生成AIで社内の属人化を解決!実際の解消事例や具体的な方法を詳しく解説!

生成AI 社内 属人化 解決 解消事例 具体的な方法

WEELメディアリサーチャーのいつきです。

突然ですが、皆さんの職場では属人化の対策は進んでいますでしょうか。属人化とは社内において一部の業務や作業を特定の担当者に依存してしまっている状態。1つの業務をこなすのに、特定の担当者の力に依存しているようでは、その担当者が退職・移動した際に困ってしまいますよね。

そこで、属人化を解消するための手段として、生成AIの活用がおすすめです。

今回は、属人化を生成AIで解決する方法や実際の事例をご紹介します。最後までご覧いただくと、属人化の対策を講じることで、組織全体の活性化にもつながります。

ぜひ最後までご覧ください。

目次

脱属人化には生成AI

日々のルーティン業務が忙しい、共有の仕方がわからないなどの理由で、特定の業務が特定の担当者に依存してしまう属人化が起きている仕事場は多いです。

これをそのまま放置しておくと、担当社員が退職・移動した際に業務が回らなくなったり、企業全体や周りの社員の成長機会が失われたりするリスクがあります。

そんなとき、脱属人化に役立つ強力なツールが生成AIです。生成AIなら日々の業務を効率化できるのに加え、チャットボットやアシスタントサービスなどを通じて、社内の情報を蓄積して満遍なく共有できます。

生成AIによる属人化解消の方法

生成AIによる属人化解消の方法は、以下4通りの手段があります。

  • ノウハウの提供
  • 社内データに基づくコンテンツの生成
  • 業務フローの生成
  • AIエージェントによる業務自動化

それぞれ紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

ノウハウの提供

生成AIを使えば、ノウハウの提供を迅速におこなえます。たとえば、ソフトウェアの使用中に何かトラブルが発生した際、解決方法を生成AIに質問するだけで瞬時に回答を得られます。

なお、ChatGPT API等のクラウドAIとRAGを組み合わせたものを使用すれば、より専門的で最新の情報にもアクセス可能です。RAGとは、外部のデータベースにアクセスして情報を検索できるようにする仕組みのことで、論文などの専門性が高い情報にもアクセスできます。

クラウドAIを利用して、自社システムから生成AIを呼び出せるようにすれば、操作性は今までとほとんど変わらずに生成AIを利用できるようになるので、企業全般に使えますよ。

社内データに基づくコンテンツの生成

生成AIなら、社内データに基づいてコンテンツを生成できます。こちらもRAGを使用して、外部のデータにアクセスして情報を取得する仕組みです。

たとえば、社内の過去の文書を参考に、メールや文章、社内問い合わせ用にFAQの生成などもできます。一部の担当者の業務負担が減るので、ぜひやってみてください。

業務フローの生成

生成AIは、業務フローの生成にも活用できます。既存の業務をわかりやすくまとめて、業務フローにするのは手間がかかりますが、生成AIならそれらの手間がほとんどかかりません。

自分が担当している業務手順を生成AIに伝えるだけで、あとは生成AIが誰がみてもわかりやすい形に整えてくれます。これで特定の業務を特定の担当者だけが対応する状況を打破できるので、積極的に生成AIを活用していきましょう。

AIエージェントによる業務自動化

AIエージェントを自社のシステムに組み込めば、普段のルーティン業務を自動化できます。たとえば、毎日実施しているタスク管理や報告メール作成などです。

また、高度なAIエージェントであれば、稀に発生する非定型の業務にも対応できます。プレスリリースやメールマガジンの作成がよい例です。

AIエージェントについて詳しい情報が知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

生成AIによる属人化解消の事例10選

ここからは、生成AIを使って実際に属人化解消の対策を実施した企業の事例をご紹介します。

今回紹介するのは、以下10個の企業・自治体です。

  • 横須賀市
  • デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
  • 株式会社星野リゾート
  • アサヒビール株式会社
  • パナソニック コネクト株式会社
  • LINEヤフー株式会社
  • 東京地下鉄株式会社
  • コネヒト株式会社
  • 株式会社セゾンテクノロジー
  • 株式会社くすりの窓口

それぞれの事例から、自社の業務に取り入れられるものを見つけて、真似できるものから真似していきましょう。

横須賀市

神奈川県横須賀市は、コリニア株式会社と協力してRAGを活用した生成AIの導入を実施しました。これは必要な情報へのアクセスを多く必要とする「契約締結業務」の際、職員にこれまでかかっていた負担を軽減することを目的としています。※1

このプロジェクトは実証実験として2024年9月末までにおこなわれているので、実験結果等は続報を待ちましょう。

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社は、RAGの利便性や精度を向上する技術を搭載した多機能RAGアプリを開発しました。※2

同社は、元々RAGを活用する際に多くの方が課題に感じていた「大量のドキュメントの中から必要な情報を検索できない」「ドキュメント中のグラフやチャート」などの問題を解決するため、これらに対応できるアプリを開発しています。

検索精度や回答速度が高レベルに達しているとのことなので、普段RAGの活用で課題を感じている方は利用を検討してみてください。

株式会社星野リゾート

株式会社星野リゾートは、宿泊予約施設にて生成AIを使ったオペレーター支援ツール「KARAKURI assist」を導入しました。※3

その結果、宿泊予約センターの電子メール作成業務のプロセス改善や自動応答の促進、新人の早期戦力化が実現されたとのことです。今後は、生成AIによるメールの返信代筆も順次実施していくとのことなので、ますますの業務効率化が見込まれます。

アサヒビール株式会社

アサヒビール株式会社は、MicrosoftのAzure OpenAI Serviceが提供する生成AIを用いた社内情報検索システムを試験的に導入しました。※4

まずはR&D部門の社員を対象に始めて、将来的にはアサヒグループ全社の技術情報を集約・整理して商品開発などに活かしていくとのことです。

なお、情報が外部に漏れない環境を重視してAzure OpenAI Serviceを選んだとのことなので、こうした姿勢は見習いたいですね!

パナソニック コネクト株式会社

パナソニック コネクト株式会社は、Open AIのLLMをベースに開発した自社向けのAIアシスタントサービス「ConnectAI」を業務に活用しています。※5

業務生産性向上・社員のAIスキル向上・シャドーAI利用リスクの軽減を目的に、国内の全社員12,400人が利用したとのことです。

その結果、単純な質問の回答から戦略策定の基礎データ作成といったものまで効率化でき、最終的には1年で全社員18.6万時間の労働時間削減に成功しました。

LINEヤフー株式会社

LINEヤフー株式会社は、RAG技術を活用した独自業務効率化ツール「SeekAI」を全従業員向けに導入しています。※6

社内ワークスペースツールや社内データから情報を参照して、従業員からの質問に対して端的に回答する仕組みです。

エンジニアがコーディングする際に、技術スタックの検索・選定にかかる工数・時間を削減できたほか、広告事業のカスタマーサポート業務では、テスト導入段階で約98%の正答率を達成しています。

東京地下鉄株式会社

東京地下鉄株式会社(東京メトロ)は、Allganizejapan株式会社と協力して、顧客向けチャットボットの導入、およびカスタマーセンターの業務に生成AIを使ったシステムを導入すると公表しています。※7

これら2つの取り組みは、なんと鉄道会社初の試みだそうです。チャットボット機能を強化したり、忘れ物に関する問い合わせがより便利になるとのことなので、利用者の立場としても楽しみですね!

コネヒト株式会社

コネヒト株式会社は、ChatGPTに社内文書に基づいた回答を生成させる仕組みを構築しました。※8

元々、ChatGPTなどの生成AIが質問に対して一般的な回答しかできず、自社に適した形での回答が得られないことが動機となったようです。

実際に、仕組み導入後の回答も添付されていますが、確かにユーザーの質問に対して、コネヒト株式会社の制度を絡めた回答内容に昇華されていました。

顧客の問い合わせに対して、AIチャットボットで効率化を図りたい場合は参考にしてみてください。

株式会社セゾンテクノロジー

株式会社セゾンテクノロジーは、生成AIの調査環境の整備と全社的な活用を見据えて「LLM Mavericks」を設立しました。具体的な取り組みとして、Slack AIチャットボットの導入やAzure OpenAI Serviceを活用したWeb AIチャットボットの導入を進めています。※9

また、生成AIを導入するだけではなく、ガイドラインの整備もおこなって全社に展開しているのとことなので、こうした姿勢は見習っていきたいところです。

株式会社くすりの窓口

株式会社くすりの窓口は、RAG技術を活用した社内向け生成AIチャットボットをPoC検証用として導入しています。※10

同社が展開している「EPARKくすりの窓口」や「EPARKお薬手帳」などで、顧客からの問い合わせに対する回答内容にバラつきがあることを受けて、今回の生成AIチャットボットの開発に至ったそうです。

現状はまだ回答精度に課題があるものの、製品マニュアルの修正・追加を通じて改善を図り、社内ローンチを目指していくと公表しています。

なお、生成AIで業務を自動化する方法について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

生成AIで属人化を解消しよう

生成AIを利用すれば、企業が日頃から悩まされている属人化問題を解決に導けます

生成AIが属人化解消のためにできることを以下にまとめました。

【生成AIが属人化解消に向けてできること】

  • ノウハウの提供
  • 社内データに基づくコンテンツの生成
  • 業務フローの生成
  • AIエージェントによる業務自動化

上記を通じて、日々のルーティン業務が効率化されるとともに、組織の活性化につながります。

本記事でも10個の企業事例をご紹介しているので、参考にしながら生成AIで属人化対策を始めてみてください。

最後に

いかがだったでしょうか?

生成AIを活用した属人化対策は、業務の効率化だけでなくリスク管理の面でも大きな効果を発揮します。AIによる知識の共有と業務の標準化を進め、組織全体の生産性向上を実現してみてください。

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投稿者

  • いつき

    高卒6年目にして独立開業した、フリーランスのWebライター。 ChatGPTをはじめ、多くのAIツールを使いこなした経験を基に、AIメディアの記事を執筆中。 複数のWebメディアに在籍し、ライター・ディレクター業務をマルチにこなす。

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