参加者の64%が生成AIを日常業務に!WEELセミナーで見えた実態

64% 生成AI 日常業務

WEELメディア事業部AIライターの2scです。

弊社・株式会社WEELは定期的に「生成AIセミナー」を開催しています。

セミナーでは、参加企業様を対象にアンケートも実施しております。
約100社のうち、日常的に生成AIを利用している方たちは全体の約 60% を占めていることがわかりました。
一方で、企業での生成AIを活用していると答えた方は 30% と、個人での活用は進んでいるものの、業務での利用はまだ十分に広がっていないことが明らかになりました。

当記事ではこのアンケートの結果を分析して、「日本の生成AI業界の将来」を読み解いていこうと思います。

目次

アンケートの概要

弊社・株式会社WEELは、企業向けに「生成AIセミナー」を行なってきました。セミナーに際しては、参加者様へのアンケートも下記のとおり実施しております。

アンケートの概要
  • 調査概要:国内企業における生成AI活用状況の実態調査
  • 調査期間:2024年1月〜2024年8月
  • 調査対象:WEEL・生成AIセミナーへの参加企業のべ108社
  • アンケート設問:参加者の所属部門・セミナーへの参加理由・個人の業務での生成AI使用状況・社内での生成AIへの取り組み

今回はこちらのアンケートを徹底分析!独自調査の結果から「日本の生成AI業界の将来」を読み解いていきます。

なお、生成AI業界全体の動向については、下記の記事もあわせてご確認ください。

アンケートの分析方法・結果

ここからは早速、アンケート中の個々の設問やそれに対する回答状況をお見せしていきます。まずは、みなさんが一番気になっているであろう「個人での生成AI使用状況」を詳しくみていきましょう!

なお、文中のグラフについては、計算結果を「ChatGPT×マーメイド記法」で図式化したものを使用しております。一瞬で綺麗な図表が用意できますので、ぜひお試しください!

参加者個人での生成AI使用状況

アンケートでは下記の設問を通して、「セミナー参加者個人における生成AIの活用状況」を調査しています。

Q.あなたの仕事での生成AIの使用状況を教えてください。
  • 業務をする上でChatGPTを含む生成AIツールを使ったことがない
  • 業務をする上でChatGPTを含む生成AIツールを数回使ったことがある
  • 業務をする上でChatGPTを含む生成AIツールを週に一度は使用する
  • 業務をする上でChatGPTを含む生成AIツールを毎日使用する

のべ108社の参加者様の回答結果としては……

以上のとおり!参加者様の44%は毎日、20%は週一、合わせて過半数の64%が日常的に生成AIを業務に活用中との結果が出ました。個人レベルでは、生成AIが当たり前になっている……と結論づけられそうです。「2022年末・ChatGPT登場からたったの1年半で過半数に普及」というのには、生成AI企業の中の人としても驚きを隠しきれません。

参加者の所属部門

上記の普及率をみて、逆に「生成AIブームって、IT界隈だけでの流行りでしょ」と思いませんか?筆者が生成AI企業の中の人でなければ、疑っちゃうかもです。

ということで続いては、自由記述の回答「参加者の所属部門」を読み解いていきます。WEELのセミナーには業種・部門問わず多くの方がご参加くださっているのですが、その中で非IT系部門の参加者様が占める割合はいくらなのでしょうか?早速みていきましょう!

このように、なんと65%もの方が非IT系部門から生成AIセミナーにご参加くださっています!「分野問わず生成AIに注目が集まっている」というのは間違いないでしょう。

参加者の役職

「業種・部門問わず生成AIが一般化している」というのは、ここまで示したとおりです。

ただ、社を挙げて生成AIの活用に乗り出している企業はまだまだ少ないはず。その実態を明らかにするべく、自由記述の回答「参加者の役職」のべ108社分のうち、代表 / 取締役 / 院長…etc.の役職をもつ「経営者」が占める割合を洗い出してみました。

その結果は……

意外や意外で全体の約4分の1にあたる、26%もの企業様が経営層主体で生成AIセミナーにご参加くださっていました。これは国内生成AI業界の発展に期待が持てそうです!

参加理由

アンケートでは下記の設問を通して、のべ108社を対象に「セミナーへの参加理由」も調査しております。

Q.今回、セミナーにご参加いただいた理由を教えてください。
(複数回答可)
  • 生成AIの社内活用を検討しているから
  • 生成AIツールの開発を検討しているから
  • 自身の業務で生成AIを使用したいから
  • 会社で参加するように言われたから
  • その他(自由記述)

各社がセミナーに参加したきっかけは……

● 生成AIの社内活用を検討しているから:53%
● 生成AIツールの開発を検討しているから:21%
● 自身の業務で生成AIを使用したいから:45%
● 会社で参加するように言われたから&その他:24%

以上のとおり。個人での活用から一歩進んで「社内活用」も検討中の企業様が過半数を占めています。

参加企業での生成AIへの取り組み

さらに下記設問で、参加企業のべ108社における「生成AIへの取り組み」も調査しました。

Q.現在の生成AIへの取り組みを教えてください。
(複数回答可)
  • 生成AIサービスの開発を行っている
  • 生成AIの社内活用を行っている
  • 生成AIサービスの開発を検討している
  • 生成AIの社内活用を検討している
  • 社内で生成AI利用の話は出ているが、検討までは進んでいない
  • 特に取り組んでいない
  • その他(自由記述)

まずは下図にて、それぞれの割合をみていきましょう!

● 生成AIサービスの開発を行っている:8%
● 生成AIの社内活用を行っている:23%
● 生成AIサービスの開発を検討している:18%
● 生成AIの社内活用を検討している:52%
● 社内で生成AI利用の話は出ているが、検討までは進んでいない:14%
● 特に取り組んでいない:6%
● その他:7%

先ほどの参加理由と同様、社内活用をご検討中の企業様が過半数を占めています。ただ、これだけでは、生成AI活用の実態がみえてきません。

ということで下記の定義に則り、すでに生成AIを導入している企業様の割合も洗い出していきます。その結果は……

生成AI導入済み企業の定義

今回は、のべ108社のうち……

  • 「生成AIサービスの開発を行っている」と回答された企業様
  • 「生成AIの社内活用を行っている」と回答された企業様
  • その他のうち「他企業への提案を行なっている」等の回答をされた企業様

が占める割合を「生成AI導入済み企業の割合」としています。

以上のとおりで参加企業のうち、30%が「生成AIを社内業務に活用中」となりました!着々と生成AIの普及が進んでいますね。

参加理由✖️取り組みのクロス分析

最後に「生成AIへの取り組み」と「セミナーへの参加理由」の調査結果を使って、クロス分析も実施していきます。

まずは、参加企業108社を生成AI未導入or導入済の2群に分けて、セミナーへの参加理由を分析してみましょう!

【生成AI未導入 / n=76社】
● 生成AIの社内活用を検討しているから:57%
● 生成AIツールの開発を検討しているから:21%
● 自身の業務で生成AIを使用したいから:42%
● 会社で参加するように言われたから&その他:21%

【生成AI導入済 / n=32社】
● 生成AIの社内活用を検討しているから:44%
● 生成AIツールの開発を検討しているから:22%
● 自身の業務で生成AIを使用したいから:53%
● 会社で参加するように言われたから&その他:31%

結果は以上のとおり。生成AIの導入状況を問わず「個人での活用を検討中」ないしは「社内での活用を検討中」と答えた企業様がほとんどでした。競合他社の一歩先を行きたいのであれば、生成AIツールの開発を視野に入れてもいいかもしれませんね。

続けて、ChatGPTを含む生成AIツールの活用頻度別で「生成AIへの取り組み状況」もみていきましょう。今回は下記定義に則って、参加企業のべ108社を2群に分けています。

低頻度or高頻度の定義
  • 低頻度:生成AIツールについて「使ったことがない」「数回使ったことがある」と回答
  • 高頻度:生成AIツールについて「週に一度は使用する」「毎日使用する」と回答

気になる結果は……

【低頻度 / n=39社】
● 生成AIサービスの開発を行っている:0%
● 生成AIの社内活用を行っている:8%
● 生成AIサービスの開発を検討している:15%
● 生成AIの社内活用を検討している:56%
● 社内で生成AI利用の話は出ているが、検討までは進んでいない:21%
● 特に取り組んでいない:13%
● その他:0%

【高頻度 / n=69社】
● 生成AIサービスの開発を行っている:13%
● 生成AIの社内活用を行っている:32%
● 生成AIサービスの開発を検討している:19%
● 生成AIの社内活用を検討している:49%
● 社内で生成AI利用の話は出ているが、検討までは進んでいない:10%
● 特に取り組んでいない:3%
● その他:12%

こちらも両者ともに「社内活用検討中」が最多で、大きな違いはみられませんでした。

ただ、個人が高頻度で生成AIを活用している企業群は、社を挙げて活用・開発段階に乗り出している印象を受けます。ここまでの結果から「生成AI文化を企業に根付かせることが最重要」といえそうです。

アンケート・分析の背景を解説

この記事の冒頭で、「企業での生成AIを活用していると答えた方は 30%」と記載しましたが、なぜ社内での活用が広がっていないのでしょうか?

その理由として、「ChatGPTなどを導入したものの、効果的に活用できていない」「セキュリティ等の観点から導入までのハードルが高い」など、生成AIを「使って」効率化すると言うことに重きを置いているように感じます。

これまでの生成AIの活用は、既存ツールを使用したり、生成AI環境を構築することが一般的でした。
すでに、生成AIを試験的に利用したり、特定の用途に限定して取り入れてきた企業や個人の方も多いと思います。

しかし、今後はこうした限定的な利用方法から一歩進み、生成AIが業務に自然と組み込まれ、ユーザーが意識的に操作することなく活用できる形に変わっていくと考えられます。

求められるのは「業務に組み込んだ」生成AIの開発

当記事では、弊社が開催している生成AIセミナーのアンケート結果をご紹介しました。

参加企業108社のアンケート結果を総括すると、以下のポイントが見えてきました。

● 個人レベルでは、参加者様の過半数・64%が普段の業務に生成AIを活用中
● 企業レベルでも、30%が生成AIを社内業務に活用中
● 生成AIセミナー参加者様のうち、65%は非IT系部門に所属

この結果から、「個人レベルではIT系・非IT系問わず、生成AIが普及している」ことがわかりました。しかし、企業で生成AIの活用は、まだ十分に進んではないようです。

まずは、社内での理解を深めるための研修を実施し、生成AIとは何かを社員に浸透させることが重要です。
また、セキュアな社内向けチャットボットの作成など、スモールスタートで始め、実際の業務に組み込んだ生成AIの活用を進めていくのが効果的だと考えます。

弊社について

弊社・株式会社WEELは「日本一透明性の高いAIプロフェッショナル集団」を目指して、生成AI関連の情報発信・技術提供を行う会社です。ChatGPTの登場から間もない2023年1月より、ほぼ月例で生成AIセミナーを開催し、下記の実績を積み重ねてきました。

AWS様やユーキャン様など、多くの業界最大手企業様でのセミナー経験
最高月間130万PVを誇る当メディアの運営
● ユーザックシステム株式会社と共同で「受注業務AIエージェント」の開発
 …and more!

今後も生成AIに関わる全ての方に向けて、適切な情報発信・技術提供を心がけていく所存です。

弊社では常時、「生成AIで業務効率化を果たしたい」「独自開発のAIツールで競合を差をつけたい」とお考えの企業様を対象に無料相談を承っております。ご興味がございましたらぜひ、こちらで貴社のご要望・お困りごとをお聞かせください!弊社スタッフが惜しみなく、生成AIに関するノウハウを共有いたします。

弊社の生成AIセミナーについて

弊社・株式会社WEELでは、生成AIの基礎から応用までを網羅したセミナーを行なっております。

弊社のセミナーでは、

「社員に生成AIを活用してほしい」
「生成AI導入にあたって、社長の理解を得たい」
「社内のみんなに、生成AIの可能性を知ってほしい」

などなど、お客様のご要望に応じて最適な内容をお伝えします。具体的な内容としましては……

● AIの歴史
● 生成AIの概要
● 生成AIのリスクと対策
● ChatGPTの活用事例
● ChatGPTの活用方法
…etc.

このように話題のChatGPTを中心に、明日から使える知識をお届けしております。

セミナーの期間や料金につきましては、下表をご覧ください。

セミナーの実施
期間2週間前から申込可能
内容・セミナー資料の作成
・セミナーの実施
・セミナーの効果測定(アンケート)
見積もり額¥ 100,000 ~ 200,000/回
※対象規模により変動
備考オフライン開催時の交通費&旅費は別途

「いち早く、社内に生成AI文化を浸透させたい」というご要望を、弊社スタッフが全力でバックアップいたします!まずは無料相談で、貴社のお困りごとをお聞かせください。

セミナー紹介資料

まずは生成AIについて知りたい!といった方へ

【無料】サービス紹介資料セミナー

社内・イベント登壇などセミナーサービスについての資料です。セミナーの実績や内容をまとめました。

セミナー紹介資料

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【無料】サービス紹介資料セミナー

社内・イベント登壇などセミナーサービスについての資料です。セミナーの実績や内容をまとめました。

投稿者

  • 2sc

    テクニカルライター 大学時代はアリの生態を研究。 ラボで唯一、Pythonを使ってデータ分析を効率化していた。 現在はライターとして、オウンドメディアや学術記事の執筆に当たっている。

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