合成音声アプリ・サイト無料版5選!作り方のコツや注意点を解説

合成音声アプリ サイト 無料 作り方 コツ 注意点

みなさん、AIを使用した「合成音声アプリ」はご存知ですか?

合成音声は1950年代からの歴史があり、現在は一般の方もウェブサイトで簡単に利用できます。以前まではプロのナレーターによって、全ての音声を録音していたのがテキスト入力で合成音声を作成できるため、コストを削減できることが最大の魅力です。

当記事では無料版の合成音声アプリを5つご紹介します。メリットや特徴、商用利用の可否について徹底的にお伝えします。完読いただくと、ご自身に合ったアプリを発見でき、始めるきっかけになるはずです。

ぜひ、最後までお読みください。

合成音声とは

音声合成とは、コンピューターを用いてテキストを人間のような音声に変換する技術です。身近なシステムでいうと、カーナビが該当します。カーナビの合成音声は1990年代後半から使用されていますが、最近のAI技術の進化により自然な音声が生成可能になりました。

音声合成には、録音編集方式とテキスト音声合成方式の2種類があります。録音編集方式はあらかじめ録音された単語やフレーズを組み合わせて生成しますが、生成できる音声パターンに限度があります。テキスト音声合成方式は任意のテキストから生成するため、新しい単語にも柔軟に対応可能です。

最近ではディープラーニング技術の発展により、感情表現や方言のようなイントネーションも改善され、多分野での活用が広がっています。

なお、自動車でのAI活用について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

合成音声アプリを利用するメリット

音声を作成して出力するには、ナレーターが膨大な音声を録音する必要がありました。以前までは費用と時間の課題がありましたが、その課題をクリアにするのが合成音声アプリです。

合成音声アプリの活用により費用と時間を削減できることだけでなく、さまざまなメリットがあります!また、無料版アプリを使用すれば、さらなるコスト削減になります。

コストを削減できる

合成音声アプリを使用しない場合は、プロのナレーターを雇わなければならないため、人件費が発生します。アプリを使用すれば、テキストを入力するだけで音声を生成できるため、ナレーターの費用を削減できます。

また、有料版アプリを使用すると運用コストが発生しますが、無料版アプリを使用する場合は運用コストも抑えられます。したがって、人件費や運用コストを削減できた分を別プロジェクトの予算として活用できるようになり、事業の幅を広げるチャンスになるでしょう。

声の出せない方の助けになる

合成音声アプリは、声の出せない方のコミュニケーション手段として非常に有用なツールです。テキストによって音声を生成するため、自分の意見や感情を表現しやすくなりました。

アプリによっては、効果音が使用できたり、より豊かな表現が可能だったりします。また、使用方法も簡単に設計されており、操作が苦手な方や高齢者の方でも使いやすいです。

多言語対応が可能

現在の合成音声のAI技術は、言語の壁を感じさせない手助けをしてくれます。多言語対応が発展することで、リアルタイムで翻訳や自然な発音でのコミュニケーションが可能です。

多言語対応の進化は教育分野にも影響を及ぼします。言語学習や専門知識の教育が容易となり、多言語の習得やスキル向上が期待されています。

なお、自然な音声生成や多言語対応について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

合成音声アプリの活用シーン3選

無料の音声合成アプリは、単に文章を読み上げるだけでなく、工夫次第で様々な場面で活躍する便利なツールです。ここでは、特に役立つ代表的な活用シーンを3つ厳選してご紹介します。

これらの活用法を知ることで、音声合成アプリの新たな可能性に気づき、日々の作業や趣味、学習が一層豊かなものになるかもしれません。

動画のナレーション

無料の音声合成アプリは、動画コンテンツのナレーション作成にも大いに役立ちます。特に最近のAIナレーションは進化が著しく、非常に自然な音声で情報を伝えられるため、広告映像やブランドのメッセージを視聴者へ効果的に届ける上で力強い味方になります。

ご自身でナレーションを入れるのが得意でない方や、顔を出さずに動画を公開したいと考えている方にもぴったりな活用法と言えるでしょう。

一つ注意しておきたいのは、商用利用を考えている場合です。個人での使用であっても、企業として使う場合でも、選んだアプリの利用規約を丁寧に確認し、クレジット表記の義務があるか、商用での使用が許諾されているかを事前に把握しておく必要があります。後々のトラブルを避けるためにも、この確認作業は必ず行うようにしてください。

文章チェック

無料の音声合成アプリは、作成した文章のチェック作業でも非常に有効です。目で追うだけでは気づきにくい誤字脱字や、言い回しの不自然な箇所も、実際に音声で聞いてみることで発見しやすくなるでしょう。特に、お客様への提案書や重要な会議で用いるプレゼン資料、あるいは学術的なレポートや論文など、内容の正確性や信頼性が強く求められる文書では、この「耳で聞く」校正プロセスが品質を大きく左右することもあります。

完成したと思った文章も、一度音声合成アプリで読み上げさせてみてください。自分では完璧だと思っていた箇所に、意外な修正点が見つかるかもしれません。手軽に導入できるこの一手間が、あなたの文章のクオリティを一段と高めてくれるはずです。

教育・学習

無料の音声合成アプリは、教育や学習の場面においても強力なサポートツールとなります。例えば、学習したいWebサイトの記事や、手持ちの教材データを音声ファイルに変換すれば、オリジナルのeラーニング教材を簡単に作れます。

満員電車での移動中や家事をしながらといった「ながら時間」も、耳から情報をインプットすることで有効活用できるようになるでしょう。特に語学学習では、KindleやPDF形式の英文テキストをコピーして音声化し、ネイティブの発音を聞きながらシャドーイングの練習をする、といった使い方も考えられます。

無料で利用できる合成音声アプリ・サイト5選

無料で使える合成音声アプリを5つご紹介します。合成音声アプリの使用経験がない方や、ウェブサイトの操作が苦手な方も簡単に利用できるアプリですので、気になったアプリを是非お試ししてみてください。

昔はロボットが喋っているようでしたが、今ではプロに引けを取らないクオリティの音声で誰でも簡単に使用できます。

①MyEdit

参考:https://myedit.online/jp/photo-editor

MyEditは、ウェブサイトで使用できます。風の音を加えたり音声ノイズを除去したりする機能がそろっており、商用利用も可能なツールです。ボイスチェンジャー機能も搭載されているため、性別・年齢・国籍を選択すれば好きな声に変更が可能です。

また、アップロードされたデータはすぐに削除されます。したがって、他の方がアクセスできないようセキュリティは保護されています。※2

②CoeFont

参考:https://coefont.cloud/

CoeFontは、あなただけのオリジナルAI音声を5分で作れます。また従来のプランでは、10時間以上の収録をしたい場合は50万円の費用が必要でしたが、最新のプランでは無料で利用可能です。

オリジナルAI音声を作成し音声を公開すれば、他の方が使用した場合は利用料として70%の収入を得ることができます。

無料版だと商用利用ができません。したがって、商用利用したい場合は、月額3,300円かかりますが有料版をご利用ください。※3

③VOICEVOX

参考:https://voicevox.hiroshiba.jp/

VOICEVOXでは、数多くの音声モデル(キャラクター)が提供されていたり、音質も自由にカスタマイズできたりすることで多様なプロジェクトに応じて個性的な音声を作り出すことが可能です。

ツールとしては、スマホ版とウェブ版の2種類があり、スマホ版では「長いテキストを読み上げたい!」という方に向いています。また、ウェブ版は「より高度なパラメーター調整をしたい!」という方におすすめです。

商用利用は無料で可能ですが、特定の条件があるため注意しましょう。特にクレジット表記が必要なケースもあり、最悪の場合は著作権違反になる可能性があります。※4

④音読さん

参考:https://ondoku3.com/ja/

音読さんは「テキストを音声で聞きたい」や「mp3をダウンロードしたい」という方におすすめな音声読み上げツールです。

2020年5月に始まった新しいツールですが、会員登録をしないでウェブサイトで使用できます。無料版は毎月1000文字までしか使用できませんが、無料で会員登録をすると毎月5000文字まで使えるようになります。

無料版で商用利用することは可能ですが、必ずクレジット表記をする必要がありますので、ご注意ください。有料版だとクレジット表記は不要となります。※5

⑤テキストーク

参考:https://gui.jp.net/textalk/

テキストークはウェブサイトで使用できますが、Macでは使えません!使用可能な音声は、日本語は6種類、英語は女性音声の1種類が使用できます。AIの音声ではありますが、人間のような感情のバリエーションがあったり、読み仮名辞書や読み飛ばし辞書の機能が無料で使用できます。

無料で商用利用は可能ですが、アプリをインストールする必要がありますので、使用する前にインストールする方法を確認しておきましょう。※6

スマホやPCでより自然に合成音声を作るためのコツ

無料の音声合成アプリを使っていても、「もう少し自然な話し方にならないかな?」と感じることはありませんか。実は、いくつかの簡単なコツを押さえるだけで、生成される音声の質は格段に向上する可能性があります。ぜひ、この章の内容をヒントに試してみてください。

句読点の工夫で間と抑揚をコントロールする

無料の音声合成アプリでも、生成される音声の自然さはちょっとした工夫で大きく変わってきます。その一つが、読点(、)と句点(。)の効果的な使い方です。

人間が話す時、私たちは無意識に適切な「間」を取り、抑揚をつけています。句読点は、音声合成アプリにその「間」や文章の区切りを指示する重要な役割を担うのです。

例えば、長すぎる一文は途中で読点を打つことで自然な息継ぎを表現でき、文章の終わりを句点にすることで、落ち着いたトーンで終えるよう促せます。逆に、句読点が不適切だと、不自然に途切れたり、一本調子な話し方になったりしがちです。少し意識して句読点を調整するだけで、格段に聞き取りやすい、人間らしい音声に近づけるはずですよ。

漢字の読み仮名を編集する

音声合成アプリで文章を読み上げる際、特に漢字の多い日本語では意図しない読み方をされてしまうことがあります。例えば、同音異義語(例:「市場」を「しじょう」か「いちば」か)や、専門用語、人名などは、アプリが文脈を正確に理解できず、間違った発音をしてしまうケースが少なくありません。こうした問題を解決するために役立つのが「読み仮名編集機能」です。

多くの無料音声合成アプリにもこの機能は備わっており、特定の単語に対して正しい読み仮名やアクセントを指定できます。少し手間はかかりますが、重要なキーワードや誤読されやすい箇所だけでも読み仮名を編集しておくと、生成される音声の正確性と自然さが格段に向上します。

声の種類や速さ・高さを調整する

無料の音声合成アプリでも、多くの場合、生成される声の種類を選んだり、話す速さや声の高さを調整したりする機能が用意されています。これらの設定を少し見直すだけで、音声の印象はがらりと変わるものです。

例えば、以下のような選び方を行うことでメッセージが伝わりやすくなります。

  • 落ち着いた内容のナレーション:低めの男性の声
  • 明るく元気な案内:女性のハイトーンボイス

また、話す速さが適切でないと聞き取りにくさを感じさせてしまう場合があります。さらには声の高さ一つで親しみやすさや緊張感が変化することもあるため、デフォルト設定のまま使うのではなく、いくつかのパターンを試してみて、あなたのコンテンツに最も合う声質、スピード、ピッチの組み合わせを見つけ出す作業を楽しんでみましょう。

繰り返し生成して試聴する

理想の合成音声を作り上げる上で最も大切なのは、根気強く「繰り返し生成して試聴する」というプロセスです。どんなに高機能なアプリを使っても、あるいは細かく設定を調整したとしても、最初の一回で完璧な音声が出来上がることはほとんどありません。

句読点の位置を少し変えてみたり、読み仮名を修正したり、話す速さを微調整したりと、小さな変更を加えるたびに実際に音声を生成し、自分の耳で客観的に聞いてみることが重要です。作業中は気づかなかった不自然な間や、聞き取りにくい箇所が、改めて聞いてみるとよく分かることも少なくありません。

手間を惜しまずこの試行錯誤を繰り返すことが、最終的に納得のいく音声データへと品質を高めていく近道となるはずです。

合成音声アプリを利用する際の注意点

合成音声アプリはテキストを入力すれば簡単に音声を生成できますが、使用する際には以下のような注意点があります。

  • 対応言語に限りがある
  • 不自然な音声が生成される可能性がある

以下の2つの注意点を確認し、利用前に備えておきましょう。

対応言語に限りがある

合成音声技術は、日本語や英語、中国語、フランス語、スペイン語などの多言語に対応していますが、全ての言語に対応しているわけではありません。例えば、CoeFontや音読さんは多言語に対応していますが、VOICEVOXが対応しているのは日本語のみです。

また、特定の文化が背景にある言語や方言には、対応していない場合があります。したがって、利用する際は、対応言語を確認することが重要です。

不自然な音声が生成される可能性がある

生成した音声で最も不自然だと感じるのは、発音とイントネーションです。感情表現や微妙なニュアンスを捉えて、人間のようにAIによる再現能力には限度があるためです。

日本の地方で使われているような方言は私たち人間でも理解し使用することは困難であるように、AIで表現しようとすると特定の言語や方言に最適化されてしまいます。したがって、不自然さを感じてしまう可能性があります。

なお、より人間らしい音声への調整ついて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

合成音声アプリを活用してみよう!

合成音声AIは、実は昔から私たちの身近な場所で使われていました。本文でも紹介したカーナビの他にも、駅のホームや博物館の音声案内など、合成音声を使っている場所はすでにいくつかあります。

現在の合成音声技術では、多言語の対応や複数の音声や声質をカスタマイズして伝えたい感情表現ができるまで技術は日々進化しているため、日常生活の思いもよらない場所で使用されているかもしれません。

アプリには無料版と有料版があり、使用した場面やどのくらい使用したいのか、もしくは商用利用したいのかなどの用途によって使い分けできるようにしましょう。

方言や特定のニュアンスまで合成音声が発展し、違和感のないような音声が作れるようになれば、ニーズの幅が広がりさらに普及率は上がっていくことが予想されます。

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最後に

いかがだったでしょうか?

合成音声アプリの導入は、コスト削減や多言語対応など、企業の業務効率化に大きく貢献します。

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参考記事

※2:My Edit

※3:CoreFont

※4:VOICEVOX

※5:音読さん

※6:テキストーク

投稿者

  • 晋平大竹

    生成AIの登場に大きな衝撃を受けたWebライター。好きなAIツールは、ChatGPTとAdobeFirefly。AIがこれからの世界を良い方向に導いてくれると信じ、正しい&有益な情報を発信し続けています!

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