【Bing Image Creator】無料で使う方法やプロンプトのコツ、注意点を解説
メディア事業部編集長の佐井です。
皆さん、「Bing Image Creator」という画像生成AIツールを使ったことはありますか?Bing Image Creatorは最新の画像生成モデル「DALL-E 3」を搭載しており、アニメ風から写真リアリティまで幅広い画像を生成できます。
Microsoftアカウントがあれば、完全無料で利用可能です!
指示文(プロンプト)に日本語が使える点も非常に便利ですよね。
今回の記事ではBing Image Creatorの使い方、実際に使った感想をまとめています。この記事を読むと、Bing Image Creatorの活用方法まで理解できます。
ぜひ最後までご覧ください!
「DALL-E3」搭載のBing Image Creatorとは?
「Bing Image Creator」は、Microsoftが提供する画像生成ツールです。ユーザーが入力したテキスト(プロンプト)に基づいてAI画像を生成します。
具体的には、作成したい画像をイメージした指示文(プロンプト)を入力することで、文章に合った画像が最大4枚作成されます。
Bing Image Creatorは、OpenAIの最新の画像生成モデルである「DALL-E 3」を搭載。DALL-E2の後継バージョンである「DALL-E 3」は、ニュアンスを理解する能力が大幅に向上しており、プロンプトに忠実でハイクオリティな画像を生成できる点が特徴です。
なお、DALL-E 3の活用事例について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Bing Image Creatorの特徴
Bing Image Creatorには、DALL-E3を搭載している以外にも以下のような特徴があります。
- 日本語プロンプトにも対応
- Microsoftアカウントがあれば無料で利用可能
- アイデア出しのサポート
- プロンプトの自動生成機能
- スマホのブラウザやアプリでも利用可能
- Copilot(旧BingAI)からも利用可能
1つずつ解説しますね。
日本語プロンプトにも対応
「Bing Image Creator」は、2023年4月から日本語プロンプトの入力に対応しています。
他のツールでは日本語に対応していない場合もありますが、Bing Image Creatorは日本語プロンプトで簡単に画像生成できる点で特に優れています。英語対応のみのAI画像作成ツールと比較して大きな利便性があると言えるでしょう。
Microsoftアカウントがあれば無料で利用可能
「Bing Image Creator」は、Microsoftアカウントを持っていれば無料で利用可能です。
Microsoftアカウントは、同社が提供するCopilot(旧BingAI)をはじめとしたさまざまなサービスにアクセスするために必要です。
無料で簡単に作成できるので、アカウントを持っていない方は、ぜひこの機会に作成してみましょう!
アイデア出しのサポート
「Bing Image Creator」には、他のユーザーが作成したサンプル画像を閲覧できる「アイデアを探す」という機能があります。これを使うと、様々なサンプル画像が表示されるので、アイデア出しのヒントを入手可能です。
また、サンプル画像にカーソルを合わせると、使用されたプロンプトや関連画像を確認できます。サンプル画像は、共有・保存・ダウンロードも可能です。
画像のアイデアが思い浮かばない場合は、ぜひ試してください。
プロンプトの自動生成機能
「Bing Image Creator」には、プロンプトをランダムで自動生成するという機能もあります。
画面右上の「お任せで探す」メニューを選択すると、AIが自動的に英語のプロンプトを入力してくれます。
今回は「赤い風船を持った黄色いレインコートを着た少年が煙の火山の前に立つ、デジタルアート」というしっかりしたプロンプトが生成されました。これで作成を押すだけです。
この自動的に生成されるプロンプトを元に、自分でアレンジを加えて画像にするという使い方もいいと思います。
スマホのブラウザやアプリでも利用可能
「Bing Image Creator」は、スマートフォンのブラウザや専用アプリからも利用可能です(スマホからの使い方の詳細は後ほど解説します)。
外出先でも簡単にアクセスができ、いつでも必要な時に画像生成ができます。
スマートフォンに最適化されたインターフェースにより、直感的でスムーズな操作が可能です。デバイスを選ばずに手軽に画像生成が行えるので、非常に便利なツールです!
Copilot(旧BingAIチャット)からも利用可能
Bing Image Creatorは、Microsoftアカウントを使用してCopilot(旧Bing AI)のチャット経由でも利用できます。
対話形式で画像生成を指示でき、公式ページと同様に4枚の画像が作成可能です。
使い方は簡単です。「おりの中の熊」の画像を生成してほしいとCopilotのチャットChatに入力すると、自動的にBing Image Creatorを使って画像生成してくれました。
Copilotを利用する場合は、ログイン不要なので、CopilotのChatから画像生成を試してみるのも良いでしょう。
なお、Copilot Proについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Bing Image Cratorの料金体系
Bing Image Creatorは、Microsoftアカウントを利用すると無料で使えるツールです。Microsoftアカウントも無料で作成できるので、Bing Image Creatorは基本的に利用料金がかかりません。
最初に付与される15回分のブースト(画像生成の速度を上げるオプション)は、画像を生成するごとに1ブースト消費します。
画像生成にかかる時間は、ブーストありの場合15秒程度ですが、ブーストなしの場合最大5分程度かかります。
ブーストを使い切ってしまっても、毎日15回分リセットされるため、翌日まで待てば問題ありません。それ以上にブーストが必要な場合には「Microsoft Rewards」を使って増やしましょう。
Bing Image Creatorの使い方
実際にBing Image Creatorの使い方を紹介します。PCとスマホ両方とも利用できるので、それぞれ使い方を解説します。
PCからの使い方
まずはBing Image Creatorの公式サイトに行き「Bing Image Creator」にMicrosoftアカウントでログインしてください。
「参加して作成」をクリックしてMicrosoftアカウント情報を入力すると、AI画像を生成するためのページが開きます。
プロンプトの入力
AI画像生成は、画面上部にある文字入力欄に、出力したい画像に関する指示文(プロンプト)を英語もしくは日本語で入力します。
「雪山に立っている人」を出力したければ、そのまま入力するだけOKです。
Bing Image Creatorは日本語にも対応していますが、日本語のプロンプトでイメージ通りの画像生成ができない時は、英語でプロンプトを入力するとイメージに近い画像が生成されることもあります。
画像生成
今回試してみるプロンプトは、先ほど例に挙げた「雪山に立っている人」にします。
こういった画像が生成されました。
できるだけ詳細なプロンプトを入力すると、生成される画像もイメージに近くなります。
たとえば、「悪天候の中で雪山に立って救助を求めている2人」と入力すると、どうなるでしょうか。
イメージどおりの写真が生成されましたね。皆さんもぜひ試してください。
画像の共有・保存・サイズ変更
Bing Image Creatorで生成された画像をクリックすると画像が大きくなり、右側に共有ボタン・保存ボタン・ダウンロードボタン・サイズの変更ボタンが出てきます。画像をダウンロードする際のファイル形式は、JPEG規格でした。
画像は正方形で生成されますが、「サイズの変更」をクリックすると、正方形(1:1)と横長の向き(4:3)という項目が現れます。
横長の向き(4:3)を選択して15秒ほど待つと、以下の画像ができました。他の画像サイズも指定できるようになると、さらに便利ですね。
Microst Edgeから直接使える
Microsoft Edgeには、右側のサイドバーに「Bing Image Creator」ボタンが付いています。サイトを開かずに、こちらから直接画像を生成できます。
スマホからの使い方
スマホでも、ほぼ同様の方法で画像を生成できます。iPhoneの画面を使って説明しますね。
「Bing Image Creator」のホームページに行って、Microsoftアカウントにログインした後は、次の画面になります。
ここでPCとの違いがあり、スマホの方には作成ボタンがありません。
作成ボタンを出すには、まず「お任せで探す」を押してください。そうするとランダムなプロンプトが作成されますので、それを消してからそこに作りたい画像のプロンプトを入力して作成してください。
「アイスコーヒーとケーキ」と日本語入力したところ、作成結果は次のように表示されました。
アプリで利用する方法
Bing Image Creatorは、ブラウザ以外にアプリでも使用可能です。ただし、独立したアプリはなく、Bing公式アプリの機能のひとつとして利用できます。
まず、Bingアプリをインストールします。
インストール後、アプリを立ち上げたら赤枠部分を右にスライドしてください。
スライドしていくと、「Image Creator」が出てくるのでタップします。
「Bing Image Creator」の画面に切り替わります。サインアップ(ログイン)することで画像生成機能を利用できます。ここでは、「庭にいる大きな犬がエサを我慢している」というプロンプトで指示を出しました。
出力された犬の画像ですが、違和感はありません。スマホアプリでも動作にかかる速度は、PCと同じくらい(約15秒)でした。
なお、画像生成AIの革命児「Recract V3」について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Bing Image Cratorを実際に使ってみた
では、実際にBing image Creatorを試してみます。
AIは「よりリアルな人間」の画像生成はうまくいかないことがありますが、DALL-E 3を搭載しているBing Image Creatorならどうでしょうか?
画像のクオリティを検証するために、今回は人物が入った画像を生成してみましょう!
プロンプト「砂浜にたたずむ可愛い女性」で画像作成
このような画像が生成されました。
うーん。生成された画像は女性がメインになってしまっているのと、少し顔と体のバランスも悪い気もしますね。
もう少しプロンプトを変えてみましょう。
プロンプト「砂浜を散歩するかわいい女性」へ微妙に表現を変更。
おお!こちらは4枚生成されましたが、比較的どれも自然です。プロンプトで顔の表現や、情景も細かく指示すれば、違った感じにもできそうですよね。
プロンプトに「アニメ調」を追加して、画風を変更。
先ほどの写真に近い画風から、アニメ風に描いた美少女の絵になっています。素晴らしい!
もう一つ例として部屋の画像を生成してみます。
「モダンインテリアの可愛いリビングルーム」としてみました。すごくしっくりときていいですね。これは個人的に使いたいと思う画像ができました。
使用してみた結果ですが、日本語は使えるものの、英語の方がうまく画像生成できそうな気がします。
google翻訳で構いませんので、英語で入力することをおすすめします。より高度な翻訳をしたい場合は、DeepL翻訳を使って日本語から英語に翻訳して、プロンプトを入力してください。
なお、プロンプトデザインの秘密について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Bing Image Creatorのプロンプトを書くコツ
Bing Image Creatorでプロンプトを書くコツをまとめました。
- 具体的な描写を心がける:「猫がピアノを弾いている」のように、主語と行動を明確に指定しましょう。
- 視覚的要素を追加する:「ミニマルでカラフルな有機的な形」といった表現を使いましょう。形状や色彩、構図などを含めると、より豊かな画像が生成されます。
- 雰囲気や感情を表現する:「エネルギッシュな」「いきいきとした」などの言葉を加えると、画像の印象が強くなります。
- 技術的な要素を指定する:「3D」「抽象的」などのワードを使って、画像のスタイルをより細かく指示しましょう。
- 背景を指定する:背景色や風景を追加すると、画像全体の雰囲気を変えられます。
- 「お任せで探す」を使う:アイデアが思いつかない場合は、AIが生成したプロンプトを参考にして、修正を加えてください。
これらのポイントを意識しながらプロンプトを作ると、高品質でイメージに近い画像を生成できますよ!
Stable DiffusionとBing Image Creatorの違い
Stable DiffusionとBing Image Creatorは、両者とも画像生成AIですが、いくつかの重要な違いがあります。※1 主な違いを表にまとめました。
特徴 | Stable Diffusion | Bing Image Creator |
---|---|---|
開発元 | Stability AI | Microsoft (DALL-E 3使用) |
利用料金 | 無料 | 無料(Microsoftアカウント必要) |
商用利用 | 可能(一部制限あり) | 不可 |
利用環境 | Web版・ローカル版 | Bing上のみ |
日本語対応 | 拡張機能で対応可能 | 対応済み |
補助機能 | 生成画像の編集可能 | プロンプト自動生成、参考画像提示 |
Stable Diffusionは、オープンソースで無料利用でき、商用利用も許可されています(一部のモデルや機能では制限あり)。ローカル環境にインストールして使うことも、高度なカスタマイズも可能です。
Bing Image Creatorは、MicrosoftがOpenAIのDALL-E 3を利用して開発したツールで、Bing上でのみ利用可能です。無料で使えますが、商用利用は禁止されています。
Stable Diffusionは生成した画像を編集できますが、Bing Image Creatorはプロンプトの自動生成や参考画像の提示など、初心者向けの補助機能が充実しています。使い勝手の面では、Bing Image Creatorが日本語に対応しているので、初心者にとっては扱いやすいかもしれません。
Bing Image Creatorの注意点
Bing Image Creatorを使う際には、以下の点に注意してください。。
- 商用利用について
- 著作権について
- 表現上の制限について
- 一意ではない可能性について
商用利用について
Bing Image Creatorは、商用利用ができません。※2
個人・非商業的な目的においてのみ生成コンテンツを使用できます。
Bing Image Creatorで生成したコンテンツをそのまま商品・サービスとして利用するのは難しいですが、全くビジネスに活用できない訳ではありません。商品のアイデア出しやスタッフ研修など直接の利益に関わらない場面で使用するだけでも生産性は大きく向上するでしょう。
著作権について
生成コンテンツの著作権に関しては、Microsoftは所有権を主張していません。
ただし、AIの学習にはオンライン上のコンテンツが利用されているケースもあります。
Bing Image Creatorも例外ではなく、自身の作品・コンテンツがAI学習に利用されたことで裁判沙汰になるなど、AIに関わる著作権問題は業界でもグレーな扱いです。
そういった問題を回避するためには、生成した画像が第三者の著作権に抵触していないか注意を払うことが必要です。
表現上の制限について
Bing Image Creatorでは、暴力的・差別的な表現を含むコンテンツや、倫理に反する表現などを含むコンテンツの作成はできません。
また、成人向けコンテンツや性的搾取の描写などのコンテンツも作成できません。Bing Image Creatorの利用規約では以下のように記載されています。※3
搾取と虐待
Microsoft は、以下を含むがこれらには限定されないアダルトコンテンツまたは性的搾取を描写・フィーチャー・もしくは促進するコンテンツを制作するために、Image Creator を使用することを禁止します。
引用:Content Policy for Usage of Image Creator from Microsoft Bing
- 児童の性的搾取、虐待、児童の性的対象化
- グルーミング
- 合意に基づかない私的な画像
- 性的勧誘
- 人身売買
コンテンツポリシーに違反しないよう十分注意してください。
一意ではない可能性について
Bing Image Creatorで生成される画像は、一意ではない可能性があります。「一意ではない」とはつまり、「自分だけのオリジナルではない」という意味です。Bing Image Creatorの使用条件として、利用規約では以下のように記載されています。※4
”オンラインサービスの性質上、作成物はユーザーごとに一意でない場合があり、オンラインサービスは、Microsoftユーザーまたはほかのユーザーに対して同一または類似の出力を生成する場合があります。ほかのユーザーが同様の質問をし、同じ応答、類似した応答、または異なる応答を受け取ることもあります(DeepL翻訳)。”※4
まったく同じプロンプトを入力した場合、ほかのユーザーも同じ画像を作成できる可能性があるため、完全に自分だけのオリジナル画像を作れるとは限らないということです。
反対に、ほかのユーザーが作った同じプロンプトを入力したとしても、全く同じ画像を作成できるわけではありません。
ブーストの回復方法について
Bing Image Creatorにおけるブーストとは、画像生成にかかる処理スピードを短縮できるトークンのことを言います。つまり、回数制限付きのスピードアップ機能です。
Bing Image Creatorのブーストは初回サインアップ時に15回付与され、以降は15回分を上限に毎日トークンが回復される仕様です。
ただし、Bing Image Creatorのブーストは仕様変更されることがあります。ブーストが回復しない場合は、Microsoftの公式サイトをチェックしてみましょう。
ちなみにブーストが足りなくなった場合、Microsoft Rewardを使用して追加のブーストと引き換えることも可能です。※5
15回では足りない場合は、Microsoft Rewardを利用する手もありますよ。Microsoft Rewardの獲得方法は下記参考記事をご確認ください。※6
Bing image Creatorをうまく活用しよう!
今回はBing image Creatorについて使い方や利用できる機能を紹介しました。活用できるポイントは以下の通りです。
・細かいプロンプトによってできる画像が変わってくるため、工夫が利かせやすい
・他の人の画像生成はプロンプトを含めてアイデアとして非常に参考となる
Bing image Creatorは、Microsoftアカウントがあれば無料で簡単に画像生成ができ、日本語にも対応しているので非常に便利です。
「アイデアを探す」はアイデアの参考になりますし、「お任せで探す」はプロンプトが思い浮かばないときに有用です。
スマホやCopilot(旧BingAI)からも利用できますので、ぜひ一度ウワサの画像生成AIを試してください。
最後に
いかがだったでしょうか?
「Bing Image Creator」の柔軟な画像生成機能は、商品イメージの作成やプロモーション素材の制作など、ビジネスのあらゆる場面で活用可能です。
株式会社WEELは、自社・業務特化の効果が出るAIプロダクト開発が強みです!
開発実績として、
・新規事業室での「リサーチ」「分析」「事業計画検討」を70%自動化するAIエージェント
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