【無料版Copilot】できることや有料版との違い、使い方を徹底解説!

日々、進化を続ける生成AIですが、「情報が多すぎて何を使ったら良いのか分からない」「無料でも使えるツールはあるの?」「そもそもAIで何が出来るの?」など、悩みは尽きませんよね。
今回は生成AIツール「Copilot」(コパイロット)を無料で使いこなすために必要な情報や具体的な使い方、有料版との比較について解説します。
日常的にパソコンは使うけれど、まだAI活用に一歩踏み出せていないという方でも、実践すれば日常の仕事や情報収集の効率が数倍~数十倍はかどる有益な情報ですので、ぜひ最後まで読んでみて、ご自身にできそうなことから始めてみてください!
Copilotとは

Microsoft Copilot (マイクロソフト・コパイロット)と は、マイクロソフト社が提供するAIアシスタント機能の事です。Copilotは「副操縦士」の意味で、文字通り、ビジネスの機長であるあなたの優秀なアシスタントとして活躍してくれます。
同社が提供するOs・Windows11から標準搭載されたため、ご自身のパソコンのタスクバーなどでも、カラフルなリボン状のロゴを見たことがある方もいるのではないでしょうか?
無料版と有料版がありますが、無料版でも音声やテキストチャットによる質問、画像生成など、基本的な機能は使用可能です。
生成AIで有名な「ChatGPT」と同様、Copilotもテキストや画像、音声など複数の情報を読み取って出力できるマルチモーダルAIなので、ChatGPTの無料版に触れたことがある方ならすんなり利用できるのではないでしょうか?
なお、マルチモーダルAIについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

2025年2月25日「Think Deeper」と音声入力の無料・無制限アクセスを発表※1
Microsoftは、Copilotの新機能「Think Deeper」と音声入力機能への無料・無制限アクセスを発表しました。「Think Deeper」は、より深く考える質問に対応し、ユーザーの思考を促す高度なAI分析機能です。これにより、Copilotは短い回答だけでなく、背景情報を考慮したより深い洞察を提供できるようになります。
また、音声入力機能が無制限で利用可能になり、ユーザーは話しかけるだけでCopilotと対話できるようになりました。これにより、ハンズフリーでの操作が可能になり、より直感的なAI活用が実現します。特に、会話形式でのアイデア出しや、移動中の情報検索に役立つでしょう。
この無料提供は、Copilotの利便性をさらに向上させ、より多くのユーザーにAIの可能性を体験してもらうことを目的としています。
無料版Copilotでできること
情報収集
無料版のMicrosoft Copilotは、Bing と最新の情報連携を検索し、ユーザーの質問に答えられます。 通常の検索エンジンとは異なり、複数のサイトから情報を統合し、要点を整理した回答を提供するため、効率的に情報が得られます。
また、「最近のニュースを教えて」「市場動向の概要をまとめて」などの指示にも対応し、特定のテーマについて概要することも可能です。ただし、情報の正確性を保証するものではないため、公式情報や信頼性の高いサイトと併せて活用しましょう。
画像生成
無料版のCopilotでは、DALL・E 3を利用したAI画像生成が可能です。 ユーザーが「かわいい猫のイラストを描いて」や「未来都市の風景を作成して」などのプロンプトを入力すると、AIが指定したスタイルの画像が生成されます。
また、「水彩画風」「リアルな写真風」など画風の指定も可能です。また、著作権のあるキャラクターや特定の人物に関する画像の生成には制限があり、適切な利用範囲を守ることが求められます。
なお、画像生成AIについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

翻訳
無料版Copilotは、多言語対応の翻訳機能を備えており、英語、日本語、中国語、フランス語など様々な言語に対応しています。単語単位の翻訳だけでなく、文章全体の翻訳や微妙な調整も可能で、「カジュアルな表現」「ビジネス向け」などトーンを指定して翻訳できます。
翻訳した文章の文法や自然さを調整することもできるため、より正しい表現に仕上げることが可能です。 なお、専門的な文章や高度なニュアンスの翻訳には誤訳の可能性があるため、チェックが必要です。
動画の要約
無料版Copilotを使うと、一部の動画コンテンツを要約することが可能です。例えば、YouTubeの動画URLを入力して、「この動画の要点をまとめて」と指示すると、動画の主要なポイントを短く整理してくれます。
著作権の関係で一部の動画では概要が制限されることがあり、特に有料コンテンツや非公開の動画は概要対象外となる場合があります。そのため、字幕付きの動画や公式の学習コンテンツを活用するのが効果的です。
文章生成
前述の通り、Copilotには無料版にも、OpenAI社のGPT-4Turboが搭載されているため、ChtGPT-4の4倍の処理能力が備わっています。
Copilotのチャット欄に書いて欲しい文章の概要を記入するだけであっという間に文章の素案を書き出してくれます。ただし、無料版はWordやExelなどと連携がないため、その都度コピペして文章やデータを移し替える必要があります。
またChtGPT同様、現状、生成AIで作成した文章は完璧でないため、日常的にビジネス利用する場合は必ず人の目によるチェックと手直しを行いましょう。
プログラミングの勉強
無料版Copilotは、プログラミングの学習支援にも活用可能です。たとえば、「Pythonの基本文法を教えて」「JavaScriptで簡単な関数を作って」などの指示を出したり、コードの例を教えて解説してくれます。
また、エラーメッセージの意味を尋ねると、エラーの原因と解決策を提案しますので、初心者でも学習しやすい環境といえるでしょう。
スマホアプリでできること
Microsoft Copilotのスマートフォンアプリ(iOS/Android版)では、AIチャット機能、画像生成、音声入力などが利用可能です。GPT-4を搭載したAIチャットでは、情報収集や文章作成、アイデア出しなどに対応し、スマホから手軽に活用できます。
また、テキストから画像を生成できるため、プレゼン資料SNSや投稿用のビジュアルを簡単に作成できます。 音声入力にも対応しており、ハンズフリーで質問や指示を出せるため、移動中でもスムーズに作業できます。
Copilotアプリでは「より創造的に」「よりバランスよく」「より厳密に」の3つの会話スタイルが選択可能です。
「より創造的に」は、自由な発想でアイデアを出したり、ユニークな文章やストーリーを作成することに適しています。
「よりバランスよく」は、創造性と正確さのバランスを取りながら、自然で適切な回答をしてくれるため、一般的な会話や情報収集に最適です。
「より厳密に」は、正確な情報を重視し、簡潔で事実に基づいた回答を生成するため、データ分析や調査などに向いています。用途に応じて最適な応答を得ることができるでしょう。
これらの機能により、スマホでも効率的に情報を活用し、コンテンツ作成や日常業務をスムーズに進めることが可能です。
無料版と有料版の違い
この章ではCopilotの無料版と有料版でどのように異なるのか、詳しく解説していきます。
無料版と有料版の比較
まずは、分かりやすく表にまとめましたのでご覧ください。
項目 | 無料版 | 有料版(Copilot Pro) |
---|---|---|
利用可能なアプリ | Edge、Windows、Bing | Word、Excel、PowerPoint、Outlook、TeamsなどのMicrosoft 365アプリ |
使用できるAIモデル | GPT-4(制限あり) | GPT-4 Turbo(より高速で高性能) |
応答速度 | 標準 | 高速(処理速度が向上) |
AI画像生成 | あり(低速・利用回数制限あり) | あり(高速・制限緩和) |
文章作成・要約 | あり(基本機能のみ) | 高度な文章作成・文書要約が可能 |
Excelでのデータ分析 | ×(未対応) | 〇(データ分析、グラフ作成、数式提案) |
Teamsの会議要約 | ×(未対応) | 〇(会議の自動要約、アクション項目抽出) |
Wordでの文章作成補助 | ×(未対応) | 〇(文書のリライト、要約、内容提案) |
PowerPointの自動プレゼン作成 | ×(未対応) | 〇(スライド作成、自動デザイン調整) |
料金 | 無料 | 月額 20ドル(約3,000円) |
このように、無料版では制限があったり、未対応の機能が複数あったりすることが分かります。
無料版の制限
無料版と有料版の比較の表にありますように、無料版には利用回数や機能に制限があります。1日の最大チャット回数は300回、1セッション内では最大30ターンまで利用可能です。また、画像生成機能(DALL・E 3)の上限回数は1日15回までに制限されています。
機能面では、無料版はEdge、Windows、Bingでの利用が中心で、WordやExcelなどのMicrosoft 365アプリとの連携機能は含まれていません。さらに、高度なデータ分析や会議概要機能は利用不可です。AIモデルの面では、無料版ではGPT-4へのアクセスが制限される場合があり、最新のGPT-4 Turboを常に利用できるのは有料版のみとなっています。
これらの制限は、サービスの安定運用と公平な利用を目的としており、より多くの機能や制限緩和を希望する場合は、有料版(Copilot Pro)の利用が推奨されます。
混雑時に優先的にアクセスできる
Copilotは大規模言語モデルの「GPT-4Turbo」を搭載しており、回答の速度や精度の高さが特長です。
無料版と有料版があり、前述の通り無料版でもテキストでの質問のほか、ウェブページなどの文章の要約、画像生成など、基本的な機能は使用できますが、有料版を契約することで、利用者が多い混雑時でも優先的にGPT-4 Turboへアクセスできるメリットがあります。
特に日中の業務時間帯にアクセスが集中することも予想されるため、日常でヘビーユースされる場合は、有料版をおすすめしますが、まずは試してみたいという方は無料版でも十分です。
Office製品との連携の有無

有料版(Copilot Pro)では、Microsoft 365アプリとの連携が可能となり、Wordでの文章作成・概要、Excelでのデータ分析・グラフ作成、PowerPointでの自動スライド生成など、業務効率を大幅に向上させる機能が利用できます。
また、Outlookではメールの自動要約や返信作成補助、Teamsでは会議の自動議事録作成も可能になります。
無料版のCopilotは、Microsoft 365(Word、Excel、PowerPoint、Outlookなど)と連携できないため、Microsoft 365を活用するなら有料版のほうが便利といえるでしょう。
無料版Copiloを利用するメリット
機能の充実した有料版でないとビジネスに活用するのは難しいと思われがちですが、Copilotは無料版でもかなり使える優れた生成AIです。以下に無料版の使用で得られるメリットについて解説します。
コストがかからない
何といっても無料版最大のメリットは月額コストがかからないという点です。
現状、個人向けや企業向けの有料プランでは月額3,200円~4,500円程度の利用料がかかってしまうため、機能が十分に使いこなせないままコストだけかかるのは避けたいところ。
そこでおすすめなのが、まずは無料プランで機能を使い倒し、その有用性を自身で体感するという事です。
基本的に有料版と利用できるモデルは同じ
2024年3月にマイクロソフトはGPT-4TurboをCopilotの無料版にも導入したと発表しました。
このGPT-4Turboは、CahtGPTでおなじみのOpenAI社が開発したもので、同社のGPT-4のおよそ4倍の文章量を読み込める上位モデルです。
有料版にもこのGPT-4Turboが搭載されているため、基本的なスペックは同じと考えて良いでしょう。
無料版Copilotの使い方
無料版Copilotは主に、Webブラウザ・Microsoft Edge・スマートフォンアプリで利用できます。
一つづつ解説していきますので、ご自身が使いやすい方法で利用してみてください。
Webブラウザ
Copilotは、ウェブブラウザ上で直接利用可能です。以下の手順でアクセスできます。
- 公式サイトにアクセス: Microsoft Copilotの公式サイトに移動します。

- チャット画面の表示: サイト上でチャットボックスが表示されるので、そこからCopilotとのやり取りを開始できます。

- 質問や依頼の入力: チャットボックスに質問や依頼を入力し、Enterキーを押すと、Copilotが応答します。
この方法はインストールやアカウント作成は不要で、すぐに利用開始できます。
Microsoft Edge
Microsoft Edgeブラウザには、Copilotが組み込まれており、以下の手順で利用できます。
- Edgeブラウザの起動: Microsoft Edgeを開きます。

- Copilotアイコンのクリック: ブラウザの右上にあるCopilotアイコンをクリックすると、サイドバーが表示されます。

- サイドバーでの操作: サイドバー内の入力欄に質問や依頼を入力し、Copilotからの応答を得られます。
この方法は、ブラウジング中でも簡単にCopilotにアクセスできます。
スマートフォンアプリ
- アプリのダウンロード: 各プラットフォームのアプリストアから「Microsoft Copilot」を検索し、ダウンロードします。
- アプリの起動: インストール後、アプリを起動します。
- チャット画面での操作: アプリ内のチャットボックスに質問や依頼を入力し、Copilotとのやり取りを行います。
この方法は、外出先でも手軽にCopilotを活用できます。
無料版Copilotの商用利用について
無料版の商用利用に関しては注意が必要です。
例えば、無料版Copilotデザイナーで生成した画像について、マイクロソフトの規約によると、同社は「出力(画像)の所有権を要求しない」と規定されています。
つまり、画像を作成した個人に所有権があります。また「商用化を制限しません」とも書かれていますが、実際は他人の著作権を侵害する可能性のある場合は、その国の法律に従って処理されます。
そのため、著作権侵害などで争いになった場合は自身での対処が必要なので、安易な利用には注意が必要です。
Microsoft Copilotの導入事例

ここからは無料版のCopilotの具体的な活用法について、事例ごとに個別に解説します。ビジネスでの活用はもちろん、趣味やスキルアップに役立つ利用法もあるので、ぜひ興味のあるものからチャレンジしてみてください!
伊藤忠商事株式会社※2
伊藤忠商事株式会社は、Microsoft Copilotを活用し、社内の大量データの分析や報告書作成を自動化して業務効率化を推進しています。特に、食品業界向けのデータプラットフォーム「FOODATA」にCopilotを組み込み、エンジニア以外の社員でも高度なデータ分析を簡単に使える環境を整備しました。
「FOODATA」とは、商品企画や開発業務でのデータ活用のために、消費者の購買データや消費者調査データ、SNS の口コミ、味覚に関する定量データなどを集約し、多角的に分析できるダッシュボードです。
将来的にはデータ分析を行ったうえで、食品メーカーの商品企画書案を自動的に複数生成することを目指す、と述べています。
株式会社デンソー※3
株式会社デンソーは、Microsoft Copilotを活用し、業務の効率化と生産性向上を実現しています。従来、社内の業務では多くの時間を要する情報整理や資料作成が課題となっていましたが、Copilotの導入により業務時間の大幅削減を実現しました。
特に、設計部門では過去の設計データの検索・要約・整理を自動化し、作業時間を短縮。会議の議事録作成やレポート作成もCopilotが支援することで精度が向上しました。
導入初期段階では約300人にテストを行ったところ、1人あたり月12時間の業務時間削減を達成。その後、約6,000人の本社社員へ展開し、今後は全社3万人へ導入の拡大を予定しています。
株式会社デンソーはCopilotを活用することで、社員が創造的な業務に集中できる環境を整え、競争力の向上を目指しています。
花王株式会社※4
花王株式会社でも、Microsoft Copilotを活用し、業務効率化と生産性向上を推進しています。従来、社内では大量のメール対応や資料作成、会議準備に多くの時間がかかっていましたが、Copilotの導入により文書作成やデータ整理が自動化され、作業負担が軽減されました。
特に、会議の議事録作成ではCopilotが要点を自動で整理し、社員が本来の業務に集中できるようになりました。
さらに、メールの要約機能やExcelでのデータ分析補助により、業務時間が削減され、意思決定のスピードも短縮。導入初期の試験運用では、情報整理にかかる時間が大幅に削減される成果が確認されました。
花王株式会社はCopilotを活用し、全社員がデータと AI を使いこなしながら、ビジネスや顧客体験の革新を持続的に行える企業になることを目指す、と述べています。
よくある質問
無料版Copilotの活用でビジネスシーンをより効率的に!
いかがでしたか?
ビジネス・家庭用PCのOSで世界No.1シェアを誇るマイクロソフトだけに、無料版のCopilotの有用性には目を見張るものがあります。
2024年6月には、同社からCopilotを標準搭載したパソコン「Copilot+PC」も発売され、その後も各メーカーから続々と新モデルが登場しています。
特徴はキーボードに「Copilot 起動ボタン」が標準搭載され、ネット接続がない状態でも、内蔵のCopilotで複数のタスクがこなせることです。
価格は当初20万円超でしたが、最近は15万円を切る機種も登場しており、手の届く存在になってきました。
今後はCopilot+PCが普及することで、よりビジネスシーンでの活用も広がっていくでしょう。
Microsoft 365アプリを利用している方にとって Microsoft Copilotは業務の効率化に一役買う存在です。この記事を読んで気になった方は無料版を利用し、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
最後に
いかがだったでしょうか?
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