【ChatGPTx医療】海外のハイテク過ぎる生成AI活用事例12選を徹底解説
医療業界で活躍されている皆さん!話題のChatGPTを活用されていますか?
ChatGPTは様々な分野で活用できるAIツールです。もちろん医療業界でも例外ではなく、診断書の作成や医療情報のリサーチなど様々な場面で活用できます。
今回紹介するのは、ChatGPTの医療業界での活用方法です。まだしてない方も、すでに使ってる方にももっと使いたいと思ってもらえるように活用事例をまとめたので、ぜひ最後までご覧ください!
ChatGPTが医療業界でできること
医療業界で、ChatGPTを使うと次のようなことが実現できます。
- 講演会の準備
- クリニック運営の効率化
- 医療情報のリサーチ
他にもできることはさまざま。
それでは、どんな活用事例があるのかみていきましょう!
なお、GPTsの医療における活用事例について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
ChatGPTの医療業界における活用事例12選
ここでは医療業界の業務ごとに活用事例をご紹介します。
- 診察
- 治療
- 事務作業
- 論文執筆
ご自身で活用できるものもあると思うので、ぜひ読みながらお試しください!
診察
ここでは、患者さんへの説明やカウンセリングに関する活用事例をご紹介します。
患者さんへの説明
毎日激務に追われていたら、患者さんへの対応が手一杯になることってありませんか?そのような状況では、24時間疲れ知らずのChatGPTにちょっとだけ代行してもらいましょう。
海外の大学が発表した研究によると、ChatGPTはお医者さんよりも患者さんへの説明が上手だと言われています。実験では、195の医療に関する質問を医師とChatGPTそれぞれに聞き、その回答のどちらが優れているかを確認しました。
その結果、585件中78.6%の回答は詳しくて正確で質が高いと判断されたのです。※1さらに、患者さん思いの回答をすることにもChatGPTは長けています。
「共感的であるか」という評価に関しても、医師の回答は4.6%なのに対して、ChatGPTの回答は45.1%の割合でした。ChatGPTを活用することで、患者さんへの対応をより良くできそうですよね?
ぜひ次のようなシチュエーションでの活用を検討してみてください。
- 医師の診察の合間や非勤務時間に、患者からの一般的な質問への応答
- 予防医学の情報提供
一部の業務をChatGPTに任せることで、激務から解放される可能性があります。
【カウンセリングの革命】認知行動療法もAI活用で進化!ChatGPTの可能性
次に、認知行動療法やカウンセリングの分野で、ChatGPTの医療活用が注目を集めています!AIの力を借りて、個々の状況や悩みに対する質問を投げかけると医療についての相談が可能です!
こちらは参考にしたYouTube動画やNotionページから引用したプロンプトと出力です!ADHDの夫との付き合い方に関する相談ができます。
紹介している動画では、精度向上のため相談したい内容をDeepL翻訳で英訳してから、ChatGPTへ入力しています。
次のように、一部ChatGPTを活用するアプローチも考えられます。
- 認知行動療法の一環として、患者の自己認識を深めるセラピーツール
- ストレスや不安を抱えている方へ一時的な利用を推奨
もちろん、ChatGPTは個々の状況に適切なアドバイスをすることはできません。そのため、通院してもらうことは前提になりますが、悩みを抱えている方の助けになるかなと思います。
【健康サポート】ChatGPTで飲み忘れ対策も学べる!薬の管理方法のアドバイス
薬の飲み忘れがあると症状を悪化させる可能性があるため、医療機関は定期的な服用を強く推奨しています。そこで、ChatGPTを薬の飲み忘れ対策に活用してはどうでしょうか。
定期的なリマインドはできませんが、薬についての情報を提供できます。話し言葉でわかりやすく説明するので、患者さんも薬の使用に関する理解を深められ、患者自身で健康管理ができるようになるのです
また、こちらの動画では、薬の飲み忘れに関してChatGPTに相談する様子が映っています。「薬を飲み忘れました」といったプロンプトを入力すると、以下のように薬を飲み忘れた後に取るべき行動を5つほど提案してくれるのです。
これは、日々忙しくて管理に手間どる方には有益な情報です。患者さんへこの方法を推奨してみるのも良いかもしれないですね。
治療
ここでは、薬の説明、Glass AIに関する活用事例をご紹介します。
【医療情報活用】ChatGPTで薬の効果や注意事項を学ぶ!睡眠薬の解説例
次に紹介するのは、記憶しなければならない情報が山ほどある薬剤師さんにおすすめする活用方法です。「なにか薬について勉強したい」、あるいは「忘れてしまったから思い出したい」というとき、ChatGPTは非常に役立つツールだと思います。
薬の効果、副作用、相互作用などを簡単に調べたり、以前の知識をアップデートできます。以下のようなプロンプトを入力してみましょう。その薬の効果・併用薬・依存性について提供してくれます。
(お薬の名前)に関して、次の9つを教えて下さい。
- 効能・効果
- 用法・用量
- 副作用の可能性
- 併用禁忌薬や注意が必要な薬
- 食事との関係(空腹時や食後など)
- 服用期間と処方箋の有効期限
- 薬の保管方法
- 万が一の過剰摂取時の対処法
- 服用中の注意事項(運転や機械操作への影響など)
こちらは、一例として「ゾルピデム」という睡眠薬の効果、併用薬、依存性についての出力です。
口語で理解しやすくまとめられているので、忙しい薬剤師の日々の業務を支えることでしょう。
医療業界に革新!米国医師免許試験を通ったAIチャットボット
医療現場の診断プロセスを効率化できるGlass AIが登場しました!GlassAIは、優秀なGPT-4と臨床医が作った臨床ナレッジデータベースをもとに開発されたチャットボットです。
このチャットボットは、症状を入力すると原因になりうる疾患や状態をリスト化してくれます。例えば患者が「頭痛」を訴えた場合、原因はストレスや脱水症状などが考えられると瞬時に洗い出してくれます。これで医療診断のプロセスをかなり圧縮できそうですね。
他にも、臨床計画の草案も作成してくれるので、最適な治療計画を立てるのにも役立ちそうです。さらに、AIが生成する結果から、診断スキルを磨くこともできるので医学生や研修医の教育ツールとしても活用が期待できます。
ぜひ、興味がある方は、こちらのリンク(https://glass.health)からサービスを試してみてください!医療従事者のみ登録できるサービスなのでご注意ください。
事務作業
ここでは、医療情報の発信や日程管理に関する活用事例をご紹介します。
【診療所経営に革新】ChatGPTで効率化される情報発信と院内広報!
AIの力を活用して、診療所経営の情報発信や院内広報の効率が向上しました!その詳細はこちらのYouTube リンクでご覧いただけます!
ChatGPTを使用して医療情報をわかりやすく伝えることで、クリニックの運営効率と生産性が改善されます!以下は上記YouTubeから引用した、皮膚科医院が患者に伝えるべき情報のプロンプトと出力です。
さらに、予防医療の豆知識をブログの題材として使えるようなプロンプトと出力も紹介されているのです。
ChatGPTを上手に活用して情報発信を行うことで、顧客との関係をより良いものにしていきましょう!
日程管理ツール
まだホワイトボードを使って業務調整してませんか?アナログな方法だと、調整にめちゃくちゃ時間がかかるうえに、調整忘れやダブルブッキングなどのミスも発生しがちです。
それを解消するために、ChatGPTを搭載した日程調整さくらさんというサービスを活用しましょう。全メンバーの休暇希望を考慮したスケジュール調整が一瞬でできますよー!
大量の情報を整理するのは、ChatGPTの得意分野ですから、ばんばん任せていきましょう!別に大人数の長期的なスケジュール管理でなくてもChatGPTを試してみませんか?ぜひ手軽な調整業務からでもいいので、ChatGPTを活用してみましょう!
紹介状の作成
他院への患者の紹介状を作成する際に時間がかかっているお医者さんも多いと思います。実はChatGPTの活用で紹介状の作成も効率化できるんです!
紹介状は、患者情報・傷病名・紹介目的・症状などを記載する箇所が多くあります。しかし、ChatGPTに情報を入力すると、その情報をもとに紹介状を生成できるのです!
また、電子カルテに記載しているサマリーをもとに紹介状も作成できます。紹介状の作成はAIに任せて業務を効率化させましょう。
論文執筆
ここでは、情報整理や執筆の一部代替に関する活用事例をご紹介します。
専門的な内容の質問
「ChatGPTは医学的な知識を正しく持ち合わせているのか」といった疑問はありませんか?ChatGPTは意外にも医学の知識を持ち合わせており、かなりポテンシャルは高めであるという研究結果が出ております。
この研究では、高血圧治療に使うガイドラインの質問をChatGPTに聞き精度を調べるというもの。このときに質問は2種類あり、一つは確立された医学的根拠に基づくCQ(クリニッククエスチョン)、もう一つは専門家間でも意見が分かれるQ(クエスチョン)でした。
結果として、
- CQに対しての回答精度は80.0%
- Qに対する回答精度は、36.0%
となりました。医学的根拠のある内容であるという条件付きではありますが、ChatGPTは理解し応答できることが示されています。
セルフトークなどは理解を深める有効な手法ですので、ぜひChatGPTをご活用ください!人の命に関わる医療の現場で、ChatGPTの使い方はまだ慎重にという感じではあるが、このことを理解した上でチャレンジしてみても良いのではないでしょうか?
論文作成
論文の執筆ってものすごく時間がかかりますよね。そこで、ChatGPTを活用してはどうでしょうか?
もちろん、論文のすべてをChatGPTに任せましょうと言っているわけではありません。情報を整理して面倒なところを代わりにやってもらいましょう。
ChatGPTは、入力した情報を整理して出力したり、文章を書いたりするのが得意なAIです。例えば、論文執筆時に使うLaTeXという言語を使って論文を書いてもらうことが可能です。
実際に、ChatGPTに以下の表を描画してもらいました。使用したのは以下のようなプロンプトです。
LaTeXで表を書いてください。
3行4列のものです。
1行1列は、diagboxを使ってください。
上には、「Category A」、下には「Category B」
お願いします。
すると、こんな結果に。
そして、プレビューをみるとこんな感じです!
私自身、LaTeXで論文を書く際、多くのエラーを出した経験があるので、これは大変ありがたいなぁと感じています。何度も読み返す手間が減るので、ぜひご活用ください!
論文のファクトチェック
最後に、論文のファクトチェックもChatGPTで可能です!具体的には、医療論文で活用できる「WebPilot」と呼ばれるChatGPTのプラグインを使用してみてください。
「WebPilot」では、ChatGPTの情報元URLを確認できます。ChatGPTを使用した場合、嘘の情報の可能性があるので、文章を念入りにチェックしなければいけません。
「WebPilot」を使用すると情報元のURLが表示されるので、情報のファクトチェックの時間を大幅に短縮できます。ただ、このプラグインはChatGPTの有料版のみで可能なので注意しましょう。
ChatGPTを医療業界に使う際の注意点
医療業界でChatGPTを活用する際の注意点を3点ご紹介します。それぞれ詳しく紹介するので、医療業界で実際に活用する前に必ず確認してください。
医療はAIだけでは完結しない
AIは触診や手術ができず、専門知識が必要なので医療技術をすべてAIに代替できません。
また、AIを医療の現場に導入しようとする先進的な方たちには釈迦に説法かもしれませんが、AIは人間の拡張機能として慎重に使いましょう。
AIは万能ではなく、間違ったことを伝える場合があります。
重大な問題が発覚してもAIは責任をとってくれません。あくまでAIはツールとして使用し、最終的な判断や確認は人間が行うようにしましょう。
個人情報の流出
ChatGPTへ個人情報を入力してしまうと、その情報の漏えいにつながる可能性があります。というのも、入力したデータはAI改善のための学習に利用される可能性があるからです。
例えば、個人情報を入力すると、原則としてChatGPTのサーバーにその情報が保存されます。そして、学習したデータが巡り巡って不特定多数のユーザーの目にさらされてしまうわけです。
他にも、ChatGPTのバグによりチャット履歴タイトルが流出したケースもあります。
ハルシネーションリスク
ChatGPTの言うことは必ずしも正しくありません。ChatGPTは間違ったことをいかにも正しいように言う、「ハルシネーション」と呼ばれる現象を起こすことがあります。
ハルシネーションはChatGPTが入力に対して誤った学習データを参照するのが原因です。さらに、情報が古かったり推測した情報を出力したりするとハルシネーションが発生します。
他にも、プロンプトに嘘の情報が入っていたり架空のことを質問したりすると、ハルシネーションが発生しやすいです。
SEO低下のリスク
院内広報(ウェブ)用の記事を作成する際にChatGPTで得た情報をそのまま入力すると、重複コンテンツとみなされてSEOの低下リスクがあります。ChatGPTがインターネット上にある無数のデータから、記事の文章をそのまま引用して回答することがあるためです。
また、他サイトでもChatGPTの回答内容をそのまま使用している可能性もあります。そのため、SEO記事をChatGPTを使って作成する際には注意が必要です。
なお、ChatGPTのリスクについて知りたい方はこちらをご覧ください。
ChatGPTを医療業界で使う際の対策
次に、ChatGPTを医療業界で使う際の対策を紹介します。AIの情報をそのまま使用したり何も対策していなかったりすると問題が発生するので、必ず対策をしましょう。
最終的な判断は医師が行う
AIを医療業界で使う際に最終的な判断は医師が行いましょう。AIは触診や問診など、患者に直接関わる業務を代行することはできませんが、医師が触診や問診によって判明した事実を解析することはできます。
例えば、腹痛を訴えている患者がいればその原因の予測や必要だと思われる検査を提案してもらえるので、次の行動にスムーズに移りやすくなるでしょう。最終的な決定権は医師にあり、医療がAIだけで完結することはありませんが、適切に活用すれば患者への対応を正確かつスピーディに行えます。
ChatGPTの設定を切り替えて個人情報を保護する
ChatGPTへ個人情報や機密情報、それに類する情報を入力しないに越したことはないのですが、ChatGPTの設定を切り替えるようにしましょう。まずは、ChatGPTの設定画面を開くために画面左下の赤枠部分をクリック。
設定画面が開かれて、「Data controls」に行くと、「Chat history & training」の表示があるのでこれをオフにしてください。
これで、入力した内容がAIの学習に利用されなくなるため、流出する可能性もなくなります。日程調整や院内広報などのコンテンツ作成時に、この設定変更をご活用ください。
ChatGPTで取得した情報は必ずファクトチェック
誤った情報を活用してしまうリスクを避けるためにも、ChatGPTで取得した情報に対しては適宜ファクトチェックを行いましょう。信頼できるサイトや書籍を確保しておき、情報の正確性を確認するフローを確立しておくことが有効です。
医療現場においては、診断結果の解析時や論文執筆などでChatGPTを活用する場合にハルシネーションリスクが起きやすくなります。また、人の命を預かる現場であるため、ハルシネーションが起きた際のリスクも大きいです。
そのため、ChatGPTを業務で活用する際は、ハルシネーションリスクに対してしっかりと対策をしましょう。
AIの情報だけでなくSEO対策する
記事のSEOが低下するリスクを防ぐためには、ChatGPTで得た情報に追加で情報を加えることが大切です。
例えば、事実を説明している文章の間に筆者の意見を加えれば、SEO低下のリスクを低減しつつより根拠のある文章として多くの読者に読まれやすくなります。
また、ChatGPTの文章は接続詞や文末表現が不適切であることも多いので、適宜修正を行い読みやすい文章を作りましょう。
なお、生成AIのSEOについて知りたい方はこちらをご覧ください。
ChatGPTを医療業界で活用しよう!
今回は、医療業界におけるChatGPTの活用方法や注意点をご紹介しました。
ChatGPTは、主に以下の業務を効率化するのに有効です。
- 患者の悩みに対する受け答え
- 院内情報(ウェブ)の発信
- 論文や講演会の準備
まず、ChatGPTは質問を投げかけると高速で回答文を作成してくれるので、問診で知り得た悩みや症状を入力するといくつかの対応方法を瞬時に提案してくれます。
また、悩みの種類や提案数を指定すれば、患者に対する質問自体を提案してもらうことも可能です。
これと同じようなプロセスで質問を行うことで、院内情報で発信すべき豆知識の提案、論文や講演会のタイトル案などの提案も可能なので、ChatGPTを使えば業務効率が向上することは間違いありません。
しかし、ChatGPTには以下のような注意点も存在します。
- 医療業務のすべてをAIで完結させられない
- 個人情報の漏えいリスクがある
- 回答に記載されている情報の誤りの可能性
- SEO低下のリスクがある
個人情報の漏えいリスクはChatGPTの設定を見直し、誤情報の記載やSEO低下リスクに対しては適宜ファクトチェックとリライトを行うことで対策できます。
適切な対策を行いながら、ChatGPTを医療業務の効率化に活かしていきましょう。
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最後に
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・ハルシネーション対策AIツールの開発
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