【非エンジニア必見】ChatGPTを使ったExcel自動化ツール!業務が倍速で終わる仕事術

今回は、多くの人が日々の業務で利用するMicrosoft Excelを、AIの力で効率的にするための2つのアドイン「ChatGPT for Excel」と「Excel Labs」を紹介します。
この記事では2つのアドインの概要から導入方法、実際の利用例まで解説していきます。
ぜひ最後までご覧くださいっ!
また、お時間がない方は、目次からまとめをクリック!
ぱっと概要を理解できるようにしています!

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ChatGPT for Excelとは?
ChatGPT for Excelアドインは、Microsoft ExcelでChatGPTを活用できるようにするアドインです。このアドインを使用すると、Excel内で直接ChatGPTに質問を投げかけたり、データ分析や表作成などの作業を支援してもらうことができます。ChatGPT for Excelを導入すると下記の関数が使えるようになります。
- AI.ASK:AIによる文章生成機能
- AI.LIST:AIによるリスト生成機能
- AI.FILL:AIによるデータ補完機能
- AI.FORMAT:AIによるデータフォーマット機能
- AI.EXTRACT:AIによるデータ抽出機能
- AI.TRANSLATE:AIによる翻訳機能
これらの関数を使い分けることで、
- 質問の回答
- リストの作成
- データの補完
- データの整形
- 情報の抽出
- 翻訳
など、さまざまなタスクに対応できます。
では、さっそく使い方を解説していきます!
なお、ChatGPTとZapierの連携方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
→【ChatGPT×Zapier】SlackにChatGPTを連携!導入方法から具体例まで解説
ChatGPT for Excelの導入方法
手順はこちらです↓
- OpenAI APIキーの取得
- ChatGPT for Excelアドインの導入
- APIキーの設定
ChatGPT for Excelを利用するには、OpenAIのAPIキーが必要です。OpenAIのAPIキーを取得し、ChatGPT for Excelを導入後、取得したAPIキーを設定することでExcelからChatGPTにプロンプトを送り、結果を返すことができます。
では早速、ChatGPT for Excelの準備に取り掛かりましょう!
OpenAI APIキーの取得
OpenAIアカウントをお持ちでない方は、以下の記事を参考にしてください!
→ChatGPT APIとは?利用方法や料金の確認方法、活用事例15選を紹介
アカウント作成後、以下のページから「Create new secret key」を押すと、APIキーを作成できます。
APIキーは後ほど使うので、大切に保存してください。
ChatGPT for Excelアドインの導入
Excelを開き、「個人用アドイン」をクリックしてください。
Officeアドインの画面が表示されるので「ストア」に移動します。
検索に「ChatGPT for Excel」と入力して下さい。
一覧に表示された「ChatGPT for Excel」を「追加」して下さい。
これでアドインの導入は完了です。
次に設定をしていきます。
Excelのホーム画面の「ChatGPT for Excel」→「OpenAI API key」を選択して下さい。
OpenAIのAPIキーを入力できる項目がありますので、取得したOpenAI APIキーを入力して下さい。
「CONGRATULATIONS!」と表示されれば、設定完了です。
ChatGPT for Excelを実際に動かしてみた!
ChatGPT for Excelを導入することで、ChatGPTを使える関数が利用可能になります。
関数を使用したいセルに、以下の関数を使いたい機能に応じて入力することで、ChatGPTをシート上で使用可能になります。
AI.ASK:AIによる文章生成機能
AI.LIST:AIによるリスト生成機能
AI.FILL:AIによるデータ補完機能
AI.FORMAT:AIによるデータフォーマット機能
AI.EXTRACT:AIによるデータ抽出機能
AI.TRANSLATE:AIによる翻訳機能
では、実際に使ってみましょう。
1.質疑応答
最初に、「ChatGPTについて教えて下さい」と質問してみました。
=AI.ASK(“ChatGPTについて教えてください”)
結果は以下の通りです。
全文:
“。
ChatGPTは、自然言語処理技術を使用したチャットボットです。ChatGPTは、ユーザーからの入力を受け取り、自然な会話を行うことができます。ChatGPTは、自然言語処理技術を使用して、ユーザーからの入力を理解し、自然な会話を行うことができます。ChatGPTは、自然言語処理技術を使用して、ユーザーからの入力を理解し、自然な会話を行うことができます。また、ChatGPTは、自然言語処理技術を使用して、ユーザーからの入力を理解し、自然な会話を行うことができます。”
内容は間違っていないですが、何故か最初に”。”が入っていたり、同じ文章を繰り返しています。
原因としては、利用しているChatGPTのモデルが最新のGPT-3.5やGPT-4ではなく、旧バージョンのGPT-3を利用しているため日本語の精度に問題があるためだと考えられます。
2.文書の生成
次に特定のテーマに基づいて新しい文書を作成してみます。
=LABS.GENERATIVEAI(“生成AIについての文章を作成して下さい。” )
結果:
全文:
AI(人工知能)は、コンピューターを使って人間のような思考や行動を実現する技術です。AIは、複雑な問題を解決するために、機械学習や深層学習などのアルゴリズムを使用して、データを分析して、自動的に行動を決定します。AIは、自動運転車、画像認識、自動翻訳など、さまざまな分野で使用されています。AIは、将来的には、人間の仕事を取って代わる可能性もありますが、その利点も多く、人間の仕事を補助することで、より効率的な仕事を行うことができる可能性があります。
生成AIの内容ではなく、AIについての内容なので求めている回答と少し違います。
3.翻訳
次に文書を翻訳してもらいました。
例として、A1のセルの内容を英語に翻訳してもらいました。
=AI.TRANSLATE(A1, “en”)
結果:
全文:
ChatGPT for Excelアドインは、Microsoft ExcelでChatGPTを活用できるようにするアドインです。
ChatGPT for Excel Add-in is an add-in that enables you to use ChatGPT in Microsoft Excel.
A1のセルの内容を英語に翻訳してくれました。
4.文章の抽出
セルの特定の部分を抽出することも可能です。例として、架空のイベントの告知の一部を抽出してみましょう。
=LABS.GENERATIVEA(“次のテキストからチケット販売日を抽出してください。” & A1)
結果:
全文:
2023年8月10日開催予定の「Tech Future Expo」では、最新のテクノロジーとイノベーションが一堂に会します。チケットの販売は7月15日から始まります。
7月15日
チケットの発売日だけを抽出できました。
5.リストの作成
最後に特定のワードから、リスト形式の回答をしてもらいましょう。例として、ChatGPTの活用例をリストにしてもらいます。
=AI.LIST(A1)
結果:
全文:
ChatGPTの活用例を5つ教えてください。 |
1. 自動チャットボット:ChatGPTを使用して、自動チャットボットを構築して、ユーザーからの質問に自動的に回答することができます。 |
2. 自動テキスト生成:ChatGPTを使用して、自動テキスト生成を行うことができます。例えば、新しい記事を自動的に生成したり、新しい詩を作成したりすることができます。 |
3. 自動文書検索:ChatGPTを使用して、文書内の情報を検索して、ユーザーが求めている情報を提供することができます。 |
4. 自動文書分類:ChatGPTを使用して、文書を自動的に分類して、検索結果を効率的に表示することができます。 |
5. 自動文書抽出:ChatGPTを使用して、文書から重要な情報を抽出して、ユーザーが必要とする情報を提供することができます。 |
Excelに合わせた表形式で回答してくれました。
このように、ChatGPT for Excelは多種多様な要求に対応できる非常に強力なツールであることがわかります。
翻訳、抽出、詳細な質問応答、リスト作成など、幅広いタスクをこなすことが可能です。ただし、旧式のAIモデルであるGPT-3を利用しているために、日本語で利用した場合の精度には課題があります。
では次に、MicrosoftのExcel Labsを解説していきます。
なお、ChatGPTとSlackを連携する方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
→【画像で導く】SlackとChatGPTの導入・連携方法を解説
Excel Labsとは?
MicrosoftのExcel Labsとは、Excelの新機能を試験的に提供するアドインです。
これはMicrosoftの開発中のプロジェクトである、Microsoft Garageとして開発されています。
Excel Labsを導入すると下記の関数が使えるようになります。
- LABS.GENERATIVEAI関数
これは、ExcelのセルからChatGPTにプロンプトを送り、モデルから得られた結果をワークシートに返すカスタム関数です。
Excel LabsはOffice 2016以降の環境で無料でダウンロードできます。
この関数が得意としていることは、
- テキスト生成
- テキスト補完
- 要約
- 分類
- テキスト変換
- Q&Aの作成
などです!
これを使って、アンケートの回答に含まれるキーワードを解析するように指示したり、公開情報の取得・分析、データの整形等ができるようになります。
使い方によって、かなり業務の効率化ができるなと思いました!導入方法をまとめたので見ていただけると嬉しいです!
Excel Labsの導入方法
手順はこちらです↓
- OpenAI APIキーの取得
- Excel Labsアドインの導入
- APIキーの設定
Excel Labsから「ChatGPT」を利用するには、OpenAIのAPIキーが必要です。
OpenAIのAPIキーを取得し、Excel Labsを導入、取得したAPIキーを入力することで
ExcelからChatGPTにプロンプトを送り、結果を返すことができます。
では早速、Excel Labsの準備に取り掛かりましょう!
OpenAI APIキーの取得
OpenAIアカウントをお持ちでない方は、以下の記事を参考にしてください!
→ChatGPT APIとは?利用方法や料金の確認方法、活用事例15選を紹介
アカウント作成後、以下のページから「Create new secret key」を押して、APIキーを作成できます。
APIキーは後ほど使うので、大切に保存してください。
Excel Labsアドインの導入
Excelを開き、「個人用アドイン」をクリックしてください。
Officeアドインの画面が表示されるので「ストア」に移動します。
検索に「Excel Labs」と入力して下さい。
一覧に表示された「Excel Labs, a Microsoft Garage Project」を「追加」して下さい。
これでアドインの導入は完了です。
次に、Excelのホーム画面の「ExcelLabs」→「OpenAI API key」を選択して下さい。
Configure API keyの「OpenAI API key」の項目に、取得したOpenAI APIキーを入力して下さい。
これでアドインの設定は完了です。
Excel Labsを実際に動かしてみる!
Excel Labsを導入することで、LABS.GENERATIVEAI関数が利用可能になります。
関数を使用したいセルに、=LABS.GENERATIVEAI(”プロンプト”)と入力することで、ChatGPTへの質問・回答が可能になります。
では、実際に使ってみましょう。
1.質疑応答
最初に「ChatGPTについて教えて下さい」と質問してみました。
=LABS.GENERATIVEAI("ChatGPTについて教えて下さい" )
結果は以下の通りです。
全文:
ChatGPTは、人工知能と使用したチャットボットです。ユーザーが質問すると、ChatGPTは自然言語処理技術を使用して、最適な回答を提供します。ChatGPTは、様々なトピックに関する質問に対応しており、24時間365日利用可能です。
ChatGPTに関する基本的な情報が回答されました。「ChatGPT for Excel」と違い、GPT-3.5を利用しているので日本語として自然な内容になっています。
2.文書の生成
特定のテーマに基づいて新しい文書を作成することも可能です。
=LABS.GENERATIVEAI("生成AIについての文章を作成して下さい。" )
結果:
全文:
生成AIは、人工知能の一種であり、与えられたデータから新しいデータを生成することができます。例えば、画像生成AIは、与えられた画像から新しい画像を生成することができます。また、文章生成AIは、与えられた文章から新しい文章を生成することができます。生成AIは、様々な分野で活用されており、特にクリエイティブな分野においては、新しいアイディアの創出や表現方法の拡大に役立っています。しかし、生成AIが人間の創造性を完全に置き換えることはできず、人間の感性や判断力が必要な場合も多く存在します。
このように、テーマに沿った具体的な文章が作成されました。「ChatGPT for Excel」では内容に間違いがあったので、AIモデルの進化を感じられますね!
3.翻訳
また他のセルを参照して回答することも出来ます。例として、A1のセルの内容を英語に翻訳してもらいました。
=LABS.GENERATIVEAI("次のテキストを英語に翻訳して下さい。 " & A1)
結果:
全文:
MicrosoftのExcel Labsとは、Excelの新機能を試験的に提供するアドインです。Microsoft Excel Labs is an add-in that provides experimental new features for Excel.
A1のセルの内容を英語に翻訳してくれました。
4.文章の抽出
セルの特定の部分を抽出することも可能です。例として、架空のイベントの告知の一部を抽出してみましょう。
=LABS.GENERATIVEAI("次のテキストからチケット販売日を抽出してください。" & A1)
結果:
全文:
2023年8月10日開催予定の「Tech Future Expo」では、最新のテクノロジーとイノベーションが一堂に会します。チケットの販売は7月15日から始まります。
チケットの発売は「7月15日」です。
チケットの発売日だけを抽出できました。
5.リストの作成
最後に特定のワードから、リスト形式の回答をしてもらおうとしましたが、LABS.GENERATIVEAI関数では、あくまで結果を出力できるのはひとつのセルまででした。
Excel Labsも、多種多様な要求に対応できる非常に強力なツールであることがわかります。翻訳、抽出、詳細な質問応答など、幅広いタスクをこなすことが可能です。ただし、あくまでひとつのセルに対して結果を出力できるだけなので使い方は限定的な印象です。
ChatGPTを使ったExcel自動化ツールを紹介!
今回は、ExcelでChatGPTを活用するための2つのアドイン、「ChatGPT for Excel」と「Excel Labs」の2つのアドインを紹介しました。以下の検証結果になります。
項目 | ChatGPT for Excel | Excel Labs |
質疑応答 | △(日本語の精度が低い) | ◯ |
文書の生成 | △(日本語の精度が低い) | ◯ |
翻訳 | ◯ | ◯ |
文章の抽出 | ◯ | ◯ |
リストの作成 | ◯ | ×(結果を出力できるのはひとつのセルまで) |
モデルのバージョン | GPT-3 | GPT-3.5 |
結果から、「ChatGPT for Excel」がExcelでの活用をより考えられていますが、「Excel Lab」の方がよりAIの回答の精度が高いです。使った感想としては、GPT-3の日本語の精度の低さもあり実用的なのは「Excel Lab」かなと思います。
最後に
いかがだったでしょうか?
弊社では
・マーケティングやエンジニアリングなどの専門知識を学習させたAI社員の開発
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・社内人事業務を99%自動化できるAIツールの開発
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