Amazonで生成AIの活用が進行!関連サービスや社内での使い方を詳しく紹介
WEELメディア事業部AIライターの2scです。
みなさん!Amazonって、実は「生成AI関連企業」なんです!
しかも、Claude 3でおなじみAnthropicに40億ドル(約6,500億円!)もの出資を行っていたり、LLMや画像生成AIを自社開発していたりとかなり熱心に取り組んでいます。
当記事では、そんな生成AI時代の影の功労者・Amazonにクローズアップ!Amazonの生成AI関連サービスや社内での生成AI活用事例をお届けします。
完読いただくと、ITから物流まで幅広い業種での生成AI活用法が見えてくる……はずです!ぜひぜひ、最後までお読みください。
生成AI活用に意欲的なAmazon
世界トップ企業群・GAFAMの一角を担うインターネット通販・クラウドコンピューティングサービス大手の「Amazon」は、生成AIの活用に意欲的。下記を筆頭に、生成AIや生成AI関連のサービスを次々と送り出しています。
- Amazon Titan:自社開発の大規模言語モデル(LLM)
- Amazon Titan Image Generator:自社開発の画像生成AI(Text-to-Imageモデル)
- Amazon Bedrock:生成AI用の開発プラットフォーム
- Amazon Polly:合成音声による読み上げサービス
- Amazon Q:生成AI搭載の業務アシスタント
- Alexa:北米限定で生成AI搭載型となった、スマートスピーカー用アシスタント
さらに、Amazonは生成AIスタートアップの支援にも積極的で、ChatGPTのライバル「Claude 3」を手がけるAnthropicにはなんと40億ドル(約6,500億円)もの出資を行っています。
当記事では、そんな「生成AI時代の裏番長・Amazon」における生成AIの活用事例を徹底解説!生成AI関連サービス4点と社内活用事例2点をお届けします。
なお、Amazon以外の生成AI関連企業について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Amazonの生成AI関連サービス4点
まずは、Amazonが送る下記の生成AI関連サービス4点をご紹介します。
- Amazon Bedrock
- Amazon Polly
- Amazon Q
- Alexa
以下、生成AI時代の開発プラットフォーム「Amazon Bedrock」から詳しくみていきましょう!
Amazon Bedrock
「Amazon Bedrock」は2023年9月28日に登場した、各種基盤モデルが使えるクラウド上の開発プラットフォーム。チャット形式のUIでプロンプトやLLMを試したり、RAGやファインチューニングによるカスタムを行ったり、といった生成AI込みの開発が容易に行えます。
そんなAmazon Bedrockの最大の魅力は、有名どころからマイナーなものまで各社の生成AIモデルが試せる点です。2024年6月時点で、Amazon Bedrockにて使える生成AIモデルは……
Amazon Bedrockで使える各社の生成AIモデル一覧
- Amazon
- Amazon Titan Text Premier(LLM)
- Amazon Titan Text Express(LLM)
- Amazon Titan Text Demo(LLM)
- Amazon Titan Text Embeddings(エンベディング用モデル)
- Amazon Titan Text Embeddings V2(エンベディング用モデル)
- Amazon Titan Multimodal Embeddings(エンベディング用モデル)
- Amazon Titan Image Generator(画像生成AI / Text-to-Imageモデル)
- AI21 Labs(イスラエルの生成AIスタートアップ)
- Jamba-Instruct(LLM)
- Jurassic-2 Ultra(LLM)
- Jurassic-2 Mid(LLM)
- Anthropic
- Claude 3.5 Sonnet(LLM)
- Claude 3 Opus(LLM)
- Claude 3 Haiku(LLM)
- Claude 2.1(LLM)
- Claude 2.0(LLM)
- Claude Instant(LLM)
- Cohere(カナダの生成AIスタートアップ / 金融機関での導入実績アリ)
- Command R+(LLM)
- Command R(LLM)
- Command(LLM)
- Command Light(LLM)
- Embed-English(エンベディング用モデル)
- Embed-Multilingual(エンベディング用モデル)
- Meta(旧・Facebook)
- Meta Llama 3 8B(LLM)
- Meta Llama 3 70B(LLM)
- Meta Llama 2 13B(LLM)
- Meta Llama 2 70B(LLM)
- Mistral AI(フランスの生成AIスタートアップ)
- Mistral Large(LLM)
- Mistral Small(LLM)
- Mistral 8X7B Instruct(LLM)
- Mistral 7B Instruct(LLM)
- Stability AI
- Stable Diffusion XL 1.0(画像生成AI / Text-to-Imageモデル)
以上のとおり!各モデルには使用量ごとの料金が設定されて(従量課金制)います。
「入力内容が学習に再利用されない」というセキュアな仕様のため、気軽に各社の基盤モデルが試せるのもGOODです。
公式サイト:基盤モデルによる生成 AI アプリケーションの構築 – Amazon Bedrock
Amazon Polly
2016年末から続く「Amazon Polly」は、テキストを元に音声を合成(Text-to-Speech / TTS)して読み上げてくれるサービスです。APIとしてリリース中で、外部のツールと連携させて使えます。その仕様としては……
- 読み上げ文字数に応じて料金が発生(従量課金制)
- 「通常のTTS」と滑らかな「Neural TTS」の2種類の音声がラインナップ
- 読み上げ停止 / 一呼吸 / 早口…etc.細かな読み方まで指定可
- 合成した音声はストリーミングorダウンロードが可能
- 日本語対応済み、下記の音声が選択可
- Kazuha(Neural TTS)
- Takumi(Neural TTS)
- Tomoko(Neural TTS)
- Takumi(通常のTTS)
- Mizuki
以上のとおりで、さまざまなニーズにマッチします。
公式サイト:Amazon Polly(深層学習を使用したテキスト読み上げサービス)
Amazon Q
「Amazon Q」は2024年4月30日に一般公開されたLLM搭載の業務アシスタントです。Microsoftの「Copilot for Microsoft 365」やGoogleの「Gemini for Google Workspace」同様、外部ツールと連携してのコンテンツ生成・質疑応答が行えます。日本語には未対応ですが、業務やコーディングで活躍してくれる優れものです。
公式サイト:Amazon Q – 生成 AI 搭載アシスタント
Alexa
スマートスピーカーでおなじみ「Alexa」も、2023年9月20日から北米限定でLLM(Alexa LLM)搭載に切り替わっています。(※1)
そもそもAlexaは、Amazon製スマートスピーカー「Amazon Echoシリーズ」から使えるクラウドベースのアシスタントAI。音声による命令ひとつでリマインダーの設定 / メモ取り / IoT家電の操作…etc.ができる、というものでした。
そこにLLMをプラスすることで……
- 自然な会話:カメラ・マイク・人感センサーの入力をもとに、自然な長さで関連性の高い回答が返せる
- 複雑な処理:複雑な命令(例:xx時になったら、AしてBして……)も、プログラミングに落とし込んで実行できる
- パーソナライズ:ユーザーの会話の傾向を記憶できる
といったことが実現しています。
公式サイト:Alexaとできること | Amazon
Amazon社内における生成AI活用事例2選
ここからは、Amazonの本業であるインターネット通販・物流での生成AI活用事例を2つお届けします。まずは、商品の出品をラクにする「リスティング生成」から詳細を追っていきましょう!
リスティング生成
Amazonでは、製品リスティング(商品説明・タイトル・関連情報)をLLMが生成してくれるサービスを、下記6カ国で商品販売者・出品者向けに展開中です。(※2)
- アメリカ
- フランス
- ドイツ
- イタリア
- スペイン
- イギリス
このサービスは……
テキストベースでの推論:「直径」という単語から商品が丸いことを類推する…etc.
画像ベースでの推論:シャツの画像から襟のスタイルを予想する…etc.
という原理で、欠落している情報を補いながらリスティングを生成してくれます。
運搬用ロボットの学習データ生成
Amazonでは倉庫の管理にも生成AIを活用しています。
具体的に生成AIが関与しているのは、商品運搬用ロボットの行動を決めるデータセット。こちらに現実のデータではなく、生成AIが生み出した「合成データ」を使用しています。(※3、4)
- 敵対的生成ネットワーク / 変分オートエンコーダー / Transformer…etc.で生成される
- 現実のデータをベースに生成される
- 現実のデータと同じ数学的特性をもちながら、別の新しい情報となっている
- 現実のデータに含まれる機密情報だけを、合成データに置き換えることもできる
この合成データを商品運搬用ロボットに応用する利点は……
- 時間をかけずに商品運搬用ロボットのトレーニングが行える
- あらゆるシナリオを想定できる
以上のとおり。ブラックフライデーやクリスマス等、ピーク時のシミュレーションが迅速に行えるようになっています。
なお、2023年のAmazonの動向について詳しく知りたい方は、下記の記事を合わせてご確認ください。
Amazonは倉庫からクラウドまで、生成AIを活用中!
今回はGAFAMの一角・Amazonにおける生成AI活用事例をご紹介しました。以下にてもう一度、振り返っていきましょう!
- Amazonの生成AI関連サービス
- Amazon Bedrock:生成AI用の開発プラットフォーム
- Amazon Polly:合成音声による読み上げサービス
- Amazon Q:生成AI搭載の業務アシスタント
- Alexa:北米限定で生成AI搭載型となった、スマートスピーカー用アシスタント
- Amazon社内における生成AI活用事例
- リスティング生成:抜け漏れを補完しながら商品説明を生成
- 運搬用ロボットの学習データ生成:合成データで学習を効率化
今回お見せしたように、Amazonは倉庫管理からクラウドサービスまで幅広く生成AIを活用中です。これだけのポテンシャルを秘めた生成AIは、きっとみなさんの業種・会社でも活躍してくれる……かもです。気になった方はぜひぜひ、弊社・WEELの無料相談をお試しください!
生成系AIの業務活用なら!
・生成系AIを活用したPoC開発
・生成系AIのコンサルティング
・システム間API連携
最後に
いかがだったでしょうか?
弊社では
・マーケティングやエンジニアリングなどの専門知識を学習させたAI社員の開発
・要件定義・業務フロー作成を80%自動化できる自律型AIエージェントの開発
・生成AIとRPAを組み合わせた業務自動化ツールの開発
・社内人事業務を99%自動化できるAIツールの開発
・ハルシネーション対策AIツールの開発
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などの開発実績がございます。
まずは、「無料相談」にてご相談を承っておりますので、ご興味がある方はぜひご連絡ください。
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また、サービス紹介資料もご用意しておりますので、併せてご確認ください。