【動画生成AI】Veo3とは?使い方・料金・商用利用について解説

動画生成AI Veo3 とは 使い方 料金 商用利用 解説
この記事のポイント
  • Veo3はGoogle DeepMindが開発した新世代の動画生成AI
  • 音声付きの動画をリップシンク込みで生成可能
  • 料金は月額2,900円(税込)から利用可能(Google AI Pro以上)

2025年5月の発表以来、Googleが開発した動画生成AIの「Veo3」が話題になっています。こちらのVeo3は先代・Veo2の正統進化版なのですが、なんと音声・リップシンクも込みで動画が生成できるようになったとのこと。

当記事では、そんな進化した動画生成AI「Veo3」を大特集。その特徴や料金プラン、活用事例をまとめてお届けします。完読いただくと、Veo3で遊んでみたくなるかも。ぜひぜひ、最後までお読みくださいね!

\生成AIを活用して業務プロセスを自動化/

目次

Googleの動画生成AI「Veo3」とは?

Googleは2025年5月21日開催の「Google I/O 2025」にて、動画生成AIモデル「Veo3」を発表しました。当初はアメリカ限定でVeo3を解禁し、今では日本のユーザー向けにも提供されています。。このVeo3の特徴は以下のとおりです。(※1、2)

「Veo3」の特徴・すごいところ

  • Google DeepMindが開発した新世代の動画生成AI
  • 会話・BGM・効果音・環境音…etc.音声付きの動画をリップシンク込みで生成可
  • 物理法則の再現力が向上
  • プロンプトへの理解力が改善
  • 一度に8秒の動画を生成可
  • Geminiのほか、新登場の画像・動画生成ツール「Flow」でも解禁
  • 一般ユーザーはGoogle Oneの「Google AI Pro」から利用可
  • Vertex AIでも解禁

全体的にVeo3は先代・Veo2の正統進化版となっています。ただ、音声付きの動画がプロンプト1つで生成できるように進化していて、編集・リップシンク不要で会話調のショート動画などが作成可能に。SNS等での活躍に期待ができます。

リップシンクとは、動画などで登場人物の口の動きと発せられる音声を一致させることを指しています。ちなみに、Veo3の軽量版であるVeo 3 Fastも提供されています。Veo3より若干性能は劣るものの、高速で動画生成できるのが強みです。

なお、先代モデルのVeo2について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Veo3の特徴

ここでは、Googleの動画生成AI「Veo3」の特徴を3点ご紹介します。以下、Veo3の目玉である「音声付き動画の生成」から、詳しくみていきましょう!

音声付き動画が生成可能

Veo3はVeoシリーズ史上初、音声付きの動画生成を可能としています。その完成度は高く、プロンプト1つで会話・BGM・効果音・環境音…etc.とそれにシンクロした動作(リップシンク)を含む8秒の動画が生成できるようになっています。(※1、2)

例を挙げると、Veo3では以下のようなセリフ付きの動画が生成可能です。

このようにVeo3は、会話を差し込むと同時に、口の動きから身振り手振りまで自然に再現してくれます。このレベルになると、一見しただけではAI動画かどうか見分けがつきそうにありませんね。

プロンプトへの理解力が改善

Veo3は従来比でプロンプトを理解し、忠実に再現する能力においても進化を遂げています。プロンプトで簡潔なあらすじを伝えるだけで、しっくりくる動画が生成できるでしょう。(※1、2)

例えばVeo3は、先ほどのセリフ付き動画についても、以下のプロンプトをしっかり理解して忠実に再現しています。

プロンプト(和訳)
中景ショットが年老いた船乗りを映し出す。彼の編み込まれた青い船乗り帽がその目に影を落とし、太く灰色のあごひげがあごを覆い隠している。彼は片手にパイプを持ち、それで船の手すりの向こうに広がる荒れ狂う灰色の海を指し示している。「この海は、力そのものだ。野生で、手なずけられていない強さ。そして彼女は命じるんだ、君の畏敬を……全ての光が砕けるたびに。」

これなら、クレジットを消費して何度も動画を生成する手間が省けそうですね。

物理法則の再現力が向上

Veo3では、物理法則や物体の質感を再現する能力も向上しています。こちらはGoogle曰く「業界最高クラス」とのことで、違和感のない動画が生成できるでしょう。(※1、2)

画像入力から動画の生成が可能(Image to Video)

Veo3には、新しく画像入力から動画を生成する機能が追加されています。この機能の追加により、登場人物や背景などをユーザー側で細かく指定できるようになりました。

また、驚くべきことにプロンプトでセリフも指定可能になったとのこと。登場人物の会話シーンを細かく作り込めるので、よりストーリー性のある動画を生成できるように進化しています。

Veo3が使える「Flow」について

Veo3はGeminiのほかに、Googleの新サービス「Flow」でも提供されます。このFlowはVeoシリーズ・Imagenシリーズ・Geminiを統合した動画生成・編集ツールで、以下のようなことが可能です。(※3)

Googleの新サービス「Flow」でできること

  • Veo2 / Veo3による動画生成
  • Imagenによる画像生成
  • 自然言語でのシーン・構図指定
  • カメラの動き・角度・視点の直接操作
  • 気に入ったワンシーンの生成拡張・延長
  • 素材・プロンプトの一括管理
  • 生成動画とそのプロンプト、編集内容が探索できる「Flow TV」

なお、FlowはGoogle Oneの無料プラン向けにもリリースされています。毎月100クレジットしか使えない制限はありますが、Veo3も利用可能です。

Veo3のアップデート情報【2025年9月最新】

2025年9月、Veo3がアップデートされて以下の変化がありました。

  • 縦型フォーマットの出力に対応
  • 1080p HD出力に対応
  • 価格の引き下げ

以下では、Veo3のアップデート情報について詳しく解説していきます。

縦型フォーマットの出力に対応

Veo3のアップデートにより、9:16の縦型のフォーマットに対応しました。元々は16:9の横長のフォーマットにしか対応していなかったので、これは大きな変化です。

縦型のフォーマットに対応したことにより、スマホなどのモバイル向けに最適な動画を生成できるようになっています。SNS投稿用の動画を生成する場合は、ぜひ9:16のアスペクト比に設定してみてください。

1080p HD出力に対応

Veo3は、新しく1080pのHD出力に対応しました。これまでは720pが限界だったため、解像度が向上しています。

これまでよりも高解像度で綺麗な映像を作れるになったので、ぜひVeo3の動画生成を試してみてください。

価格の引き下げ

Ve3はアップデートに伴い、価格も引き下げられています。

  • Veo3
    0.75ドル/秒→0.40ドル/秒
  • Veo3Fast
    0.40ドル/秒→0.15ドル/秒

特に、Veo3Fastについては、半額以下になっているのが特徴です。この機会に、お得になったVeo3を動画制作に活用してみてはいかがでしょうか。

Veo3の使い方

Veo3はGemini・Flow・Vertex AIといった、Googleが提供しているさまざまなプラットフォームで利用可能です。ここでは、それぞれのプラットフォームでVeo3を使う方法を紹介していきます。

Gemiiでの使い方

GemiiでVeo3を使うには、Google ONEのプランをGoogle AI Proにアップグレードする必要があります。

まずはGeminiをブラウザで開き、右上にある「アップグレード」を選択してください。

参考:https://gemini.google.com/app

次の画面では、「特典を適用する」を選択すると、通常よりも割引の料金でGoogle AI Proのサブスクリプションを契約できます。(初回は1ヶ月無料)

あとは支払い方法を選択して、定期購入の申し込みを完了してください。

Google AI Proの適用後は、GeminiにてVeo3が使えるようになります。

実際にVeo3を使う際は、プロンプト入力欄下部の「動画」を選択して、作りたい動画のイメージをテキストで入力します。

Flowでの使い方

FlowでVeo3を使う場合は、まず公式サイトにアクセスして「Create with Flow」をクリックします。

その後は自身のGoogleアカウントにてログインし、「新しいプロジェクト」をクリックしてください。

プロンプト入力欄が表示されるので、ここに生成したい動画のイメージを入力するだけで動画を生成できます。

なお、Flowの無料プランではモデル選択で「Veo3 Fast」しか選べないので、より高性能なVeo3を使いたい場合は有料プランへアップグレードしましょう。

Vertex AIでの使い方

Vertex AIでVeo3を使う場合は、まずVertex AIの公式サイトにアクセスして、右上の「無料で利用開始」を選択します。

参考:https://cloud.google.com/generative-ai-studio?hl=ja

次の画面では、利用するGoogleアカウントを選択して、利用規約への同意を済ませてください。

次は、住所と支払い方法を入力します。

「無料で利用開始」をクリックすると、Vertex AIが使えるようになります。

Vertex AIでVeo3を使う場合は、Google Cloudプロジェクトを選択、もしくは新しく作成します。

その後、APIを有効化してください。

Veo3をVertex AIのコンソール上で利用する場合は、メディアスタジオにアクセスします。

右側に各種設定項目があるので、モデル名をVeo3にしたまま、アスペクト比や解像度等を調整して、プロンプト入力欄に動画のイメージを入力してください。

Vertex AIでVeo3の画像から動画生成を使う手順

Vertex AIでVeo3の画像から動画生成を使う手順ですが、こちらはプレビュー版で限定公開されているので、ウェイトリストに登録する必要があります。まずは、上部のボックスに「Veo3」と入力して、Veo3について解説されているドキュメントにアクセスします。

参考:https://cloud.google.com/vertex-ai/generative-ai/docs/models/veo/3-0-generate-preview?hl=ja

下に進むと「アクセス権をリクエストする」というボタンがあるので、これをクリックしましょう。

DeepL翻訳
Vertex AIのテキストから動画生成機能「Veo 2」が一般公開されました。本フォームは、追加の限定アクセス権限である「Veo 3 画像から動画生成」へのアクセスを申請するためのものです。Veo3 テキストから動画生成は現在パブリックプレビュー段階のため、許可リスト登録なしでご利用いただけます。ただしプレビュー利用にはGA前の利用規約への準拠が必要です。本フォームへの関心表明および記入は、アクセスを保証するものではありません。Veo3プレビュー機能へのアクセス権を取得した場合でも、2週間以内に使用しない場合、アクセス権が削除される可能性があります。プロジェクト番号ごとに新規申請が必要となりますのでご注意ください。本フォームの情報は、Google Cloudプライバシー通知に基づき収集されます。Veo3のウェイトリストに申し込むには、入力フォームで各質問に回答する必要があります。

質問は、メールアドレスとリクエストの目的についてです。Veo3の画像から動画生成の機能を使うためであれば、1番上の選択肢を選びましょう。

なお、Vertex AIについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Veo3の料金プラン

前述のとおり、Veo3はGemini・Flow・Vertex AIで利用可能です。それぞれVeo3が使える料金プランをまとめました。

スクロールできます
サービス名(プラン)料金機能
Gemini(Google AI Pro)月額2,900円(初月無料)・Veo 3 Fastを利用可能
・2.5Proへの広範囲アクセス
・2.5 Pro のDeep Research
・毎月1,000のAI クレジット
・Googleドライブで2TBのストレージ
Gemini(Google AI Ultra)月額36,400円(3ヶ月18,000円)・Veo 3を利用可能
・Google AI Proの全ての機能
・Gemini 2.5 Deep Think
・毎月25,000のAI クレジット
・Googleドライブで30TBのストレージ
Flow(Google Oneに準拠)0〜36,400円(Google Oneの無料プランでも利用可能)Google Oneと同じ
Vertex AI(従量課金)動画生成:0.5ドル/秒動画+音声生成:0.75ドル/秒※アップデートにより実際は上記料金より値下げされています。詳しくはこちら・Google CloudコンソールやAPI経由でVeo3を利用可能
Veo3の料金一覧表

Veo3は、利用するプラットフォームごとに料金が異なります。制限付きですが、FlowやVertex AIなら無料でも使えるのが特徴です。

なお、Vertex AIは他のサービスと異なり従量課金にて料金が発生します。(初月は無料)

Vertex AIの料金は、動画+音声生成で1秒あたり0.75ドルと公式に記載されていますが、実際はアップデートにより1秒あたり0.4ドルに値下げ済みです。(動画生成のみは不明)

Veo3の商用利用について

Veo3の商用利用の可否についてはGoogleからのアナウンスがなく、現状不明です。当面の間は商用利用を控えることをおすすめします。

なお、Veo3の提供元であるGoogleの利用規約には以下のように記載されています。

ユーザーのコンテンツ

Google の一部のサービスは、ユーザーによるオリジナル コンテンツの生成を許可しています。Google がそのコンテンツに対する所有権を主張することはありません。

引用:Google

上記の一部のサービスの中にVeo3が含まれていれば問題ないのですが、Veo3やGeminiなどのAIサービスは含まれていませんでした

しかし、Google Oneは含まれているので、解釈次第ではVeo3を商用利用してもよいと受け取れます。

また、Googleには「生成AIの使用禁止に関するポリシー」というものも存在します。ここには商用利用を禁止する文言がないため、禁止事項を犯さなければ商用利用してもよいと言えそうです。

これらはあくまで憶測にすぎないので、商用利用する際は法律に詳しい専門家に相談しましょう。

Veo3の活用事例7選

最後に、Veo3の活用事例を7つご紹介します。まずは、Google公式の活用事例から詳しくみていきましょう!

今回解説する事例において、弊社がX(旧Twitter)で発見した参考となるツイートを紹介させていただいております。取り下げなどのご連絡は、contact@weel.co.jp からご連絡ください。

Veo3で「Google I/O 2025」のオープニングムービーを丸ごと制作!

Veo3が発表された「Google I/O 2025」ですが、そのオープニングムービーはなんと全編Veo3の生成動画で構成されています。さて、実際に確認してみましょう!

このように、Veo3によるオープニングムービーは、西部劇風の街並みを動物たちが練り回るファンタジー全開な内容となっています。にもかからず、物理法則や「WELCOME TO I/O(I/Oへようこそ)」の文字などが破綻なく表現できていて、Veo3の底力が垣間見えますね。

Veo3なら、動物たちが語り合う動画も生成可能!

Veo3の開発を実際に手がけたGoogle DeepMindからは、音声付き動画生成の威力を示すデモ動画が出ています。まずは、そのデモ動画と使用したプロンプトを以下でご覧ください!

使用したプロンプト(和訳 / ※1)

追跡ショットで、賢い年老いたフクロウが高い空を飛び、森の上の月明かりの空に浮かぶ雲の間からのぞいている。その賢い老フクロウは慎重に空き地の上を旋回し、森の地面を見下ろしている。数瞬の後、彼は月に照らされた小道へと急降下し、アナグマの隣に座る。
音声:羽ばたき音、鳥のさえずり、風が大きくそして心地よく木々を揺らす音、時折心地よく鳴る音のブンブンという音、足元で小枝が折れる音、カエルの鳴き声。軽快なオーケストラのスコアが全体に流れ、木管楽器が使われており、陽気で楽観的なリズムに乗り、無邪気な好奇心に満ちている。

賢い年老いたフクロウと、神経質なアナグマが、月明かりの森の小道に座っている。「彼らが今日、残していったんだ……『ボール』ってやつを。」とアナグマが口ごもりながら言う、自分の頭でそれを理解しようとして。「それは、僕が跳び上がるよりも高く弾んだんだ。」「それはどんな種類の魔法なのだろう?」と、フクロウが思慮深くホーホーと鳴いた。
音声:フクロウのホーホーという鳴き声、アナグマの神経質なチチチッという鳴き声、葉のこすれる音、コオロギの鳴き声。

賢い年老いたフクロウがフレームの外へと飛び去り、神経質な若いアナグマが別の方向へフレームの外へと走り出す。背景には、リスが急いで通り過ぎる様子が映り、枯れた秋の葉をガサガサと鳴らしながら進んでいる。
音声:鳥のさえずり、大きな葉のざわめき、時折聞こえる心地よいブンブンという音、小枝が足元で折れる音、リスが枯れ葉を駆け抜ける音。遠くでフクロウがホーホーと鳴く声、アナグマの神経質なチチチッという声、葉のざわめき、コオロギの鳴き声 -それらすべてが、無邪気な好奇心に満ちている。

このように、Veo3はプロンプトを忠実に再現して、フクロウとアナグマが語り合う動画を見事生成しています。これなら、SNS用のショート動画も手軽に用意できちゃいそうですね。

Veo3で広告風の動画を制作!

早速、登場して間もないVeo3を使って、広告風の動画を作った猛者が現れています。それが以下の動画「WE CAN TALK!(話せるね!)」です。

こちらの動画は「複数のカップルがひたすら話せる喜びを分かち合う」というものなのですが、白黒映画 / カートゥーン / SF映画…etc.さまざまなスタイルをつなぎ合わせた大作となっています。動画の完成には2時間かかったとのことで、時間をかければVeo3単体で商用レベルの映像が作れそうです。

チャイミルクティーの料理動画をVeo3で完全再現

シンプルながらも面白いVeo3の活用事例がバズっています。それが以下の「チャイミルクティーを煮出すだけの動画」です。

信じられないかもしれませんが、こちらはVeo3が生成した動画です。湯気や泡、茶漉しをくぐる液体の流れが見事再現されていて、沸騰音まで付くリアルっぷりは圧巻の一言。これまでの動画生成AIとは一線を画す完成度ですね。

往年のライブ映像風の動画もVeo3なら楽々生成!

Veo3なら以下のとおり、画質が粗い往年のライブ映像のような動画も生成できちゃいます。

使用したプロンプト(和訳)

ロシアの歌手、超高音、ダーク・ヌーヴォーのコンサート、非現実的

こちらの動画は、2025年に生成されたものとは思えない、ノスタルジックな仕上がりになっています。Veo3の表現力に脱帽ですね。

Veo3なら、ニュース番組の事件リポートも生成可能!

以下のニュース風動画はVeo3が生成したものなのですが、どうやら様子が変。とりあえず、投稿をみてみましょう!

こちらはサンフランシスコの記者が事件現場でリポートをしている動画です。ただ、質問が異様で「ジェイソン・カラカニス(Wikipedia)がウーバーの初期投資家であったことをご存知でしたか?」という、場面にそぐわない内容となっています。

会話内容がヘンテコでもリアルに表現できてしまうのは、「さすがVeo3」といったところでしょうか。ただ、ディープフェイクなどに悪用されないかが少し心配ですね。

シュールな弾き語り動画もVeo3ならお手のもの

続いても、Veo3の変わった活用事例です。

以下のVeo3による動画は、「男性が弾き語りをする」というものなのですが、歌詞が変。男性は高らかに「オレはベンチャーキャピタリスト!オレはすげぇヤツ!」と歌い上げています。

これは……インターネットでウケそうな感じがします。Veo3で新たなネットミームが生まれちゃうかもしれませんね。

Veo3でデジタル製品の広告を量産!

Veo3でデジタル製品の広告を量産し、予算を大幅に節約している方がいたのでご紹介します。なんとこちらの投稿は1,000いいねを超えており、その注目度の高さが伺えます。

こちらの投稿者は、固定されたプロンプトとワークフローによって、5分以内で広告動画を作成しているとのこと。

広告作成に多くの予算を費やしている方は、ぜひ真似したいところですね!

都市景観のプロモーション風動画を作成

Veo3を使えば、平面地図を3D実景に変換することも可能です。こちらの投稿も1,000いいね以上を獲得するなど、多くの注目を浴びていました。

投稿者の言う通り、こちらの動画のやり方を応用すれば、都市景観のプロモーション動画も作成できます。観光業界や行政の施策の一環としても使えそうです。

ピクセルアート風のイラストに動きをつける

斬新な視点ですが、Veo3でピクセルアート風のイラストに動きをつけている方がいました。

ピクセルアートの特徴も相まって、可愛らしい動画に仕上がっています。SNS投稿からゲーム用途への応用まで、さまざまな業界で使い道がありそうです。

なお、Veo3のライバルにあたるSoraの活用事例について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Veo3の業界別活用シーン

Veo3を実務で活用する場合、以下の業界やシーンでの活躍が期待できます。

  • 広告業界:動画広告の作成
  • エンタメ業界:アニメやゲーム制作の補助
  • 観光業界:観光地のプロモーション映像制作

それぞれ具体的な活用シーンやプロンプトも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

なお、今回作成した動画は全てVertex AIのVeo3を使用しています。

広告業界:動画広告の作成

Veo3は、企業が打ち出す製品やサービスの魅力を短時間で高品質な映像として表現できます。従来は企画・撮影・編集の工程で多くの時間とコストがかかっていましたが、AIを活用することで効率的に制作可能です。

実際に、以下のプロンプトを使って、化粧水用の動画広告を作成してみました。

Against a white background, a woman with translucent skin smiles as she applies lotion to her face. A natural and elegant atmosphere. Finally, a close-up of the product bottle.

(白い背景に、透明感のある肌を持つ女性が微笑みながら化粧水を顔に塗る。ナチュラルで上品な雰囲気。最後に商品ボトルをクローズアップ。)

実際に生成された動画がこちらです。

プロンプトで指定した内容はしっかり動画に反映されており、クオリティとしては申し分ないですね!

画像入力で実際に紹介する商品をアップロードすれば、十分実務でも使えそうです。

エンタメ業界:アニメやゲーム制作の補助

Veo3は、アニメやゲームの制作現場において、映像生成の新しい可能性を広げます。キャラクターの動きや背景映像、カットシーンなどを自動生成することで、従来は膨大なリソースを必要としていた工程を効率化可能です。

実際に、以下のプロンプトを使って、ゲームのワンシーンを作成してみました。

A fantasy landscape at sunset, with a young warrior standing on a cliff, cape fluttering in the wind. In the distance, a castle glows with golden light. Cinematic and dramatic atmosphere, like a game opening scene.

(夕焼けのファンタジー風景の中、断崖に立つ若き戦士。マントが風になびき、遠くには黄金の光を放つ城。ゲームのオープニングのようにシネマティックでドラマチックな雰囲気。)

こちらもプロンプトで指定したファンタジー風景や城の見た目が忠実に表現されていますね!

観光業界:観光地のプロモーション映像制作

Veo3は、観光地や地域資源の魅力をダイナミックな映像で発信するのに最適です。従来の観光PR動画は、現地撮影に多大なコストや手間がかかっていましたが、AIを活用すれば手軽に美しい映像を生成できます。

実際に、以下のプロンプトを使って、南国リゾート地の観光PR映像を作成してみました。

A tropical beach with clear blue water and white sand. A couple walks along the shoreline, palm trees swaying in the breeze. A drone-like panoramic view reveals the stunning coastline, with a bright and inviting atmosphere.
 (透き通る青い海と白い砂浜のトロピカルビーチ。浜辺を歩くカップル、風に揺れるヤシの木。ドローン視点で広がる美しい海岸線。明るく開放的な雰囲気。)

透き通る青い海や白い砂浜といった指示が反映されており、魅力的な動画に仕上がってますね!

Veo3の動画生成で効果的なプロンプト

Veo3でクオリティの高い動画を生成したい場合は、以下を意識しながらプロンプトを工夫することが大切です。

  • 5W1H+動詞を明確に指定する
  • カメラワークを指定する
  • ライティングをを指定する
  • 音声を指定する

以下でそれぞれ具体的にみていきましょう。

5W1H+動詞を明確に指定する

Veo3で効果的に動画を生成するためには、プロンプトを漠然と書くのではなく、5W1H(Who/What/Where/When/Why/How)+動詞 を意識して具体化することが重要です。

誰が・何を・どこで・いつ・どのように表現するのかを整理し、さらに「動作」を明確に加えることで、映像としての説得力が増します。

悪い例

a woman on the beach.(ビーチに立つ女性)

いい例

A woman walks slowly along the beach at sunset, the waves touching her feet.(夕暮れのビーチを女性がゆっくりと歩き、波が足元に触れる)

悪い例では静止画的な出力になりがちですが、いい例のように動詞を加えることで、自然な動画表現へとつながります。

カメラワークを指定する

Veo3で自然な映像を生成するためには、被写体や背景の指定に加えて、カメラの位置や動きを具体的に指示することが大切です。クローズアップなのか、ワイドショットなのか、あるいは追従カメラなのかを明確にするだけで、映像の臨場感は大きく変わります。

悪い例
a man running in the city.(都市で走る男性)

いい例
Tracking shot of a man running through a neon-lit city street at night, camera moving smoothly behind him.
(ネオン輝く夜の街を走る男性を、背後からスムーズに追従するトラッキングショット)

悪い例では単調な映像になりがちですが、いい例のようにカメラワークを指定することで、よりダイナミックで映画的な表現が可能になります。

ライティングをを指定する

映像の雰囲気を大きく左右する要素のひとつが、光の演出=ライティングです。プロンプトで明るさや光源の種類を指定することで、シーンの印象を劇的に変えられます。

自然光なのか、映画的なライティングなのか、あるいは幻想的な色合いなのかを具体的に指示すると効果的です。

悪い例
a woman sitting in a room.(部屋に座る女性)

いい例
A woman sitting in a room, illuminated by warm sunlight streaming through the window, cinematic soft shadows.
(窓から差し込む暖かな陽光に照らされ、やわらかな映画的な影に包まれた部屋に座る女性)

悪い例では平凡な映像になりやすいですが、いい例のようにライティングを細かく指定することで、映像の質感や雰囲気が格段に向上します。

音声を指定する

映像の臨場感や没入感を高めるためには、音声やナレーションの指定も重要です。BGMの種類や環境音、ナレーションのトーンを明確に指示することで、映像全体の印象をコントロールできます。

悪い例
A forest scene.(森の風景)

いい例
A forest scene with gentle birdsong, rustling leaves, and soft ambient music, calm and relaxing atmosphere.
(小鳥のさえずりや葉のざわめき、やわらかなアンビエント音楽が流れる森の風景。穏やかでリラックスした雰囲気)

また、Veo3では音声を具体的に指定できるので、登場人物のセリフを指定するのもおすすめです。動画によりストーリー性を持たせたい方は、ぜひ試してみてください。

Veo3とその他の動画生成AIの比較一覧

スクロールできます
項目Veo3SoraRunway
月額料金無料版:無料
Google AI Pro:2,900円
GooglevAI Ultra:36,400円
Plus:20ドル
Pro:200ドル
Free:無料
Standard:12ドル
Pro:28ドル
Unlimited:76ドル
Enterprise:要問い合わせ
動画の長さ最大8秒最大20秒(Proプラン)最大10秒(Gen-4)
解像度最大 1080p最大 1080p(Pro プラン)最大 720p
入力形式テキスト、画像テキスト、画像、動画テキスト、画像
音声出力対応非対応非対応
強み高品質な映像と音声の同期、リップシンク対応創造的なプロンプト対応、複数キャラクターのシーン生成に強み高精度な映像生成、アップスケール機能で4K対応可能
Veo3を含む動画生成AIの比較表

Veo3と動画生成AIの代表格であるSora・Runwayを比較してみました。Veo3は動画の秒数では他の2つに劣りますが、解像度や生成できる動画の品質では決して負けていません。

また、音声出力に唯一対応しているので、音声AIと組み合わせずに単体でも高クオリティの動画を生成できます。

そのため、登場人物のセリフを指定したり、動画にナレーションをつけたい場合はVeo3を利用するのがおすすめです。

Veo3を利用する際の注意点

Veo3を利用する際は、以下の4点に注意が必要です。

  • SynthID(ウォーターマーク)が埋め込まれている
  • 動画の生成には回数制限がある
  • 日本語プロンプトだと精度が落ちる
  • 基本的に8秒以上の動画は生成できない

以下で、それぞれの注意点を具体的に解説していきます。

SynthID(ウォーターマーク)が埋め込まれている

Veo3は、安全性に対する取り組みの一環として、生成動画に電子透かしであるSynthIDが埋め込まれます。ウォーターマークのように目に見える形で埋め込まれるので、AI生成動画であることは隠せません。

したがって、もし動画を一般公開する場合は、AI生成動画であることも公表しましょう。

動画の生成には回数制限がある

どのプラットフォーム・プランでVeo3を使用する場合でも、動画の生成には回数制限があります。具体的な回数は公表されていないものの、1日あたり3回で制限されたという投稿もありました。

参考:https://support.google.com/gemini/thread/359827645/veo3%E3%81%AE%E5%88%B6%E9%99%90%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6?hl=ja

Google AI Ultraなどの上位プランならより多くの動画を生成できますが、無駄に多くの動画を生成するのはもったいないのでやめましょう。

日本語プロンプトだと精度が落ちる

ほとんどの生成AIで同じことが言えますが、Veo3も例外なく日本語プロンプトの精度が英語に比べて劣ります。Vertex AIを使って以下の日本語プロンプトで動画を生成してみたので、実際に見ればわかると思います。

夕暮れ時、女性が浜辺をゆっくりと歩く。波が彼女の足に触れる。

動画の背景が夕暮れでなければ、女性自体も存在していません。

なお、Flowだと日本語プロンプト自体に対応していないので、英語でプロンプトを入力する必要があります。

基本的に8秒以上の動画は生成できない

Veo3では、基本的に最大8秒までの動画生成に対応しているので、8秒以上の動画は生成できません。

Flowを使えば、生成した動画を繋ぎ合わせて8秒以上の動画を生成できますが、それぞれの動画を自然に繋ぎ合わせるのは困難です。

したがって、Veo3はあくまでショート動画を制作する用途で活用しましょう。

なお、企業向けに提供されている「Gemini for Google Workspace」が気になる方は、以下の記事もチェックしてみてください。

声も動きも再現できる動画生成AI「Veo3」

当記事では、Googleがリリースした新世代の動画生成AI「Veo3」について、その特徴や活用事例をお届けしました。以下にてもう一度、Veo3のすごいところを振り返っていきましょう!

「Veo3」のすごいところ

  • 会話・BGM・効果音・環境音…etc.音声付きの動画をリップシンク込みで生成可
  • 物理法則の再現力が向上
  • プロンプトへの理解力が改善
  • 一度に8秒の動画を生成可

音声生成とリップシンクが標準装備になって、表現力もパワーアップしたVeo3。その実力は驚異的で、商用利用に耐えうるレベルの動画生成を可能としています。FlowやVertex AIなら無料で使い始められるので、まずはVeo3による高レベルの動画生成を体験してみてください!

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最後に

いかがだったでしょうか?

「Veo3」などの動画生成AIを活用すれば、プロンプトだけで高品質な映像が制作でき、広告・採用・教育など多様なシーンでコンテンツ制作の手間とコストを大幅に削減できます。

従来の動画制作と比較し、スピードと表現力の両立が可能です。

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  • WEEL Media部

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