TextFXとは?Googleが開発した文章生成AIの利用方法や注意点を徹底解説
Googleとラッパーであり起業家のルーペ・フィアスコ氏の共同開発されたTextFXは、テキストベースのコンテンツ生成に革命をもたらす最新ツールです。AI技術を活用し、ユーザーが入力したキーワードやフレーズから、クリエイティブでユニークなテキストを生成することができます。
2024年3月2日現在、日本から直接TextFXを利用することはできませんが、VPNを利用すればアクセス可能なので日本からでも利用ができます。本記事ではTextFXの概要やできることに加え、VPNを利用しながら実際にTextFXを使ってみたので、画像を用いながら使い方もご紹介します。
最後までご覧いただくと、TextFXの魅力や使い方について理解できるのでぜひご覧ください。
このツールは、執筆現在(2024年3月2日)、海外でしか使用できないものとなっております。そのため、弊社ではNordVPNというVPNを使用してこのツールを使用しました。
NordVPNは、世界中の60ヶ国に6,000台を超えるサーバー網を持つ主要なVPNプロバイダーで、Windows、Mac、iOS、Androidなど、多岐にわたるデバイスで利用可能です。もしこのツールを使ってみたい場合は、VPNを経由してアクセスしてみてください。
TextFXとは?
TextFXは、ラッパーであり起業家のルーペ・フィアスコ氏が開発に加わったことで話題となったテキスト生成AIツールです。
入力したキーワードやフレーズから、クリエイティブかつ多様なテキストへ瞬時に言い換えたり、新たなフレーズを生成することができるので、マーケティング資料やブログ記事、ソーシャルメディア投稿など幅広いコンテンツ作成に役立ちます。
TextFXを使いこなせるようになれば、コンテンツクリエーターやライター、マーケターなどにとって、アイデアを形にする際の強力なサポートツールとなるでしょう。
なお、同じくGoogleが開発したAIツール「Image FX」について詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
→Imagen2とは?Googleが開発した画像生成AI!搭載ツールImage FXも解説
TextFXでできること
TextFXには、下記の10種類のモードがありシーンによって使い分けすることができます。
- Simile(比喩): テキストを比喩的に表現し、読者のイメージを豊かにします。
- Explode(爆発): 単語やフレーズを強調し、インパクトを与えます。
- Unexpect(予期せぬ): 予測不可能なテキスト変化を提供し、驚きを与えます。
- Chain(連鎖): テキストを連鎖させ、物語や説明をスムーズに展開します。
- POV(視点):さまざまな視点からテキストを再構成し、多角的な理解を促します。
- Alliteration(頭韻): 音の響きを活用し、リズミカルなテキストを作り出します。
- Acronym(頭字語): 指定された単語の文字を使用してフレーズを作成します。
- Fuse(融合): 無関係な二つのテキストから類似点を見つけ、新たなテキストを生成します。
- Scene(シーン): 物語や説明にシーンを設け、ビジュアルなイメージを強化します。
- Unfold(展開): テキストを段階的に展開し、理解を深めます。
このように、言葉の言い換えやフレーズを生成するだけでも、10種類の特徴あるモードの中から生成することで、他の生成AIとは一味違う新たなテキストを生成することができます。
TextFXを上手に活用することができれば、テキストに深みと多様性をもたらし、読者に強い印象を残すことができるでしょう。
TextFXの利用方法
まずは、AI Test Kitchenにアクセスします。
画面右上の「Sign in with google」 を選択し、Googleアカウントからログインします。
画面右上に自分のアイコンが表示されていればログイン完了です。
次に、画面左上の「Home」のプルダウンから「TextFX」を選択することでTextFXへアクセスできます。
上記画像の緑枠から先ほどご紹介したテキストエフェクトを選択し、変更したいキーワードやフレーズは赤枠へ入力します。入力が完了したら、右下の「RUN」を押下することで文字が生成されます。
すべて英語表記のため難しく思うかもしれませんが、直感的に操作ができるように設計されているため、誰でも簡単に使うことができます。
また、2024年3月2日現在、日本からのアクセスは制限されているので、AI Test Kitchenを利用する場合はVPNを経由する必要があります。
AI Test Kitchenについて詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご確認ください。
→AI Test Kitchenとは?Googleの最新AIツールの使い方を徹底解説
TextFXを使ってみた
次は実際にTextFXを使用してみましょう。
今回は、指定したキーワードからフレーズを生成してくれる「Acronym」を使ってみました。
まず最初は日本語が利用できるか試してみましょう。
上記画像の赤枠の通り、日本語で「運が悪い」という単語を入力してみましたが、結果は緑枠の通り「No results generated. Please try again.(結果は生成されませんでした。もう一度試してください。)」と出力されてしまいました。
その他にも、日本語の単語を入力しましたが結果は変わりませんでした。上記のことから現状日本語には対応していないことが分かるので、プロンプトは英語で入力する必要があるみたいです。
次に、赤枠の通り「unlucky」と入力。すると緑枠の箇所に「UNLUCKY – Until Now, Life’s Unexpected Coincidences Kept You」というフレーズが生成されました。DeepL翻訳で日本語に翻訳すると「UNLUCKY – これまで、人生の予期せぬ偶然があなたを遠ざけていた」という意味のフレーズです。
生成されたフレーズがしっくりこなかったり、別のフレーズも見てみたい場合は青枠の中の矢印マークを押下することで、簡単に別のフレーズを生成することが可能です。
このように、「Acronym」を利用すると指定したキーワードから瞬時にラップのリリックのようなフレーズを作ることができます。
その他にも、TextFXにはたくさんの機能があるため、興味のある方はぜひ一度利用してみてください。
TextFXの注意点
今までの生成AIにはない独自の機能をたくさん搭載しているTextFXですが、利用する際はいくつか注意しなければならないことがあります。最後に、TextFXの注意点についてみてみましょう。
テキストの生成不可能
TextFXは、入力したキーワードなどに対して別の意味やフレーズを提示するツールです。ChatGPTやGeminiなどのように自動で単語や文章を生成するものではなく、あくまで比喩や言葉の置き換えをサポートするツールです。
そのため、テキストや独自のコンテンツをTextFXが直接生成できるわけではありません。この点を理解し、TextFXを使用する際はクリエイティブな支援ツールとしての機能に注目し、自分のアイディアやメッセージを形成するためのツールとして活用することが重要です。
フィルタリングされている
TextFXでは、不適切または攻撃的なコンテンツの生成を防ぐために、入力されたテキストに対するフィルタリングが行われます。
このフィルタリングは、ユーザーにとって有益なコンテンツのみを提供し、品質の高いテキスト生成を保証することを目的としています。しかし、このプロセスにより、一部の正当なリクエストが制限される可能性もあるため、ユーザーはフィルタリング基準を理解し、適切なキーワード選択を行うことが重要です。
ハルシネーションを起こす可能性がある
TextFXの生成するテキストは、時に予期せぬ内容や関連性のない誤情報を含むことがあります。これは「ハルシネーション」と呼ばれ、生成AIが実際には存在しない情報を生成する現象です。
このような誤情報が生成される可能性があるため、生成AIから出力された情報を鵜呑みにすると思わぬ問題に発展することがあります。特に正確性が求められる用途で使用する場合は、追加の確認や校正を行うことが必要でしょう。
また、ハルシネーションについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
→AIのハルシネーションとは?ChatGPTでよくある原因や対策、検知する方法をご紹介
生成AIと共存する未来
TextFXは、テキストの比喩や置き換えをサポートし、クリエイティブな表現を豊かにするツールです。開発にラッパーが参加することで新たな視点が加わり、ユニークかつインパクトのあるテキストが生成可能となりました。
現段階では日本語の生成はできませんが、生成可能となれば言い換え能力の高さから広告のコピーや文章、提案資料などの作成時に利用されるでしょう。
TextFXに限った話ではないですが生成AIを利用することでリスクは付きまといます。しかし、生成AIを正しく利用することができれば、新たな可能性やアイディアを見出すことのできる最強のツールとなるでしょう。
この先も生成AIは進化を続け、私たちの生活により身近になることが予想されます。そんな未来で戦うためにも、早い段階から生成AIについての知識をつけて、実際に利用しながら理解を深めていくことが必要ではないでしょうか。
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