【徹底解説】Midjourneyは商用利用できる?条件や料金プラン、注意点を紹介

みなさんは、ハイクオリティな画像を生成できる画像生成AI「Midjourney」を使っていますか?
実は、Midjourneyは企業の方やインフルエンサーなどにとって嬉しい「商用利用ができる」画像生成AIなんです。ただし、商用利用には条件が定められており、その条件を満たさなければ問題が起きてしまうことも。
- 商用利用には有料プランへの加入が必須
- 高スペックなデバイス不要で手軽に始められる
- 最新バージョン「V6.1」では、プロンプトの精度やテキスト描写機能が向上
この記事では、Midjourneyの商用利用とそのメリットや活用事例、料金プランの詳細などについて詳しく解説します。Midjourneyを商用利用する際に注意すべきポイントもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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Midjourneyとは

Midjourney(ミッドジャーニー)とは、2022年にLeap Motion社の共同設立者であるDavid Holz氏が代表を務める研究チームによって開発された画像生成AIです。
ボイス・テキストコミュニケーションツールの「Discord」版とWeb版があり、簡単なプロンプト入力のみで非常に精巧な画像を生成できます。
2025年8月現在の最新バージョンは「V7」で、イラストから写実画、アートまで非常に高いクオリティの画像生成ができることで注目を集めています。
バージョンアップ前は、より高画質な画像を生成するために「4k」や「8k」「Photorealistic」などのプロンプト入力が必要でしたが、「V7」へのアップデートによってそれらのプロンプトは必要なくなりました。
さらに、「V7」では、同じ被写体で別の画像を生成できる「Omni Reference」が追加されています。
なお、Midjourneyの使い方やプロンプトのコツについて知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Midjourneyは商用利用が可能
結論から言うと、Midjourneyは商用利用が可能です。商用利用の範囲は、個人から大企業に至るまで、幅広く設定されています。
ただし、商用利用には決められた条件を満たす必要があります。
- 有料プランを契約する(そもそも無料プランがない)
- 年間売上100万ドル以上の企業はProかMegaプランに加入する
- 他人の画像を使っていない
Midjourneyを商用利用するための条件や著作権関係については、以下で詳しくみていきましょう。
Midjourneyの著作権について
まず、Midjourneyにおける成果物の権利関係については、利用規約の「4. Copyright and Trademark」に以下のように記載されています。
Rights you give to Midjourney
By using the Services, you grant to Midjourney, its successors, and assigns a perpetual, worldwide, non-exclusive, sublicensable no-charge, royalty-free, irrevocable copyright license to reproduce, prepare Derivative Works of, publicly display, publicly perform, sublicense, and distribute text, and image prompts you input into the Services, or Assets produced by the service at your direction. This license survives termination of this Agreement by any party, for any reason.
引用:Terms of Service
基本的に生成した資産に関して複製や派生物の作成、公開、サブライセンスの発行、配布などについて著作権を許諾するとなっているので、成果物の権利は生成したユーザーにあるということです。
なお、以前までは無料プランユーザーは商用利用不可でしたが、現在は無料プラン自体がなくなっているので気にする必要はありません。
年間100万ドル以上の売上がある企業は「Pro」または「Mega」プランへの加入が必須
Midjourneyは基本的に商用利用可能ですが、以下2つの例外があります。
Your Rights and Obligations
You own all Assets You create with the Services to the fullest extent possible under applicable law. There are some exceptions:
Your ownership is subject to any obligations imposed by this Agreement and the rights of any third-parties.
If you are a company or any employee of a company with more than $1,000,000 USD a year in revenue, you must be subscribed to a “Pro” or “Mega” plan to own Your Assets.
If you upscale the images of others, these images remain owned by the original creators.
引用:Terms of Service
つまり、年間100万ドル以上(日本円で1.5億円以上)の収入のある企業で商用利用が必要な場合は、Pro Plan(またはMega Plan)への加入が必須ということです。
また、他者の画像を基に画像生成した場合も元の作成者が所有権を保持するため、商用利用は認められません。
\画像生成AIを商用利用する際はライセンスを確認しましょう/
Midjourneyを商用利用するメリット
Midjourneyを商用利用するメリットは、主に以下の3つです。
- ほかのユーザーが生成した画像が見れる
- スペックの高いデバイスが不要
- クオリティの高い画像を生成できる
1つずつ見ていきましょう!
他のユーザーが生成した画像が見れる
Midjourneyでは、他のユーザーが生成した画像を閲覧できます。
Discord上でも閲覧できますが、MidjourneyのWeb版であればアカウントを持っていなくても他の人の生成した画像を見ることができます。

気に入った画像があれば、その画像のプロンプトをコピーして使うことも可能です。
Midjourneyで参考にする画像のプロンプトをコピーして他の無料画像生成AIで画像を生成する、という使い方もできますね。
スペックの高いデバイスが不要
Midjourneyは、誰でも簡単に始められる点も大きなメリットです。
スペックの高いデバイスは必要なく、Discordを使用するためのデバイスとインターネット環境があればすぐに始められます。
また、MidjourneyのWeb版であればダウンロードをせずに、PC・スマホのどちらでもウェブブラウザを通じてアクセスできるので非常に使いやすいサービスです。
Web版の場合は操作も非常に簡単で、さらにDiscordアカウントに加えてGoogleアカウントでも登録ができるので便利です!
クオリティの高い画像を生成できる
Midjourneyの生成クオリティは非常に高く、最新バージョンの「V6.1」はもはや実写レベルのクオリティです。
最新のアップデートでは、画像の品質とプロンプトの理解度が大幅に向上し、より自然で精巧な画像が生成できるようになりました。特に、人物の描写においては群を抜いており、肌のテクスチャやしわの再現、表情などがよりリアルに近づいています。
また、テキスト生成精度の向上により、プロンプト内の引用符(“ ”)で囲まれた単語を、画像内に正確に描写できるようになりました。
広告デザインやWebコンテンツの画像作成、アート開発など、Midjourneyの進化によってクリエイティブ分野はもはや生成AIの時代と言っても過言ではありません……
Midjourneyを商用利用した事例
ここでは、X上で見つけたMidjourneyの活用事例をいくつかご紹介します。ぜひMidjourney活用の参考にしてください。
事例①CMの作成
こちらのポストでは、複数の生成AIを活用して企業CMを作成しています。
基となる画像をMidjourneyで生成し、それをLumaLabsAIで動画化、さらにSuno AIで動画にピッタリの楽曲を生成して1つの完璧なCMとして仕上げています。
画像のクオリティはもちろん、動画・楽曲ともに全く違和感がありません。
これはまさに、企業CMや広告の在り方を覆す活用方法ですね!
事例②ゲームに登場するキャラクターの生成
こちらのポストでは、Midjourneyでゲームキャラクターを生成し、さらに複数の生成AIを活用してオリジナルゲームを制作しています。
Midjourneyで生成したキャラクター画像をCSM AIで3D化+AdobeのMixamoでアニメーション化。さらに、テキストプロンプト入力でゲームや映像制作に使用できる360度のパノラマ背景を作成できるBlockadeLabsでゲームの3D空間を作成して、まるで本物のゲームのような仕上がりになっています。
Midjourneyを活用すれば、プロ並みのクオリティでゲームキャラクターも作れてしまうんです…!
事例③塗り絵の作成
こちらのポストでは、Midjourneyを活用して塗り絵を作成しています。
インターネット上にあるものだと好みの構図やイラストが見つからないことも多いですが、Midjourneyであれば自分で好きなようにイラストを作成できます。
また、有料プランに登録して生成した画像であれば商用利用ができるので、アート販売プラットフォームやKindleなどを利用して販売することも可能です。
子どもの遊び用としても、大人の趣味としても大活躍しそうですね!
事例④アニメ制作
Midjourneyで生成した画像を使えば、アニメ制作も可能です。
こちらの投稿者は、動画生成にHailuo、音楽生成にSunoを組み合わせ、AIだけで架空のアニメを制作しています。
ジブリ風の雰囲気にまとまっており、かなり完成度が高いです。今後は、アニメ制作でもMidjourneyを含む画像生成AIの活用が進んでいきそうです!
事例⑤MV制作
実はMidjourneyには動画生成機能が追加されています。この動画生成機能を活用して、MVを制作している投稿者がいました。
音楽生成AIのSunoとMidjourneyの動画生成機能を組み合わせ、FIRST TAKE風のMVを制作しています。歌い手が滑らかに動いているので、まるで本物の人間が歌っているかのようなクオリティです!
Midjourneyの料金プラン
2025年8月現在、Midjourney料金プランはBasic・Standard・Pro・Megaの4種類展開されています。
それぞれの有料プランの違いは、下の表を参考にしてください。

Basic Plan | Standard Plan | Pro Plan | Mega Plan | |
---|---|---|---|---|
料金 | 10ドル/月 (年間契約は8ドル/月) | 30ドル/月(年間契約は24ドル/月) | 60ドル/月(年間契約は48ドル/月) | 120ドル/月(年間契約は96ドル/月) |
Fast GPU time | 約3.3時間/1ヵ月 | 15時間/1ヵ月 | 30時間/1ヵ月 | 60時間/1ヵ月 |
Relax GPU time | – | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
GPU timeの追加購入 | 4ドル/1時間 | 4ドル/1時間 | 4ドル/1時間 | 4ドル/1時間 |
ステルスモード | – | – | 〇 | 〇 |
プロンプトの同時実行 | 3 | 3 | Fast GPU :最大12Relax GPU:最大3 | Fast GPU :最大12Relax GPU:最大3 |
- Fast GPU:
GPUの高い並列処理能力を活かして、通常よりも速く画像を生成することができます。 - Relax GPU:
通常の速度で画像を生成します。Fast GPUの有効時間を使い切ると、自動的にRelax GPUに切り替わります。 - ステルスモード:
自分が使用したプロンプトを完全に非公開にできる機能です。Pro Planから利用できます。
基本的に商用利用するだけなら、一番安いBasicプランでも問題ありません。ただし、年間売上が100万ドル以上ある場合は、ProかMegaプランに加入しましょう。
無料プランは廃止
2024年8月頃までは、無料プランやWeb版のみ利用できる無料サービスもありましたが、利用者の急増に伴うサーバーへの負荷や生成画像の悪用などの理由で廃止されました。
Midjourneyを利用したい場合は、有料プランへの加入が必要です。
Midjourneyを商用利用する際の注意点
Midjourneyは商用利用可能な画像生成AIですが、商用利用の際にはいくつか注意すべき点があります。
注意点は主に以下の2つです。
- 著作権などの侵害リスクがある
- 日本語からの画像生成ができない
1つずつ解説します。
著作権を侵害する危険性がある
Midjourneyに限らず、画像生成AIを利用する際に最も気を付けるべきポイントは「著作権」についてです。
特に、Midjourneyが学習データに用いた画像のアーティスト名を記載したリストが流出したことで、アメリカで大規模な訴訟問題に発展した経緯があります。※1
リストに記載された1万6千人のアーティストの中には、近現代の著名なアーティストが名を連ねていました。
Midjourneyをはじめとした画像生成AIの学習データに含まれるアート作品の著作権をめぐる問題は、アメリカだけでなく日本でもまだ確定的な法的解釈は定められていません。
著作権問題が解決していない以上は、Midjourneyを利用する際に既存アーティストの作品に類似・酷似した画像を生成する可能性のあるプロンプトを入力しないことが重要です。また、意図せずそのような画像を生成した場合も、自分で楽しむ程度に留め商用利用は避けましょう。
日本語からの画像生成ができない
Midjourneyは主に英語入力をベースとしており、日本語の精度はそれほど高くありません。日本語での入力も可能ですが、英語で入力したほうがより精度の高い結果を得られます。
DeepLなどの翻訳ツールを活用して英語入力を行うのがおすすめですが、どうしても日本語入力をしたい場合は、日本語特有の抽象的な表現は避けて具体的な単語やフレーズを使いましょう。
また、日本語のテキストを画像内に正確に反映させるのもまだ難しく、特に漢字を含む場合は文字化けすることが多いです。
なお、商用利用可能な画像生成AIについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Midjourneyを活用しよう
Midjourneyは、ハイクオリティな画像を生成できて商用利用も可能な画像生成AIです。
特に人物描写の精度は非常に高く、もはや実写と見間違うほどのクオリティです!
有料会員であれば商用利用が可能なので、企業用広告やYoutubeのサムネイル、SNS用としても安心して使うことができます。
ただし、Midjourneyに限らず画像生成AIの利用には著作権問題が伴うことも忘れてはいけません。特にMidjourneyは、インターネット上に存在するアーティストの作品を学習データに用いており、実際に作品を使用されたアーティストたちから訴訟を起こされた経緯があります。
既存の作品に類似・酷似した画像を生成しないことはもちろん、生成してしまった場合は商用利用しないよう注意しましょう。
商用利用ができる画像生成AIは、個人にとっても企業にとっても非常に便利なAIツールなので、注意点をふまえたうえで上手くMidjourneyを活用してくださいね!

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最後に
いかがだったでしょうか?
「Midjourney」の商用利用を検討中の方は、条件や注意点をクリアし、高品質な画像を生成してみてください。また、自社独自の環境を用意することでオリジナリティあふれる画像を作成することも可能になります。
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