市場調査にAIを活用する方法とは?手順・プロンプト例・おすすめツールを解説

- 市場調査の情報収集・分析・レポート作成をAIで効率化
- 目的と範囲を指定したプロンプトで調査を内製化
- AIの回答は一次情報と現場の声で検証
市場調査は、AIを使えば情報収集や分析の一部を内製化し、作業時間の短縮を図れます。外注費や調査期間に悩む担当者には、Web上の情報を調べて出典付きでまとめるDeep Researchが選択肢になるでしょう。ただし、AIの回答には誤りが含まれるため、一次情報での確認が欠かせません。

本記事では、市場調査にAIを活用する手順とコピーして使えるプロンプト例、ツールの選び方、実務での注意点を解説します。まずは自社の調査テーマで試してみてください。
\生成AIを活用して業務プロセスを自動化/
AIを使った市場調査とは?

AIを使った市場調査とは、市場規模や競合、顧客ニーズを調べる工程に生成AIを取り入れる方法です。公開情報の収集・比較・要約を支援させることで、担当者が一件ずつ検索して整理する負担を減らせます。
従来は外注していた調査の一部を社内で進められるため、時間や費用の削減も期待できるでしょう。ただし、調査設計や回答の検証には人の作業が必要であり、削減できる範囲は調査内容や社内体制によって異なります。
市場調査の結果をマーケティング施策に生かしたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

市場調査でAIができること
AIは、市場規模の把握やトレンド調査に加え、競合分析・顧客ニーズ分析にも活用できます。公開情報を調べるだけでなく、自社で集めたインタビューやアンケートの回答を整理する使い方も見ていきましょう。
市場・競合のデスクリサーチ
デスクリサーチは、官公庁の統計や企業の公開資料など、既存の情報を調べる方法です。AIに対象市場と地域、調査期間を伝えれば、市場規模・業界構造・主要企業を整理する下調べに役立ちます。
例えば、国内の冷凍食品市場への参入を検討する場合、市場規模の推移や販売経路、主要メーカーの商品を比較する表を作れます。出典URLと資料の公表日も指定すると、担当者が根拠を確認しやすくなるでしょう。情報収集の手間は減らせますが、統計の対象範囲や集計年が違う数値をそのまま比較しないことが大切です。
顧客インタビュー・グループインタビューの分析
AIは、顧客インタビューの文字起こしから、購入理由・不満・利用場面を整理する作業に活用できます。音声の取り扱いについて同意を得たうえで、社内ルールに沿って利用できるツールを選びましょう。
例えば、新商品の試用後インタビューを分析するなら、回答者ごとに評価した点と改善要望を抽出させます。グループインタビューでは、誰の発言かを残して整理すると、賛成意見と少数意見を区別しやすくなるでしょう。
聞き間違いや否定表現の取り違えは、分析結果を変える原因になります。結論に使う発言は、担当者が録音や元の記録と照合してください。
アンケートの自由回答分析
アンケートの自由回答は、AIに分類の基準を伝えると、評価ポイントごとの整理に役立ちます。例えば、新商品コンセプトへの回答を「価格」「使いやすさ」「デザイン」に分け、好意的な意見と改善要望を集計する方法です。
一つの回答に複数の意見があれば、複数の項目に分類するか、主な意見だけを数えるかを先に決めましょう。回答数を分母にするのか、意見の件数を分母にするのかも明記すると、割合の誤解を防げます。
分類結果は元の回答と照合し、曖昧な表現や皮肉は人が確認します。回答者の構成による偏りも踏まえ、市場全体の意見とは区別して扱ってください。
テキストマイニング
大量のテキストデータから特徴的な語句やテーマを抽出し、構造化することを「テキストマイニング」と呼びます。生成AIはテキストの文脈を踏まえて関連する情報を整理し、レポートの下案作成を支援してくれます。
テキストマイニングは、SNSの投稿分析やレビューサイトの意見抽出などに応用可能です。
SNSの口コミ・レビュー分析
SNSの投稿や商品レビューは、顧客が感じる不満や利用場面を探る材料になります。利用規約などに沿って取得したテキストをAIで分類すれば、繰り返し登場する要望を整理しやすくなるでしょう。
例えば、衣料品のレビューを「サイズ感」「着心地」「耐久性」に分けると、商品説明や改良の検討材料にできます。調査期間と対象商品をそろえ、広告投稿や同じ内容の重複も確認してください。
投稿する方は購入者全体の一部に限られるため、件数の多さだけで需要の大きさを判断しないことが大切です。売上データやアンケートと照らし合わせ、仮説として活用しましょう。
要約の作成
生成AIは長文の記事や専門的な学術論文、複数人が参加する会議の議事録など、大量の文字データを短時間で要約し、重要な情報のみを簡潔に整理することが得意です。
目的や読者に合わせて、箇条書き・ストーリー形式・要点整理など要約のスタイルも変えられます。情報共有やインプットの質向上にも役立つでしょう。
調査レポート・フレームワーク整理
集めた情報は、AIを使って3C分析やSWOT分析の枠組みに整理できます。3C分析では顧客・競合・自社を比較し、SWOT分析では自社の強み・弱みと、外部環境の機会・脅威を分けて考える手法です。
例えば、新サービスの参入余地を検討する場合、競合の価格とサポート範囲を軸にポジショニングマップの下案を作れます。評価の基準を明示し、AIが根拠なく点数や順位を付けないように指示しましょう。
最後に、調査結果とそこから考えられる仮説、追加調査が必要な点を分けてレポート化します。数値や企業の位置付けは、元資料と照合してから共有してください。
AIを使った市場調査の手順
AIを使った市場調査は、目的の設定から一次情報での検証までを一つの流れとして設計しましょう。ここでは、新規事業の検討にも使える5つの手順を紹介します。
調査目的・範囲を決める(人が行う)
最初に、調査結果を使って何を判断するのかを担当者が決めます。「新商品を発売するか」「どの顧客層を優先するか」など、意思決定につながる問いにすると、集める情報を絞り込めるでしょう。
続いて、対象の商品・サービスと地域、期間、顧客層を定義してください。例えば「国内の法人向けサービス」を調べるなら、個人向けを含めるかどうかも明確にします。
必要な成果物と期限、社内データの利用可否も整理してからAIに依頼しましょう。目的が曖昧なまま検索を始めると、情報が増えても判断材料がそろわない場合があります。
Deep Researchでデスクリサーチ
調査範囲が決まったら、Deep Researchなどの調査機能に依頼します。対象市場と調査したい項目を伝え、官公庁・業界団体・企業の公式資料を優先するよう指定しましょう。
調査計画が提示されるツールでは、開始前に対象や抜けている論点を確認してください。市場規模だけでなく、主要企業や成長要因、縮小要因まで調べると、次の分析に使いやすくなります。
出力時には出典URLと公表日、データの対象年も残します。取得できなかった有料資料や会員限定ページは、内容を推測させず「未確認」として扱うことが大切です。
競合・顧客ニーズを分析
次に、集めた情報を基に競合の違いと顧客の課題を整理します。競合分析では、価格・対象顧客・提供価値・販売経路などの比較項目をそろえ、公開情報で確認できる範囲を表にまとめましょう。
顧客ニーズは、自社で集めたアンケートやインタビューの記録も併せて検討してください。AIには元データのIDを残して分類させると、担当者が根拠となる回答をたどりやすくなります。
競合にない機能が見つかっても、それだけで顧客に求められているとは判断できません。需要があるかを確かめるための仮説として扱い、必要に応じて追加調査を計画しましょう。
レポートにまとめる
分析結果は、意思決定する方が判断しやすい順番でまとめます。AIには、結論・根拠・示唆・追加調査の課題を分けて整理するように指示し、最初に調査目的への回答を置きましょう。
例えば、新規参入の検討資料なら、市場の動向と競合の状況を示したうえで、自社が検証すべき顧客の課題を提示します。調査対象や集計期間、確認できなかった情報も併記してください。
表やグラフを作る場合は、数値の単位と出典を添えます。事実から導いた仮説には「仮説」と明記し、読み手が確定した情報と取り違えない構成にすることが大切です。
ファクトチェック・一次情報で検証
レポートを共有する前に、担当者が引用元を開いて内容を確認します。特に市場規模・成長率・企業名・料金は、数字や名称が合っているだけでなく、本文の主張を出典が裏付けているかまで照合しましょう。
統計では、対象年と公表年の違い、国内と世界の範囲、実績と予測の区別に注意が必要です。成長率を計算した場合は、元の数値と計算式も確認してください。
根拠が見つからない情報は削除するか、未確認として判断材料から外します。確認日と担当者を残し、更新が必要な項目を管理すると、次回の市場調査にも引き継ぎやすくなるでしょう。
市場調査に使えるプロンプト例
プロンプトでは、調査の対象・条件・出力形式・根拠の示し方を具体的に伝えましょう。以下の例は、角括弧の内容を自社の条件に置き換えて利用できます。
競合分析用
競合分析では、比較したい企業と項目を指定することが大切です。非公開の項目を推測で補わないように伝えると、追加確認が必要な箇所が明確になります。
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あなたは市場調査の担当者です。[対象市場]における[競合企業名]を比較してください。
目的:[自社が判断したいこと]
対象地域:[国・地域]
調査基準日:[年月日]
対象顧客:[顧客層]
各社の公式サイト、料金ページ、決算資料を優先してください。価格、対象顧客、主要機能、訴求内容、販売経路を列にした比較表を作ってください。料金には通貨、課金単位、月払い・年払いの区別を添えてください。
各項目に出典URL、公表日または更新日、確認日を示してください。不明な項目は「未確認」とし、推測で埋めないでください。事実と解釈を分け、最後に追加調査すべき論点を三つ挙げてください。市場規模・トレンド調査用
市場規模は、同じ名称の統計でも集計範囲が異なる場合があります。実績と予測、対象年と公表年を区別する条件を入れ、比較可能なデータを集めましょう。
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[対象市場]の市場規模とトレンドを調査してください。
目的:[事業判断の内容]
対象地域:[国・地域]
対象期間:[開始年]~[終了年]
市場の定義:[含める商品・サービス/除外する範囲]
官公庁、業界団体、企業の公式資料を優先し、市場規模の推移、主要プレイヤー、成長要因、縮小要因を整理してください。市場規模は対象年、金額、通貨、集計範囲、実績・予測の区別を表にしてください。
各数値に出典URLと資料の公表日を添えてください。資料間で数値が異なる場合は定義の違いを説明し、安易に統合しないでください。成長率を独自計算する場合は元データと計算式を示してください。確認できない数値は「未確認」とし、結論と残る課題を分けてまとめてください。顧客ニーズ分析用
顧客ニーズの分析には、利用を許可された実際の回答を使いましょう。元の回答IDを残すように指定すれば、分類結果と根拠を確認しやすくなります。
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添付した[アンケートの自由回答/インタビュー記録/レビュー]を分析してください。入力データは分析に利用できる範囲に加工済みです。
目的:[商品・サービスの改善など]
対象顧客:[顧客層]
データの取得期間:[期間]
各回答を、困りごと、評価されている点、改善要望に分類し、回答ID、分類、根拠となる記述を表にしてください。一つの回答を複数の項目に分類して構いません。
同じIDは各項目で一回だけ数え、割合の分母は有効回答数としてください。複数分類のため割合の合計が100%を超える場合は注記してください。空欄や判断不能の回答は分けて示してください。
資料にない回答を作らないでください。判断が難しい表現は「要確認」とし、少数意見も残してください。最後に、確認できた傾向と、追加インタビューで検証すべき仮説を分けて提示してください。市場調査に使える生成AIツール

市場調査に使えるAIツールは、公開情報の探索と手元の資料の分析のどちらを重視するかで選び方が変わります。まずは無料プランの有無と主な有料プラン、用途を比較し、自社の調査工程に合う候補を絞りましょう。
| ツール名 | 料金・無料プランの有無 | 市場調査での使いどころ |
|---|---|---|
| ChatGPT | 無料あり Plus:20米ドル/月 Pro:100米ドル/月~ | 公開情報を調べ、出典付きレポートの下案を作る |
| Gemini | 無料あり Google AI Plus:725円/月 Google AI Pro:2,900円/月 | 調査計画を確認して、競合や市場動向を横断的に調べる |
| Claude | 無料あり Pro:20米ドル/月 Max:100米ドル/月~ | 公開情報と許可された資料を調べ、論点を整理する。Researchは有料 |
| Perplexity | 無料あり Pro:20米ドル/月 | 引用元をたどりながら、競合や市場の公開情報を探索する |
| Genspark | 無料あり Plus:24.99米ドル/月 | 情報収集から調査結果の資料化までを進める |
| Felo | 無料あり Pro:14.99米ドル/月 | 検索結果を整理し、マインドマップや資料の作成に使う |
| Gemini Notebook(旧NotebookLM) | 無料あり Google AI Plus:725円/月 Google AI Pro:2,900円/月 | 手元の調査資料を基に、出典をたどりながら要点を整理する |
料金は個人向けプランの月払いの表示額です。年払いの月額換算や初回特典は含めていません。Feloは公式英語ページの表示額を記載しており、通貨・税・購入経路によって請求額が異なる場合があります。
無料プランがあっても、調査機能を無制限に使えるわけではありません。利用回数や対象機能は変わるため、契約前に公式ページで最新の条件を確認してください。
ChatGPT
ChatGPTはチャット形式の対話型AIとして定評があり、情報収集や整理はもちろん、情報の要約やコード生成、画像の生成などマルチに活躍します。また、Business・Enterprise・Eduでは、ワークスペースの設定や権限に応じて、業務に特化したカスタムGPTを作成できます。
市場調査では、Web上の情報を調べて出典付きのレポートを作成するDeep Researchも選択肢です。例えば、対象地域と期間を指定して市場動向を調べ、主要企業の特徴や追加確認が必要な点を整理する下案に使えます。
利用できる機能や上限は、契約プランとアカウントの環境によって異なります。引用先を確認し、AIが収集した事実と、そこから導いた解釈を分けて利用しましょう。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な機能 | ・OpenAI社が開発した対話型AIによる自然言語での入力が可能 ・要約、資料作成、コード生成、カスタムGPTによる業務向けのカスタマイズやディープリサーチ機能も充実 ・日常業務や高度な推論に対応するモデルを利用可能。利用できるモデルはプランによって異なる |
| 料金プラン | ・無料プラン:基本機能を利用可能(一部機能に制限あり) ・Plusプラン:月額20米ドル ・Proプラン:月額100米ドルから(高度な機能と優先アクセス) |
AIチャットボットの具体的な作り方や、作成に使えるツールについて詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

Gemini
Geminiは、Googleが提供する生成AIです。2026年10月13日には、Geminiアプリ向けに最新モデルGemini 4 Argonの提供が発表され、Google AI Pro・Ultraで順次利用できるようになっています。
Deep Researchでは、調査計画を確認・編集してから、Web上の情報を調べてレポートを作成できます。例えば、国内と海外の競合サービスを同じ項目で比較し、地域ごとの違いを整理する使い方がおすすめです。
引用先の確認に加え、契約プランごとの利用上限にも注意しましょう。通常のチャットで選べるモデルと、Deep Researchの処理に使われるモデルは同一とは限りません。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な機能 | ・Gemini 4 ArgonはGoogle AI Pro・Ultra向けに順次提供 ・Deep Researchで調査計画を作成・編集し、複数の情報源を調査 ・アップロードしたファイルを調査の材料に利用可能。利用条件や上限はプランによって異なる |
| 料金プラン | ・無料プランあり。Deep Researchの利用回数などに制限 ・Google AI Plus:月額725円 ・Google AI Pro:月額2,900円 |

Claude
Claudeは、Anthropicが提供する生成AIです。2026年10月14日時点の公式モデル一覧には、Claude Fable 5.1・Opus 5.5・Sonnet 5.5・Haiku 5.5が掲載されており、利用できるモデルは製品やプランによって異なります。
有料プランのResearchは、検索を繰り返しながら情報を調べ、引用付きの回答を作成する機能です。公開情報と利用を許可された社内資料を基に、競合の訴求内容や顧客の要望を整理する場面で役立ちます。
市場調査では、調査対象と比較項目を先に定めてから依頼しましょう。回答中の引用を確認し、自社に関する事実とAIが示した仮説を分けて利用することが大切です。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な機能 | ・公式モデル一覧はFable 5.1、Opus 5.5、Sonnet 5.5、Haiku 5.5。製品やプランごとに提供範囲が異なる ・ResearchはWebなどの情報源を調べ、引用付きの回答を作成。利用にはWeb検索を有効にする必要がある ・許可した接続先の情報を調査に利用可能 |
| 料金プラン | ・無料プランあり。Researchは対象外 ・Pro:月額20米ドル ・Max:月額100米ドルから |

Perplexity
元GoogleやMeta、OpenAIなどで働いていた研究者たちが起業したアメリカのAIスタートアップ企業Perplexity AI社が開発し、2022年12月にリリースされた次世代型の検索エンジンAIツールです。自然言語による質問に対して、情報源を引用付きで示しながら回答します。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な機能 | ・自然言語での質問に対し、関連性の高い情報を引用付きで提供するAI検索ツール ・独自モデルのSonarや外部のAIモデルを活用し、複雑な質問にも対応 ・「Pro Search」では、ユーザーの意図を深く理解し、詳細な回答を生成。また、ファイルのアップロードによる内容解析や、画像生成にも対応 ・複数のAIモデル(提供モデルはプランや時期によって異なる)を選択可能で、幅広い検索ニーズに対応 |
| 料金プラン | ・無料プラン:基本機能利用可能(利用モデルの選択不可、PDFや画像のアップロードに制限あり) ・Proプラン:月額20米ドル(高度な検索機能のほか、使用するAIモデルを選択可能。PDFや画像のアップロード上限も拡大) |

Genspark
Gensparkは、複数のAIエージェントが連携して情報を収集・分析し、ユーザーの質問に対して包括的な回答を提供する次世代型のAI検索エンジンです。従来のリンク一覧型の検索とは異なり、多数のAIエージェントがWeb上を横断的に調査してソースと共に表示するため、回答の根拠を確認しやすくなっています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な機能 | ・ユーザーの検索クエリに対して、複数のAIエージェントが連携して情報を収集・分析し、リアルタイムで回答ページ(Sparkpage)を生成 ・画像・動画生成やファクトチェック、スライド作成、通話代行など多機能を備えており、ビジネスや教育、研究など幅広い分野での活用が期待されている |
| 料金プラン | ・無料プラン:基本機能利用可能(一部機能に制限あり) ・Plusプラン:月額24.99米ドル(高度なエージェント機能を利用可能。クレジットなどの利用上限あり) |

Felo
Feloは東京を拠点とするSparticle社が、2024年7月にリリースした日本発のAI検索エンジンで、情報収集から整理、資料作成までを効率化する多機能ツールです。リリースから1か月で、全世界のユーザー数が15万人を超えたと発表されています。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な機能 | ・自然言語による検索に対応し、検索結果をもとにマインドマップやプレゼン資料(PPTX形式)を自動生成可能。 ・画像からの文字起こし・翻訳、音声メモの録音・文字起こし、AIエージェントによる市場調査など、多彩な機能を完備。 ・フォーカス機能により、学術論文やSNSなど特定の情報源に絞った検索が可能で、効率的な情報収集を実現。 |
| 料金プラン | ・無料プラン:通常検索は無制限、1日5回のプロフェッショナル検索も利用可能。 ・Proプラン:月額14.99米ドル(1日300回のプロフェッショナル検索、論文検索、マインドマップ生成、スライド生成など) |

Gemini Notebook(旧NotebookLM)
Gemini Notebook(旧NotebookLM)は、Googleが開発したAI搭載のノートツールです。文書の要約・質問応答・音声解説などの機能で、情報整理と学習を支援します。ユーザー自身がアップロードした情報をソースに、AIが整理・分類・管理することで情報検索や学習を効率化できます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 主な機能 | ・GoogleのAIモデル「Gemini」を搭載し、複雑な推論や多段階の質問にも対応。 ・ユーザーは、アップロードした文書からAIによる要約や質問応答を受けることができる。ただし、引用先との照合や入力情報の管理は必要。 ・PDFやGoogleドキュメント、ウェブページ、YouTube動画など多様な情報をソースとして取り込み可能。チャットの指示でソースから最適な情報を出力する。 ・音声解説機能「Audio Overview」により、80以上の言語での音声要約が可能となり、音声学習や特定のトピックに関する音声配信素材の作成が可能に。 |
| 料金プラン | ・無料プラン:基本機能利用可能(Notebookの数やソース数、チャット回数に制限あり、オーディオ作成は1日3回まで) ・Proプラン:Google AI Pro(月額2,900円)に含まれる。チャットのみの共有も可能。 |

【実測比較】ChatGPT・Gemini・Perplexityで同じ市場を調査
2026年10月時点の筆者環境では、同じ調査依頼でも、回答までの時間や収集できた情報に違いがありました。国内の冷凍食品市場をテーマに、ChatGPT・Gemini・Perplexityを各1回使用し、所要時間・レポートの網羅性・記述の正確さを比較しました。
検証条件と比較結果
調査対象は2023~2025年の国内冷凍食品市場で、情報の基準日は2026年10月25日です。新規参入を検討する企業向けに、市場の定義・市場規模・主要企業3社・成長要因3つ・課題とリスク2つ・結論と未確認事項を、同じプロンプトで依頼しました。
各サービスの契約プランと使用機能は異なります。Perplexityは検証時の無料アカウントでResearchを選べなかったため、通常検索を使用しています。
| サービス | 使用プラン | 使用機能・設定 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | Pro | Deep Research・思考量「中程度」 | 6分21秒 |
| Gemini | 無料 | Deep Research・自動モード・思考レベル「標準」 | 4分24秒 |
| Perplexity | 無料 | 通常検索・モデル個別指定なし | 40秒 |
網羅性は、依頼した6項目の記載状況と、対象となる3年分の統計がそろっているかを確認しました。正確さについては、統計の公表状況・生産額の合計と内訳・企業名などを一次資料と照合しています。
| サービス | レポートの網羅性 | 出典確認で気づいた点 | 確認できた誤り・不整合 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 6項目の見出しはあるものの、2024年・2025年の市場規模を「未公表」とし、3年分の比較ができていない | 受領したWordでは引用番号は残っていたが、対応するURLをたどれなかった | 少なくとも3件 |
| Gemini | 6項目を記載。3年分の国内生産量・生産額に加え、用途別の内訳や輸入統計まで整理 | 一次資料へのURLがある一方、2024年の生産額に改定前後の数値が混在 | 少なくとも1件 |
| Perplexity | 6項目を記載。3年分の生産・消費の数値を表で整理し、主要企業の情報も掲載 | 統計資料などへのリンクを掲載。ただし、企業名に古い表記が残っていた | 少なくとも1件 |
件数は、今回の重点確認で明確に判定できた内容を数えた最低件数です。同じ誤りの繰り返しは重複計上せず、根拠不足や確認できなかった記述は含めていません。全文の正確性を保証する数値ではなく、回答量も異なるため、件数だけでサービスの優劣は判断できません。
実測で分かった情報確認の重要性
ChatGPT・Gemini・Perplexityの調査レポート画面



今回、最も短時間で回答したのはPerplexityの通常検索でした。Geminiは市場の定義や用途別の統計まで詳しく整理した一方、ChatGPTでは公表済みの統計を取得できていない箇所がありました。
調査時間の長さや回答の詳しさだけでは、内容の正確性は判断できません。実際に確認した問題は、以下のとおりです。
| サービス | 回答中の問題 | 一次資料との照合結果 |
|---|---|---|
| ChatGPT | 2024年の統計を「未公表」と記載 | 日本冷凍食品協会の2024年の生産・消費統計は、2025年4月に公表済み |
| ChatGPT | 2025年の統計を「未公表」と記載 | 同協会の2025年の生産・消費統計は、2026年4月に公表済み |
| ChatGPT | 主要企業として「マルハニチロホールディングス」を紹介 | Umiosの有価証券報告書によると、マルハニチロホールディングスは2014年に吸収合併されており、調査対象期間の企業名として不適切 |
| Gemini | 2024年の国内生産額を8,006億円、内訳を業務用3,996億円・家庭用4,068億円と記載 | 内訳の合計は8,064億円。翌年公表の統計に掲載された改定後の内訳と、改定前の合計額が混在 |
| Perplexity | 企業名を「日本水産(ニッスイ)」と記載 | ニッスイの公式発表によると、2022年12月に「株式会社ニッスイ」へ商号変更済み |
なお、2024年の国内生産額8,006億円は、当初の速報に掲載された数値です。古い速報値を引用したこと自体と、改定前後の数値を混ぜて合計が合わなくなったことは、区別して評価しました。
市場調査に生成AIを使う際は、対象年・統計の定義・公表日・改定の有無まで確認することが大切です。今回は各1回の検証であり、プランや機能も異なるため、結果はこの条件で得られた一例として参考にしてください。
市場調査でAIを使う際の注意点

生成AIは便利な一方で、誤った情報を出力したり、入力した情報の扱いが問題になったりする可能性があります。市場調査では、情報の正確性とデータの取り扱いを確認し、以下のリスクに備えましょう。
ハルシネーション
生成AIは、一見それらしく見えるが実際は事実と異なる情報(ハルシネーション)を出力することがあります。自然な文章にも誤りが含まれるため、回答を鵜呑みにせず、担当者が一次情報で確認する習慣を付けましょう。
リサーチ結果のファクトチェックに使えるAIツールも知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

情報漏えいのリスク
社内の機密文書や未公開情報をAIに入力する際は、情報漏えいのリスクに留意する必要があります。ツールの利用前には、個人情報保護委員会の「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」も参考に、AI開発元の利用規約やデータ管理方針(入力データがAIの再学習に使われるか否かなど)を確認し、必要に応じて機密保持契約や社内ルールを整備することが重要です。
また、情報漏えいが心配な場合は、個人情報や機密事項を架空のものに書き換えるなど、ユーザー側の対策も必要です。
回答の偏り
生成AIは、学習データや入力条件によって、特定の情報や視点に偏った回答を出すことがあります。そのため、生成された回答をそのまま鵜呑みにせず、複数の情報源と照らし合わせて検証する姿勢が求められます。
検索特化型のAIツールには、参照した情報の出典を複数示してくれる機能を標準搭載しているものもあるため、必要に応じてさまざまなツールを試しつつ、自身の用途に合ったリサーチ方法を見つける視点も大切です。
著作権侵害のリスク
AIが出力した文章や画像が、既存の著作物に類似するケースがあります。特に商用利用を検討する場合は、開発元のポリシーや文化庁の「AIと著作権について」を確認し、出力データの内容確認と必要な権利処理(著作者からの許諾の取得、または引用などの要件の確認)を怠らないことが重要です。
また必要に応じてAIやデジタルデータの権利関係に詳しい専門家の意見を参考にすると良いでしょう。
なお、ChatGPTの著作権問題について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてお読みください。

AIだけでは拾えない情報と人の役割
AIによるWeb調査だけでは、店舗や商談の現場で得られる声を十分に把握できません。現地での観察や顧客への聞き取りは、人が補うべき重要な調査です。
有料データベースや会員限定の業界統計は、AIから参照できない場合があります。海外の市場データも、公開状況や言語、市場の定義が異なるため、現地の公式資料や事情に詳しい方への確認が役立つでしょう。
AIには参照できる情報の収集・整理を任せ、人は不足する情報を取得して解釈と判断を担います。有料資料をAIに読み込ませる際は、契約や利用規約で認められた範囲かを確認してください。
生成AI開発・業務活用ならWEELへご相談ください
いかがだったでしょうか?
自社の業務に生成AIをどう取り入れるべきか。リサーチの質とスピードをどう両立するか。事例をもとに、目的に沿ったツールの選定や導入プロセスを整理したい方に向けて、具体的な活用像と成果につながる設計方法をご紹介します。
「生成AIで新しいプロダクトを作りたい」「もっと本格的に生成AIを業務に組み込みたい」とお考えの方は、ぜひ株式会社WEELにご相談ください。
開発実績として、
・新規事業室での「リサーチ」「分析」「事業計画検討」を70%自動化するAIエージェント
・社内お問い合わせの1次回答を自動化するRAG型のチャットボット
・過去事例や最新情報を加味して、10秒で記事のたたき台を作成できるAIプロダクト
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・サーバーやAI PCを活用したオンプレでの生成AI活用
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などの開発実績がございます。
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また、サービス紹介資料もご用意しておりますので、併せてご確認ください。
AI市場調査に関するよくある質問
AIで市場調査を始める際は、調査データの扱い方やレポートの更新方法も確認しておきましょう。


