ChatGPTとは?できること・使い方・仕組み・注意点をわかりやすく解説!

ChatGPT できること 使い方 仕組み 注意点

ChatGPT(チャットジーピーティー)は、米OpenAI社が開発したチャット型AIサービスのことです。2022年11月に登場してからわずか2ヶ月で1億ユーザーを獲得するなど、世間にAIブームをもたらすきっかけを作りました。

この記事では、ChatGPTの使い方や始め方、できること、注意点までを詳しく解説しますので是非チェックしてみてください。さらに、実際の活用方法も紹介するので、ChatGPTに興味がある方には必見の情報です。

ChatGPTの概要や使用方法や注意点が分かり、すぐに使いこなせるようになるはずなので、ぜひ最後までご覧ください!

目次

ChatGPTとは?

参考:https://openai.com/ja-JP/chatgpt/overview/

ChatGPTとは、OpenAI社が開発した生成AI搭載型のチャットボットのことです。大量のテキストデータを学習した自然言語専門の生成AI「GPT」によって、テキスト形式での入力(プロンプト)をもとにテキストを生成するのがその特徴です。

ChatGPTは2022年11月の公開以来、以下2点の質の高さで話題となりました。

  • 文章での質問・命令に対して、人間並みに自然な文章で応答
  • 日常会話から専門的な話題まで、幅広い分野での会話に対応

ユーザー数はたった2ヶ月でなんと1億人を突破!Microsoftからの大型投資も受けています。

2024年5月にはGPTの性能をさらに向上させた最新版「GPT-4o」が登場し、多くの企業や個人がChatGPT活用して新しいサービス開発を試みています。

そんな話題のChatGPTは、以下のリンク(OpenAIの公式サイト)にアクセスすることで、PC&スマホのブラウザ上から利用できます。

公式サイト:https://chat.openai.com/

なお、ChatGPTの「OpenAI o3」について詳しく知りたい方は、以下の記事を合わせてご確認ください。

ChatGPTの仕組み

ChatGPTの仕組みを理解するうえで、まずはモデルとして採用されている「GPT」やその基盤となっている「Transformer」などに対する理解が必須です。

以下では、ChatGPTの仕組みを噛み砕いて解説しつつ、GPTモデルの進化の軌跡もご紹介します。

GPTモデルの構造(Transformer/LLMの基礎)

ChatGPTは、OpenAIが開発した大規模言語モデル「GPT」を基盤としたAIです。GPTでは、文章を細かな単位に分解し、文脈に基づいて次に来る語句を予測することで自然な文章を生成します。

この仕組みには、人間の脳を模倣したディープラーニング技術が使われており、なかでも「Transformer」と呼ばれる構造が文脈理解を支えています

Transformerは複数の語句の関係を同時に処理できるため、高速かつ高精度な学習が可能です。

こうした技術を活用して構築されたGPTは、「LLM(大規模言語モデル)」の代表例として、幅広い自然言語処理に応用されています。

GPT-1〜GPT-4oまでの進化と特徴

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年度モデル名特徴・進化内容
2018GPT-1基本的な言語理解と文章生成が可能だったが、性能にはまだ限界があった。
2019GPT-2より多くのデータを扱えるようになり、自然な文章を出力できるようになった。
2020GPT-3生成される文章の自然さが大幅に向上し、人間の文章と見分けがつきにくくなった。
2022GPT-3.5GPT-3を改良したバージョンで、ChatGPTのリリースにより広く使われ始めた。
2023GPT-4テキストに加え、画像入力にも対応するなど、マルチモーダルな処理が可能になった。
2024GPT-4o画像や音声の処理精度がさらに向上し、応答のスピードも大きく改善された。
2024o1複雑な質問に対してより的確な推論ができるようになり、回答精度が高まった。
2024o3-mini高度なタスクにも対応できる柔軟性を備えた軽量モデルとして設計されている。
2025o3コーディング・数学・科学・視覚的推論タスクをより高いレベルで処理できるようになった。
2025o4-mini回答速度が速く、コスト効率が高く設計されている。

GPTシリーズの進化は、2018年に登場した「GPT-1」によって幕を開けました。この初期モデルはまだ制約も多かったものの、自然言語処理の可能性を大きく広げるきっかけになっています。

そして、特に注目を集めたのは、2022年の「GPT-3.5」によって実現したChatGPTの登場です。続く「GPT-4」では、テキストだけでなく画像や音声といったマルチモーダル入力にも対応し、より人間らしいやり取りが可能になりました。

さらに2024年には「GPT-4o」や軽量高速な「o3-mini」などが追加され、応答のスピードや推論能力が一層強化されています。2025年には、さらに強力な「o3」「o4-mini」も追加されました。

推論・トークン化の流れ

ChatGPTがユーザーの入力に対して自然な文章を生成するプロセスは、大きく以下のような流れで進行します。

  1. トークン化(Tokenization)

入力されたテキストは、そのままでは処理できないため、「トークン」と呼ばれる最小単位に分割されます。トークンは単語だけでなく、単語の一部や記号などを含みます。たとえば「ChatGPT」という単語は1つのトークンになることもあれば、2~3のトークンに分かれることもあります。

  1. 数値変換とモデルへの入力

トークンはあらかじめ決められた辞書(トークナイザー)を元に数値に変換され、モデルに入力されます。

  1. 推論(Inference)

モデルは与えられた文脈(トークン列)を元に、「次に続く最も確からしいトークン」を予測します。このプロセスは何度も繰り返され、1文字ずつ(実際には1トークンずつ)出力されていきます。

  1. デトークン化(Detokenization)

最後に、生成されたトークン列を人間が読める自然言語の文章に戻します。

このようなステップを高速かつ高精度で実行することで、ChatGPTはまるで人間のような対話を実現しているのです。

ChatGPTの活用メリット【4選】

ChatGPTを活用することには、以下4つのメリットがあります。

  • 業務の時短・効率化につながる
  • 非エンジニアでも使える手軽さ
  • 発想支援や表現の多様化に役立つ
  • マルチタスク対応(翻訳・校正・要約)

それぞれのメリットを具体的に解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

業務の時短・効率化につながる

ChatGPTは、文章生成や情報整理をスピーディーにこなせるため、日々の業務を大幅に効率化できます。

特に、以下のような反復的かつ事務的なタスクでの使用に最適です。

  • 報告書や企画書、会議の議事録作成
  • メール文面のドラフト作成
  • 市場調査や競合リサーチの要約
  • プレゼン資料や提案書の構成整理

これらの作業にかかる時間を短縮できることで、より創造的で付加価値の高い仕事に集中できるようになります

ChatGPTをうまく活用すれば、意思決定までのスピードも上がり、チーム全体の生産性向上にもつながるはずです。

非エンジニアでも使える手軽さ

ChatGPTは、プログラミングや専門知識がなくても、誰でも簡単に使い始められます。基本的に、チャット画面に文章を入力するだけで応答が得られるためです。

導入にあたって特別なソフトのインストールや環境構築は不要で、インターネット環境さえあればすぐに利用できます。

業務でよく使う文書の作成や情報整理、アイデア出しなどにも対応できるため、幅広い部門で導入しやすい点も魅力です。

「難しそう」という先入観を持たれがちですが、むしろ非エンジニアにこそ役立つツールといえます。

発想支援や表現の多様化に役立つ

ChatGPTは、単なる回答生成ツールではなく、企画や発想をサポートする「対話型パートナー」として活用できます。

たとえば、企画の骨組みや条件を入力すれば、それに沿ったアイデアや視点を複数提案可能です。

新規事業の立ち上げ時にも、方向性の検討やコンセプト作成に役立つアウトラインを提示してくれます。

また、自分では思いつかなかった言い回しや構成を提案してくれるため、表現のバリエーションも豊かにできるのが魅力です。

アイデア出しに詰まったら、ぜひChatGPTを「壁打ち相手」として活用してみてください。

マルチタスク対応(翻訳・校正・要約)

ChatGPTは、1つのツールで翻訳・文章校正・要約など、複数のタスクに対応できます。

たとえば、海外とのやり取りに必要な英文メールの翻訳から、送信前の文章チェックまでワンストップで処理できるのが魅力です。

また、長文の資料や議事録も、要点を抽出して簡潔にまとめる要約機能を活用すれば、情報整理がスムーズになります。表現の不自然さや誤字脱字も自動的に指摘・修正してくれるため、品質管理の負担も軽減可能です。

こうしたマルチタスク処理により、複数のツールを使い分ける手間が減り、日々の業務効率が格段に向上します。

なお、マルチモーダルAIについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

ChatGPTの業務活用事例【業種別】

ChatGPTは、すでに多くの企業が導入してそれぞれの業務に活用しています。

ここでは、業界別にChatGPTの活用事例や導入事例を具体的に紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

【金融業界】三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、2024年10月にOpenAIと覚書を締結し、ChatGPT Enterpriseの本格導入を開始しました。※1

OpenAIの最新モデル「o1」を活用してコードや設計書を自動生成し、Advanced Data Analysis機能によるデータ分析の自動化も進めています。また、GPTs機能を使って社員や部署ごとに最適化されたカスタムGPTも作成したとのことです。

社内フロー図などの画像データから情報を抽出・要約することで、手続きの可視化やドキュメント管理の効率化にも寄与しています。

これらの取り組みにより、MUFGは金融業務の高度化と業務プロセス全体の改革を目指していくとのことです。

【観光業界】神姫観光

神姫観光は2025年2月、ChatGPTと連携したAIチャットボット「SELFBOT」を導入し、LIMONのWebサイトおよびLINE公式アカウントでの顧客対応を効率化しました。※2

夜間や休日に集中する問い合わせに対し、RAG技術を活用した高精度な自動応答を実現しています。シナリオやQ&Aの作成が不要で、最小限の作業負担で運用が可能となりました。

これにより、24時間対応が可能となり、顧客からは迅速な回答への評価が寄せられています。今後は、忘れ物対応や多言語対応など、さらなるサービスの進化を目指していくとのことです。

【印刷業界】大日本印刷株式会社

大日本印刷株式会社(DNP)は2025年2月、OpenAIのChatGPT Enterpriseを研究開発や新規事業開発部門に導入しました。それぞれの部門における業務の50%以上の自動化を目指しています。※3

研究開発部門では、新材料の探索・品質分析・特許調査と出願・法規制調査・研究開発用システムの開発などに活用していきます。

一方、事業開発部門では、社会・市場・生活者の課題やニーズの変化を迅速かつ的確に把握し、各種調査や膨大な事業アイデアの検討に活用していくとのことです。

また、全社員が生成AIを継続して積極的に活用できるよう、社内研修やコンテストを実施し、AIエージェントの効果を最大化する取り組みも進めています。

【サービス業界】株式会社MIXI

株式会社MIXIは、2025年3月にOpenAIが提供する企業向け生成AIサービス「ChatGPT Enterprise」を全従業員約2,000人に導入しました。 ※4

この導入により、新たなサービスやプロダクトのアイデア創出・AIを活用したゲーム開発やデザイン・顧客体験の向上など、イノベーションの創出を加速しています。

また、各部門での問い合わせ対応の自動化、社内ドキュメントの要約・翻訳、ユーザーデータ分析やモニタリングの効率化など、業務プロセスの最適化を図っています。

今後は、OpenAIのサポートを受けながら、全従業員が生成AIを効果的に活用できるよう、教育プログラムの実施や社内支援体制の強化を進め、高度なAI人材の育成に努めていく予定です。

【マーケティング業界】Zenken株式会社

Zenken株式会社は、業務効率化と営業成果の向上を目的にChatGPT Enterpriseを導入しました。導入の結果、3ヶ月経過時点で次のような具体的な効果が得られています。※5

  • 情報検索・文章作成・プログラミング支援など、月間約12,500時間の工数を削減
  • 年間で約5,000万円の外注コスト削減を達成
  • メールの誤字や表記ミスが6割減少し、確認や修正の手間も大幅に軽減
  • ドキュメントの修正回数が3割削減
  • 提案の通過率・成約率が改善し、提案書の承認率も3割向上

生成AIの導入が、組織全体の生産性と成果を高める大きな要因となっているのは間違いありません。文章作成を手作業で実施している会社は、ChatGPTを導入することで同様の成果を得られる可能性があります。

ChatGPTが苦手なこと・できないこと

ChatGPTが苦手なことやできないことを以下にまとめました。

  • 最新の出来事や速報性のある情報の正確な把握

モデルは過去のデータを学習しており、リアルタイムのニュースや最近の出来事には対応できません。

  • 事実誤認やもっともらしいウソ(ハルシネーション)を避けること

訓練データに基づき文脈的に自然な文章を作る仕組みのため、間違った情報でもそれらしく生成してしまうことがあります。

  • 感情や倫理判断の正確な理解・対応

感情や倫理観に関する質問には、利用規約や安全性の観点から回答を避けたり、一般的すぎる返答になる傾向があります。

  • 特定の人物・企業・製品に対する詳細かつ正確な分析や比較

公開情報に基づく一般論は可能ですが、非公開データに基づく専門的な比較や判断はできません。

  • クリエイティブな生成物の著作権判断や法律的な助言

法律や契約、著作権に関する正確な判断・助言はできず、あくまで一般論の提供にとどまります。

まとめると、最新情報への対応や出力した情報の正確性に不安が残ります。したがって、ChatGPTを利用する際は、これらが苦手であることを事前に理解し、最終チェックはあくまで人間が行うことが大切です。

ChatGPTの使い方と始め方【PC/スマホ】

ここからは、ChatGPTの使い方と始め方を紹介していきます。

PCとスマホに分けて紹介しているので、お使いの端末に合わせて参照してください。

PC

PCでChatGPTを始める際は、以下の4ステップに従って手続きを進めてください。

ChatGPTの始め方

  1. ChatGPT公式サイトからサインアップ
  2. メールアドレスを登録
  3. メール認証後に個人情報を入力
  4. SMS認証と使用目的の入力を済ませて完了

ChatGPTの使い方は簡単です。画面下部の入力画面に文字を入力して、送るだけです。

例えば、何か疑問に思っていることがある場合、人に尋ねるのと同じ感覚で質問すると、詳細な答えを返してくれます。

答えに対してさらに疑問に思ったことなどがあれば、さらに質問してみましょう。ChatGPTは、会話の履歴に沿って、自然な答えを返してくれます

スマホ

スマホでChatGPTを始める際も、基本的にはPCと同様の手順です。

ChatGPTの始め方

  1. ChatGPT公式サイトからサインアップ
  2. メールアドレスを登録
  3. メール認証後に個人情報を入力
  4. SMS認証と使用目的の入力を済ませて完了

スマホの場合は、アプリをダウンロードして、ブラウザを介さずにChatGPTを利用することも可能です。その場合は、AndroidならPlayストア、iPhoneならApp StoreにアクセスしてChatGPTをダウンロードしてください。

アプリのダウンロード後、ログインを済ませれば、ブラウザ版と同様に使えるようになります。

画面下部に入力欄があるので、ここにChatGPTにお願いしたい内容を入力しましょう。今回は、メールの作成を効率化する方法を聞いてみました。

上記のように、スマホのアプリ版でも、PCのブラウザ版と変わらずに丁寧な回答をしてくれます。

ChatGPTの料金プラン・無料版との違い

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プランEnterpriseTeamProPlus無料版
料金企業規模で変動月額25ドル(月払いの場合は30ドル)月額200ドル月額20ドル(スマホアプリ版では月額3,000円)無料
言語モデル・GPT-4o-mini(無制限)
・GPT-4o(Teamより高い制限)
・o4-mini(制限あり)
・o1(制限あり)
・o3(制限あり)
・o4-mini(制限あり)
・o4-mini-high(制限あり)
・GPT‑4.5プレビュー版(制限あり)
・GPT-4o-mini(無制限)
・GPT-4o(Plusより高い制限)
・o4-mini(制限あり)
・o1(制限あり)
・o3(制限あり)
・o4-mini(制限あり)
・o4-mini-high(制限あり)
・GPT‑4.5プレビュー版(制限あり)
・GPT-4o-mini(無制限)
・GPT-4o(無制限)
・o4-mini(無制限)
・o1(無制限)
・o3(無制限)
・o4-mini(無制限)
・o4-mini-high(無制限)
・GPT‑4.5プレビュー版(無制限)
・GPT-4o-mini(無制限)
・GPT-4o(制限あり)
・o4-mini(制限あり)
・o1(制限あり)
・o3(制限あり)
・o4-mini(制限あり)
・o4-mini-high(制限あり)
・GPT‑4.5プレビュー版(制限あり)
・GPT-4o-mini(無制限)
・GPT-4o(制限あり)
・o4-mini(制限あり)
セキュリティ企業利用レベルに強化企業利用レベルに強化個人利用レベル(情報漏洩のリスクあり)個人利用レベル(情報漏洩のリスクあり)個人利用レベル(情報漏洩のリスクあり)
管理機能ありありなしなしなし
その他機能・CIM、SSO、ドメイン認証、ユーザー分析、GPT コントロールによるユーザーアクセス管理
・CSA STAR および SOC 2 Type 2 標準に準拠した包括的なデータ慣行
・GDPR、CCPA、その他の個人情報保護法へのコンプライアンスのサポート
・Enhanced Support とアカウント管理
・各ツールの利用上限が高い
・管理者コンソール付きワークスペースの利用が可能
・o1 pro modeを利用可能
・Deep research/Sora/音声モードのアクセス拡大
・Operatorプレビュー版を利用可能
・GPTsを作成可能
・Deep researchが利用可能
・Soraが利用可能
・音声モードが利用可能
GPTsを利用可能

ChatGPTの料金プランは、上記の通り5つに分けられます。無料版と有料版の大きな違いは、各モデルの利用制限やチャット以外の機能の利用制限です。

チャットを利用して簡単なタスクを実行するだけであれば無料版でも問題ありません。しかし、「GPT-4o」などの高度なモデルの使用には1日〇〇回までといった制限があります。(回数の上限は公表されていません)

したがって、まずは無料版でChatGPTの機能を利用し、物足りなさを感じてきたら有料版への切り替えを検討しましょう。なお、ChatGPT Plusの料金や機能を詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

ChatGPTの最新機能

ChatGPTは幾度とないアップデートを繰り返し、その度に新たな機能が追加されています。

2025年6月時点でChatGPTが備えている最新機能を以下にまとめました。

  • OpenAI o3とo4-mini
  • GPT-4oによる画像生成
  • 画像生成用のライブラリ
  • 過去のすべてのチャットを参照して回答
  • GPT-4.1をAPIに実装
  • 音声モード
  • 社内データ連携「コネクタ機能」
  • ミーティング録音機能「ChatGPT Record」

以下でそれぞれのアップデート内容を解説するので、新しくなったChatGPTを使いこなしたい方は参考にしてみてください。

OpenAI o3とo4-mini(2025年4月〜)

2025年4月17日、ChatGPTの新たなモデルとしてOpenAI o3とo4-miniが追加されました。

これらのモデルでは、Web 検索・Python・画像分析・ファイル解釈・画像生成など、ChatGPT 内のすべてのツールをエージェント的に使用して組み合わせられるとのことです。

DeepL翻訳

これまでで最もスマートで高性能なモデルである OpenAI o3 と o4-mini をご紹介します。初めて、当社の推論モデルは、Web 検索、Python、画像分析、ファイル解釈、画像生成など、ChatGPT 内のすべてのツールをエージェント的に使用して組み合わせることができるようになりました。

OpenAI o3とo4-miniができることをそれぞれまとめました。

  • OpenAI o3:コーディング・数学・科学・視覚的推論タスクをより高いレベルで処理可能
  • o4-mini:o3よりも大幅に高い使用制限をサポートできる。回答速度が速く、コスト効率がいい

OpenAI o3は、LLM史上初「ARC-AGI」をクリアした実績があり、AGIに最も近いとされているほど強力なモデルです。

一方、o4-miniは、回答速度とコスト効率がよく、スマートなモデルとして注目されています。

それぞれのモデルと過去のLLMと比較したベンチマークが公開されていたので、以下に共有します。

参考:https://openai.com/index/thinking-with-images/

OpenAI o3とo4-miniは、どのベンチマークにおいても、GPT-4oとo1を上回っていることがわかります。

どちらのモデルもChatGPTの有料プラン(Plus・Pro・Teams)で提供が開始されているので、ぜひ使ってみてください。

GPT-4oによる画像生成(2025年3月〜)

2025年3月26日、ついにGPT-4oへ画像生成AIが統合されました。これまでは、DELL-E3という別のモデルで画像生成をおこなっていましたが、アップデート後からはGPT-4oによる高レベルの画像生成が可能になります。

4o 画像生成が到着しました。これは、ChatGPT と Sora のすべての Plus、Pro、Team、および無料ユーザー向けに本日より展開されます。

GPT-4oによる画像生成のデモンストレーションが公式サイトに公開されていたので、以下に共有します。

参考:https://openai.com/ja-JP/index/introducing-4o-image-generation/

こちらの画像はホワイトボードの右と左に記載する内容を細かくプロンプトで指定して、それが再現されている様子を示したものです。

GPT-4oによる画像生成の特徴を今一度まとめてみました。

  • プロンプトへの正確な追従を強化(最大20個のオブジェクトを処理できる)
  • 固有のナレッジベースとチャットコンテキストを活用
  • 画像同士の関連も学習済み
  • テキスト生成とモデルが統一され、より一貫性のある画像生成が可能に
  • アップロードした画像を学習して画像生成に活用可能
  • 説得力のある画像の生成や変換が可能

これまでよりも画像生成のクオリティが格段に上がっているので、ぜひChatGPTの画像生成機能を試してみてください。

画像生成用のライブラリ(2025年4月〜)

2025年4月16日、ChatGPTに画像生成用の新しいライブラリが実装されました。

DeepL翻訳

すべての画像作成が 1 か所に集まります。ChatGPT 画像作成用の新しいライブラリをご紹介します。モバイルおよびhttp://chatgpt.comのすべての無料、Plus、および Pro ユーザーに現在展開されています。

これまで生成した画像がライブラリに集約されるので、過去に生成した画像を素早く見つけられるようになります

もう一度同じ画像を作りたい場合や編集して使いたい場合に便利です。

なお、このライブラリは無料プランにも提供されているのが嬉しいポイント。

実際に、筆者のChatGPTにもライブラリが追加されていました。

サイドバーの「ライブラリ」を選択すると、これまで作成した画像が表示されます。

ただし、ライブラリ実装前の画像は表示されないので注意してください。

ChatGPTで画像生成を実行する機会が多い方は、ぜひライブラリを使いこなしましょう。

過去のすべてのチャットを参照して回答(2025年4月〜)

2025年4月11日より、ChatGPTに過去のすべてのチャットを参照して回答する機能が追加されました。

DeepL翻訳

本日より、ChatGPT のメモリは過去のすべてのチャットを参照して、よりパーソナライズされた応答を提供できるようになり、ユーザーの好みや興味に基づいて、書き込み、アドバイスの取得、学習などにさらに役立つようになります。

今までは、同じチャットルーム内のやり取りを参照して回答していたので、やり取りの続きがしたい場合は前回開いていたチャットルームを探す必要がありました。

しかし、今回のアップデートでChatGPTがすべてのチャットを参照できるようになったので、これまでのようにチャットルームを探す必要はありません。

よりスマートに会話できるようになったため、ぜひ試してみてください。

GPT-4.1をAPIに実装(2025年4月〜)

ChatGPTのAPIに、新しくGPT-4.1が実装されました。

今回実装されたのは、GPT-4.1・GPT-4.1 mini・GPT-4.1 nanoの3モデルです。

コーディングと命令追跡の能力が大幅に向上し、GPT-4oおよびGPT-4o miniを全般的に上回る性能を有しているとのことです。

参考:https://openai.com/index/gpt-4-1/

また、最大100万トークンのコンテキストをサポートすることで、長文の理解力が向上したのもポイント。2024年6月までの学習データを備えているので、より最新の情報にも答えられます。

API経由でChatGPTを利用していた方は、ぜひGPT-4.1も利用してみてください。

音声モード(2024年9月)

2024年9月、ChatGPTの音声モード(ボイスモード)が解禁されました。リリース当初はChatGPT Plusなどの有料版に加入している場合のみ利用可能でしたが、現在は無料で誰でもChatGPTと音声での対話が可能になります。

なお、スマホアプリ版とブラウザ版のどちらも音声モードの利用が可能です。

使い方は簡単で、右下にある4本線のアイコンを使用すれば音声モードが利用できます。

ChatGPTはネイティブと同じように話してくれるので、英会話の練習相手にピッタリです!また、個人的な利用だけでなく、ビジネス面でもとても役立ちそうですね。さまざまな方法で活用するユーザーが登場しているので、ぜひSNSなどの情報をチェックしてみてください。

なお、ChatGPTの音声モードの活用事例が気になる方は、以下の記事もご覧ください。

外部データ連携「コネクタ機能」(2025年6月に強化)

ChatGPTのコネクタ機能とは、Google Driveなどの外部サービスとChatGPTを連携させて、ChatGPT内で外部サービスの情報を検索したり、引用して回答したりできる機能です。

2025年6月にコネクタ機能のアップデートが実施され、以下のサービスと連携できるようになりました。

  • Outlook
  • Teams
  • Google Drive
  • Gmail
  • Linear

Google Driveと連携すれば、社内の資料から情報を検索して、専門性の高い情報を出力できるようになります。また、GmailやOutlookと連携すれば、受信メールから必要な情報をすぐに探し出せるようになるので便利です。

これらのツールを普段から利用している方は、ぜひ新しくなったコネクタ機能を使ってみてください。

ミーティング録音機能「ChatGPT Record」(2025年6月〜)

2025年6月より、ChatGPTにミーティング録音機能「ChatGPT Record」がリリースされています。まずは、macOSのTeamユーザー向けに提供され、他のOSやプラン向けには近日中に公開される予定です。

ChatGPT Recordは、会議中の音声を文字起こしできるだけでなく、重要な部分を抽出したり、コードに変換したりもできます。

これまで手作業で議事録を作っていた方は、ぜひChatGPT Recordを使ってみてください。

ChatGPTと他AI(Copilot/Gemini)との比較

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ChatGPTCopilotGemini
搭載モデルGPT-4o
GPT-4o-mini
GPT-4 Turbo
GPT-4
o3
o4-mini
o1
GPT-4Gemini 1.5 Ultra
Gemini 1.5 Pro
Gemini 1.5 Flash
Gemini 1.5 Nano
コンテキストウィンドウ最小4,096〜最大200,000128,000最小1,000,000〜最大2,000,000
出力トークンの限界値最小4,096〜最大100,0004,096最小8,192〜最大8,192
学習データ・知識の鮮度2024年6月までのデータを学習2023年4月非公開
マルチモーダル対応⚪︎⚪︎⚪︎
ファイルアップロード機能⚪︎⚪︎
音声入力⚪︎⚪︎×
音声読み上げ⚪︎⚪︎×
画像生成機能⚪︎⚪︎⚪︎
その他便利機能・GPTs
・高度な推論
・Microsoft 365との連携拡張機能(Google Workspace・Googleマップ・Googleフライト・Googleホテル・YouTube・YouTube Musicとの連携)
スマホアプリの有無⚪︎⚪︎⚪︎
APIの有無⚪︎⚪︎⚪︎
日本語対応⚪︎⚪︎⚪︎
料金体系無料版:無料
Plus:月額20ドル
Team:月額25ドル
Enterprise:企業規模で変動
・無料版:無料
・Copilot Pro:月額3,200円
無料版:無料
Gemini Advanced:月額2,900円

代表的なAIチャットサービスであるChatGPT・Copilot・Geminiの各項目を比較してみました。まず搭載モデルの数や性能では、ChatGPTが最も優れています

ただし、どのモデルもマルチモーダルに対応しており、こなせるタスクの種類は多いです。

一方、CopilotはMicrosoft製品との連携、GeminiはGoogleの各種ツールとの連携に優れています。普段使用しているツールとの相性も考慮し、使いやすいチャットサービスを利用しましょう。

ChatGPTを使うときの注意点

ChatGPTを使う際は、以下の2点に注意が必要です。

  • ハルシネーションを起こすことがある
  • 情報漏洩のリスクがある

以下でそれぞれの注意点を詳しく解説していきます。

ハルシネーションを起こすことがある

ハルシネーションとは、生成AIが現実には存在しない情報や誤った内容を生成する現象のことです。ChatGPTは高度な言語モデルですが、時折誤情報をあたかも正しい情報のように出力することがあります。

これはAIが実際のデータに基づかず、あくまで文脈やパターンから推測して回答を作り出すためです。特に専門的な情報や最新のニュースについては誤りが混じる可能性があるため、重要な決定や公式な文書作成の際は必ず人間による確認や裏取りを徹底しましょう。

情報漏洩のリスクがある

ChatGPTに入力した内容はモデルのトレーニングに利用されるため、機密情報や個人情報を含むデータを扱う際には注意が必要です。企業の機密情報や顧客データなどを不用意に入力すると、情報が漏洩してしまうリスクがあります。

もし、情報漏洩が心配なのであれば、入力内容がモデルのトレーニングに使用されないように設定しましょう。以下の設定を行えば、入力内容がトレーニングに使われなくなります。

  1. 左下のアカウント名をクリック
  2.  「Settings」を選択
  3.  「Data Controls」を選択して「Chat history & training」をオフにする

ChatGPTで機密性の高い情報を扱う際は、上記の設定を実施したうえで利用しましょう。

なお、生成AIのセキュリティリスクについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

ChatGPT活用に向いている企業とは?

ChatGPTは業務の効率化やアイデア創出、カスタマー対応の質向上など、さまざまなビジネスシーンで活用が進んでいます。特に以下のような業種や業務内容を持つ企業では、生成AIの導入によるメリットが大きいです。

活用が向いている業種の例

  • IT・ソフトウェア開発企業

 コード補完やドキュメント生成、FAQの自動応答などで活用可能。

  • マーケティング・広告代理店

 キャッチコピー作成、SNS投稿案の生成、レポートの下書きなどに対応。

  • メディア・出版・ライティング関連

 記事の構成案出し、文章のリライト、インタビュー要約などで効果的。

  • カスタマーサポート部門を持つ企業

 問い合わせ対応の自動化やテンプレート作成による対応スピードの向上に貢献。

  • 教育・研修サービス業

 マニュアル作成、教材の構成案、講師用スクリプトの補助などに活用。

  • コンサルティング・士業系企業

 議事録作成や資料ドラフトの作成、説明文の生成に役立つ。

このような企業では、ChatGPTを業務補助ツールとして導入することで、作業時間の短縮や品質の安定化につながる可能性があります。業務フローの一部に自然に組み込めるかどうかが、成功のカギとなるでしょう。

よくある質問(FAQ)

ChatGPTに関するよくある質問を以下にまとめました。

  • ChatGPTは日本語に対応している?
  • ChatGPTは何がすごい?
  • ChatGPTで画像生成はできる?

以下でそれぞれの質問に回答していきます。

ChatGPTは日本語に対応している?

ChatGPTは、日本語にも対応しています。

日本語で投げかけた質問・命令には、日本語で的確な回答が返ってくるため、特別な設定も必要ありません。

ChatGPTは何がすごい?

ChatGPTのすごいところは、多様な用途に対応できる圧倒的な柔軟性と、人間のように自然な対話ができる点です。

まず、自然言語処理AIとして非常に優れており、まるで人と話しているかのようなスムーズな会話が可能です。雑談だけでなく、質問の意図を汲み取って的確に答えたり、会話の流れを理解してやり取りを続けたりできます。

さらに、膨大な知識を学習しているため、文章の生成・翻訳・要約・コードの作成など、多岐にわたるタスクに対応可能です。

ChatGPTで画像生成はできる?

ChatGPTは、画像生成もできます

元々はDALL-E3のモデルにて画像生成を行っていましたが、GPT-4oに画像生成機能が統合されたので、より高精度で画像を生成できるようになりました。なお、画像生成AIのおすすめツールを知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

まとめ

ChatGPTは、自然な対話と高い文章生成能力を持つ先進的なAIツールです。業務の効率化からアイデア出し、学習サポートまで幅広く活用できます。

なお、ChatGPTは度重なるアップデートにより、今もなお進化し続けています。無料版でも豊富な機能を使えるので、まずは登録して試しに使ってみてください。

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ChatGPTには業務効率化、顧客対応の自動化、新たなサービス開発に活用できる可能性があります。

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  • WEEL Media部

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