【Qwen Chat】アリババグループの最新AIモデルが無料で使える!使い方や実際に利用した様子を紹介

Qwen Chat アリババグループ 最新AIモデル 無料 使い方

生成AIが普及し、今やたくさんの生成AIモデルが登場しています。

その中でも中国の大手IT企業であるアリババグループが開発したQwenの最新モデルであるQwen2.5-MaxのベンチマークがGPT-4oのスコアを上回ったことで話題となりました。

そんななにかと話題のQwenは、Qwen ChatというAIチャットボットサービスを使えば無料で利用できるということをご存じでしょうか?

今回はそんなQwenを無料で使えるAIチャットボットサービスであるQwen Chatについて詳しく解説していきます。使い方や実際に利用してみた様子も画像付きでご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

Qwen Chatとは

Qwen Chatとは、中国の4大IT企業の一つであるアリババグループが開発した大規模言語モデル(LLM)であるQwenをWEB上で利用できるAIチャットボットサービスです。

Qwen ChatではWEB検索はもちろん、画像や動画の生成やコード生成など、幅広い機能を無料で利用できることから、多くのユーザーから利用されています。

また、複数あるQwenの特化型モデルをシームレスに利用できるため、コード生成をしたい時はコーディング性能に優れているモデルである「Qwen2.5-Coder-32B-Instruct」を使ったり、長文テキストの処理を行い時は、長文処理に優れているモデルである「Qwen2.5-14B-Instruct-1M」を利用するなど用途によって簡単に使用するモデルを変更することも可能です。

さらに、Qwen Chat上で利用できるモデルは3つまでモデルをミックスして利用できるため、どのモデルでも満足する回答が得られなかった場合は、別のモデルと組み合わせて使うこともできる点も他のAIチャットボットサービスと差別化できるポイントと言えるでしょう。

なお、Qwen2.5-Maxについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Qwen Chatの特徴

前述の通り、Qwen ChatはWEB検索や画像・動画生成、コード生成など様々な用途に対応できるAIチャットボットサービスで、入力プロンプトテキストだけではなく画像データやPDFなど扱えるファイルも多岐に渡ります。

使用感についてはOpenAIのChatGPTに近く、シンプルかつ分かりやすいUIで構成されているため、直感的な操作が可能で生成AI初心者でも簡単に利用できます。

また、日本語を含む多言語にも対応しており、日本語でのプロンプト入力でもプロンプト内容を正確に把握して回答してくれることから、日本人ユーザーでも違和感なく利用できる点も嬉しいポイントです。

性能については、Qwen Chatから利用できる最新モデルのQwen2.5-Maxのベンチマークを見てみると、GPT-4oやDeepSeek V3よりも総合的に見て高いスコアを出しているため、非常に性能の高いLLMでが利用できるサービスと言えるでしょう。

Qwen Chatの使い方

ここからは、実際の画像を用いながらQwen Chatの使い方についてご紹介していきます。

まずは、公式サイトにアクセスします。

アクセスすると上記画像のように、ログインを求められるためアカウントを持っている方はログインを行えばすぐに利用できます。

今回はアカウントを持っていない前提で使い方をご紹介するため、「サインアップ」をクリックします。

クリックすると、上記画像のページへ遷移するので、メールアドレスもしくはGoogleアカウント、Githubアカウントを使って登録作業を行います。

今回は、Googleアカウントを使って登録を進めていきますので、「Googleで続ける」をクリックします。

作業を進めると、Qwen Chatで利用するアカウントの選択画面に移動するので、利用したいアカウントをクリックしてください。

その後、利用するアカウントの最終確認やメールアドレスの確認が行われるため指示に従って作業を進めてください。

最後にロボットではないかの確認が行われるため、オレンジのアイコンを右にスワイプしてください。

上記のアクセス認証が完了して下記画像のようなダッシュボードが表示されれば、登録は完了です。

使い方については、ChatGPTなど他の生成AI同様にテキストボックスにプロンプトを入力するだけでOKです。

Qwen Chatを使ってみた!

では次に下記の4項目でどのような回答を得られるか検証するために、実際にQwen Chatを使ってみたいと思います。

  • WEB検索
  • 画像生成
  • 動画生成
  • アーティファクト機能

WEB検索

まず初めにWEB検索機能を使ってみたいと思います。

使い方は簡単で上記画面のようにテキストボックスに日本語でプロンプトを入力し、テキストボックス下部にある「検索」ボタンをクリックします。

その後、テキストボックス右側にある青いボタンをクリックするだけでOKです。

今回は、「現在の日本の総理大臣を教えてください」というプロンプトを入力していきます。

回答としては、間違いなく現在の総理大臣である石破総理と回答してくれました。

また、検索ソースも画面右側に表示されるため、回答のソース元となる情報も瞬時に確認できます。

追加で検索を行う場合は、画面下部のテキストボックスに追加のプロンプトを入力するだけで再検索が可能です。

今回は試しに「石破総理大臣の前の総理大臣は?」というプロンプトを入力してみました。

すると、しっかり岸田前総理大臣の名前が表示されましたので、簡単な検証ではありますが最新情報の回答が行えることは確認できました。

画像生成

次は画像生成を行なってみたいと思います。

こちらも使い方はとても簡単で、先ほど同様に日本語でプロンプトを入力しテキストボックス下部の「画像生成」ボタンをクリックするだけでOKです。

今回は、「日の当たる窓際で昼寝をする猫」というプロンプトから画像を生成してみたいと思います。

出力結果は上記の通り、2匹の猫が日の当たる窓際で寝ている画像が生成できました。

毛並みや建物、レンズに入り込む反射など、とてもリアルな画像を生成できましたが、画像左上の窓枠の影のみ不自然な描写になってしまいました。

また、入力プロンプトが曖昧だったこともあり著者が思い描くような画像ではなかったため、下記のプロンプトを再入力し、さらに画像生成を行なっていきます。

「先ほどの指示に加えて猫の顔が見えるような画像再生成してください」

結果は上記の通りで、著者が思い描くような画像を生成することができました。

先ほどより猫がアップになっているため、より毛が一本一本細かく表現されており、窓から差し込む日光も特有の温かみがあるように表現されており、とてもほっこりする画像を生成することができました。

このように、思い描いた画像が生成できなかった場合でも、追加でプロンプトを入力することで希望の画像を簡単に生成することができます。

また、Qwen Chatを使えばとてもクオリティの高い画像を出力できることがわかりました。

動画生成

次に動画生成を行なってみたいと思います。

動画生成については、全てのモデルで利用できるわけではなくビジュアル対応モデルである「Qwen2.5 72B-Instruct」のみでしか生成できないため、まずはモデルの変更を行います。

モデルの変更方法は、画面左上にあるモデル名をクリックするとモデル選択画面が表示されるため、そこから変更が可能です。

モデル変更後の手順は画像生成時と一緒で、テキストボックス下部にある「動画生成」ボタンをクリックし、プロンプトを入力するだけで動画を生成できます。

今回は、下記のプロンプトを入力して動画生成を行なっていきます。

「公園を走り回る犬」

出力された動画は上記の通りで、5秒間という短い動画ではありますがゴールデンレトリーバーのような犬が公園を走っている動画を無事生成することができました。

動画を見てみると、体や毛の動き、光の当たり具合などがとてもリアルで、公園の芝生も鮮やかに表現されています。

しかし、細かい部分を見てみると、舌がおかしな動きをしたり、毛の一部の動きがおかしかったりする部分も見られるため少し不自然な動画となりました。

また、環境にもよりますが今回の動画を生成するまでに30分ほどかかったため、動画生成には時間がかかることは事前に知っておいた方が良いでしょう。

アーティファクト機能

最後にアーティファクト機能を使ってタイマーアプリを作ってみたいと思います。

アーティファクト機能の使い方についてもこれまでと同じで、テキストボックス下部にある「アーティファクト」ボタンをクリックし、プロンプトを入力するだけでOKです。

今回は、下記のプロンプトを入力してタイマーアプリを作っていきます。

「時間設定のできるタイマーアプリを作ってください」

結果は上記の通りで、まずコーディング機能に関しても問題なく、時間設定ができるようなタイマーアプリを瞬時に作ることができました。

また、アーティファクト機能を使っているため、画面右半分に生成されたアプリが表示されており、Qwen Chatのみでコードの生成やアプリの検証までシームレスに行うことができます。

また、生成したアプリをアーティファクト機能を使ってすぐに動作確認できるため、たりない機能やエラーがあった場合でもすぐに修正が可能で、アプリ開発を効率よく行うことができます。

Qwen Chatの料金プラン

Qwen Chatは無料で使えるため、料金プランは存在しません。

そのため、他の生成AIでは有料となっている画像や動画の生成を無料で楽しみたいという方にはQwen Chatはとてもおすすめです。

しかし、今後サービス利用者が急増したり、その時々の状況によっては料金プランが設定され有料になる可能性もありますので、一度利用してみたいと考えている方は無料で利用できる今のうちに利用することをお勧めします。

Qwen Chatの商用利用について

商用利用については、下記の利用規約の通り可能となっています。

2. Ownership of User Content.As between you and Alibaba, and to the extent permitted by applicable law, you retain any right, title, and interest that you have in the Prompts you submit. Subject to your compliance with our Terms, we assign to you all of our right, title, and interest—if any—in Outputs generated at your request and provided to you in response to Prompts submitted by you.

引用:Qwen Chat Terms of Service

翻訳

2. ユーザーコンテンツの所有権。ユーザーとAlibabaとの間において、および適用される法律で認められる範囲において、ユーザーは、ユーザーが提出したプロンプトについて有する一切の権利、権原および権益を保持します。当社は、利用者が当社の条件に従うことを条件として、利用者の要求に応じて生成され、利用者が提出したプロンプトに応答して利用者に提供されるアウトプットに関する当社の権利、権原および利益のすべてを利用者に譲渡します。”※1

しかし、GitHubページを見る限りモデルによってはライセンスが異なり、商用利用する場合は申請が必要との文言があるため、商用利用したい場合は一度提供元であるアリババクラウドへ問い合わせた方が良いでしょう。※2

Qwen Chatの注意点

最後にQwen Chatを利用する際の注意点についてご紹介します。

利用するモデルによっては一部機能が使えない

Qwen Chatは、簡単に利用するモデルを変更できる点がメリットの一つとしてありますが、利用するモデルによっては一部機能が利用できない場合があります。

例えば、動画生成においてはビジュアル対応モデルであるQwen2.5 72B-Instruct以外では出力できないため、利用前にそれぞれのモデルの特徴や強みをある程度把握しておく必要があるでしょう。

情報漏洩のリスク

Qwen ChatはWEB上で利用するサービスのため、入力した情報が外部に漏れる可能性があります。

そのため、特に企業で業務利用する場合は個人情報や機密情報などといった外部に漏れてはいけない情報を極力扱わない方が良いでしょう。

もし、機密情報や個人情報などの重要な情報を取り扱いたい場合は、外部のサーバーを介さず動作するローカルLLMの利用をおすすめします。

ハルシネーションの発生リスク

Qwenはベンチマークにおいて、GPT-4oなどといった高性能なLLMを上回るスコアを出していますが、生成される回答が必ずしも正確というわけではなく、ハルシネーションを起こす可能性があるため注意が必要です。

もちろん、入力するプロンプトを工夫したり、根拠となる情報を事前にQwenへ与えたりすることで、出力される情報精度をあげることはできますが、Qwenから出力された情報を全て鵜呑みにすると誤った情報の発信や思わぬトラブルに発展する可能性があるため、出力された情報が正しいかどうかは必ず確認しましょう。

なお、生成AIのセキュリティリスクについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

Qwen Chatを活用してみよう!

今回は中国のアリババグループが提供しているQwen Chatについてご紹介しました。

実際に使ってみて、使用感についてはChatGPTのような他の生成AIと変わらず、細かい設定などを行わなくても簡単に利用できるAIチャットボットサービスという印象です。

また、WEB検索や画像・動画生成、コード生成など多機能なのに、無料で利用できるところや日本語にも対応していて回答のクオリティも高いなど利用するメリットがたくさんあるので、いろんな生成AIを使ってみたいという方は一度Qwen Chatを使ってみることをおすすめします。

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最後に

いかがだったでしょうか?

Qwen Chatの多機能性を無料で試せる今こそ、ビジネス活用の可能性を探る絶好の機会です。自社の業務効率化や生成AIの導入を検討されている方は、具体的な活用方法についてご相談ください。

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投稿者

  • 晋平大竹

    生成AIの登場に大きな衝撃を受けたWebライター。好きなAIツールは、ChatGPTとAdobeFirefly。AIがこれからの世界を良い方向に導いてくれると信じ、正しい&有益な情報を発信し続けています!

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