生成AIのプロンプト活用術!型や作るコツ、具体的な使い方を徹底解説
「生成AIを使ってみたいけど、プロンプトの作り方が分からない…」「どうすればもっと効率的に使えるの?」そう思う方もいるかもしれません。
生成AIを活用するには、効果的なプロンプト作成が重要です。基本的なルールを押さえるだけで、初心者でも簡単にAIを使いこなすことができます。
この記事では、生成AIプロンプトの基礎から応用、作業効率を高める方法を紹介します。この記事を参考にして、日々の作業を簡素化していきましょう。
生成AIのプロンプトとは?役割を説明
生成AIのプロンプトとは、AIに与える指示のことで、出力結果の方向性や質を左右する重要な要素となります。テキスト生成AIでは「文章を要約して」「翻訳してください」といったプロンプトを入力することで、AIがそれに応じた適切な応答を生成します。
プロンプトが明確であれば、AIによる出力精度が高くなり、期待通りの成果を得やすくなるでしょう。そのため、生成AIを効果的に活用する上で、プロンプト設計のスキルを習得することが成功への鍵となります。
テキスト生成AI(LLM)のプロンプトの型
生成AIのプロンプトには、さまざまな設計の型があります。設計の型を使い分けることで、生成AIをより効果的に活用できるでしょう。以下では、代表的なプロンプトの型を解説します。プロンプトの型を適切に選択することで、テキスト生成の精度や効率を大幅に向上させることが可能です。
深津式プロンプト
深津式プロンプトとは、生成AIを活用する際に、意図を明確に伝えるために設計された方法です。質問の前提条件やAIに求める出力の形を具体的に指示することにより、正確な応答を得ることができます。
一例として、「以下の文章を200文字以内で要約してください」といった形で、範囲や目的を明確に指定します。この手法は、生成結果が曖昧になりがちな場面で特に有効的な方法と言えるでしょう。
ReActプロンプト
ReActプロンプトは、AIが論理的に推論しながら回答を生成するために設計された型のことです。この型では、AIに思考プロセスを明示的に指示することで、理由付けや詳細な解説を得ることが可能です。
例を挙げると、「この問題の解決手段を3つ挙げ、それぞれの利点を説明してください」という指示ができるでしょう。
ゴールシークプロンプト
ゴールシークプロンプトは、具体的な目標を達成するために設計されたプロンプトです。この型は、ユーザーが望む結果を明確に指示することで、AIがその結果に向けた最適なアプローチを提案します。
一例として、「新製品の販売促進アイデアを5つ提案してください」のように結果を直接示す形で指示すると良いでしょう。
Few-Shotプロンプティング
Few-Shotプロンプティングは、例を提供することで、AIの出力を調整する方法です。「以下の形式に従ってリストを生成してください:1. 例、2. 例」といった形で、具体例をいくつか与えた後に回答を求めることで、AIがその例に基づいた出力を生成します。特に複雑なタスクで効果的です。
Chain-of-Thought(CoT)プロンプティング
Chain-of-Thought(CoT)プロンプティングは、AIに思考の流れを逐一説明させることで、複雑な推論や計算を伴う応答を生成する型です。「次の数学の問題を解いて、過程をすべて説明してください」のような指示を与えます。この手法は、AIの透明性を高め、信頼性のある出力を得る際に役立ちます。
なお、生成AIの種類について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
生成AIのプロンプトを作るうえでのコツ
生成AIのプロンプト作成では、目的・役割・ペルソナを明確にすることが重要です。一例として、「初心者向けに、生成AIの基本を解説するブログ記事の要約」と具体的に示します。
次に、必要なコンテキストや制約条件(文字数や形式など)を明記し、出力形式を「箇条書き」「文章形式」のように指定してみましょう。また、「この例を参考にしてください」と補足を添えたFewShot例を提示することも効果的です。
さらに、曖昧な表現を避け、具体的な指示を与えることで解釈のずれを防ぐことが可能です。最後に、試行錯誤を繰り返し、プロンプトを最適化する柔軟性を持つことが成功への近道です。
なお、プロンプト作成のコツについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
テキスト生成AI(LLM)でのプロンプトの具体例
生成AIのプロンプトは、利用目的に応じてさまざまな場面で活用できます。以下の部分では、テキスト生成AI(LLM)における具体例を一つずつ挙げながら、それぞれのプロンプトの設計方法と効果を解説していきます。
以下、プロンプトを用意しましたので、実際にChatGPTに入力してみてください!
要約
要約プロンプトは、長い文章を短くわかりやすくまとめるためのものです。「以下の文章を100文字以内で要約してください」という形で文字数を具体的に指定することで、重要なポイントを中心に要約します。
このプロンプトは、ニュース記事、レポート、学術論文などの長文の文章を要約する際に非常に便利です。また、読み手の目的や対象読者に応じて「専門用語を使わず要約してください」や「経営者向けの要約にしてください」といった形で条件を追加することで、ニーズに合った要約が可能になります。
要約の質を向上させるためには、元の文章の意図を補足的に伝えるプロンプトが効果的です。
一例として、以下のプロンプトによって、長文を要約することができます。
【プロンプト】
#命令
以下の文章を要約してください
#文章
むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。まいにち、おじいさんは山へしば刈かりに、おばあさんは川へ洗濯せんたくに行きました。
ある日、おばあさんが、川のそばで、せっせと洗濯せんたくをしていますと、川上かわかみから、大きな桃ももが一つ、
「ドンブラコッコ、スッコッコ。
ドンブラコッコ、スッコッコ。」
と流ながれて来きました。
「おやおや、これはみごとな桃ももだこと。おじいさんへのおみやげに、どれどれ、うちへ持もって帰かえりましょう。」
おばあさんは、そう言いいながら、腰こしをかがめて桃ももを取とろうとしましたが、遠とおくって手がとどきません。おばあさんはそこで、
「あっちの水みいずは、かあらいぞ。
こっちの水みいずは、ああまいぞ。
かあらい水みいずは、よけて来こい。
ああまい水みいずに、よって来こい。
と歌うたいながら、手をたたきました。すると桃ももはまた、
「ドンブラコッコ、スッコッコ。
ドンブラコッコ、スッコッコ。」
といいながら、おばあさんの前まえへ流ながれて来きました。おばあさんはにこにこしながら、
「早はやくおじいさんと二人ふたりで分わけて食たべましょう。」
と言いって、桃ももをひろい上あげて、洗濯物せんたくものといっしょにたらいの中に入いれて、えっちら、おっちら、かかえておうちへ帰かえりました。
夕方ゆうがたになってやっと、おじいさんは山からしばを背負せおって帰かえって来きました。
「おばあさん、今いま帰かえったよ。」
「おや、おじいさん、おかいんなさい。待まっていましたよ。さあ、早はやくお上あがんなさい。いいものを上あげますから。」
「それはありがたいな。何なんだね、そのいいものというのは。」
こういいながら、おじいさんはわらじをぬいで、上に上あがりました。その間まに、おばあさんは戸棚とだなの中からさっきの桃ももを重おもそうにかかえて来きて、
「ほら、ごらんなさいこの桃ももを。」
と言いいました。
「ほほう、これはこれは。どこからこんなみごとな桃ももを買かって来きた。」
「いいえ、買かって来きたのではありません。今日きょう川で拾ひろって来きたのですよ。」
「え、なに、川で拾ひろって来きた。それはいよいよめずらしい。」
こうおじいさんは言いいながら、桃ももを両手りょうてにのせて、ためつ、すがめつ、ながめていますと、だしぬけに、桃ももはぽんと中から二つに割われて、
「おぎゃあ、おぎゃあ。」
と勇いさましいうぶ声こえを上あげながら、かわいらしい赤あかさんが元気げんきよくとび出だしました。
「おやおや、まあ。」
おじいさんも、おばあさんも、びっくりして、二人ふたりいっしょに声こえを立たてました。
「まあまあ、わたしたちが、へいぜい、どうかして子供こどもが一人ひとりほしい、ほしいと言いっていたものだから、きっと神かみさまがこの子をさずけて下くださったにちがいない。」
おじいさんも、おばあさんも、うれしがって、こう言いいました。
そこであわてておじいさんがお湯ゆをわかすやら、おばあさんがむつきをそろえるやら、大おおさわぎをして、赤あかさんを抱だき上あげて、うぶ湯ゆをつかわせました。するといきなり、
「うん。」
と言いいながら、赤あかさんは抱だいているおばあさんの手をはねのけました。
「おやおや、何なんという元気げんきのいい子だろう。」
おじいさんとおばあさんは、こう言いって顔かおを見合みあわせながら、「あッは、あッは。」とおもしろそうに笑わらいました。
そして桃ももの中から生うまれた子だというので、この子に桃太郎ももたろうという名なをつけました。
二
おじいさんとおばあさんは、それはそれはだいじにして桃太郎ももたろうを育そだてました。桃太郎ももたろうはだんだん成長せいちょうするにつれて、あたりまえの子供こどもにくらべては、ずっと体からだも大きいし、力ちからがばかに強つよくって、すもうをとっても近所きんじょの村むらじゅうで、かなうものは一人ひとりもないくらいでしたが、そのくせ気きだてはごくやさしくって、おじいさんとおばあさんによく孝行こうこうをしました。
桃太郎ももたろうは十五になりました。
もうそのじぶんには、日本にほんの国中くにじゅうで、桃太郎ももたろうほど強つよいものはないようになりました。桃太郎ももたろうはどこか外国がいこくへ出かけて、腕うでいっぱい、力ちからだめしをしてみたくなりました。
するとそのころ、ほうぼう外国がいこくの島々しまじまをめぐって帰かえって来きた人があって、いろいろめずらしい、ふしぎなお話はなしをした末すえに、
「もう何年なんねんも何年なんねんも船ふねをこいで行くと、遠とおい遠とおい海うみのはてに、鬼おにが島しまという所ところがある。悪わるい鬼おにどもが、いかめしいくろがねのお城しろの中に住すんで、ほうぼうの国くにからかすめ取とった貴とうとい宝物たからものを守まもっている。」
と言いいました。
桃太郎ももたろうはこの話はなしをきくと、その鬼おにが島しまへ行ってみたくって、もう居いても立たってもいられなくなりました。そこでうちへ帰かえるとさっそく、おじいさんの前まえへ出て、
「どうぞ、わたくしにしばらくおひまを下ください。」
と言いいました。
おじいさんはびっくりして、
「お前まえどこへ行くのだ。」
と聞ききました。
「鬼おにが島しまへ鬼おにせいばつに行こうと思おもいます。」
と桃太郎ももたろうはこたえました。
「ほう、それはいさましいことだ。じゃあ行っておいで。」
とおじいさんは言いいました。
「まあ、そんな遠方えんぽうへ行くのでは、さぞおなかがおすきだろう。よしよし、おべんとうをこしらえて上あげましょう。」
とおばあさんも言いいました。
そこで、おじいさんとおばあさんは、お庭にわのまん中に、えんやら、えんやら、大きな臼うすを持もち出だして、おじいさんがきねを取とると、おばあさんはこねどりをして、
「ぺんたらこっこ、ぺんたらこっこ。ぺんたらこっこ、ぺんたらこっこ。」
と、おべんとうのきびだんごをつきはじめました。
きびだんごがうまそうにでき上あがると、桃太郎ももたろうのしたくもすっかりでき上あがりました。
桃太郎ももたろうはお侍さむらいの着きるような陣羽織じんばおりを着きて、刀かたなを腰こしにさして、きびだんごの袋ふくろをぶら下さげました。そして桃ももの絵えのかいてある軍扇ぐんせんを手に持もって、
「ではおとうさん、おかあさん、行ってまいります。」
と言いって、ていねいに頭あたまを下さげました。
「じゃあ、りっぱに鬼おにを退治たいじしてくるがいい。」
とおじいさんは言いいました。
「気きをつけて、けがをしないようにおしよ。」
とおばあさんも言いいました。
「なに、大丈夫だいじょうぶです、日本一にっぽんいちのきびだんごを持もっているから。」と桃太郎ももたろうは言いって、
「では、ごきげんよう。」
と元気げんきな声こえをのこして、出でていきました。おじいさんとおばあさんは、門もんの外そとに立たって、いつまでも、いつまでも見送みおくっていました。
三
桃太郎ももたろうはずんずん行きますと、大きな山の上に来きました。すると、草くさむらの中から、「ワン、ワン。」と声こえをかけながら、犬いぬが一ぴきかけて来きました。
桃太郎ももたろうがふり返かえると、犬いぬはていねいに、おじぎをして、
「桃太郎ももたろうさん、桃太郎ももたろうさん、どちらへおいでになります。」
とたずねました。
「鬼おにが島しまへ、鬼おにせいばつに行くのだ。」
「お腰こしに下さげたものは、何なんでございます。」
「日本にっぽん一のきびだんごさ。」
「一つ下ください、お供ともしましょう。」
「よし、よし、やるから、ついて来こい。」
犬いぬはきびだんごを一つもらって、桃太郎ももたろうのあとから、ついて行きました。
山を下おりてしばらく行いくと、こんどは森もりの中にはいりました。すると木の上から、「キャッ、キャッ。」とさけびながら、猿さるが一ぴき、かけ下おりて来きました。
桃太郎ももたろうがふり返かえると、猿さるはていねいに、おじぎをして、
「桃太郎ももたろうさん、桃太郎ももたろうさん、どちらへおいでになります。」
とたずねました。
「鬼おにが島しまへ鬼おにせいばつに行くのだ。」
「お腰こしに下さげたものは、何なんでございます。」
「日本にっぽん一のきびだんごさ。」
「一つ下ください、お供ともしましょう。」
「よし、よし、やるから、ついて来こい。」
猿さるもきびだんごを一つもらって、あとからついて行きました。
山を下おりて、森もりをぬけて、こんどはひろい野原のはらへ出ました。すると空そらの上で、「ケン、ケン。」と鳴なく声こえがして、きじが一羽わとんで来きました。
桃太郎ももたろうがふり返かえると、きじはていねいに、おじぎをして、
「桃太郎ももたろうさん、桃太郎ももたろうさん、どちらへおいでになります。」
とたずねました。
「鬼おにが島しまへ鬼おにせいばつに行くのだ。」
「お腰こしに下さげたものは、何なんでございます。」
「日本一にっぽんいちのきびだんごさ。」
「一つ下ください、お供ともしましょう。」
「よし、よし、やるから、ついて来こい。」
きじもきびだんごを一つもらって、桃太郎ももたろうのあとからついて行きました。
犬いぬと、猿さると、きじと、これで三にんまで、いい家来けらいができたので、桃太郎ももたろうはいよいよ勇いさみ立たって、またずんずん進すすんで行きますと、やがてひろい海うみばたに出ました。
そこには、ちょうどいいぐあいに、船ふねが一そうつないでありました。
桃太郎ももたろうと、三にんの家来けらいは、さっそく、この船ふねに乗のり込こみました。
「わたくしは、漕こぎ手てになりましょう。」
こう言いって、犬いぬは船ふねをこぎ出だしました。
「わたくしは、かじ取とりになりましょう。」
こう言いって、猿さるがかじに座すわりました。
「わたくしは物見ものみをつとめましょう。」
こう言いって、きじがへさきに立たちました。
うららかないいお天気てんきで、まっ青さおな海うみの上には、波なみ一つ立たちませんでした。稲妻いなづまが走はしるようだといおうか、矢やを射いるようだといおうか、目のまわるような速はやさで船ふねは走って行きました。ほんの一時間じかんも走はしったと思おもうころ、へさきに立たって向むこうをながめていたきじが、「あれ、あれ、島しまが。」とさけびながら、ぱたぱたと高たかい羽音はおとをさせて、空そらにとび上あがったと思おもうと、スウッとまっすぐに風かぜを切きって、飛とんでいきました。
桃太郎ももたろうもすぐきじの立たったあとから向むこうを見みますと、なるほど、遠とおい遠とおい海うみのはてに、ぼんやり雲くものような薄うすぐろいものが見みえました。船ふねの進すすむにしたがって、雲くものように見みえていたものが、だんだんはっきりと島しまの形かたちになって、あらわれてきました。
「ああ、見みえる、見みえる、鬼おにが島しまが見みえる。」
桃太郎ももたろうがこういうと、犬いぬも、猿さるも、声こえをそろえて、「万歳ばんざい、万歳ばんざい。」とさけびました。
見みる見みる鬼おにが島しまが近ちかくなって、もう硬かたい岩いわで畳たたんだ鬼おにのお城しろが見みえました。いかめしいくろがねの門もんの前まえに見みはりをしている鬼おにの兵隊へいたいのすがたも見みえました。
そのお城しろのいちばん高たかい屋根やねの上に、きじがとまって、こちらを見みていました。
こうして何年なんねんも、何年なんねんもこいで行いかなければならないという鬼おにが島しまへ、ほんの目をつぶっている間まに来きたのです。
四
桃太郎ももたろうは、犬いぬと猿さるをしたがえて、船ふねからひらりと陸おかの上にとび上あがりました。
見みはりをしていた鬼おにの兵隊へいたいは、その見みなれないすがたを見みると、びっくりして、あわてて門もんの中に逃にげ込こんで、くろがねの門もんを固かたくしめてしまいました。その時とき犬いぬは門もんの前まえに立たって、
「日本にほんの桃太郎ももたろうさんが、お前まえたちをせいばいにおいでになったのだぞ。あけろ、あけろ。」
とどなりながら、ドン、ドン、扉とびらをたたきました。鬼おにはその声こえを聞きくと、ふるえ上あがって、よけい一生懸命いっしょうけんめいに、中から押おさえていました。
するときじが屋根やねの上からとび下おりてきて、門もんを押おさえている鬼おにどもの目をつつきまわりましたから、鬼おにはへいこうして逃にげ出だしました。その間まに、猿さるがするすると高たかい岩壁いわかべをよじ登のぼっていって、ぞうさなく門もんを中からあけました。
「わあッ。」とときの声こえを上あげて、桃太郎ももたろうの主従しゅじゅうが、いさましくお城しろの中に攻せめ込こんでいきますと、鬼おにの大将たいしょうも大おおぜいの家来けらいを引ひき連つれて、一人一人ひとりひとり、太ふとい鉄てつの棒ぼうをふりまわしながら、「おう、おう。」とさけんで、向むかってきました。
けれども、体からだが大きいばっかりで、いくじのない鬼おにどもは、さんざんきじに目をつつかれた上に、こんどは犬いぬに向むこうずねをくいつかれたといっては、痛いたい、痛いたいと逃にげまわり、猿さるに顔かおを引ひっかかれたといっては、おいおい泣なき出だして、鉄てつの棒ぼうも何なにもほうり出だして、降参こうさんしてしまいました。
おしまいまでがまんして、たたかっていた鬼おにの大将たいしょうも、とうとう桃太郎ももたろうに組くみふせられてしまいました。桃太郎ももたろうは大きな鬼おにの背中せなかに、馬乗うまのりにまたがって、
「どうだ、これでも降参こうさんしないか。」
といって、ぎゅうぎゅう、ぎゅうぎゅう、押おさえつけました。
鬼おにの大将たいしょうは、桃太郎ももたろうの大力だいりきで首くびをしめられて、もう苦くるしくってたまりませんから、大おおつぶの涙なみだをぼろぼろこぼしながら、
「降参こうさんします、降参こうさんします。命いのちだけはお助たすけ下ください。その代かわりに宝物たからものをのこらずさし上あげます。」
こう言いって、ゆるしてもらいました。
鬼おにの大将たいしょうは約束やくそくのとおり、お城しろから、かくれみのに、かくれ笠がさ、うちでの小こづちに如意宝珠にょいほうじゅ、そのほかさんごだの、たいまいだの、るりだの、世界せかいでいちばん貴とうとい宝物たからものを山のように車くるまに積つんで出だしました。
桃太郎ももたろうはたくさんの宝物たからものをのこらず積つんで、三にんの家来けらいといっしょに、また船ふねに乗のりました。帰かえりは行きよりもまた一そう船ふねの走はしるのが速はやくって、間まもなく日本にほんの国くにに着つきました。
船ふねが陸おかに着つきますと、宝物たからものをいっぱい積つんだ車くるまを、犬いぬが先さきに立たって引ひき出だしました。きじが綱つなを引ひいて、猿さるがあとを押おしました。
「えんやらさ、えんやらさ。」
三にんは重おもそうに、かけ声ごえをかけかけ進すすんでいきました。
うちではおじいさんと、おばあさんが、かわるがわる、
「もう桃太郎ももたろうが帰かえりそうなものだが。」
と言いい言いい、首くびをのばして待まっていました。そこへ桃太郎ももたろうが三にんのりっぱな家来けらいに、ぶんどりの宝物たからものを引ひかせて、さもとくいらしい様子ようすをして帰かえって来きましたので、おじいさんもおばあさんも、目も鼻はなもなくして喜よろこびました。
「えらいぞ、えらいぞ、それこそ日本一にっぽんいちだ。」
とおじいさんは言いいました。
「まあ、まあ、けががなくって、何なによりさ。」
とおばあさんは言いいました。
桃太郎ももたろうは、その時とき犬いぬと猿さるときじの方ほうを向むいてこう言いいました。
「どうだ。鬼おにせいばつはおもしろかったなあ。」
犬いぬはワン、ワンとうれしそうにほえながら、前足まえあしで立たちました。
猿さるはキャッ、キャッと笑わらいながら、白しろい歯はをむき出だしました。
きじはケン、ケンと鳴なきながら、くるくると宙返ちゅうがえりをしました。
空そらは青々あおあおと晴はれ上あがって、お庭にわには桜さくらの花はなが咲さき乱みだれていました。
上記のプロンプトを入力した結果、以下のように生成されました。長文の文章を端的に要約したものとなります。
翻訳
翻訳プロンプトは、文章を異なる言語に変換する際に活用できるでしょう。「以下の文章を英語から日本語に翻訳してください」のようにプロンプトを設定することで、AIが対応する言語間の翻訳を迅速に生成します。
また、文体を指定することも可能です。「以下をフォーマルな日本語で翻訳してください」や「カジュアルな英語で翻訳してください」と伝えることで、用途に応じた翻訳結果を得ることができます。このプロンプトはビジネス文書やSNS投稿、メールの翻訳など、多岐にわたる場面で役立つことでしょう。
さらに、複雑な専門用語を含む文章でも背景を補足することで精度が向上します。
一例として、以下のプロンプトによって、英文を日本語に翻訳することができます。
【プロンプト】
#命令
以下の文章を和訳してください
#文章
Shall I compare thee to a summer's day?
Thou art more lovely and more temperate:
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer's lease hath all too short a date;
Sometime too hot the eye of heaven shines,
And often is his gold complexion dimm'd;
And every fair from fair sometime declines,
By chance or nature's changing course untrimm'd;
But thy eternal summer shall not fade,
Nor lose possession of that fair thou ow'st;
Nor shall death brag thou wander'st in his shade,
When in eternal lines to time thou grow'st:
So long as men can breathe or eyes can see,
So long lives this, and this gives life to thee.
以下が実際に翻訳された文章です。
文章生成
文章生成プロンプトは、ブログ記事やSNS投稿など、特定の目的に合わせた文章を作成する際に有効です。「初心者向けの生成AI解説ブログの冒頭文を200文字で書いてください」といった具体的な指示を与えることで、AIが的確な生成を行います。
さらに、「ターゲットは20代の学生」「ポジティブなトーンで書いてください」などの条件を追加することで、よりターゲットに合った文章が生成されるでしょう。このプロンプトは広告キャッチコピー、メルマガ、商品説明文など、多くのマーケティング用途で活用できます。
一例として、以下のプロンプトによって、文章生成を行うことができます。
【プロンプト】
#命令
あなたは最強最高でバズ請負人のSNSマーケターです。以下の条件に沿って、以下の内容をまとめた最高のSNS投稿文を生成してください。
#内容
「WEELタピオカ店」の新作メニューである、通常の2倍の大きさの大鶏排。本場同様タピオカ粉を使っていてサクサク感が強い。香辛料はチャイブが効いていて食欲がそそられる。
#条件
- 120文字以上かつ140文字以内に収める。生成後に字数をカウントして収まっていなければもう一度やり直し
- 絵文字を多用する
- 感情表現をオーバーに
#投稿文
上記のプロンプトをもとにそのままSNSに投稿できる投稿文を生成することができました!
校正・フィードバック
校正やフィードバックを行うプロンプトでは、「以下の文章を文法的に修正し、改善点を指摘してください」といった形で具体的な指示を与えます。このプロンプトは、執筆者が見落としがちな誤字脱字の修正や、表現の洗練を目的とした内容を出力するのに適しているでしょう。
さらに、「フォーマルな文章に直してください」や「簡潔でわかりやすい表現に改善してください」と条件を加えることで、文章の目的に合った提案が得られます。
また、AIは修正だけでなく理由や代替案も提示できるため、執筆スキル向上にも役立ちます。試行を繰り返すことで、最適なフィードバックを得ることが可能です。
一例として、以下のプロンプトによって、文章を校正することができます。
【プロンプト】
#命令
あなたは最強最高の神コピーライターです。以下のSEOKWを含む以下の記事タイトルについて、コピーライティングの観点から徹底的な添削をお願いします。
#SEOKW
生成AI プロンプト
#記事タイトル
生成AIのプロンプトおすすめ5選!仕事が超捗るChatGPTのテクニックを紹介
記事タイトルに関して、以下の通り、幾つかの提案を生成しました。
案出し・ブレーンストーミング
アイデアのブレーンストーミングを生成するプロンプトでは、「新製品のアイデアを5つ提案してください」や「このテーマについての議論ポイントを挙げてください」といった指示を用います。このプロンプトは、ユーザーが直面する課題に対して新しい視点やアプローチを得るのに適しているでしょう。
さらに、背景情報を補足することで、より関連性の高い提案が生成されます。「ターゲット顧客は20代の女性、テーマは環境に優しい製品」という条件を提示すると、具体的で実用的な提案を得られる可能性が高まるでしょう。
一例として、以下のプロンプトによって、アイデア出しを行うことができます。
【プロンプト】
あなたは最強最高の小学校教師です。小学校1年生の子供達が全員参加できて楽しめる出し物のアイデアを全力でひねり出してください。
以下の通り、複数のアイデアを生成しました。
コーディング・作図
コーディングや作図を支援するプロンプトでは、「Pythonでリストを昇順に並べるコードを書いてください」や「簡単な組織図を作成する方法を説明してください」と具体的な指示を与えます。こうしたプロンプトは、初心者の学習やプロフェッショナルの業務効率化に役立ちます。
さらに、「コードにコメントを付けてください」や「エラー処理も含めて書いてください」と条件を追加することで、実用性の高い結果を得ることが可能です。AIによるコード生成は、試行錯誤を繰り返す過程で最適なソリューションを見つける手助けとなります。
作図に関しては、手順を詳細に指定することで、視覚的なアウトプットの指針が得られます。
一例として、以下のプロンプトによって、作図を行うことができます。まずは、以下のプロンプトで指示を出します。
【プロンプト】
猫の品種について列挙したあと、それをMermaid記法のマインドマップにまとめてください。
次に、「Mermaid Live Editor」を開きます。
ChatGPTから得られた上記のMermaid記法のコードを「Mermaid Live Editor」の以下のエディタに貼り付けて図を作成します。
最後に、「Actions」をクリックして②PNG形式で保存できます。
このように、とても見やすい綺麗な作図を生成することができました。
スプレッドシートの関数生成
スプレッドシートの関数生成では、「Excelで特定の列の値を合計する関数を書いてください」と具体的な要求をプロンプトに含めます。この方法は、ExcelやGoogleスプレッドシートでのデータ管理や集計作業を効率化するのに適しています。
また、「条件付きで合計を計算する関数を教えてください」といった形で条件を追加することで、より複雑な要件にも対応可能です。初心者にとっては関数の使い方を学ぶ良い機会となり、上級者にとっては新しい手法の発見につながることがあります。
AIが出力した関数を実際に試してみて、必要に応じて微調整することで、作業がさらに円滑になります。
一例として、以下の方法を試してみましょう。以下のプロンプトを入力します。
【プロンプト】
Excelの1列目の1行目〜5行目の平均値を求める関数を出してください。
以下の通り、関数が生成されました。
生成された関数をセルに入力すると、平均値の「74.8」が正しく表示されました。
画像生成用プロンプトの考案
画像生成AI用のプロンプトを設計する際は、「夜空に浮かぶ満月を背景に猫が座っているイラストを生成してください」といった形で、シーンや要素を具体的に指示します。
さらに、「リアルな質感で描いてください」と言ったスタイルや雰囲気を加えることで、出力が希望に近いものになります。また、詳細をさらに追加することで精度が向上するでしょう。
「猫の毛色は黒で、目は黄色、月にはクレーターが見えるように」といった形で、具体的な指示を出すことで理想的な結果を得ることが可能です。反復的な試行でプロンプトを最適化し、AIの可能性を引き出しましょう。
一例として、以下のプロンプトによって、画像生成を行うことができます。
【プロンプト】
今アップロードした画像をStable Diffusion 2.1で再現するための英文プロンプトを簡潔に教えてください。
上記の通り、ChatGPTから得られたプロンプトを、今度は、以下のページの「Enter your prompt」の部分に入力します。
以下の通り、画像が生成されました。完全な再現とまではいきませんでしたが、最初の画像に近い画像を生成しました。
紹介したプロンプトが試せる生成AIチャット
生成AIを効果的に活用するには、適切なプラットフォームを選ぶことが重要です。以下の項目では、この記事で紹介したプロンプトを試せる主要な生成AIチャットについて、その特徴と活用方法を説明します。
ChatGPT
ChatGPTは、多目的に利用できる人気の高い生成AIです。直感的な操作性が特徴で、要約、翻訳、文章生成、さらにはスプレッドシート関数やプログラムコードの作成など幅広いタスクに対応可能です。
また、料金プランが柔軟で、初心者からプロフェッショナルまで幅広く利用されています。
なお、ChatGPTについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Claude
Claudeは、Anthropic社が開発したAIで、大規模な文脈処理能力が強みです。長文要約や複雑な文章生成に適しています。特に、学術論文や技術文書の要約に適しています。ChatGPTよりも慎重に出力を生成する傾向があり、正確さを求めるタスクで高いパフォーマンスを発揮します。
なお、Claudeの最新モデルについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Gemini
Geminiは、Google DeepMindが提供する生成AIで、自然言語処理に加えて画像生成やデータ分析などマルチモーダルなタスクをこなせます。
画像生成用プロンプトを試す際に特に効果的であり、詳細なプロンプトを用いると期待通りの出力が得られます。さらに、Googleサービスとの連携が強く、他のツールと統合して利用することも可能です。
なお、Geminiについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Perplexity
Perplexityは、検索エンジンのような機能を持つ生成AIです。特に情報検索と生成を組み合わせたプロンプトに優れています。背景情報の補足を活用して、プロンプトの文脈を充実させると、より精度の高い出力を得ることができます。
なお、Perplexityについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Copilot
Copilotは、Microsoftが提供する生成AIで、プログラミング支援に特化しています。特にコーディング用プロンプトの活用に適しています。また、GitHubとの統合により、リアルタイムでコードの提案や修正を行える点が開発者にとって大きな利点です。初心者から上級者まで幅広い層に支持されています。
なお、Copilotについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
生成AIプロンプトを正しく使い分けましょう
それぞれの生成AIプロンプトの使い方を理解し、適切に設計することは、生成AIの効果を最大限に引き出すための重要なスキルです。この記事では、プロンプトの基本的な役割や型、作成のコツ、具体例、そして生成AIチャットについて詳しく解説しました。
生成AIは、日々の作業効率を高めるだけでなく、新しい発想や創造性を引き出す強力なツールです。本記事で紹介した知識を活用し、生成AIの可能性を探求し続けていきましょう!
生成系AIの業務活用なら!
・生成系AIを活用したPoC開発
・生成系AIのコンサルティング
・システム間API連携
最後に
いかがだったでしょうか?
「生成AIのプロンプト」は、AI活用を効率化する鍵です。最適な設計を学び、作業精度を向上させてみてください。
株式会社WEELは、自社・業務特化の効果が出るAIプロダクト開発が強みです!
開発実績として、
・新規事業室での「リサーチ」「分析」「事業計画検討」を70%自動化するAIエージェント
・社内お問い合わせの1次回答を自動化するRAG型のチャットボット
・過去事例や最新情報を加味して、10秒で記事のたたき台を作成できるAIプロダクト
・お客様からのメール対応の工数を80%削減したAIメール
・サーバーやAI PCを活用したオンプレでの生成AI活用
・生徒の感情や学習状況を踏まえ、勉強をアシストするAIアシスタント
などの開発実績がございます。
まずは、「無料相談」にてご相談を承っておりますので、ご興味がある方はぜひご連絡ください。
「生成AIを社内で活用したい」「生成AIの事業をやっていきたい」という方に向けて、通勤時間に読めるメルマガを配信しています。
最新のAI情報を日本最速で受け取りたい方は、以下からご登録ください。
また、弊社紹介資料もご用意しておりますので、併せてご確認ください。