【Scout】C-3PO!R2-D2!24時間体制で人間を守ってくれる未来のパトロールロボット
WEELメディア事業部リサーチャーのいつきです。
今回みなさんにお伝えするのは、AIを搭載した自立移動型ロボット「Scout」について。
映画「スターウォーズ」に出てくるR2-D2やC-3POを思わせる、未来感溢れる技術がすでに現実のものになっています。
以下はScoutの紹介動画ですが、赤外線暗視で物体との衝突を避けたり、スマートフォンに映像をリアルタイムで映し出したりと、これを見るだけでもかなり高性能であることが伺えますね!
今回は、Scoutの概要や機能の詳細について解説します。
最後まで目を通すことで、AI搭載型ロボット開発の最先端技術に触れられるので、自社のロボット開発に活かせるほか、導入をいち早く検討できるようになるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
Scoutの概要
Scoutは、アメリカのMoorebot社が開発した自律型AI搭載のパトロールロボットです。あらかじめ設定しておいたルートや時間に沿ってパトロールをおこなうほか、ロボットを通じて自宅の内外で通話もできます。
主人が家を空けている間にペットや小さな子供を見守る様子は、まるでSF映画に出てくる近未来的なロボットを彷彿させますね!
なお、Scoutが初めて世間に公表されたのは、デジタル見本市のCES 2021からです。また、デザイン・技術ともに米国の特許を取得しているので、品質は極めて高いといえるでしょう。
参考サイト:Scout: The Tiny AI-powered Autonomous Mobile Robot
なお、SFの世界を実現するFunction Callingについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
→SFの世界を実現するFunction Callingを丁寧に解説!【ChatGPT神アプデ】
Scoutの機能
Scoutは、ただのパトロールロボットではありません。自宅を警備する以外にも、さまざまな機能を備えています。
そこで、Scoutの機能をまとめました。
- 24時間365日自宅を警備
- 双方向オーディオ
- プライバシー保護機能
- STEMプログラミング教育
- オープンソースで機能をカスタマイズ
- ペアリングすればスマートホームデバイスに
- Scoutアプリの連携でロボットの動きを制御可能
機能の詳細は以下で解説していきます。
24時間365日自宅を警備
Scoutのメイン機能といってもいいのが、24時間365日自宅をパトロールできる機能です。Monocular SLAMアルゴリズムを活用した自動充電機能が搭載されているので、使用者がScoutの充電残量を気にする必要はありません。
また、AIを活用したSLAM (同時ローカライゼーションとマッピング) により、随時状況レポートを報告してくれるのも特徴。自宅のWi-Fi経由でインターネットに接続し、フルHD画質の画像や動画をスマートフォンに映し出してくれます。
双方向オーディオ
Scoutには、双方向オーディオ機能が搭載されているので、自宅の内外での通話が可能です。外出中の親が子供に話しかけたり、ペットに声をかけることで、不安を取り除く効果が期待できますね。
また、Scoutには、人やペットを追跡する機能が備わっているのもポイント。遠隔地から自宅にいる子供やペットの様子を確認したり、交流したりするのに役立ちます。
プライバシー保護機能
Scoutは、プライバシーの保護機能にも力を入れています。自宅のパトロール映像が外部の人間に漏れれば、犯罪に利用される危険性もあるので当然といえば当然ですね!
Scoutがスマートフォンに送信しているストリーミングビデオには、エンドツーエンドの強力な暗号化が施されているほか、2段階認証にも対応しています。
さらに、ScoutをIoTデバイスとして使用している場合には、アプリでマイクとカメラを無効にすることも可能です。
STEMプログラミング教育に有効
Scoutは、子供がプログラミングを学習するために開発されたScratch言語をサポートしています。Scratch言語でさまざまな拡張機能を追加できるので、子供のSTEMプログラミング教育に有効です。
なお、STEM教育とは、子供が実践的な経験を経て科学やITの技術全般を学ぶ教育のことです。
ScoutでC言語やC++のプログラムも実行できるので、開発に慣れてきたら、さらに多くの拡張ツールをロボットに追加実装できます。
オープンソースで機能をカスタマイズ
Scoutのロボット制御レイヤーはオープンソースで提供されており、C言語やC++プログラムを用いれば、自分好みに機能をカスタマイズできます。例えば、センサーから空間データを取得したり、ARゲームのインターフェースにしたりと、その使い道に制限はありません。
以下の動画は、ロボットが犬のように赤いボールを追跡するプログラムを実行したものです。
このように、想像力があれば、さまざまな設定をロボットに加えられるので、生活の利便性がどこまでも向上します。ペット用のおやつディスペンサーをつけることもできるので、1人暮らしで出張が多い方でも安心ですね!
ペアリングすればスマートホームデバイスに
Scoutは、Amazon AlexaとGoogle Homeを一部参考にしており、ペアリングしてスマートホームデバイスにできる機能が備わっています。Scoutが取得した映像をGoogleスクリーンデバイスに映し出したり、話しかけるだけでロボットの動きに指示を与えたりできますよ。
また、Scoutが充電ステーションで充電している際は、物体の動きを検出することも可能。さらに、音を検出すると録音を開始する機能も備わっているので、設定した時間以外でも必要に応じて自宅をパトロールしてくれます。
Scoutアプリの連携でロボットの動きを制御可能
Scoutは専用のアプリを連携させることで、パトロールの巡回経路や時間を設定できます。また、アプリを介して、スマートフォンでScoutのカメラで取得した映像を再生することも可能です。
なお、Scoutアプリは、AndroidとiOSの両方に対応しているとのこと。Wi-Fiルーターへの接続も簡単に完了するので、複雑な設定は必要ありません。
Scoutの仕様
機能 | 内容 |
---|---|
CPU | Quad ARM7 with GPU |
メモリ | 1GB |
オンボードフラッシュ | 8GB |
接続方法 | Wi-Fi |
カメラアングル | 120° |
ビデオ品質 | 1080P H.264 |
ナイトビジョン | 対応 |
双方向オーディオ | 対応 |
モーター | 4×DCモニター |
ホイール | 4×メカナムホイール |
バッテリー | 1×18650@2000mA |
センサー | 9DOF IMU、TOF、光センサー |
延長ポート | UART |
充電ポート | USB 3.0 |
マイクロフォン | デジタル |
スピーカー | 1W |
Scoutの細かい仕様は、上記表のとおりです。とくに、カメラの視界が120°と広く、最大1080P(フルHD)の高画質で映像を映し出せる点が最大の魅力といえるでしょう。
ほかにも、以下のような特徴があります。
- Wi-FiおよびBluetoothワイヤレス接続
- フルHD1080pビデオ録画および画像キャプチャ カメラ
- 内蔵マイクとスピーカーによる双方向オーディオ
- 音声または動きに反応して起動する自動充電機能付き自律パトロール
- メカナムホイールを備えた四輪駆動
- 障害物検出、経路計画、崖検出などを含むナビゲーション赤外線暗視
- クラウドビデオクリップストレージ
- AIベースの人間とペットの認識
- 9DoF IMU、ToF、光センサーなどを豊富に搭載したセンサー
- 再生時間は約2.5時間、充電時間は約3時間
すべての特徴を詳しく解説するとキリがなくなってしまうので、筆者がとくに重要だと感じたポイントを3点に絞ってお伝えしますね!
フルHD対応の録画機能付きカメラ
Scoutに搭載されているカメラは、最大1080P(フルHD)の高画質に対応しています。自宅の映像をより繊細にくっきりと映し出してくれるほか、録画機能もついているので、何かあったときの証拠映像としても使えますね!
なお、カメラの視野角は120°とかなり広いのが特徴。Moorebot Scoutアプリを使用すれば、いつでもどこでもScoutの映像を確認できます。
ナイトビジョン&防水
Scoutはナイトビジョンを搭載しているので、暗い部屋のなかでも綺麗な映像を取得できます。また、Scoutのボディには防水機能も備わっているので、水濡れで壊れてしまう心配もほとんどありません。
また、サイズが小さいため、自分では目が届きにくい場所に入り込めるのも魅力。さらに、4輪駆動のMecanumホイールを搭載しているので、自宅やオフィスのあらゆるスペースをパトロールできます。
AIベースの検出能力
Scoutに搭載されているAIが優れた検出能力を発揮するので、人間やペットとの接触を避けられます。赤外線暗視機能も搭載しているので、夜中に自宅を歩いても、Scoutと接触する心配がありません。
また、赤外線暗視以外にも、9DoF IMU・ToF・光センサーなどの豊富なセンサーを搭載。これらのセンサーが充電中に音や動きを検出すると、録画する機能まで備わっています。
なお、生成AIツールの開発コストを抑える方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
→生成AIツールの開発費用が高い!コストを下げる2つの方法をご紹介
クラウドファンディングサイト内での注目度
クラウドファンディングサイトのINDIEGOGOでは、6,984人の支援者から合計1,192,552ドルの支援を受けています。これを日本円に換算すると、約175,370,730円であるため、Scoutはかなり注目されていることがわかりますね!
なお、別のクラウドファンディングサイトのMakuakeでもキャンペーンを実施済みで、こちらでも230人の支援者から6,408,500円の支援を受けています。
SF映画を彷彿とさせる見た目や機能性に、世界中が注目しているといえるでしょう。
Scoutの購入方法
Scoutは、すでに一般販売されているので、Moorebotの公式サイトやAmazonなどのサイトから購入できます。普段から慣れ親しんでいるサイトで購入できるのは嬉しいポイントですね。
また、2023年12月時点の価格は、42,436円(税込)でした。個人でも気軽に購入できる価格なので、興味がある方はぜひ購入してみてください。
なお、Scoutの販売元はMoorebot社ですが、Amazonではさまざまなショップが出品しています。なかには、個人出品している信頼性の低い出品者も見受けられるので、購入の際は粗悪品などに注意しましょう。
なお、AIインフルエンサーの作り方について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
→AIインフルエンサーの作り方とは?無料で売れっ子AIモデルを作る方法
Moorebotで自宅の警備体制を強化しよう
Scoutは、24時間365日自宅を警備してくれる、自律型AI搭載のパトロールロボットです。フルHD対応のカメラで自宅の映像を記録できるほか、Wi-Fi経由でスマートフォンに映像を送信してくれるので、離れた場所でも自宅の安全を確認できます。
Scoutに搭載されている、おもな機能をまとめました。
- 24時間365日自宅を警備
- 双方向オーディオ
- プライバシー保護機能
- STEMプログラミング教育
- オープンソースで機能をカスタマイズ
- ペアリングすればスマートホームデバイスに
- Scoutアプリの連携でロボットの動きを制御可能
とくに、双方向オーディオがついているため、外出先でも自宅にいる子供やペットとコミニケーションを図れるのが魅力です。また、スマートフォンに送られてくるデータには、プライバシー保護機能が強力に施してあるので、自宅の映像が外部に漏れ出てしまう心配もほとんどありません。
以下は、Scoutの仕様の詳細です。
機能 | 内容 |
---|---|
CPU | Quad ARM7 with GPU |
メモリ | 1GB |
オンボードフラッシュ | 8GB |
接続方法 | Wi-Fi |
カメラアングル | 120° |
ビデオ品質 | 1080P H.264 |
ナイトビジョン | 対応 |
双方向オーディオ | 対応 |
モーター | 4×DCモニター |
ホイール | 4×メカナムホイール |
バッテリー | 1×18650@2000mA |
センサー | 9DOF IMU、TOF、光センサー |
延長ポート | UART |
充電ポート | USB 3.0 |
マイクロフォン | デジタル |
スピーカー | 1W |
カメラの視野角や映像品質に優れているので、監視カメラとしての性能は優秀です。さらに、複数のセンサーが人間やペットとの接触を防ぐ役割をもっているので、安全性についても問題ありません。
なお、Scoutはすでに一般販売されているので、Moorebotの公式サイトやAmazonからの購入が可能です。個人でも気軽に手を出せる価格設定なので、気になる方はぜひ購入してみてください。
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