生成AIを活用した動画編集とは?無料で使える機能や有料プランまで徹底解説!

生成AI 動画編集

生成AIを活用した動画編集が注目されており近年、様々な動画生成向けのAIツールやAI編集機能が登場しています。

「生成AI自体をどのように動画編集に活用できるの?」、「一体、どのツールを使えば良いのか?」など、読者のみなさんも疑問に思われているのではないでしょうか?

この記事では、動画編集で生成AIができることや、用途別に動画編集に使えるおすすめの生成AIツールについて紹介。生成AIを活用して高いクオリティを維持しながら、効率的な動画編集を実現できるヒントになります。最後まで読み進めれば、あなたもAIを活用して作業時間の大幅な短縮が可能になるでしょう!

目次

生成AIを活用した動画編集とは?

生成AI技術の活用により、従来長時間かかっていた編集作業を大幅に効率化できるようになりました。

その一例として、AIが動画の内容を自動で分析し、カット編集やトリミング作業など、今まで人が繰り返し行っていた面倒で地道な作業を代わりに行ってくれるなど、動画編集者の心強い味方になってくれます。

このようにAIを活用した動画編集ツールは、従来の方法に比べ、効率的かつ高品質な動画制作が実現できるのが最大のメリットです。動画編集の上級者はもちろん、スキルや知識のない初心者の方でも気軽に動画制作ができるのが魅力と言えるでしょう。

用語の使い分けと定義について

ここからは様々なAIを活用した動画編集について紹介しますが、初心者の方が混同しないよう、この記事では以下のような用途別にそれぞれ用語を使い分けています。

  • 動画生成AI(ツール)
    テキストや画像などを入力して、数秒から数十秒の短い動画をAIが自動で生成してくれるツールのこと。(後ほど紹介するRunwayやPikaなど)
  • 動画編集AI機能(ソフト)
    元々、動画編集のために開発されたソフトウェアに、近年開発されたAI編集機能が付属したもの。長編の動画づくりに向いており、これまで人出が必要だった動画のカットやトリミング、背景の除去、字幕生成などをAI機能が自動で補ってくれるもの。(後に紹介するPremiere proやPower Directorなど)

これらは現状、出来ることや機能、利用料金などに差があるため、目的に応じた使い分けと理解が必要です。

動画編集で生成AIにできることとは?

動画編集に、生成AIを活用すれば、編集作業の自動化により作業時間の大幅な短縮に繋がります。

最新の機能では、AIが自動的にカット編集やトリミング、背景の調整・変更といった細かい編集作業を高いクオリティで行ってくれるため、AIツールの登場以前に比べ、初心者が動画編集をするハードルがかなり下がったと言えるでしょう。

また、ユーザーが自由にテキストを入力するだけで、AIが指示に沿った画像や動画を生成することも可能になりました。ここからは、上記の点も含めて、動画編集で生成AIができることを3つご紹介します。

カットイン画像の生成

カットインとは、ある動画のワンシーンに突然、別の画像や動画を表示させる代表的な編集技術です。以前はカットインの素材作成から編集まで、全て人の手で行われてきました。

AI技術の進化により、既存の画像や動画を自動で編集して、動画の内容に合わせたカットイン画像の生成が可能になりました。また、動画編集ソフトによっては、カットイン画像自体を自動で生成してくれる機能もあります。

カットインの活用例として、以下のようなケースが考えられます。

  • ニュース動画で、カットイン画像を使用して重要な人物や出来事を強調する
  • スポーツ動画で、選手の名前や統計情報の表示にカットイン画像を使用する

AIによるカットイン画像の生成と活用により、動画の品質をさらに向上させられるでしょう。

背景の編集

AIを活用すると、動画の背景を自動で調整・変更が可能です。動画撮影の際にわざわざグリーンバック(画像合成のため背景を緑色にするスクリーンのこと)で撮影したり、カメラの設定や細かい撮影方法を気にしなくても、AIが自動で判別してくれるので動画撮影の大幅な時間短縮に繋がります。

また、AI機能で背景の指定した部分を消したり、映っていない箇所をAIで生成して拡張する機能などもあるため、編集の自由度も大幅に高まります。これらAI機能による編集で従来では難しかった複雑で幻想的な背景も簡単に作成が可能となり更なる動画の品質向上が期待できます。

カット&トリミング

撮影した動画のカットやトリミングといった基本的な編集作業も、AIで行うことが可能になりました。AIが動画の内容を分析し、適切なタイミングで場面のカットや映像のトリミングを自動で編集してくれます。

例えば、動画をシーンごとに分割したり、見どころのシーンを自動で抽出したりすることも可能です。

また、カメラのブレや音声のノイズなど、NGシーンをAIが自動で検出してくれる機能もあります。このように今まで人が繰り返し行っていた業務を大幅に削減できるため、より効率的な編集作業が実現しました。

このほか、動画編集を劇的に効率化してくれるAIツールについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

生成AIで動画編集をするメリット3点

ここからは、生成AI機能を使った動画編集をするメリットを3つご紹介します。

メリットや目的をしっかり理解することで、自身に合ったツールを選定することにも役立ちます。

編集業務の簡素化

先述した各種のAI編集機能を活用すると、単調な作業や確認回数が減り、編集作業の劇的な効率化が可能です。

例えば、動画生成AIツールに素材となる画像データやテキストを入力すると、AIが自動で動画の生成や編集を行い、短時間でクオリティの高い動画を作成してくれます。

このように動画制作の大部分をAIに任せることで、初心者でも気軽に動画の制作を始められます。

会社の日常的な販促活動や情報発信など、簡単な動画作成の際には、ぜひ動画生成AIを活用してみてください!

クオリティの向上

AIは、動画や画像の抽出のほか、様々な動画の分析も行えます。この機能を活用すれば、特定のシーンや人物の動画をピックアップして抽出することが可能です。

例えば、スポーツのプレー動画では、得点シーンなど特定のハイライト部分を抜き出したり、コーチングの分野では選手の動作分析なども可能になりました。

また、過去の番組出演者の顔を事前に登録すると、AIが出演者の顔を自動で認識したり任意の場面を抽出することも可能です。これらAI機能の活用により、動画全体のクオリティ向上が期待できるでしょう。

コストや時間の大幅な削減

これまで繰り返し述べた通り、AIに編集の大半を任せることで、大幅なコストや時間の削減に繋がります。また従来の編集プロセスでは、専門的なスキルが必要とされていましたが、AIを活用すると編集作業のハードルを下げられるため、専門知識のないスタッフでも動画コンテンツの制作を行えます。

生成AIで動画編集するデメリット3点

生成AIによる動画編集は、作業効率を劇的に高めてくれる反面、知っておくべきリスクやデメリットもあります。

私たちはそれらをきちんと把握した上で、今後AIとどのように付き合っていくかがポイントになります。以下に生成AIで動画編集を行う際のデメリットを3つまとめました。

細かい条件指定が不可

現状のAIによる動画編集機能では、音声の抑揚など細かい条件指定が難しい点が挙げられます。AIには、人間特有のあいまいな表現や細かいニュアンスを理解するのが難しいためです。

AIは事前に学習したルールに沿って動画編集を行うので、似たような学習パターンのAIツールを利用すると、同じような動画になる可能性もあります。

また、人の心を動かすようなクリエイティブな編集技術はまだAIのみでは再現できないため、必ず人の手による修正が必要です。しかし、シンプルな商品の説明や事実の解説動画の作成には適しているため、用途に合った活用を検討しましょう。

著作権侵害のリスク

日本では、AIの利用について直接定めた法律はありませんが、著作権法上の定めや所管省庁である文化庁の考え方に基づき、現状でもAIの生成物(画像、文章、動画など)が著作権に触れる可能性があります

著作権の侵害は生成物の「類似性」や「依拠性」が作品中に認められるかによって個別に判断されます。例えば、作品の表現が元の作品に類似したりあえてにせたりする場合は「類似性」があるとみなされます。

また、既存のイラストを知っている上で似たイラストをAIに生成させた場合は「依拠性」ありと認められ著作権侵害になる可能性があるでしょう。生成AIで作成した際には、著作権侵害をしていないかのチェックが必要です。

コンプライアンス上のリスク

上記の著作権法のほか、虚偽情報の拡散や倫理的な問題など、コンプライアンス上の問題も意識しなければなりません。

生成AIは、虚偽の情報をあたかも事実のように見せる(ハルシネーション)可能性があります。虚偽情報の拡散は社会的な混乱にも発展する可能性があるため、動画内容の真実性をを複数のソースから確認して発信するようにしましょう。

また、現状では差別や偏見などについて、完全な倫理観をもったAIは存在しないため、生成した動画に倫理的な問題や差別的な表現を含んだ内容が含まれていないかなどの確認も必要です。

以上のように、生成AIで作成した動画コンテンツによって不適切な発信をしないよう、自身で作成した動画コンテンツは情報の信頼性や法律面、倫理上の観点などから十分なチェックをした上で配信しましょう。

なお、生成AIの企業リスクについて詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。

おすすめの生成AI動画編集ツール8選

動画編集に活用できるAIツールは種類が豊富で、それぞれに特徴や強み、使い勝手などの違いがあります。今後、AIで簡単なショート動画を生成してみたい、映画やドラマのような本格的な動画編集の中でAI編集機能を活用してみたいなど、目的によって上手に使い分けてみましょう。

さらに動画のクオリティにこだわりたい場合や本格的な動画制作を始めたい場合は別途、ツールやソフトの利用料金がかかりますが、一部のツールには無料版もあるため、色々と試しながらご自身の目的や機能に見合ったツールの有料版に移行するのがおすすめです。

ぜひご自身に合うツールやソフトを見つけてみてください。

記事中のドル/円表記や有料プランの価格については、本記事執筆時点の為替レート:1ドル=約155円で計算。有料プランの金額や機能は変更する場合があるため、契約前には必ず各ツール・ソフトの公式サイトの情報をご参照ください

Lumiere

Lumiere」(ルミエール・リュミエール)は、米Google社の研究機関である「Google Research」が2024年1月に発表した動画生成AIツールです。

テキストや画像から1024×1024ピクセルの高画質な動画をおよそ5秒間生成することが可能です。また、画像の一部のみを動かしたり、動画の一部を編集・修正することもできるため、動画制作のクオリティや編集効率を飛躍的に向上させることが期待されています。

主な特徴は「テキストや画像からよりリアルな動画を生成する」ことが挙げられます。従来の動画生成AIでは、動作が不自然にカクカクしたり、動きに違和感があるなどのデメリットがありましたが、「Lumiere」では動画全体を一度に生成するため、よりリアルで自然な映像が生成可能になりました。

残念なことに記事執筆時点(2025年1月)では、まだ「Lumiere」は一般公開されていませんが、革新的な生成AIツールとして今後も大きな期待がされています。

機能・テキストから動画を生成
・静止画から動画を生成
・参照する画像から、プロンプトで指定したスタイルで動画を生成
・静止画の指定範囲をアニメーション化
・動画の欠けている部分の補完、装飾の追加
料金無料
日本語対応あり
公式サイトhttps://lumiere-video.github.io/

Runway

「Runway」(ランウェイ)は、米国の企業であるRunway AI社によって2023年2月末に発表された動画生成AIプラットフォームのひとつです。

「Runway」は現在も使用可能なモデルが進化しており、既存の動画データから新しく動画データを生成できる初期型の「Gen-1」、テキストや画像データから動画を生成できる「Gen-2」などの機能があります。

同社は2024年7月に進化版の「Runway Gen-3 Alpha」、同8月に最新版の「Gen-3 Alpha Turbo」を相次いでリリースしました。先にリリースされた「 Gen-3 Alpha」はテキストからの動画生成を得意としており、細かなプロンプトの設定により、多様で創造性の高い動画生成が可能です。

一方、最新の「Gen-3 Alpha Turbo」は画像からの動画制作に特化しており、その名の通り生成速度も爆速!「 Alpha」のおよそ7倍の速度での動画生成が可能です。

また「 Alpha Turbo」は、動画生成にかかるコストも半分になり、1秒あたり5クレジットで利用可能。これに対し「Alpha」は1秒あたり10クレジットが必要です。

「Runway」は、一般的な動画生成に加え、画像生成機能があるなど、できることの多さも特徴です。

簡単な操作で高いクオリティの動画生成ができるため、プライベートでの思い出映像の編集だけでなく、商品やサービスのPR用のショート動画など、本格的な動画制作にも活用可能です。

機能・動画生成/編集機能
・画像生成/編集機能
・3Dモデル生成機能
・オリジナルの学習モデル構築機能
・動画編集機能
・画像の解像度向上
・3Dオブジェクトのキャプチャ
・背景の削除や変更
料金Basic :  無料
Standard : 12ドル(約1,860円)/月
Pro : 28ドル(約4,340円)/月
Unlimited 76ドル(約1,1780円)/月
Enterprise:125ドル(約19,375円)/月

【フリープランの制限】
・クレジットの追加購入不可
・解像度を上げられない
・ウォーターマーク付き
・ビデオプロジェクトは3つまで作成可能
・容量は5GBまで
・ビデオの解像度はは720p
・画像を出力形式が限られる
日本語対応なし
公式サイトhttps://runwayml.com/

Pika

Pika」(ピカ)も初心者からプロの動画クリエイターまで、幅広く支持されている動画生成AIツールです。

アメリカのスタートアップ企業「Pika Labs」(ピカラボ)が、2023年4月に Discord 上で Pika の最初のバージョンをローンチしたのが始まりです。

米スタンフォード大学人工知能研究所(Stanford AI Lab)出身の Demi Guo(郭文景)氏との Chenlin Meng(孟晨琳)氏の女性2人を中心としたチームで開発・運営されています。

動画制作の初心者でも、テキストや画像から簡単に高品質の動画生成が可能です。「Pika」は、3Dアニメーションやカートゥーン(漫画、下絵)など幅広いビデオや画像の作成、編集が可能です。

これまで「Pika1.0」「1.5」と機能性や処理速度などの進化をとげてきましたが、2024年12月にリリースされた「Pika2.0」では、複数の画像とテキストを材料(Ingredient)にして物語風の動画を自由に生成できる「Scene Ingredients」(シーン・イングリーディエンス)機能を搭載し、従来よりも生成動画のコントロール性が飛躍的に向上しました。

クリエイターの間では、「単なる動く絵から、ストーリー性を持ったよりクリエイティブな動画生成が可能になった」と高い評価を得ています。

「Pika Labs」は創業後わずか半年で5,500万ドル(約85億2,500万円)の資金を調達するなど、世界中の多くの投資家からも期待を集めており、今後の展開がさらに注目されています。

小規模スタートアップの強みを生かした開発スピードの速さにより、非常に将来性の高いツールと言えるため、気になる方は無料版から試してみてはいかがでしょうか?

機能・動画から動画の生成も可能
・スマートフォン用の動画も作成可能
・動画内の特定の箇所にプロンプトを適用
・動画時間の延長が可能
・Scene Ingredients機能(Pika2.0より追加)
料金Basic : 無料
Standard : 8ドル(約1,240円)/月
Pro : 28ドル(約4,340円)/月
Fancy:76ドル(約11,780円)
※Pika2.0の利用はProプラン以上から
※無料プランはPika1.5のみ、StandardはPika1.0と1.5の両モデルの利用が可能
日本語対応あり(入力のみ)
公式サイトhttps://pika.art/home

Pixverse

「Pixverse」(ピックスバース)は、2024年にシンガポールで設立された「MOTIVAI PRIVATE LIMITED」が運営しているサービスです。何といっても豊富なエフェクト(動画や画像、音声などにする加工やその効果のこと)やテンプレートが無料で使用できるのが魅力です。

作りたい動画のテキストや画像を入力すると、AIが自動でデータを認識し、4秒程度の動画が作れます。特にソフトやアプリのインストールは必要なく、Webブラウザ上でGoogleかDiscodeのアカウントで登録できます。

また、無料で何度も動画生成が可能なため、まずは気軽にAIによる動画生成を行ってみたい方におすすめです。

毎日無料でクレジットが追加されるため、様々ななワードや画像を入力して、ご自身が納得する動画を作れるまで試すことも可能です。

機能や特徴・4K解像度へのアップスケール機能
・30fpsでのビデオ生成
・高度な画像処理と動画編集機能
・シンプルなUI
・ドラッグ&ドロップなど直感的な操作が可能
料金無料プラン(商用利用は不可)
※サインアップで90クレジット付加/1動画当たり10クレジット消費/毎日60クレジット付与
Standardプラン:8ドル(約1,240円)/月
Proプラン:24ドル(約3,720円)/月
Premiumプラン:48ドル(約7,440円)/月
※Proプラン以上は高速生成と高画質(最大1080p)出力に対応
日本語対応あり(入力のみ)
公式サイトhttps://pixverse.ai/

Filmora

正式名称は「Wondershare Filmora」(ワンダーシェア・フィモーラ)で、中国に本社を置くWondershare 社が提供する動画編集ソフトです。

操作方法がシンプルで分かりやすく、基本的な動画編集の機能がそろっているので、初心者にも使いやすい動画編集ソフトです。「Filmora」には無料版もあるので、使い心地を確かめてから有料版のライセンス契約を検討するのも良いでしょう。

ただし、無料版だとロゴ(ウォーターマーク)が映像内に入るため、本格的に動画制作や編集を行う場合には有料版にアップグレードする必要があります。このほかにも、無料版にはアップデートやクラウドストレージの機能もないため、まずは使い勝手を試したい方におすすめです。

Filmora(フィモーラ)には、以下のような様々なAI編集機能が備わっています。

  • スマートシーンカット
    事前に指定した人物や対象が含まれるシーンをAIが自動で認識し、不要なシーンをカットしてくれる機能。この機能を活用すれば、編集にかかる時間を大幅に削減することが可能です。
  • スマート検索
    動画内に登場する特定の人物やそのセリフから、目的に合った素材を自動で探し出してくれる機能。これにより、素材の検索をよりスムーズに行えるようになります。
  • ビジュアルアップグレード
    AI動画補正やAIカラーパレット、ノイズ除去など、動画編集で面倒な作業をAIで自動化できる機能。これらを使いこなすことで、よりスマートな動画編集を実現できます。
機能や特徴・AI編集機能
・動画編集機能
・音声編集機能
・テキスト編集機能
・豊富な素材やテンプレート
・無料版にはウォーターマークが付く
料金無料プラン
ベーシック
年間プラン : 6,980円/年
アドバンス年間プラン:7,980円
永続ライセンス  : 8,980円(買い切りプラン)
※価格は税込、永続ライセンスはWindows版のみ(2025年1月末時点)
日本語対応あり
公式サイトhttps://filmora.wondershare.co.jp/

Adobe Premiere Pro

Adobe Premiere Pro」(アドビ・プレミアプロ)は、各種クリエイティブツールの開発・販売で有名なアドビ社の代表的な動画編集ソフトです。プロの映画編集の現場でも使われている本格的なツールでありながら、シンプルで使いやすいUIのため、初心者にも使える仕様になっています。

同社が2024年10月に発表した「Firefly Video Model」は、Adobeの生成AI技術をベースにしたPremiere Proの新しいAI編集機能です。

  • 1. Generative Extend
    動画のクリップ(映像や音声、画像などの素材)の開始や終了部分を自動で拡張できます。例えば、クリップが少し短い場合、AIが自動的に追加のフレーム(動画を構成する静止画)を生成して自然な形で編集してくれるため、撮影用の素材が不足しているときや映像をより滑らかにしたいときなどに役立つ機能です。
  • 2. オブジェクトの追加・削除
    余分に写り込んだ不要な対象物をAI技術でワンクリックで削除できる便利な機能です。反対にAIを使って新しいオブジェクトを追加することも可能なため、例えばうっかり現場で撮影し忘れた小道具などを、後から編集段階で追加することもできます。
  • 3. Generative B-Roll
    AIがBロール(本編を補完する追加の映像素材)を自動で生成してくれる機能。

従来はBロールの中から必要な素材を探すのに手間取っていましたが、この機能を使えば簡単なテキスト指示のみで欲しい素材が生成できるため、制作スピードが格段に上がります。また、他のAdobeソフトを使用していれば、連携が可能でPhotoshopなど他のアプリとのデザイン統合ができます。本格的に動画編集をしたい場合やすでに他のAdobe製のソフトを使用している方におすすめです。

機能や特徴・自動で画像サイズを変更できて多くのメディアに対応可能
・AIが自動で編集ポイントを検出
・AIが自動でテロップ入力
・外出先でもスマホやタブレットから動画編集可能
・SNS用の動画から本格的な映画の編集まで幅広い用途の利用が可能
料金Premiere Pro単体プラン : 3,280円/月
Creative Cloudコンプリートプラン :7,780円/月
Premiere Proグループ版:5,080円/月/1アカウント
Creative Cloudコンプリートグループ版:10,780円/月/1アカウント
学生・教職員はCreative Cloudコンプリートプランのみ :2,180円/月
日本語対応あり
公式サイトhttps://www.adobe.com/jp/products/premiere.html

Power Director

「Power Director」(パワーディレクター)は、パソコン向けのマルチメディアソフトの開発・販売で知られる台湾の「Cyber Link」(サイバーリンク)社が開発した動画編集ソフトです。

直感的な動画編集が可能で編集に必要なAI機能も豊富にあるなど、初心者でも比較的簡単にクオリティの高い動画編集を行えます

実際の動画編集に必要なカット作業やエフェクト、字幕やBGMの挿入など基本的な機能は備わっており、編集モードを使い分ければ本格的な編集からAIによる自動編集も可能です。

使いやすさと機能の豊富さ、コスパの良さなどから、優れたPCやデジタル家電、ソフトなどを表彰する「BCNアワード」で9年連続の最優秀賞を受賞。

このように実績も知名度も十分な大人気のソフトのため、個人で動画制作を始めたい方や、これからYouTubeを始める方にもおすすめの動画編集ソフトです。

AIによる背景除去や動画のアニメ化、音声の自動読み上げ機能など、約20種類もの豊富なAI編集機能が備わっており、これまでの編集ソフトに比べ格段に作業効率が上がること間違いなしです!

機能や特徴・この一本で一通りの動画編集ができる
・編集モードが5種類で用途によって使い分けられて、AIによる自動編集モードがある
・動画の縦横比(アスペクト比)を変更できる
・約20種類ものAI編集機能を搭載
料金〈買い切りプラン〉
・Ultra(ベーシック版):12,980円 
・Ultimate(多機能版): 16,980円
・Ultimate Suit(プロ向け最上位モデル):20,980円〈月額プラン〉
・Director 365(ベーシック版):2,280円/月
・Suite 365(月額最上位モデル :3,980円/月
※各プランの最上位モデルには音声や色の補正機能付き、価格は全て税込
日本語対応あり
公式サイトPowerDirector

Canva

Canva」(キャンバ)は、オーストラリアのスタートアップ企業「Canva Pty Ltd」が開発・提供しているオンライン上で使用可能なグラフィックツールです。

無料版で約25万点以上、有料のPro版は61万点を超える豊富なテンプレートやおよそ1億点の素材があり、誰でも簡単にあらゆるデザインを作成できます

パソコン以外にもスマートフォンやタブレットのアプリ版があり、異なるデバイス同士でアカウントを共有できるため、通勤中や外出時の隙間時間での作業も可能です。

また、無料版でも基本的な機能は一通り利用できるため、動画編集を気軽に始めやすいツールです。

回数制限はありますが、画像生成AIと動画生成AIも無料版で利用可能です。実際に使って本格的な動画編集をしたり、生成AIの編集機能を活用したい場合は、有料版の「Canva Pro」にアップグレードすると良いでしょう。

「Canva」のマジックデザイン(動画)を活用すれば、様々な動画コンテンツをアップロードする媒体に応じた適切な長さに編集し直してくれます。またビートシンク機能を活用すれば、動画の雰囲気に最適な音楽を選んで、動画と自動的に同期してくれます。

機能や特徴・簡単にプロレベルの高品質なデザインを作成可能。
・1億点以上の素材(写真、動画、オーディオ、グラフィック)や61万点以上のテンプレートがあり、パソコンやスマホでデザインできる
・ドラッグ&ドロップなど簡単な操作機能を搭載
・オンライン上でのユーザー同士の共同作業も簡単に行える
(共有・SNS投稿・ダウンロードなど)
料金〈年払いプラン〉
Canva Free : 無料  Pro : 11,800円/年
Teams:15,000円/人(3人~)
Enterprise:要相談
〈月払いプラン〉
Canva Free : 無料
Pro : 1,180円/月
Teams:15,00円/人/月(3人~)
Enterprise:要相談
※教育版については要相談、価格は全て税込
日本語対応あり
公式サイトhttps://www.canva.com/

AI機能付きの動画編集ソフトを実際に使ってみた!

ここからは、販売店やユーザーから高い人気を誇る動画編集ソフト「Power Director」を、実際に筆者のパソコン(Windows)とスマートフォン(iPhone)にインストールして、簡単な動画編集機能を使ってみたいと思います!

【PC・Windows版】のダウンロードとインストール

ここからはまず、筆者の愛用するWindowsパソコンに「無料体験版」のソフトをインストールしていきます。(Mac版もあり)

①まずは公式サイトにアクセス

②無料ダウンロードをクリック

③PCへの変更を許可すると、上記のようにインストーラーが立ち上がります。ここで「インストール」をクリック。

④1~2分程度でインストールが完了しました。「今すぐ開始」をクリック。

⑤こちらがホーム画面です。まずは「新規プロジェクト」をクリック。

⑥こちらが編集画面です。シンプルなUIで使いやすそうです。真ん中上の読み込みタブをクリック。

⑦任意のファイルから好きな画像や動画ファイルをアップロードできます。ここでは右端の「ネコ動画」をクリック。

⑧簡単にソフト内に動画データをインポートできました!このファイルを下の作業スペースにドラッグ&ドロップすると・・・。

⑨これで編集作業が可能になりました。AI編集機能は別途、有料のクレジットが必要になるため今回は割愛しますが、音声やタイトル、エフェクトなど様々な編集機能があり、読み込んだ動画をスムーズに編集するのに役立ちます!

スマホ版(iPhone)アプリもインストールしてみた!

ここからは、筆者のスマートフォンにiOS版の「Power Director」をインストールしてみます。

①まず、AppStoreのアイコンをタップ。

②アプリの検索窓に「パワーディレクター」と入力。

③アプリが見つかったら右側の「入手」ボタンをタップ。

④インストールが完了したら同じく右側の「開く」ボタンをタップ。

⑤アプリが開いたので下の「開始」ボタンをタップ。

⑥こちらがアプリ版のホーム画面です。縦長ですがアイコンやメニューの表記はPC版に似ているため、まずはご自身の使いやすい方で操作に慣れていきましょう!

AI機能を使った動画編集ができるスマートフォン「Pixel 9 Pro」を紹介

Googleが2024年9月に発売開始したスマートフォン「Pixel9 Pro」に搭載されている、生成AIの動画編集機能が注目を集めています。

前モデルの「Pixel 8 Pro」との最大の違いは、何といってもGoogleが手掛けるマルチモーダルAIの「Gemini」が標準搭載されていることです。カメラ機能との連携も進化しており、例えば冷蔵庫の中の食材を撮影すると、Geminiが自動で画像を認識して、レシピ提案してくれます!

もちろん通常の文章生成や要約、検索機能もあるため、Geminiユーザーには最もおすすめの機種です。

AI編集機能に関しては「動画ブースト」機能を使えば、色・明るさ・手ぶれ補正・画像の粗さを自動的に調整して、まるで実物を撮影したかのような高品質な動画を簡単に撮影可能です。

また、撮影した動画の音声編集機能にも「​音声消しゴムマジック」があり、動画内の声やノイズを自動的に認識して音声ごとに適切な音量を設定できる機能もあります。

また、Pixel 8シリーズでも画像の「ベストテイク機能」など、AIによる画像編集機能が注目を集めましたが、Pixel 9に追加された「一緒に写る」機能では、集合写真に映れなかった人物をあたかも最初から映っていたかのようにあとから写真で合成することが可能です。

前モデルの8に比べ、スマホのCPU(処理速度の向上)や画面の明るさ(輝度の向上)、カメラ機能の向上のほか、大画面(6.8インチ)のPixel 9 Pro XL(8Proは6.71インチ)を選べば、よりストレスなくスマホでも動画編集が可能になりました。

なお、生成AIの動画編集の使い方について詳しく知りたい方は下記の記事を併せてご確認ください。

自身の目的や予算に合った生成AIツールを使いこなして効率的な動画編集を実現しよう!!

いかがでしたか?

これまで見てきたように、動画編集に生成AIの機能を活用すると、誰でも気軽に動画編集が可能です。初心者でもAIの助けを借りることで、専門的なスキルがなくても高いクオリティの動画作成ができるようになりました。

動画クリエーターなど、普段から編集をしている方もAIの力で大幅な時間短縮に繋がり、他のクリエイティブな作業に時間を有効活用できます。

しかし、実際人の心を動かすような素晴らしい動画を作るには、まだまだ人の手による修正が必要です。AIの強みと人間の強みをそれぞれ理解して、目的にあった使い分けが大切です。

また編集ソフトや動画生成AIはあくまであなたのツール(道具)です。いくらツールが優れていても、使い方に慣れていなければ宝の持ち腐れです。

ご自身の目的や予算に合い、なおかつ使い勝手の良いツールを見つけたら、まずは徹底的に使い倒して機能を自分のものにしましょう。

ぜひそのことを念頭に置いていただき、この記事の情報を参考に、あなたがよりクリエイティブな動画制作を実現できるようお祈りしています!

サービス紹介資料

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・生成系AIを活用したPoC開発

・生成系AIのコンサルティング

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最後に

いかがだったでしょうか?

生成AIを活用すれば、動画編集の手間を削減しながら高品質なコンテンツを効率的に制作できます。自社の動画制作にAIをどう導入すべきか、具体的な活用方法を知りたい方は、お気軽にご相談ください。

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投稿者

  • 晋平大竹

    生成AIの登場に大きな衝撃を受けたWebライター。好きなAIツールは、ChatGPTとAdobeFirefly。AIがこれからの世界を良い方向に導いてくれると信じ、正しい&有益な情報を発信し続けています!

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