【AI失業時代】ChatGPTのせいでクビになった不運な人まとめ
ChatGPTによって、実際に仕事をクビになった人がすでにいるのをご存知でしょうか?
海外では、ライターやイラストレーターなどのWeb系の職業を中心に、「報酬が10分の1」「時給80ドルの仕事が消滅」といった悲劇が続々と起こっています。
ChatGPTは、顧客対応やライティングなどの業務を自動化できるため、人間の労働力が不要になってしまうためです。
本記事では、ChatGPTのせいでクビになった人々の事例をまとめて解説します。
ChatGPTに仕事を奪われないためにやるべきことも解説しているので、最後まで読めば、ChatGPTに仕事を奪われるかもしれないといった漠然とした不安から解き放たれるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
ChatGPTのせいで解雇された人7選
早速ですが、ChatGPTのせいで解雇された方を7人紹介していきます。
「明日は我が身」という言葉もあるので、ぜひ他人事と思わずに、真剣にご覧ください。
コピーライターのオリビアさん
あるクライアントの元で専属のコピーライターとして活動していたオリビア・リプキンさん。彼女はクライアントにとって唯一のコピーライターだったにもかかわらず、仕事が日を経つごとに減っていったそうです。
そして彼女は、ついに衝撃的な光景を目にしてしまいます。なんと、依頼主であるマネージャー達が「ライターに給料を払うよりもChatGPTを使ったほうが安く済む」とSlack上で話し合っていたとのこと。
これは自分の存在価値を否定されたようでとてもショックを受けますよね…
実際に、彼女自身も話し合いの場を見てしまう度に、今後仕事が無くなっていくのではないかと心配をしていたとのこと。そんな心配をしていた矢先に、ついにAIにすべての仕事を奪われてしまったようです。
参考記事:COPYWRITER FIRED AFTER BOSSES STARTED CALLING HER “CHATGPT”
ライターのエリックさん
エリック・ファインさんは、バスマットの説明から大麻会社のコーポレート記事まで、幅広いジャンルのコンテンツライティングを行なっていました。コンテンツライティングを10年継続し、10件の継続契約で1時間あたり60ドルを稼いでいたとのことです。
しかし、そんな彼にも転機が訪れます。ある日、最も贔屓にしていたクライアントから1通のメールにて「サイト制作の手法をChatGPTに移行するため、契約を終了する」という旨を通達されたとのこと。
そして、継続契約で取引していたほかの9社も次々と同じ理由で契約を打ち切られ、彼の仕事は一夜にして消え去ってしまいます。
彼は、クライアントに契約の再考を求め、1社のみ再雇用されたものの、家族が生活していくには不十分な金額でした。
結局、彼はHVAC技術者になるためのコースに登録し、今後は配管工として生計を立てていく計画を立てたとのことです。
参考記事:ChatGPT took their jobs. Now they walk dogs and fix air conditioners.
イラストレーターのアンバーさん
フリーランスのイラストレーターとして、ビデオゲームのポスターを作成していたアンバー・ユーさん。1枚のポスターを描く度に、430〜1,000ドル相当の収入を得ていました。
とくに、ソーシャルメディアで公開されるプロモーションポスターの作成には、高度なスキルと多くの時間を必要とします。中国の伝統的な衣装を着て獅子舞を踊る女性のイラストを1枚完成させた際は1週間もかかったとのことです。
しかし、AI画像ジェネレーターが登場したことから、ゲーム会社は同様の画像をほんの数秒で完成させられるようになってしまいます。これは驚きですよね…
その結果、照明の調整や体の部分の歪みを修正するなど、小さな修正依頼しかこなくなり、当初の10分の1にまで収入が減ってしまったとのことです。
参考記事:AI is already taking video game illustrators’ jobs in China
デザイナーのBenguさん
大学を卒業後、フリーランスのデザイナーとして働き始めたドナルド・ベングさん。デザイナーとして活動してから4年程度で2,422ドル相当の月収を稼ぐなど、とても順調なキャリアを歩んでいました。
しかし、キャリア5年目の2023年には、突如状況が変わります。以前まで頻繁に来ていたはずの依頼が来なくなり、1ヶ月あたりの依頼件数は2件まで減少。その結果、収入は270ドルまで落ちてしまったとのことです。
彼は、AIが台頭してきたことを、この窮屈な現状の原因として考えています。そしてAIのせいでデザイナーの市場価値が低下したと語っているとのこと。現在では、フリーランスの道を諦め、フルタイムで安定した収入を得るために奔走しているようです。
参考記事:Free AI tools are killing South Africa’s web designer job market
大学生の論文を代わりに書くゴーストライターの方々
ケニアは、アメリカの大学生の代わりに論文を書く、不正行為の主要拠点です。フリーライターであるコリンズさんも、心理学・社会学・経済学などのテーマについて大学でエッセイを書いてお金を稼いでいます。
ときには学生のIDで大学のポータルサイトにアクセスし、課題やテストを提出していたとのこと。2022年は、900〜1,200ドルを稼いでいました。
しかし、アメリカの学生が宿題にChatGPTの力を借りるようになり、彼の仕事は激減します。とくに、あまりリサーチを必要としない仕事の依頼がこなくなり、月収が800ドル以下にまで落ちたとのことです。
オンライン学習プラットフォームのStudyが1000人の学生を対象にアンケートを行なったところ、なんと89%の学生が自身の宿題を終わらせるためにChatGPTを活用したことがあると回答しています。
アンケート結果を見れば、コインズさんが行なっているような論文の代筆業務の需要が減るのは明らかですね。
参考記事:AI is taking the jobs of Kenyans who write essays for U.S. college students
カウンセラーとして働いていたアビー・ハーパーさん
ニューヨークにある摂食障害の支援を行う非営利団体「全米摂食障害協会(NEDA)」で働いていたアビー・ハーパーさん。この団体は年間約7万人から相談に応じていましたが、ある日を境に相談業務をAIに完全移行することを決定し、ハーパーさんを含むスタッフは解雇されました。
しかし、AIは摂食障害に関する適切なアドバイスを提供できず、SNSで問題視されました。
AIは、健康に害を及ぼすほどの食事制限を推奨するなどの不適切なアドバイスをしています。結果として、団体はAIによる相談業務を停止し、現在はAIチャットボットを削除し電話もつながらない状態です。
ハーパーさんは、AIが人間のカウンセラーに代わることのリスクを指摘しています。摂食障害のカウンセリングでは、人間特有の共感や経験に基づくアドバイスが重要であり、AIではそれを真に再現することはできないと述べています。
AIが人間の代わりになることは、必ずしも最善の選択とは限りません。
コピーライターとして働いていたイーエス・ファインさん
商品に説明をつけるコピーライターとして働いてきたイーエス・ファインさん。ChatGPT4.0という高性能なAIが登場したことで、契約していた企業から仕事をAIに切り替えると言われました。
ファインさんは企業に「ChatGPTを活用し、より速いスピードで多くの説明文を書けるようにするのはどうか?」と提案しました。しかし、企業は「今までの4分の1の報酬で仕事をしてくれ」と言われてしまい、全ての契約を失ったのです。
失業後、ファインさんは新しい職を探し、AIに仕事を奪われにくい空調整備士の仕事を選びました。未経験ながらも、将来性を考えてこの道を選んだそうです。
ファインさんは、事務系の仕事がAIによってなくなるリスクがあると警鐘を鳴らし、将来に備えることの重要性を訴えています。
ChatGPTに仕事を奪われないためには
ChatGPTに仕事を奪われないためには、以下の3点を意識することが大切です。
- 上流工程の業務を行う
- 自身のブランド価値を高める
- 人とのコミュニケーションを意識する
まずは、上流工程の業務を行うことが大切です。単純作業を中心に行う下流工程の業務は、AIでも代わりが務まりますが、経営やマネジメントのように人の意図を踏まえて判断する業務はAIにはできません。これらの職種は、AIが得意とするデータ処理や分析とは異なり、人間の創造性や感情を必要とします。
次にAIは目と目で通じ合うような、非言語コミュニケーションが苦手です。そのためカウンセラーなどの職種では、人間らしい温かみや理解、そして創造性のある発想を提案できる人材が必要とされてくるでしょう。
また並行して、自身のブランド価値を高めることも意識すべきです。AIが発達してくれば、誰が仕事してもほとんど同じ成果が得られますよね。
しかし、クライアントはより信頼できる人に仕事を頼みたいはずです。したがってクライアントが選びたいと思うような、ブランド価値を磨いていくことが大切です。
コミュニケーション能力や発言力を磨き、人間としての価値を高めましょう。
なお、人とAIの文章の違いについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
→人間はAIの文章の方を魅力的に感じるという研究結果、しかし・・・
まとめ
本記事では、ライター・イラストレーター・デザイナーなどを中心に、AIに仕事が奪われた人達のエピソードをご紹介しました。
共通しているのは、どの業種においても、クライアントが費用対効果を考慮して契約を打ち切っていることです。AIを活用した方が人に仕事を依頼するよりも安く、なおかつ迅速に仕事を仕上げてくれるので当然といえば当然ですよね。
そこで、ChatGPTをはじめとしたAIに仕事を奪われないためにも、以下の3点を意識しましょう。
- 上流工程の業務を行う
- 自身のブランド価値を高める
- 人とのコミュニケーションを意識する
上流工程の業務とは、課題の洗い出しやオリジナル製品の企画・開発などです。AIは過去のデータに基づいた推測を中心に行なっているので、データの範囲外にある全く新しい価値を創造することはできません。過去を分析するAIとは対照的に、未来志向で物事を捉える必要があります。
また、コミュニケーション能力や発言力を磨き、クライアントから信頼されて選ばれるようになることも大切です。自身のブランド価値を高め、自分にしかできない仕事を任されるようになりましょう。
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