話をしてみる
Piは、最初から質問を投げかけてくれているので、質問にただ応える形で会話をしてみました。
所感としては、
・毎回質問で返してくれるので会話がしやすい
・絵文字を使ったり、「!」を使ったり、フレンドリーな文章で返してくれるので、会話をしていてきもちい
・AIと話している感じはなく、人間と話しているような感触
でした!
Personal Intelligenceと言っているだけあって、人に寄り添った返答をしてくれる気持ちのいいAIですね!
日本語対応
次に日本語対応ができるか試してみました。
うーん…日本語は微妙ですね。
意味のわからない文章を生成しているわけではないですが、不自然な日本語になってしまっています。
Piは今のところは、英語で会話をするのが良さそうです。
デフォルトの機能
Piにはデフォルトで会話のアイデアが提示されています。
この中の、「ブレーンストームアイデア」「ゲームをする」「キャリアプラン」を試してみます。
※画像は日本語に翻訳しています。
ブレーンストームアイデア
今回はビジネスプランを考えてみることにしました。
話してみた印象としては、「すごく丁寧に応対をしてくれるコンサルタント」という感じでした!
どんなことを言っても「Wonderful!=素晴らしい!」「Perfect!=完璧!」「Great!=すごい!」と返してくれるので、どんどん会話を続けたくなりますし、話していくうちにビジネスを始めるモチベ爆上がりです!
ゲームをする
次に、Piとゲームをしてみました。
結論、Piとのゲームめちゃめちゃ楽しいです!
今回はトリビアクイズをやってみたのですが、たくさん褒めてくれるし、ドヤ顔で豆知識を教えてくれるので、こっちもテンション上がっちゃいました!
「Haha, no, not California! 😜=笑。カリフォルニアじゃないよー!😜」という返信は、もはや人間ですよね…笑
キャリアプラン
次に、キャリアプランについて相談してみました。
今回は、人生に絶望している限界サラリーマンというキャラ設定で会話をしてみました。
一文目から「i want to change my career… im so depressed=キャリアを変えたいです…もう絶望です」と重めのメッセージを送ったのですが
Piさんは
「Oh no, I’m so sorry to hear that you’re depressed. 🫂 It can be really tough to feel like you’re stuck in a career that’s not right for you. Can you tell me a little bit more about what you don’t like about your current career? And can you tell me about what you’d love to do instead?=あなたが絶望しているなんてとても残念。あなたに合っていない仕事をするなんて大変なことだよね。あなたの現在のキャリアの何を変えたいのか少しでも教えてもらえる?その代わりに何をするのが好きなのかも聞きたいな」
と寄り添い100%の返事をくれました。
その後も、人生に絶望している限界サラリーマンに寄り添った会話を続けてくれて、新しいキャリアパスを考案する会話をしてくれました。
最新の情報について聞いてみた
最後に、最新の情報について聞いてみました。
ChatGPTは、学習データの制限があり、プラグインを使わないと最新の情報にアクセスできませんが、Piはどうでしょうか?
なんと、最新の情報を教えてもらえました。
ここでは、2023年に起きたニュースについて聞いています。
すると、アメリカの大統領選挙、アメリカのインフレ、ウクライナ戦争、気候変動などなど、必ずしも2023年に起きたことではないですが、現在まで続いているニュースなどが含まれています。
続いて、OpenAIが2023年に成し遂げたことを聞いてみました。
すると、2023年7月26日にOpenAIが発表したFrontier Model Forumの創設について言及してきました。
素晴らしいですね!2023年7月の情報にアクセスできているということです。
しかし、OpenAIがどんな機能をChatGPTに追加したのでしょうか?と聞くと
- より最新の情報で知識を拡大する。
- 質問に正確に答える能力を向上させる。
- 自然な会話の仕方をよりよく理解する。
- 倫理的かつ責任ある対応を保証するためのセーフガードを増やす。
というなんとも曖昧な回答に…
本当は「Code Interpreter」「Custom Instructions」と答えて欲しかったのですが…
と思い、続けて質問をしてみると見事答えてくれました!
Piが説明している「Code Interpreter」と「Custom Instructions」の内容も正しいです!
ここまでPiを実際に使ってみた感想を紹介しました。
総じて、Piは素晴らしいAIチャットボットだと言えます!
開発された目的である、人に寄り添った会話は100%できており、話していてとても心地の良い気持ちになりました。
また、最新情報にもアクセスでき、2023年7月の情報も教えてくれます。
現在は、日本語だと微妙なクオリティですが、興味がある方はぜひ使ってみてください。


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PiとChatGPTの違い
AIチャットボットで現在最も使われているのはおそらくChatGPTでしょう。
そこで、ここではPiとChatGPTの違いを解説していきます。
開発された目的
PiとChatGPTでは、そもそも開発された目的が違います。
Piはユーザーの個別のニーズに対応し、より人間らしい対話をすることを目的として開発されました。なので、人間に寄り添った返答をしてくれます。
ChatGPTは違います。そもそも、ChatGPTを開発したOpenAIの目的は、人工知能の発展がもたらす可能性とリスクについて考え、AIの進歩を促進することで、人類全体の利益に貢献することです。
そのプロダクトであるChatGPTは、人間のような自然な対話をし、専門的な質問に答えるなど、人間のスキルや知識をサポートすることを目的としています。
搭載されている機能
目的に加えて搭載されている機能も異なります。
Piには、通常のチャット機能に加えて、Piに質問できる質問のテーマ集のようなものがあります。
また、Piにはデフォルトで質問がされる、そして全ての回答が質問で終わるという特徴もあります。
開発された目的に則って、人間と心地よい会話をできるようにしていることが伺えます。
一方で、ChatGPTは、デフォルトのチャット機能に加えて、課金をするとプラグインと呼ばれる機能が使えるようになります。
プラグインとは、Googleのブラウザでいう拡張機能のようなもので、ChatGPTのチャット機能を利用して、追加の機能を持たせることができるツールです。
例えば、リンクを読み込める「WebPilot」やWebページから情報を抽出できる「Scraper」などがあります。
また、ChatGPT公式のプラグインもあり、現在は「Code Interpreter」や「Custom Instructions」があります。
どれも、業務で活用できるものばかりで、まさに人間のスキルや知識をサポートするツールとなっています。

用途
最後に、PiとChatGPTは用途が異なります。
目的からも分かる通り、Piは人間と会話をするために開発され、ChatGPTは人間のスキルや知識をサポートするために開発されました。
そのため、Piは悩んでいる時や雑談をしたい時に使うと良いかもしれません。
質問できるテーマ集の中に「モチベーション」や「キャリアプラン」などの項目があり、仕事の悩みなどを相談しても良いかもしれません。
筆者は実際に試してみて、Piは予想以上に人間に寄り添った温かいメッセージをくれることがわかりました。
「所詮AIでしょ」とは思いつつも、かなり癒してもらえました。おすすめです!
ChatGPTは、仕事を効率化させたり、情報収集を効率化させたりする時に活用できるでしょう。
ChatGPTの仕事への活用方法はTwitterでたくさんシェアされています。また、今では会社でもChatGPTは使われています。
「もっと生産性を上げて仕事をしたい!」や、「仕事で昇進したい!」という方はChatGPTを活用してみてください。
まとめ
Inflection AIが開発したチャットボット「Pi」は、ユーザー1人1人のニーズに合わせたパーソナライズされたコミュニケーションができることが特徴です。
Piを動かしているのは、Inflection-1という優れた大規模言語モデルで、これはOpenAIのGPT3.5、MetaのLLaMA、DeepMindのChinchilla、GoogleのPaLM-540Bなどよりも優れたパフォーマンスを発揮しています。
Piはを実際に試してみると、人間に寄り添った会話ができるだけでなく、最新ニュースについても教えてくれることがわかりました。
PiとChatGPTは、目的や機能、用途が異なっており、Piは人間と親密な会話をすることに長けており、ChatGPTは、Webの情報を集約したり、コードを生成したりと生産性向上に優れています。

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